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Oracle® Fusion Middleware Oracle Exalytics In-Memory Machineインストレーションおよび管理ガイドfor Linux
Exalyticsソフトウェア・リリース2.0.0.0 for Exalytics X2-4、X3-4、X4-4およびX5-4
E64857-03
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A Exalytics Machineへのソフトウェアのインストールおよび構成の手動手順

この付録では、Exalytics Machineにソフトウェアを手動でインストール、アンインストールおよび構成する方法を説明します。

この付録の内容は次のとおりです。

A.1 確認するドキュメント

Exalytics Machineにソフトウェアをインストールする準備ができたら、次の作業を実行します。

  • 『Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート』のOracle Business Intelligenceに関する章を確認し、実際のOracle Business Intelligenceの機能とそのドキュメントに記載されている機能の違い、および現在のリリースに該当するその他の問題について理解します。

  • 最新情報は、最新のOracle Exalytics In-Memory Machine for Linuxリリース・ノートを参照してください。

  • Oracle TimesTen In-Memory Databaseリリース・ノートを確認し、実際のOracle TimesTenの機能とそのドキュメントに記載されている機能の違い、および現在のリリースに該当するその他の問題について理解します。

  • 『Oracle Exalytics In-Memory Machineオーナーズ・ガイド』を確認して、データ・センターでExalytics Machineが正しく構成およびコミッショニングされているか確認します。

  • 第1章「インストールの概要」を確認し、Exalytics Machinへのソフトウェアのインストールに関連するオプションおよびアーキテクチャについて理解します。

A.2 Exalytics Machineへのソフトウェアのインストール

この項は次のトピックで構成されています:

A.2.1 Exalytics Machineにソフトウェアをインストールするための前提条件

Oracle Business IntelligenceをExalytics Machineにインストール前に、次の前提条件を満たす必要があります。

  • Oracle Exalytics Base Image (2.0.0.0.el5)またはOracle Exalytics Base Image (2.0.0.0.el6)のOracle Exalyticsリリース2バージョンはExalytics Machine上で動作します。

  • Exalytics Machineがラックに設置され、データ・センターに配備されている。

  • Exalytics Machineがベース・オペレーティング・システムでファクトリに構成されている。

    支援が必要な場合、Exalytics Machineへのソフトウェアのインストールについて問合せ可能なAdvanced Customer Servicesが用意されています。

  • ネットワーク構成が完了し、ネットワークからコンピュータにアクセス可能である。

  • サポートされているデータベースが使用可能で(Oracle Exalytics上でない)、かつExalytics Machineからアクセス可能であり、ソフトウェアのインストールに必要な、インストール処理の一部として作成するスキーマをホストする。インストール中はデータベースが稼働しており、セキュリティ上の目的でデータベースが強化されていないことを確認してください。強化されたデータベースへのOracle Business Intelligenceのインストールはサポートされていません。

    データベースの強化の詳細は、Oracle Database Vault管理者ガイドを参照してください。

  • 必要なパッケージをダウンロードするためにコンピュータ(Exalytics Machineとは限りません)からインターネットにアクセスする権限を持っている。

A.2.2 Exalytics Machineの構成の検証

ソフトウェアをExalytics Machineにインストールする前に、構成スクリプトを実行して、Exalytics Machineのソフトウェアとネットワーク構成を検証する必要があります。

この項は次のトピックで構成されています:

A.2.2.1 Exalyticsソフトウェアと記憶域の構成の確認

exalytics_CheckSWProfileスクリプトを実行して、現行のExalyticsソフトウェアと記憶域の構成を確認します。

Exalyticsソフトウェアと記憶域の構成を確認するには:

  1. Exalytics Machineにログオンします。

  2. /opt/exalytics/binディレクトリに移動します。

  3. 次のコマンドを入力します。

    ./exalytics_CheckSWProfile

  4. 出力結果が次のように表示されていることを確認します。

    [SUCCESS].......Has supported operating system
    [SUCCESS]........Has supported processor
    [SUCCESS]........Kernel is at the supported version
    [SUCCESS]........Has supported kernel architecture
    [SUCCESS]........Software is at the supported profile
    

A.2.2.2 Exalyticsイメージ情報の確認

exalytics_imageinfoスクリプトを実行して、現在のExalyticsイメージとバージョン情報を確認します。

Exalyticsイメージ情報を確認するには:

  1. rootユーザーとしてExalytics Machineにログオンします。

  2. /opt/exalytics/binディレクトリに移動します。

  3. 次のコマンドを入力します。

    ./exalytics_imageinfo

  4. 出力結果が次のように表示されていることを確認します。

    Image version       : 2.0.0.0
    Creation timestamp  : DAY-DD-MM-YYYY HR:MIN:SEC -0800
    Kernel version: 2.3.39-400.128.17.el5uek
    
    RPM versions:
    kernel-uek-2.6.39-400.128.17.el5uek
    kernel-2.6.18-308.24.1.0.1.el5
    exalytics-container-bm-2.0.0.0-2
    exalytics-scripts-2.0.0.0-18
    exalytics-flash-2.0.0.0-11
    exalytics-domain-configure-2.0.0.0-4
    exalytics-deps-exact-2.0.0.0-2
    exalytics-deps-minimum-2.0.0.0-2
    

    注意:

    ビルド番号が、ここに示したものとは異なる場合がありますが、更新されたカーネル・バージョンがここに示されているものと同じであることを確認してください。

A.2.3 ソフトウェアのインストール

Exalytics Machine上へのソフトウェアのインストールは、手動の手順と自動化されたスクリプトで構成されます。手動の手順では、Oracle WebLogic ServerとOracle BI EEをインストールしますが、インストール・スクリプトによってOracle TimesTen In-Memory DatabaseのインストールとOracle BI EE (ソフトウェアのみのインストール)との通信の構成が自動化されます。


注意:

Oracle Business Intelligence 11.1.1.6.xのインストールの詳細は、Oracle Exalytics In-Memory Machineインストレーションおよび管理ガイド for Linux, Exalytics X2-4リリース1 (1.0)を参照してください。

この処理の手順は次のとおりです。

A.2.3.1 オペレーティング・システム上のユーザー、グループおよびパスワードの作成

オペレーティング・システム上でユーザーを作成し、「oracle」などの名前と適切なパスワードを指定して、グループ名に「oinstall」などの名前を付けます。このユーザーおよびグループを作成するためのサンプル・コマンドを次に示します。

groupadd oinstall
useradd -g oinstall oracle

この項内の手順では、ユーザーに「oracle」、グループに「oinstall」という名前を付けることを前提とします。

A.2.3.2 Oracle TimesTenのインベントリの作成

rootユーザーとしてログインした後に、次のコマンドを入力してOracle TimesTenのインベントリを作成します。

mkdir /etc/TimesTen
chmod 770 /etc/TimesTen
chgrp oinstall /etc/TimesTen
touch /etc/TimesTen/instance_info
chmod 770 /etc/TimesTen/instance_info
chgrp oinstall /etc/TimesTen/instance_info

このスクリプトを実行するグループに、/etc/TimesTenディレクトリへの書込み権限があることを確認してください。

A.2.3.3 Oracle TimesTenのリソース制限の設定

Oracle TimesTenのリソース制限を設定するには:

  1. /etc/security/limits.confファイルに、次の変更を行います。

    *       hard nofile 131072
    *       soft nofile 131072
    *       hard memlock unlimited
    *       soft memlock unlimited
    *       hard core unlimited
    *       soft core unlimited
    
