第9章 XMLベース・ツール用のSPARQL Gateway

目次

SPARQL Gatewayの機能とメリットの概要
SPARQL Gatewayのインストールと構成
RDFグラフの.zipファイルのダウンロード
SPARQL GatewayのWebLogic Serverへのデプロイ
プロキシ設定の変更
SparqlGatewayAdminGroupグループの追加と構成
RDFデータに対するSPARQL Gatewayの使用
SPARQL問合せとXSL変換の格納
タイムアウト値の指定
ベスト・エフォート問合せ実行の指定
text/xml以外のコンテンツ・タイプの指定
デフォルトXSLTファイルのカスタマイズ
SPARQL GatewayのグラフィカルWebインタフェースの使用
メイン・ページ(index.html)
ページのナビゲーションとブラウズ(browse.jsp)
XSLT管理ページ(xslt.jsp)
SPARQL管理ページ(sparql.jsp)
OBIEEへのXMLデータ・ソースとしてSPARQL Gatewayを使用

SPARQL Gatewayは、RDFグラフ機能に含まれているJ2EE Webアプリケーションであり、Oracle Business Intelligence Enterprise Edition (OBIEE)など、XMLデータ・ソースをサポートするアプリケーションでセマンティック・データを簡単に使用できるように設計されています。

SPARQL GatewayはSPARQL問合せとXSLT操作を管理し、標準準拠の任意のSPARQLエンドポイントに対してSPARQL問合せを実行します。また、必要なXSL変換を実行してから、応答をアプリケーションに返します。こうすると、アプリケーションは既存のデータ・ソースからの場合と同じようにセマンティック・データを使用できるようになります。

SPARQL Gatewayの機能とメリットの概要

SPARQL Gatewayは、セマンティック・データを非セマンティック・アプリケーションに公開する際の次のような課題に対処します。

  • RDF構文、SPARQL問合せ構文、SPARQLプロトコルについて理解することが必要。

  • SPARQL問合せの応答構文を理解することが必要。

  • SPARQL問合せの応答を、アプリケーションが使用できる形に変換することが必要。

こうした課題に対処するために、SPARQL GatewayはSPARQL問合せとXSLT操作を管理し、標準準拠の任意のSPARQLエンドポイントに対してSPARQL問合せを実行します。また、必要なXSL変換を実行してから、応答をアプリケーションに返します。こうすると、アプリケーションは既存のデータ・ソースからの場合と同じようにセマンティック・データを使用できるようになります。

多くの場合、トリプル・ストアまたはクワッド・ストアごとに機能は異なります。RDFグラフのSPARQL Gatewayでは、実行時間の長い問合せに対するタイムアウトを設定する機能や、所定の時間で複雑な問合せから部分的な結果を取得する機能など、特に必要とされる特定の機能を利用できます。問合せの完了をいつまでも待っていることはエンド・ユーザーには難しく、アプリケーションで応答時間に制約がある場合も同様です。SPARQL Gatewayは、SPARQLエンドポイントの上にタイムアウトとベスト・エフォート問合せの機能を提供します。これによって、SPARQLの問合せ実行でセマンティック・データを使用する際の不確定性が解消されます。(詳細は、「タイムアウト値の指定」「ベスト・エフォート問合せ実行の指定」を参照してください。)