exadcliユーティリティは、セルのセットでExaCLIコマンドを自動的に実行し、exadcliユーティリティが実行された集中管理ロケーションに出力結果を返すことにより、Oracle Exadata Storage Server Softwareレルムの集中管理を容易にします。この章の内容は次のとおりです。
exadcliユーティリティでは、複数のセルでコマンドをパラレル・スレッドで実行します。ただし、このユーティリティでは、セル上のリモート・アプリケーションとの対話型セッションをサポートしていません。exadcliユーティリティは、計算ノードのイメージ化の際にインストールされます。
複数のセルで実行するExaCLIコマンドを発行できます。セルはホスト名またはIPアドレスで参照されます。dcliとは異なり、exadcliではexacliコマンドのみを実行できます。その他のコマンド、たとえばシェル・コマンドは、exadcliを使用して実行できません。
exadcliユーティリティを使用するには、すべてのセルにユーザーおよびロールを設定する必要があります。ユーザー、ロールおよび権限の詳細は、「ユーザーおよびロールの作成」を参照してください。exadcliは、セルに並列に接続し、ユーザーを認証します。
指定したセルでコピーおよびコマンド実行が終了すると、コマンド出力(stdoutおよびstderr)が収集されて表示されます。
exadcliは、次のように実行します。
exadcli [options] [command]
exadcliでは、次のオプションがサポートされます。
表11-1 exadcliのオプション
オプション | 説明 |
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exacliコマンドの送信先となるターゲット・セルのカンマ区切りのリストを指定します。 |
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コマンドの送信先のターゲット・セルのリストを含むファイルを指定します。セルはセル名またはIPアドレスで識別できます。 |
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セル上でログインするユーザー名を指定します。これは、オペレーティング・システムのユーザーではなく、セルのユーザーです。 |
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セルで実行するコマンド・ファイルを指定します。このコマンド・ファイルには、exacliコマンドのリストが含まれています。 |
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Cookie jarファイルを指定します。このオプションはExaCLIに渡されます。詳細は、「ExaCLIの起動」を参照してください。 |
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セルからの最大出力行を制限します。デフォルトは100,000行です。 |
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これにより、出力がXML形式で表示されます。このオプションはExaCLIに渡されます。 |
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ヘルプ・メッセージを表示します。 |
コマンド - ExaCLIから実行できる任意のコマンドです。複数のコマンドを指定するには、コマンドをセミコロン文字「;
」で区切ります。
exadcliからの戻り値は次のとおりです。
0: コマンドは、すべてのセルで正常に実行されました。
1: 1つ以上のセルにアクセスできず、リモート実行により0以外のステータスが返されました。
2: ローカルのエラーによりコマンドを実行できませんでした。
いずれかのセルが停止し応答がない場合は、メッセージがstderrに書き込まれ、応答のないセルが表示されます。その他のセルは操作が続行され、完了後の戻り値は1になります。
例1: セル「exam08cel01-03」に「celladministrator」ユーザーで接続し、「list cell detail」コマンドを実行します。
$ exadcli -c exam08cel01,exam08cel02,exam08cel03 -l celladministrator list cell detail
例2: 「mycells」ファイルにリストされているセルに「celladministrator」ユーザーで接続し、「list cell detail」コマンドを実行します。
$ cat mycells exam08cel01 exam08cel02 exam08cel03 $ exadcli -g mycells -l celladministrator list cell detail
例3: 「mycells」ファイルにリストされているセルに「celladminstrator」ユーザーで接続し、usercommands.txt内のexaCLIコマンドを実行します。
$ cat usercommands.txt list cell $ exadcli -g mycells -l celladministrator -x usercommands.txt exam08cel01 : exam08cel01 online exam08cel02 : exam08cel02 online exam08cel03 : exam08cel03 online
例4: 「mycells」ファイルにリストされているセルに「celladminstrator」ユーザーで接続し、デフォルトのCookie jarにCookieを保存します。
$ exadcli -g mycells -l celladministrator --cookie-jar list cell Password: ************ exam08cel01 online exam08cel02 online exam08cel03 online
例5: (例4からの続き)「mycells」ファイルにリストされているセルに「celladminstrator」ユーザーで接続します。例4でデフォルトのCookie jarに格納されたCookieを使用できるため、exadcliからパスワードの入力は要求されません。
$ exadcli -g mycells -l celladministrator list cell exam08cel01 online exam08cel02 online exam08cel03 online