システム停止ポイント

システム停止ポイントを有効にしておくと、ハードウェアやソフトウェアの状態が原因でコントローラを正常に起動できない場合に、その状況をより簡単に診断できます。
注意
システム停止ポイントは、トラブルシューティングのためにのみ使用してください。システム停止ポイントは、情報を収集するか、またはそれ以外の方法では実現できない状態のクリアを行うために使用されます。Oracle カスタマサポートからの支援なしで停止ポイントを設定またはクリアしないでください。システム停止ポイントを管理できるのは、プライマリ管理者とサポート管理者だけです。

Oracle FS System の起動時にすべてのコントローラノードは 2 つのステージを通過します。最初のステージはコントローラ上にあるコントローラ BIOS で制御されます。次のステージは パイロット ソフトウェアとコントローラ上の構成マネージャー (CM) ソフトウェアコンポーネントによって制御されます。

第 1 起動ステージ

コントローラノードはコントローラ BIOS 上のページコードを実行することで起動します。このステージの進捗はコントローラ LED でモニターできます。(これらの LED 起動コードの説明は、Oracle FS1-2 Flash Storage System の設置ガイドを参照してください。)

第 1 ステージでは、コントローラ BIOS のページコードが次の手順を含むさまざまなアクションを実行します。
  • ページコードは最初に電源投入テストを実行します。

  • 次に、コードはフラッシュバックされたメモリーのモニタリングを開始します。

  • 次に、コードはコントローラ上のプライベート管理インタフェース (PMI) を初期化します。

  • 最後に、制御がコードから pxeboot に移り、パイロット からコントローラソフトウェアがダウンロードされます。

このステージが成功すると第 2 ステージが開始され、このステージでコントローラソフトウェアコンポーネントが初期化されます。

第 2 起動ステージ

この第 2 ステージでは、パイロット は各コントローラノードで数種類のテストを実行し、問題がなければノードを初期化状態にします。ソフトウェアコンポーネントの初期化が終了すると、パイロット はコマンドを定義済みの順序で送信し、コントローラソフトウェアコンポーネントを「通常」状態にします。

Oracle FS System Manager (GUI) も Oracle FS CLI 製品も、これらのコントローラソフトウェアコンポーネント名を接頭辞 PDS_COMP_ で識別します。この接頭辞のあとにコンポーネントのイニシャルが続きます。たとえば、CM は構成マネージャーを表します。これらのソフトウェアコンポーネントの停止ポイントを有効化または無効化することで、サポート管理者はこれらのソフトウェアコンポーネントの実行を個別に制御できます。

サポート管理者がこれらのソフトウェアコンポーネントの停止ポイントを有効にしている場合、コントローラのブートプロセスは指定の停止ポイントで停止します。停止ポイントはコンポーネントごとに設定されます。

起動プロセスが停止したときにサポート管理者は、ログファイルをダンプしたり内部表を確認したりするなど、さまざまな診断アクションを実行できます。

これらのアクションが完了したあとにサポート管理者は起動プロセスの継続を指示できます。このとき パイロット は、各コントローラにコマンドを送信して、起動プロセスをプロセスの停止箇所から再開させます。停止ポイントが複数ある場合は、次の停止ポイントまで起動プロセスが実行されます