  2. /etc/security/limits.confファイルに、次の追加を行います。

    *    hard nproc          131072
    *     soft nproc 131072
    
  3. /etc/sysctl.confファイルで、次の共有メモリーのカーネル設定を行います。

    kernel.shmmax = 1099511627776
    

    注意:

    このカーネル設定は、1TBのRAMがあるExalytics Machineに使用してください。1TBを超えるRAMがあるExalytics Machineには、より大きな設定を使用してください。

  4. /etc/sysctl.confファイルで、次の共有メモリーのカーネル設定を追加します。

    kernel.shmmni = 4096
    
  5. /etc/sysctl.confファイルで、次のセマフォの設定を追加します。

    kernel.sem = 2048 64000 256 64

  6. マシンを再起動するか、rootユーザーとして次のコマンドを実行します。

    /sbin/sysctl -p

A.2.3.4 /u01パーティションの作成とマウント

ハード・ディスクに/u01パーティションが存在するかどうかを確認します。

  • /u01パーティションが存在する場合は、この項を無視できます。

  • /uo1パーティションがハード・ディスクに存在しない場合は、次のタスクを実行して、マシンで/u01パーティションを作成し、マウントします。


    注意:

    ディスク・パーティションで利用可能な最大領域に等しいパーティションを作成します。

    /u01パーティションを作成してマウントするには、次の手順を実行します。

    rootユーザーとしてログインしたら、次のようなコマンドを使用してハードディスク上に/u01ディレクトリを構成します。

    1. Exalytics Machineの構成に応じて、次のいずれかのアクションを実行します。

      1. X2-4 Exalytics Machineでパーティションを作成するには、次のコマンドを入力します。

        # parted /dev/sdb

        (parted) mklabel msdos

        (parted) mkpart

        Primary/extended? Primary

        File system type? [ext2]? ext4

        Start? 0

        End? 1797GB

        (parted) quit

      2. X3-4 Exalytics Machineでパーティションを作成するには、次のコマンドを入力します。

        # parted /dev/sdb

        (parted) mklabel msdos

        (parted) mkpart

        Primary/extended? Primary

        File system type? [ext2]? ext4

        Start? 0

        End? 2697GB

        (parted) quit

    2. 論理ボリュームを作成するには、次のコマンドを入力します。

      lvm pvcreate /dev/sdb1

      lvm vgcreate VolGroup01 /dev/sdb1

      lvcreate --name LogVol00 --size 2400G VolGroup01

    3. ファイル・システムを作成するには、次のコマンドを入力します。

      mkfs.ext4 /dev/VolGroup01/LogVol00

    4. 次の行を/etc/fstabファイルに追加します。

      /dev/VolGroup01/LogVol00/u01 ext4 defaults 0 0

    5. /u01ディレクトリを作成しマウントするには、次のコマンドを入力します。

      # mkdir -p /u01

      mount -a

    6. コンピュータを再起動します。

    7. 次のコマンドを入力して、パーティションが作成されたことを確認します。

      df –lh


    注意:

    oracleユーザーの権限を確認します。/u01ディレクトリに書き込むことができない場合は、次のコマンドを入力して権限を変更します。

    chown oracle:oinstall /u01

    chmod 775 /u01


A.2.3.5 ディレクトリ構造へのOracleファイルのダウンロード

ソフトウェアをインストールする前に、編成されたディレクトリ構造に必要なファイルをダウンロードする必要があります。次の手順3および第A.2.3.6項「Middlewareホームのステージング」に記載されたディレクトリ構造は必須ではなく、単なるサンプルであることに注意してください。ファイルを編成する任意の構造を選択できます。


注意:

インストール・スクリプトを編集するときは、プロパティ・ファイル内で、選択済の同じディレクトリ構造を参照する必要があります。

ディレクトリ構造にファイルをダウンロードするには:

  1. oracleユーザーとしてログインします。

  2. 次の場所にあるOracle Software Delivery Cloudで、Linux X86-64用Oracle Business Intelligenceソフトウェアの下のOracle Exalyticsのメディア・パックおよびパッチから、次の必要なソフトウェア・インストーラをダウンロードします。

    http://edelivery.oracle.com/

    • Oracle BI Enterprise Editionリリース11g

    • 適切なOracle BI EEリリースに対応するリポジトリ作成ユーティリティ

    • Oracle TimesTenリリース11g

    • Oracle WebLogic Serverリリース10g

    最新のOracle Exalyticsパッチのダウンロードおよび適用の詳細は、第2章「非仮想デプロイメントでのOracle Exalyticsリリース2 (2.0.0.0.el5)へのアップグレード」を参照してください。

  3. ソフトウェア・インストール・プログラムをステージングするために、Oracle Exalyticsソフトウェアのインストールを所有するユーザーとしてディレクトリ構造を作成します。ユーザー名を「oracle」、ホーム・ディレクトリを「/home/oracle」とすると、次のような構造になります。

    • /home/oracle/EXALYTICS_RCU

      リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)のrcuHome.zipファイルを、このディレクトリにコピーして解凍します。

    • /home/oracle/EXALYTICS_INSTALLERS/bi

      Oracle BI EEインストールzipファイルをこのディレクトリにコピーし、次のコマンドを使用してそれらのファイルを解凍します。-qパラメータを指定すると、コンソールに送信される出力行数が削減されます。

      unzip -q '*.zip'

      解凍処理を行うと、bishiphomeというサブディレクトリが作成されます。この中には、さらにサブディレクトリDisk1からDisk5が含まれます。

    • /home/oracle/EXALYTICS_INSTALLERS/timesten

      Exalytics用TimesTen配信ファイルをこのディレクトリにコピーしますが、解凍はしません。このファイルの拡張子は、.zipや.tar.gzなどです。インストール・スクリプトが、このいずれかの拡張子のファイルに対処します。

    • /home/oracle/EXALYTICS_INSTALLERS/weblogic

      64ビットLinux上でOracle WebLogic Server用のzipファイルを取得して、wls1036_generic.jarなどの名前のファイルをこのディレクトリに抽出します。

    • /home/oracle/EXALYTICS_INSTALL_LOG

      インストール・スクリプトでは、このディレクトリをインストールからのログ・ファイルの保存に使用します。これらのログ・ファイルは、第A.2.4項「インストール・プロセスおよび構成プロセスのトラブルシューティング」で説明されているように、トラブルシューティングに使用します。

    • /home/oracle/EXALYTICS_INSTALL_TEMP

      インストール・スクリプトでは、このディレクトリを一時ファイルの保存に使用します。

A.2.3.6 Middlewareホームのステージング

Middlewareホームをステージングするために、次のようなディレクトリ構造を作成します。

/u01/app/oracle/product/fmw

インストール・スクリプトは、このディレクトリをOracle BI EEインストールのターゲット・ディレクトリとして使用します。このディレクトリはMiddlewareホームと呼ばれています。このマニュアルでは、このディレクトリをEXALYTICS_MWHOMEと呼びます。

A.2.3.7 データベース・スキーマの作成

『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』のリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用したデータベース・スキーマの作成に関する項の説明に従ってください。

最初にデータベースで、必要なOracle Business Intelligenceスキーマを作成する必要があります(データベースを強化しないでください)。適切な権限とデータを持つこれらのスキーマを作成するには、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)というツールを使用します。

