この章では、STA データベースおよびサービスの各種パスワードの変更方法について説明します。STA ユーザー名のパスワードを変更するには、『STA インストールおよび構成ガイド』を参照してください。
注意:
WebLogic 管理コンソールのログインパスワードは変更しないでください。このパスワードを変更した場合、STA の再インストールが必要になります。この章は次のセクションで構成されています。
次の手順を実行し、STA データベースルートアカウント、アプリケーションアカウント、レポートアカウント、または DBA アカウントのパスワードを変更します。
注:
STA データベースルートアカウントのパスワードの変更は MySQL データベース管理者だけが行うようにしてください。次のように開始します。
STA データベースルートアカウント、レポートアカウント、または DBA アカウントのパスワードを変更する場合は、段階 11 に進みます。
STA アプリケーションアカウントのパスワードを変更する場合は、次の段階に進み、まずは WebLogic でパスワードを変更します。
注意:
STA アプリケーションアカウントのパスワードを変更する場合は、WebLogic と MySQL データベース間でのパスワードの同期と、すべての STA プロセスの停止および再開が必要になります。一部のライブラリのトランザクションが失われることがあります。Oracle では、この手順を実行する前に STA データベースをバックアップすることをお勧めしています。STA のインストール中に選択した HTTP (デフォルトは 7001) または HTTPS (デフォルトは 7002) のポート番号を使用して、WebLogic コンソールのログイン画面に移動します。例:
https://yourHostName:PortNumber/console
WebLogic 管理コンソールのユーザー名とパスワードを使用してログインします。
「ドメイン構造」メニューから「サービス」を選択し、「データ・ソース」を選択します。
「データ・ソース」表の「名前」列で、ORASTADBCONN を選択します (チェックボックスではなく名前自体を選択します)。
「接続プール」タブをクリックします。
「チェンジ・センター」セクションで、「ロックして編集」をクリックします。
新しいパスワードを入力して確認し、「保存」をクリックします。
「チェンジ・センター」セクションで、「変更のアクティブ化」をクリックします。
WebLogic 管理コンソールからログアウトします。
Linux ルートユーザーとして MySQL クライアントにログインします。
# mysql -uroot -p
Password: root_password
次のコマンドを入力します。
mysql> use mysql;
STA データベースユーザー名のリストを取得します。
mysql> select distinct(user) from user order by user;
パスワードを変更するアカウントユーザー名をメモします。このユーザー名は次の段階で使用します。
次のコマンドを入力して、パスワードを変更します。new_password および username 変数は引用符で囲みます。
mysql> update user set password=PASSWORD('new_password') where user='username';
mysql> commit;
mysql> flush privileges;
MySQL クライアントを終了します。
mysql> quit;
新しいログインパスを設定します。この段階は、前の段階でどのデータベースユーザーのパスワードを変更したかによって異なります。
STA データベースルートアカウントのパスワードを変更した場合:
ルートユーザー情報のリストを取得します。
# mysql -u root -p -e "select user, host, password from mysql.user where user='root'"
Enter password: new_mysql_root_password
出力例:
+------+-----------+-------------------------------------------+ | user | host | password | +------+-----------+-------------------------------------------+ | root | localhost | *ABCDEF123456789ABCDEF123456789ABCDEF1234 | | root | server1 | *ABCDEF123456789ABCDEF123456789ABCDEF1234 | | root | 127.0.0.1 | *1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF | | root | ::1 | *1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF | | root | % | *1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF | +------+-----------+-------------------------------------------+
新規ログインパスのパスワードを設定するには、一覧表示された各ホストについて次のコマンドを実行します。たとえば、ホストのリストが前述の出力例に似ている場合、このコマンドを 5 回、host の部分を localhost、server1、127.0.0.1、::1、% に置き換えて実行します。
# mysql_config_editor set --login-path=root_path --host=host --user=root --password
Enter password: new_mysql_root_password
WARNING : 'root_path' path already exists and will be overwritten.
Continue?(Press y|Y for Yes, any other key for No) : y
新規ログインパスをテストするには、一覧表示された各ホストについて次のコマンドを実行します。
# mysql --login-path=root_path --host=host
Welcome to the MySQL monitor.Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 1234
Server version: 5.6.15-enterprise-commercial-advanced-log MySQL Enterprise Server - Advanced Edition (Commercial)
Copyright (c) 2000, 2013, Oracle and/or its affiliates.All rights reserved.
Oracle is a registered trademark of Oracle Corporation and/or itsaffiliates.Other names may be trademarks of their respectiveowners.