RCUを使用する前に、Oracle Fusion Middlewareのシステム要件のドキュメントで、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の要件に関する項を確認してください。

http://docs.oracle.com/html/E18558_01/fusion_requirements.htm

この項には、システムおよびコンポーネント固有のデータベースの要件に関する重要な情報が記載されています。これらの要件は、RCUを実行する前に満たしておく必要があります。

必ず次の詳細を記録してください。後でインストール処理に使用します。

  • データベース接続の詳細(次の形式):

    host-name:port-number:service-name

  • 作成したスキーマの名前およびパスワード(prefix_BIPLATFORMやprefix_MDSなどの名前)。

A.2.3.8 Oracle WebLogic Serverのインストール

Oracle WebLogic Serverをまだインストールしていない場合はインストールします。

Oracle WebLogic Serverをインストールするには:

  1. Oracle WebLogic Server zipファイルをダウンロードしたディレクトリ(/home/oracle/EXALYTICS_INSTALLERS/wls)に移動します。

  2. 次のファイルを実行します。

    wls1036_generic.jar

  3. 「ようこそ」画面で、「次へ」をクリックします。

    「ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの選択」が表示されます。

  4. 「新しいミドルウェア・ホームを作成する」を選択し、/u01/app/oracle/product/fmwディレクトリに新しいミドルウェア・ホームを作成し、「次へ」をクリックします。

    「セキュリティ更新のための登録」画面が表示されます。

  5. セキュリティ更新のために登録するかどうかを指定し、「次へ」をクリックします。

    「インストールの選択」画面が表示されます。

  6. 「標準」を選択し、「次へ」をクリックします。

    「製品インストール・ディレクトリの選択」画面が表示されます。

  7. 製品をインストールするディレクトリを指定し、「次へ」をクリックします。

    「インストール・サマリー」画面が表示されます。

  8. 「次へ」をクリックします。

    「ステータス」画面が表示されます。

  9. インストールが終了したら、「次へ」をクリックします。

    「インストール完了」画面が表示されます。

  10. 「Quickstartの実行」が選択されている場合は選択を解除して、「完了」をクリックします。

カスタム・インストールを含むOracle WebLogic Serverのインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』を参照してください。

A.2.3.9 ソフトウェアのみのインストールの実行

ソフトウェアのみのインストール・タイプでは、OracleホームにOracle Business Intelligenceソフトウェアのバイナリ・ファイルをインストールし、後でそれらを構成できます。

ソフトウェアのみのインストールを実行するには:

  1. /home/oracle/EXALYTICS_INSTALLERS/bi/bishiphome/Disk1ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを実行して、Oracle Business Intelligence 11gインストーラを開始します。

    ./runInstaller

    「インベントリ・ディレクトリの指定」画面が表示されます。

  3. これが初めてのOracleインストールの場合は、次のアクションを実行します。

    • 「インベントリ・ディレクトリの指定」画面で、インベントリ・ディレクトリの場所とインベントリへのアクセスを許可するメンバーのグループを指定し、「OK」をクリックします。

    • 前の手順(手順3の最初のサブステップ)で指定したインベントリ・ディレクトリの場所に移動して、rootユーザーとして次のコマンドを入力します。

      /createCentralInventory.sh

      「OK」をクリックします。

  4. 「ようこそ」画面で、「次へ」をクリックします。

  5. 「ソフトウェアの更新」画面で、My Oracle Support情報とソフトウェア更新のプリファレンスを指定し、「次へ」をクリックします。

  6. 「インストール・タイプの選択」画面で、「ソフトウェアのみインストール」を選択して「次へ」をクリックします。

  7. 「前提条件のチェック」画面で、エラーが発生せずに前提条件のチェックが完了したら、「次へ」をクリックします。

  8. 「インストールの場所の指定」画面の「Oracle Middlewareホーム」フィールドに、Middlewareホーム・ディレクトリのパス/u01/app/oracle/product/fmwを入力し、「次へ」をクリックします。

  9. 「アプリケーション・サーバー」画面で、インストールされているアプリケーション・サーバーがOracle WebLogic Serverであることを確認し、「次へ」をクリックします。

  10. 「セキュリティ更新」画面で、My Oracle Supportのアカウント情報を入力し、「次へ」をクリックします。

  11. 「サマリー」画面で「インストール」をクリックします。

  12. 「インストールの進行状況」画面で、インストールの進行状況をモニターします。インストールを停止するには、「取消」をクリックします。

  13. 「インストール完了」画面で、「終了」をクリックし、Oracle Business Intelligence 11gインストーラを終了します。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』のソフトウェアのみのインストールに関する項を参照してください。

A.2.3.10 Oracle BI Enterprise Editionインスタンスの新規作成

ソフトウェアのみのインストールを完了したら、構成アシスタントを使用して、Oracle BI EEインスタンスを作成する必要があります。

Oracle BI EEインスタンスを新規作成するには:

  1. EXALYTICS_MWHOME/Oracle_BI1/binディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力して、Oracle Business Intelligence構成アシスタントを起動します。

    ./config.sh

  3. 「ようこそ」画面で、「次へ」をクリックします。

  4. 「前提条件のチェック」画面で、エラーが発生せずに前提条件のチェックが完了したら、「次へ」をクリックします。

  5. 「BIシステムの作成、スケールアウトまたは拡張」画面で、新規BIシステムの作成を選択して次の情報を入力します。

    • 新しいOracle Business Intelligenceシステムのシステム管理者のユーザー名とパスワード

    • 新しいOracle Business Intelligenceシステムのドメイン名

    「次へ」をクリックします。

  6. 「インストール場所の指定(エンタープライズ)」画面で、現在のMiddlewareホームと新しいインストールの他の重要な場所を確認し、「次へ」をクリックします。

  7. 「コンポーネントの構成」画面では、デフォルトですべての製品(Oracle Essbaseを含む)が選択されています。Real-Time Decisionsの選択を解除し、「次へ」をクリックします。


    注意:

    Oracle BI EEを構成すると、Oracle BI Publisherが自動的に構成されます。Oracle Essbaseは後からインストールできないため、Oracle Essbaseをインストールする場合は今選択する必要があります。

  8. 「BIPLATFORMおよびMDSスキーマ」画面で、第A.2.3.7項「データベース・スキーマの作成」で作成したデータベース・スキーマの詳細を指定します。

  9. 「次へ」をクリックします。

  10. 「ポートの構成」画面で、「自動でポートを構成」または「構成ファイルを使用してポートを指定」をクリックします。

    後者のオプションを選択する場合は、Oracle Business Intelligenceのインストール用のカスタム・ポート値が格納された構成ファイルを指定する必要があります。


    注意:

    staticports.iniなどの構成ファイルを使用して手動でOracle Business Intelligenceのポートを指定する場合を除き、Oracle Business Intelligence構成アシスタントは、ノード・マネージャのポートを自動的に割り当てます(デフォルトは9556)。

    「次へ」をクリックします。

  11. 「セキュリティ更新」画面で、My Oracle Supportのアカウント情報を入力し、「次へ」をクリックします。

  12. 「サマリー」画面で「構成」をクリックし、構成プロセスを開始します。

  13. 「構成の進行状況」画面で、構成が正常に完了したことを確認し、「次へ」をクリックします。

  14. 「完了」画面で、「終了」をクリックし、Oracle Business Intelligence構成アシスタントを終了します。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』構成アシスタントを使用したOracle Business Intelligenceの構成に関する項を参照してください。

A.2.3.11 プロパティ・ファイルの編集

インストール・スクリプトで使用する値を含むプロパティ・ファイルを慎重に編集します。このファイルの名前はbim-setup.propertiesで、次のディレクトリに保存されています。

/EXALYTICS_MWHOME/Oracle_BI1/bifoundation/exalytics/properties

ファイルを編集する際は、次の点に注意してください。

  • ファイルの各行では、スペルおよび大文字/小文字の区別を正しく使用してください。

  • ファイルには、システムに最適な値を編集する方法の詳細がコメントで説明されています。

プロパティ・ファイルの内容は次のとおりです。

#########################################################
# BI Machine Properties
#########################################################
 
#########################################################
[Generic properties to be used across all the Oracle Products]
# [Generic properties to be used across all the Oracle Products]
#bim.tt.installer.root=The directory location where the timesten installer zips are present
#bim.tt.install.dir=The directory location where the timesten needs to be installed 
#bim.tt.daemon.port=The daemon port for timesten,if value is not provided default value of port is used as 53396. For multiple install of timesten this property is mandatory. The port number specified should be a number between 1024 and 65527.
#bim.tt.server.port=The server port used to configure timesten,if value is not provided default value of port is used as 53397. For multiple install of timesten this property is mandatory. The port number specified should be a number between 1024 and 65527.
#bim.tt.instance.name=The instance name for timesten,if value is not provided default value used is tt1122. For multiple install of timesten this property is mandatory.

#########################################################
bim.tt.installer.root=/home/oracle/EXALYTICS_INSTALLERS/tt
bim.tt.install.dir=/u01/TT1
bim.tt.daemon.port=53396
bim.tt.server.port=53397
bim.tt.instance.name=tt1122
 
#########################################################
[BI specific properties]
#bim.bi.host=The host name where BI is installed.
#bim.mw.home=This directory location BI Middleware home
#bim.bi.admin.user=The admin username of BI
#bim.bi.wls.admin.port=The port where AdminServer is running of BI
#########################################################
 
bim.bi.host=<hostname>
bim.mw.home=/u01/INSTANCE1
bim.bi.admin.user=biadmin
bim.bi.wls.admin.port=7001

A.2.3.12 チェックリストの確認

インストール・スクリプトを実行する前に、次のチェックリストの項目を確認してください。

  • TimesTenインストール・ファイルが存在する。

  • スクリプトのプロパティ・ファイルを慎重に編集して、エラーがないことを確認している。

A.2.3.13 インストール・スクリプトの実行

インストール・スクリプトを実行するには:

  1. 第A.2.3.1項「オペレーティング・システム上のユーザー、グループおよびパスワードの作成」で作成したユーザーとして、Exalytics Machineにログインします。

  2. 次のように、Oracle Exalyticsソフトウェアを含むディレクトリに変更します。

    /EXALYTICS_MWHOME/Oracle_BI1/bifoundation/exalytics

  3. シェル・セッション(cshなど)を開始し、GROUP環境変数が、ユーザーの所属先のグループ(たとえば、この項ではoracleユーザーはoinstallグループに所属しています)に設定されていることを確認してから、次のようなコマンドを使用して、bim-setup.shという名前のメイン・インストール・スクリプトを実行します。

    ./bim-setup.sh /EXALYTICS_MWHOME/Oracle_BI1/bifoundation/exalytics/properties/bim-setup.properties

    第A.2.3.11項「プロパティ・ファイルの編集」で示したように、プロパティ・ファイルを更新する際は任意のディレクトリに保存して、インストール・スクリプトを実行する際にフルパス名を指定できます。

Oracle Exalyticsのインストール・スクリプトによって、次のタスクが実行されます。

  • 実行時に、Oracle BI管理パスワードの入力を要求します。

  • HardwareAcceleration MBean属性を有効にします。

    この属性を変更する必要がある場合、第A.2.4.4項「HardwareAcceleration MBean属性の手動の設定」で説明されているように更新できます。

  • Oracle TimesTenをインストールします。

  • opmn.xmlファイルを変更して、Oracle TimesTenライブラリを指すように構成します。

  • Oracle TimesTenのsys.odbc.iniファイルおよびOracle Business Intelligenceのodbc.iniファイルで、Oracle TimesTenのDSNの詳細を構成します。

A.2.3.14 インストールの確認

インストールが成功したことを確認するには、Webブラウザを開いて次のURLの表示を試行します。次のURLでページが表示されて相互作用できたら、インストールは成功です。

  • Oracle BI Enterprise Edition:

    http://server-name:9704/analytics

  • Oracle WebLogic Serverコンソール:

    http://server-name:7001/console

  • Fusion Middleware Control:

    http://server-name:7001/em

A.2.4 インストール・プロセスおよび構成プロセスのトラブルシューティング

この項では、次のトラブルシューティングに関する情報について説明します。

A.2.4.1 インストールの問題の解決

Exalytics Machineへのソフトウェアのインストールに関してなんらかの問題が発生した場合は、次の項目を確認してください。

  • リポジトリ作成ユーティリティを実行してスキーマを作成したデータベースが稼働していることを確認します。

  • /etc/hostsファイルを含む、マシンのネットワーク構成を確認します。

  • bim-setup.propertiesファイルの内容をチェックして、すべてのエントリが正確で、スペルに誤りがないことを確認します。

  • インストール・スクリプトが失敗した場合、次の手順を実行します。

    1. Oracle TimesTenソフトウェアをアンインストールします。

    2. 第A.2.3.11項「プロパティ・ファイルの編集」の説明に従って、bim-setup.propertiesファイルの内容を確認します。

    3. インストール処理を再開します。

A.2.4.2 ログ・ファイルの表示

ソフトウェアをインストールしたら、MW_HOME/Oracle_BI1/bifoundation/exalytics/logsディレクトリにあるOracle WebLogic Server、Oracle Business IntelligenceおよびOracle TimesTenのログ・ファイルを確認できます。このファイルには、Oracle TimesTenであればtt_install.logなどの名前が付けられています。

A.2.4.3 Exalytics Machineへのソフトウェアの再インストール

ソフトウェアは再インストールできます。Exalytics Machine上の、Oracle Business Intelligenceのインストールがすでに存在するディレクトリには、Oracle Business Intelligenceを再インストールできません。

前と同じディレクトリにOracle Business Intelligenceを再インストールするには:

  1. 付録A「Exalytics Machineのソフトウェアのアンインストール」で説明されているように、ソフトウェアをアンインストールします。

  2. コンピュータを再起動して、いずれかのプロセスが実行されていたら、それらを停止します。

  3. リポジトリ作成ユーティリティを使用してBISHIPHOMEおよびMDSスキーマを作成した場合、それらのスキーマを削除するか、新しい接頭辞を使用してスキーマを作成します。

  4. Oracle TimesTenをアンインストールするには、次のコマンドを入力します。

    /u01/app/oracle/product/fmw/../TimesTen/tt1122/bin/setup.sh -uininstall

  5. /etc/TimesTen/*ファイルを削除します。

  6. この章に戻り、インストール手順を再度実行します。

A.2.4.4 HardwareAcceleration MBean属性の手動の設定

HardwareAcceleration MBean属性は、次の手順に示すように、Exalytics Machineを使用するかどうかを指定します。このMBean属性は、スクリプトを実行してExalytics Machine上にOracle Business Intelligenceをインストールするときに自動的に有効になります。このMBean属性は、NQSConfig.iniファイルのORACLEHARDWAREACCELERATIONパラメータ、およびinstanceconfig.iniファイルのOracleHardwareAcceleration要素を設定します。