Type 'help;' or '\h' for help.Type '\c' to clear the current input statement.
mysql> quit
Bye
STA データベースアプリケーションアカウント、レポートアカウント、または DBA アカウントのパスワードを変更した場合:
データベースユーザーのリストを取得します。
# mysql -u root -p -e "select user, host, password from mysql.user where user <> 'root'"
Enter password: mysql_root_password
出力例:
+--------+-----------+-------------------------------------------+ | user | host | password | +--------+-----------+-------------------------------------------+ | stadba | localhost | *ABCDEF123456789ABCDEF123456789ABCDEF1234 | | stadba | % | *ABCDEF123456789ABCDEF123456789ABCDEF1234 | | staapp | localhost | *1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF | | staapp | % | *1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF | | stausr | localhost | *1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF | | stausr | % | *1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF1234ABCDEF | +--------+-----------+-------------------------------------------+
新規ログインパスのパスワードを設定するには、一覧表示された各ユーザーおよび関連付けられているホストについて次のコマンドを実行します。たとえば、ユーザーのリストが前述の出力例に似ている場合、このコマンドを 6 回、user の部分を各ユーザー名 (stadba、staapp、または stausr) に置き換え、さらに host の部分を各ユーザーの各ホスト名 (localhost または %) に置き換えて実行します。
# mysql_config_editor set --login-path=user_path --host=host --user=root --password
Enter password: new_user_password
WARNING : 'root_path' path already exists and will be overwritten.
Continue?(Press y|Y for Yes, any other key for No) : y
新規ログインパスをテストするには、一覧表示された各ユーザーおよび関連付けられているホストについて次のコマンドを実行します。
# mysql --login-path=user_path --host=host
Welcome to the MySQL monitor. Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 1234
Server version: 5.6.15-enterprise-commercial-advanced-log MySQL Enterprise Server - Advanced Edition (Commercial)
Copyright (c) 2000, 2013, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
Oracle is a registered trademark of Oracle Corporation and/or itsaffiliates. Other names may be trademarks of their respectiveowners.
Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.
mysql> quit
Bye
次のように進めます。
STA データベースの DBA アカウントパスワードを変更した場合は、STA バックアップサービスおよびリソースモニターのパスワードの変更を参照し、これらのサービスのパスワードを同期します。
STA データベースアプリケーションアカウントのパスワードを変更した場合は、次の段階に進みます。
STA データベースルートアカウントまたはレポートアカウントを変更した場合は、ここで終了です。
STA サーバーのルートとして、次のコマンドを発行してすべての STA プロセスを停止してから開始します。
# STA stop all
# STA start all
STA コマンドの使用方法の詳細は、第1章 サーバー管理を参照してください。
STA セッションの接続を検証します。
STA のインストール中に選択した HTTP (デフォルトは 7021) または HTTPS (デフォルトは 7022) ポート番号を使用して、STA GUI ログイン画面に移動します。STA は大文字にしてください。例:
https://yourHostName:PortNumber/STA
STA GUI のログインユーザー名とパスワードを使用してログインします。
ダッシュボード画面がすべて入力された状態で表示された場合は、WebLogic サーバーと MySQL データベースの両方で、STA データベースアプリケーションアカウントのパスワードのリセットが成功しています。
アプリケーションエラーが表示された場合は、WebLogic で定義したパスワードと MySQL 内の STA データベースアプリケーションアカウントのパスワードが一致していません。パスワードが一致していることを確認してください。
STA データベースアカウントパスワードの変更で STA データベースの DBA アカウントのパスワードを変更した場合は、このパスワードを STA バックアップサービスとリソースモニター内で更新する必要があります。
ディレクトリを変更します。
# cd /Oracle_storage_home/StorageTek_Tape_Analytics/common/bin
STA バックアップサービスとリソースモニターがオンラインになっていることを確認します。
バックアップサービス:
# ./staservadm -Q
Contacting daemon...connected.
...
リソースモニター:
# ./staresmonadm -Q
Contacting daemon...connected.
...
システムルートユーザーとして、STA バックアップサービスとリソースモニターのパスワードを次のコマンドを発行してリセットします。ここで、dba_user は STA データベースの DBA アカウントのユーザー名、dba_password は現在の STA データベースの DBA アカウントのパスワードです。
バックアップサービス:
# ./staservadm -U dba_user -P
Enter database password: dba_password
リソースモニター:
# ./staresmonadm -U dba_user -P
Enter database password: dba_password
注:
コマンド行で -P の後ろにパスワードを入力する方法もありますが、セキュアな方法ではないため、お勧めしません。