システムMBeanブラウザを使用してExalytics Machineの使用を指定するには:

  1. Fusion Middleware Controlの「ナビゲータ」ウィンドウで、WebLogicドメイン・フォルダおよびbifoundation_domainノードを開きます。

  2. 「AdminServer」ノードを右クリックして「システムMBeanブラウザ」を選択します。

  3. 「アプリケーション定義のMBeans」を開いて、「oracle.biee.admin」を開いてから、ドメイン: bifoundation_domainを開きます。

  4. 次のようにドメインをロックします。

    1. 「BIDomain」を開いて、group=ServiceというBIDomain MBeanを選択します。

    2. 「操作」タブを表示します。

    3. 「ロック」リンクをクリックします。

  5. 同じMBeanの「属性」タブを表示します。

  6. HardwareAcceleration属性が「true」に設定されていることを確認します。

  7. 変更を適用した後に、「操作」タブを表示してコミット操作のいずれかをクリックし、ドメインのロックを解除します。

  8. Oracle Business Intelligenceを再起動します。

A.2.4.5 オンデマンドで容量を変更するためのExalyticsオぺレーティング・システムの構成

各Oracle Exalytics Machineは、4つのCPUで構成され、各CPUには10個のアクティブなプロセッサ・コアが含まれています。この構成には、40個のアクティブなコア・プロセッサが備わっています。これらのうち20%は、追加のコンピューティング処理が必要になった場合のオンデマンド使用のために予約されています。たとえば、ほとんどの場合に32個のコアを使用し、四半期末にレポートと問合せを実行するなどの必要な場合にかぎり他の8個のコアを有効にします。次の四半期末まで、アクティブなコア・プロセッサの80%を引き続き使用できます。


注意:

アクティブなコア・プロセッサの数を変更する場合、Exalytics Machineを再起動する必要はありません。

exalytics_resourceControl.shユーティリティを使用し、Capacity on Demandを変更するようにOracle Exalyticsオペレーティング・システムを構成します。表A-1は、capacity_on_demand commandのパラメータを示しています。このコマンドは、exalytics_resourceControl.shユーティリティに含まれています。

表A-1 exalytics_resourceControl.shユーティリティのcapacity_on_demandコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

Display

現在使用されているアクティブなコア・プロセッサの数を表示します。

Disable

追加のオンデマンド処理用に予約されているコア・プロセッサを無効にします。

Enable

追加のオンデマンド処理用に予約されているコア・プロセッサを有効にします。

Update

任意の数のコア・プロセッサを有効にします。強制モードでのみ使用できます。


パラメータを指定しない場合は、ユーティリティは、すべてのcapacity on demand引数を表示します。たとえば、/opt/exalytics/binディレクトリに移動する場合は、次のコマンドを入力します。

./exalytics_resourceControl.sh

次のような出力結果が表示されます。

Usage: ./exalytics_resourceControl.sh [-show | -capacity_on_demand args]
 -show: Displays the number of logical cores active
 -capacity_on_demand [display|disable|enable|update -cores <noOfCoresPerSocket>] [-force]
display: displays the number of cores in use.
disable: disables the cores reserved for additional on-demand capacity.
enable: enables the cores reserved for additional on-demand capacity.
update -cores <numCoresPerSocket> -force: can be used in force mode, to enable any number (min 2) of cores on a socket.

オンデマンドで容量を変更するようExalyticsオぺレーティング・システムを構成するには:

  1. rootユーザーとしてExalytics Machineにログオンします。

  2. /opt/exalytics/binディレクトリに移動します。

  3. 次のコマンドを入力して、既存の構成を表示します。

    ./exalytics_resourceControl.sh -capacity_on_demand display

    次のような出力結果が表示されます。

    [CAPSHOW] Number of cores active per socket: All of 10
    
  4. 次のコマンドを入力して、コア・プロセッサを無効にします。

    ./exalytics_resourceControl.sh -capacity_on_demand disable

    CPUごとに2個のコア・プロセッサが無効になります。

    次のような出力結果が表示されます。

    [CAPSHOW] Number of cores active per socket: 8 of 10
    
  5. 次のコマンドを入力して、コア・プロセッサを有効にします。

    ./exalytics_resourceControl.sh -capacity_on_demand enable

    CPUごとに2個のコア・プロセッサが有効になります。

    次のような出力結果が表示されます。

    [CAPSHOW] Number of cores active per socket: All of 10
    
  6. 次のコマンドを入力して、指定の数(たとえば、6)のコア・プロセッサを有効にします。

    ./exalytics_resourceControl.sh -capacity_on_demand update -cores 6 -force

    CPUごとに6個のコア・プロセッサが有効になります。

    次のような出力結果が表示されます。

    [CAPSHOW] Number of cores active per socket: 6 of 10
    

注意:

ユーティリティの実行後に、/var/log/oracleexa/systemconfig.logファイルと/var/log/oracleexa/resctlディレクトリのログとトレース・ファイルをそれぞれ確認できます。

A.2.4.6 追加情報

詳細は、次を参照してください:

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』のインストール・プロセスおよび構成プロセスのトラブルシューティングに関する項

A.3 インストール後の手順

単一ノードでのインストールの場合、半自動化されたインストール・スクリプトで多くの構成作業を実行します。複数ノード・システムの場合、構成作業を手動で実行する必要があります。この章の各項では、それぞれの作業を実行するコンピュータを示します。

この項には次のトピックが含まれます:

A.3.1 Oracle Business Intelligenceクライアント・ツールのインストールおよびアンインストール

クラスタ内のコンピュータの台数にかかわらず、この作業を1回実行します。

Windowsコンピュータに、Oracle Business Intelligence管理ツール、Oracle Business Intelligenceジョブ・マネージャおよびOracle Business Intelligenceカタログ・マネージャをインストールする必要があります。『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』のOracle Business Intelligenceクライアント・ツールのインストールおよびアンインストールに関する項を参照してください。

A.3.2 boot.propertiesファイルの作成

クラスタ内の各コンピュータでこの作業を実行します。

boot.propertiesファイルの作成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』のAPPHOST1上の管理サーバーのboot.propertiesの作成に関する項を参照してください。

A.3.3 Exalytics Machineのコンポーネントの起動と停止

構成の変更を行ったら、Exalytics Machineのコンポーネントを停止してから起動し、その変更を有効にします。

Exalytics Machine上のコンポーネントの起動と停止は、クラスタ内の各コンポーネントに対して次のタスクを実行することによって行えます。

Exalytics Machineでコンポーネントを停止するには:

  1. Fusion Middleware Controlにログインして、すべてのOracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントを停止します。

  2. ノード・マネージャを停止します。psコマンドを使用してプロセスIDを検索してから、killコマンドを使用してノード・マネージャを停止します。

  3. 次のコマンドを入力して、OPMNを停止します。

    cd /EXALYTICS_MWHOME/instances/instance1/bin
    ./opmnctl stopall
    
  4. Oracle TimesTenサーバーを停止します。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のTimesTenサーバーの実行に関する項を参照してください。

Exalytics Machineでコンポーネントを起動するには:

  1. 次のディレクトリに変更します。

    /EXALYTICS_MWHOME/user_projects/domains/bifoundation_domain

  2. 次のコマンドを使用して、Oracle WebLogic Serverを起動します。

    nohup ./startWebLogic.sh &

  3. ノード・マネージャおよびOPMNが起動されていない場合は、コマンド行を使用してそれらを起動します。

  4. Oracle WebLogic Serverコンソールにログインして、管理対象サーバーを起動します。

  5. Fusion Middleware Controlにログインして、Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントが実行されているか確認します。実行されていない場合は、起動します。

  6. Oracle TimesTenサーバーを起動します。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のTimesTenサーバーの実行に関する項を参照してください。

A.3.4 Oracle TimesTenのデーモン構成スクリプトの実行

クラスタ内の各コンピュータでこの作業を実行します。

次のコマンドを使用して、Oracle TimesTenのデーモン構成スクリプトをrootとして実行します。

/u01/app/oracle/product/TimesTen/tt1122/bin/setuproot -install

A.3.5 サーバー上のメモリー設定の構成

クラスタ内の各コンピュータでこの作業を実行します。

メモリー設定を構成する際には、次の点に注意してください。

  • 256GBより大きいOracle TimesTen In-Memory Databaseが必要な場合は、ラージ・ページを構成し、使用する必要があります。

    DSNでのOracle TimesTen In-Memory Databaseの定義と、limits.confファイルのカーネル・パラメータおよびセマフォの編集の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』のラージ・ページに関する項を参照してください。

  • 1つのマシン上のOracle TimesTen In-Memory Databaseで推奨される最大サイズは800GB 3TBで、これにはPermSize属性およびTempSize属性の値が含まれます。


注意:

ラージ・ページの設定でメモリーを増やすと、他のアプリケーション(Oracle BI EE、Oracle Essbase)がメモリーを割り当てることができなくなります。物理メモリーの80%を超えないようにすることをお薦めします。さらに必要なPermSizeメモリー量に応じて、TempSizeからメモリーを移動できます。

A.3.5.1 カーネル・レベルでのラージ・ページの構成

/etc/sysctl.confファイルにnr_hugepagesパラメータを設定することで、ラージ・ページの数を構成してアクティブ化できます。Oracle TimesTen In-Memory Databaseが800GBの場合は、次の計算に基づいて410122を超えるページを指定し、800GBの保存領域を作成する必要があります。

(PermSize + TempSize + LogBufMB + 20) / hugepage_size     [All in bytes]
(400*1024*1024*1024) + (400*1024*1024*1024) + (1024*1024*1024) + (20*1024*1024) = 860088172544
 860088172544 / (2 * 1024 * 1024) = 410122

たとえば、予備容量を確保するには、/etc/sysctl.confファイルの設定を次のように変更します。

vm.nr_hugepages = 410200

その後、マシンを再起動するか、rootユーザーとして次のコマンドを実行します。

/sbin/sysctl –p

A.3.5.2 Oracle TimesTen In-Memory Databasesのラージ・ページの構成

次のファイルを編集することによって、Oracle TimesTen In-Memory Databaseのラージ・ページを構成できます。

/u01/app/oracle/product/TimesTen/tt1122/info/ttendaemon.options

このファイルに次の行を追加します。

-linuxLargePageAlignment 2

A.3.5.3 既存のOracle TimesTen In-Memory DatabaseでのPermSizeの増加

Oracle TimesTen In-Memory Databaseにラージ・ページを構成した後は、既存のOracle TimesTen In-Memory DatabasesのPermSizeを増加できます。

既存のOracle TimesTen In-Memory DatabasesでPermSizeを増加するには:

  1. Oracle BI EEを含むすべてのアプリケーションをOracle TimesTen In-Memory Databaseから切断します。

  2. 必要な場合は、RAMポリシーをinUseからManualに変更します。

  3. 次のコマンドを実行し、Oracle TimesTen In-Memory DatabaseからRAMメモリーをアンロードします。

    ttAdmin -ramunload <Your_TT_DSN>

    例:

    ttAdmin -ramunload TT_AGGR_STORE

  4. Oracle TimesTen In-Memory Database内のtimesten-install-dir/info/sys.odbc.iniファイルを変更して、PermSizeを増加します。

  5. 次のコマンドを実行し、Oracle TimesTen In-Memory DatabaseにRAMメモリーをリロードします。

    ttAdmin -ramload <Your_TT_DSN>

    例:

    ttAdmin -ramload TT_AGGR_STORE

  6. Oracle BI EEを含むすべてのアプリケーションをOracle TimesTen In-Memory Databaseに再接続します。

詳細は、Oracle TimesTen In-Memory Databaseを参照してください。Oracle TimesTen In-Memory Databaseドキュメントへのリンクは、Oracle Exalyticsドキュメント・ライブラリで利用できます。

A.3.6 Oracle TimesTen In-Memory Databaseのインスタンス化

クラスタ内の各コンピュータでこの作業を実行します。最初のコンピュータでは、インストール・スクリプトでsys.odbc.iniファイルを更新した後に、残りの作業を手動で実行します。

Oracle TimesTen In-Memory Databasesは、次のディレクトリ内のsys.odbc.iniファイルに含まれるDSNを使用して定義されます。

/u01/app/oracle/product/TimesTen/tt1122/info

Exalytics Machine上のサンプル・ファイルからの次に示す抜粋のとおり、半自動化されたインストール・スクリプトにより、Oracle TimesTenのsys.odbc.iniファイルをOracle Exalyticsのメモリー内集計ストアのデフォルト構成に自動的に更新します。

[ODBC Data Sources]
TT_AGGR_STORE=TimesTen 11.2.2 Driver
 
[TT_AGGR_STORE]
Driver=/u01/app/oracle/product/TimesTen/tt1122/lib/libtten.so
DataStore=/u01/app/oracle/product/aggregate_store/tt_aggr_store
LogDir=/u01/app/oracle/product/aggregate_store/logs
DatabaseCharacterSet=AL32UTF8
ConnectionCharacterSet=AL32UTF8
LogFileSize=1024
LogBufMB=1024
LogBufParallelism=16
Preallocate=0
PermSize=25000
TempSize=25000
MemoryLock=4
CkptFrequency=30
CkptLogVolume=0
CkptRate=20
PrivateCommands=1
RecoveryThreads=40

このDSNでは、25GBのOracle TimesTen In-Memory Databaseと全体で約50GBのメモリー消費をサポートします。より大きなインメモリー・データ・ストアをサポートするには、PermSizeおよびTempSizeパラメータの設定を増加します。このDSN定義をサポートするには、半自動化インストール処理でExalytics Machine上に次のディレクトリを作成します。


/u01/app/oracle/product/aggregate_store
/u01/app/oracle/product/aggregate_store/logs

クラスタ内の最初のコンピュータ以外のコンピュータ上で、Oracle TimesTenのsys.odbc.iniファイルを手動で編集してDSN定義を追加します。このDSNをインストールする前に、sys.odbc.iniファイルでDataStoreおよびLogDirパラメータを定義している行に対応する、半自動化スクリプトに含まれる行のコメント文字(#)を削除します。

データベースへの最初の接続が行われると、Oracle TimesTen In-Memory Databaseがインスタンス化されます。次のサンプル・コマンドで示すように、binディレクトリに移動して、ttIsqlユーティリティを実行し、ユーザーを作成します(たとえば、名前が「exalytics」でパスワードが「welcome1」など)。

cd /u01/app/oracle/product/TimesTen/tt1122/bin
./ttIsql
connect dsn=TT_AGGR_STORE;
create user exalytics identified by welcome1;
grant create session to exalytics;
grant create table to exalytics;
grant select on SYS.OBJ$ to exalytics;

次のサンプル・コマンドを使用して、Oracle TimesTen In-Memory Databaseへの接続をテストします。この時点では返される構成済のデータの表はありません。

connect "DSN=TT_AGGR_STORE;uid=exalytics";
tables;
exit

インストールされているWindows TimesTenクライアント・ドライバによって集計の記憶域に使用されるOracle TimesTenインスタンスに接続できる場合は、クライアント・コンピュータでSQL Developerなどのツールを使用できます。このツールにより、Oracle TimesTen In-Memory Databaseのコンテンツの表示が容易になるほか、Oracle Business Intelligenceリポジトリの物理レイヤーへのOracle TimesTenスキーマのマッピングを容易にするダミー表を作成できます。

A.3.7 Oracle Business IntelligenceからOracle TimesTenへのODBC接続の構成

クラスタ内の各コンピュータでこの作業を実行します。半自動化インストール・スクリプトにより、最初のコンピュータでこの作業を作業します。

Oracle TimesTenのクライアント/サーバーDSNはコンピュータの境界間を結び付けるため、リモートOracle TimesTenサーバーをDSNの一部として構成できます。次のファイルを変更して、2つのOracle TimesTenインスタンスのDSNを作成します。

/EXALYTICS_MWHOME/instances/instance1/bifoundation/OracleBIApplication/coreapplication/setup/odbc.ini

クラスタ内の2番目のコンピュータのディレクトリ名は、「instance1」という文字列部分が「instance2」になります。

次に、ファイルの変更例を示します。

[ODBC Data Sources]
AnalyticsWeb = Oracle BI Server
Cluster = Oracle BI Server
SSL_Sample = Oracle BI Server
TT_AGGR_STORE = TimesTen 11.2.2 Driver

[TT_AGGR_STORE]
Driver = /u01/app/oracle/product/TimesTen/tt1122/lib/libttclient.so
TTC_SERVER_DSN = TT_AGGR_STORE
TTC_SERVER = <tt_hostname>
TTC_TIMEOUT = 0

次のファイルを変更してOracle TimesTenのDSNサーバーを定義するには:

TimesTen-root-dir/tt1122/info/sys.ttconnect.ini

次に、ファイルの変更例を示します。

[tt_hostname]
Description=TimesTen Server
Network_Address=example1.com
TCP_PORT=53397
 

複数ノード・クラスタでは、各コンピュータにOracle TimesTenインスタンスをインストールし、各インスタンスに他のコンピュータ上のOracle TimesTenインスタンスを確実に認識させることで、メモリー内集計の高可用性を実現します。Oracle Business Intelligenceのodbc.iniファイルを編集して、両方のOracle TimesTenインスタンスへの参照を追加します。2ノード・クラスタでは、各コンピュータ上のodbc.iniファイルに次の構成の詳細が含まれます。

[ODBC Data Sources]
AnalyticsWeb = Oracle BI Server
Cluster = Oracle BI Server
SSL_Sample = Oracle BI Server
TT_AGGR_STORE1 = TimesTen 11.2.2 Driver
TT_AGGR_STORE2 = TimesTen 11.2.2 Driver
 
[TT_AGGR_STORE1]
Driver = /u01/app/oracle/product/TimesTen/tt1122/lib/libttclient.so
TTC_SERVER_DSN = TT_AGGR_STORE
TTC_SERVER = <tt_hostname1>
TTC_TIMEOUT = 0
 
[TT_AGGR_STORE2]
Driver = /u01/app/oracle/product/TimesTen/tt1122/lib/libttclient.so
TTC_SERVER_DSN = TT_AGGR_STORE
TTC_SERVER = <tt_hostname2>
TTC_TIMEOUT = 0

この構成では、/home/oracle/TimesTen/tt1122/infoディレクトリのsys.ttconnect.iniを編集して、次の例に示すようにodbc.iniファイルに対応するように変更します。

[tt_hostname1]
Description=TimesTen Server
Network_Address=<fully qualified hostname>
TCP_PORT=53397
 
[tt_hostname2]
Description=TimesTen Server
Network_Address=<fully qualified hostname>
TCP_PORT=53397

A.3.8 Oracle BIリポジトリの物理レイヤーへのOracle TimesTenインスタンスのマッピング

すべてのOracle TimesTenインスタンスをOracle BIリポジトリの物理レイヤーにマップする必要があります。インスタンスをマップするには、管理ツールを使用して必要なデータベース、接続プールおよび物理スキーマ・オブジェクトを手動で作成します。次に、Fusion Middleware Controlの「デプロイメント」ページの「リポジトリ」タブを使用して、変更したリポジトリをアップロードします。

Oracle TimesTenソースをOracle BIリポジトリの物理レイヤーにマップする際は、「データベース」ダイアログの「一般」タブの「データベース」フィールドでデータベース・タイプおよびバージョンを正しく設定する必要があります。また、「接続プール」ダイアログの「一般」タブの「コール・インタフェース」フィールドが正しく設定されていることを確認することも必要です。たとえば、Oracle TimesTenバージョン11.2.2では、ODBC 3.5コール・インタフェースを使用します。

詳細は、次を参照してください:

  • Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のデータベース・オブジェクトおよび接続プールの設定に関する項

  • Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のリポジトリの構成に関する項

A.3.9 BI Composer for Oracle BI EEのインストールと構成

クラスタ内の各コンピュータでこの作業を実行します。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』のBI Composer for Oracle BI EEのインストールと構成に関する項を参照してください。

A.3.10 IBM DB2またはMicrosoft SQL ServerのためのDSNの作成

IBM DB2またはMicrosoft SQL Serverを使用している場合は、クラスタ内のコンピュータの台数にかかわらず、この作業を1回実行します。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』のIBM DB2またはMicrosoft SQL ServerのDSNの作成に関する項を参照してください。

A.3.11 マルチバイト・データをサポートするようなIBM DB2の構成

IBM DB2を使用している場合は、クラスタ内のコンピュータの台数にかかわらず、この作業を1回実行します。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』のマルチバイト・データをサポートするようなIBM DB2の構成に関する項を参照してください。

A.3.12 Oracle BI Publisherのサンプル・レポートの構成

クラスタ内の各コンピュータでこの作業を実行します。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』のOracle BI Publisherのサンプル・レポートの構成に関する項を参照してください。

A.3.13 SampleAppLite.rpdのデフォルト・パスワードの変更

ドメインに対してこの作業を1回実行します。

Oracle Business Intelligenceをインストールするとき、Oracle Business Intelligenceのインストーラは、デフォルト・リポジトリ・パスワードをAdmin123としてSampleAppLite.rpdファイルを自動的にインストールします。本番システムでSampleAppLite.rpdファイルを使用する場合は、セキュリティ上の理由からデフォルト・パスワードを変更することをお薦めします。パスワードの変更の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のリポジトリ・パスワードの変更に関する項を参照してください。

サンプル・アプリケーション(完全版)をOracle Technology Networkの次の場所からダウンロードできます。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/bi-foundation/obiee-samples-167534.html

A.3.14 EssbaseのORACLEHARDWAREACCELERATION TRUEパラメータの追加

Essbaseがインストールされている場合は、ORACLEHARDWAREACCELERATION TRUEパラメータをessbase.cfgファイルに追加する必要があります。

ORACLEHARDWAREACCELERATION TRUEパラメータを追加するには:

  1. essbase.cfgファイルを編集用に開きます。

    essbase.cfgファイルは次の場所にあります。

    ORACLE_INSTANCE/Essbase/essbaseserver1/bin/essbase.cfg

  2. 次のパラメータを追加して、essbase.cfgファイルを編集します。

    ORACLEHARDWAREACCELERATION TRUE

  3. ファイルを保存します。

  4. 次のアクションを実行して、Essbase Serverを停止して再起動します。

    1. Fusion Middleware Controlにログインします。

      詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のOracle Business Intelligenceを管理するためのFusion Middleware Controlへのログインに関する項を参照してください。

    2. 「Business Intelligence」を選択し、「coreapplication」を選択します。

    3. 「可用性」タブの「プロセス」ページを表示します。

      たとえば、「Essbaseエージェント」を開いて、「プロセス」セクションのessbaseserver1を選択します。

      これにより、Essbaseサーバーのプロセスのみを起動または停止できます。

    4. 「選択項目の停止」をクリックして、選択したプロセスを停止します。

    5. 「選択項目の起動」をクリックして、選択したプロセスを起動します。

A.3.15 BI Publisherのバースティング最適化の有効化

BI Publisherのバースティングの最適化モードを有効にすると、BI Publisherスケジューラで実行されるバースティング・ジョブのパフォーマンスが大幅に向上します。

バースティングの最適化を有効にするには:

  1. 次の場所のxmlp-server-config.xmlファイルを開きます。

    DOMAIN_HOME/config/bipublisher/repository/Admin/Configuration/xmlp-server-config.xml

  2. 次のプロパティと値の設定をファイルに追加します。

    <property name="OPTIMIZE_BURST" value="true" />

  3. xmlp-server-config.xmlを保存します。

  4. BI Publisherアプリケーションを再起動します。

ボリュームの多いジョブ(通常のスケジュールされたジョブまたはバースティング・ジョブ)を処理するには、BI Publisherの管理ページで、システムの一時ディレクトリとJMS共有ディレクトリを構成します。最適なパフォーマンスを実現するには、RAMディスク(クラスタ化されていない環境のみ)または固定ドライブを使用するように、これらの一時ディレクトリを構成します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド』のシステム一時ディレクトリの設定に関する項と共有ディレクトリの構成に関する項を参照してください。

A.3.16 HugePagesの無効化

Oracle EssbaseまたはOracle Enterprise Performance (EPM)のみがインストールされている場合、HugePagesを無効化します。

次のようにして、HugePagesを無効化します。

  1. rootユーザーとしてログオンします。

  2. /etc/sysctl.confファイルに移動します。

  3. 次のラインを削除します。

    vm.nr_hugepages

  4. Exalytics Machineを再起動します。

A.4 Exalytics Machineのソフトウェアのアンインストール

Exalytics Machineでは、次のリストの説明に従って、Oracle TimesTenおよびOracle Business Intelligenceのアンインストールを実行します。

  • Oracle TimesTenのアンインストールの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』のUNIXシステム上のTimesTenのアンインストールに関する項を参照してください。

  • Oracle Business Intelligenceの削除の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』のOracle Business Intelligenceのアンインストールに関する項を参照してください。

A.5 高可用性を実現するためのOracle Exalyticsのデプロイ

この項では、Exalytics Machineを水平方向にスケールアウトして、スケーラビリティ(高可用性)およびパフォーマンス(ロード・バランシング)を向上させる方法について説明します。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』の高可用性のためのOracle Business Intelligenceのデプロイに関する項を参照してください。

この章の内容は次のとおりです。

A.5.1 高可用性の要件

高可用性構成の要件は次のとおりです。

  • 各コンピュータにOracle TimesTenの独立したインスタンスがある。

  • 各コンピュータに、Oracle TimesTenのインスタンスごとに別個のDSNを含むodbc.iniファイルがある。各Oracle TimesTenのDSNでは、クライアント/サーバー接続モードを使用します。

  • 1つのBIサーバー・リポジトリでは1つ以上の物理リポジトリを指定できるが、物理データ・ソースごとに存在する集計のセットは1つである。各物理データ・ソースは独自の接続プールを持ちます。

A.5.2 高可用性の構図

図A-1は、Exalytics Machineの高可用性の構図を示しています。一部のシナリオでは、Web層のOracle HTTP Serverを使用することが有益な場合があります。

図A-1 Exalytics Machineの高可用性の構図

図A-1の説明が続きます
「図A-1 Exalytics Machineの高可用性の構図」の説明

A.5.3 高可用性の構成

付録A「Exalytics Machineへのソフトウェアのインストール」では、1台のコンピュータに対するインストール・スクリプトの使用方法を説明しています。複数コンピュータ環境(2ノード・クラスタなど)の場合、最初のコンピュータでインストール・スクリプトを使用してから、スクリプトを使用せずに他のコンピュータに手動でソフトウェアをインストールします。この項の手順の実行後に、付録A「Exalytics Machineのソフトウェアのアンインストール」を参照してください。

この項では、高可用性デプロイメントを構成する手順について説明します。


ヒント:

2番目のノードのインストール処理はほとんどがOracle Universal Installerを使用した手動の手順であるため、RealVNCリモート制御ソフトウェアなどのツールを使用してExalytics Machineに接続します。

A.5.3.1 手順1: 最初のExalytics Machineの準備

2番目のExalytics Machineにインストールする前に、この付録の付録A「Exalytics Machineへのソフトウェアのインストール」の説明に従って、最初のExalytics MachineにOracle Exalyticsをインストールします。

A.5.3.2 手順2: 2番目のExalytics Machineの準備

2番目のExalytics Machineを準備するには:

  1. 付録A「オペレーティング・システム上のユーザー、グループおよびパスワードの作成」の説明に従って、ユーザーを作成します。

  2. 付録A「Oracle TimesTenのインベントリの作成」の説明に従って、Oracle TimesTenのインベントリを作成します。

  3. 次のようなディレクトリ構造を作成します。

    • Middlewareホームの場所は、最初のExalytics Machineの論理ディレクトリ名と同じにする必要があります。

      /u01/app/oracle/product/fmw

    • Oracle TimesTenのインストール先のディレクトリは次になります。

      /u01/app/oracle/product/TimesTen

  4. 付録A「ディレクトリ構造へのOracleファイルのダウンロード」の説明に従って、ファイルをディレクトリ構造にダウンロードします。リポジトリ作成ユーティリティのファイルをダウンロードする必要はありません。

A.5.3.3 手順3: Oracle WebLogic Serverのインストール

Oracle WebLogic Serverを次のディレクトリにインストールします。このディレクトリは、2番目のExalytics MachineのMiddlewareホームになります。

/u01/app/oracle/product/fmw

Oracle WebLogic Serverを2番目のExalytics Machineにインストールするには:

  1. 次のコマンドを実行します:

    >./ wls1036_linux64.bin

  2. ウィザードでカスタム・オプションを選択して、「Coherence」を選択解除します(このコンポーネントはインストールする必要ありません)。

    ウィザードでは、使用するJVMとしてJRockitが自動的に選択されているので、このオプションはそのままにしておきます。

  3. インストールが完了したら、「クイックスタート」を実行するオプションをクリアします(このオプションは不要なため)。

A.5.3.4 手順4: Oracle Business Intelligenceのインストール

2番目のExalytics MachineでOracle Business Intelligenceのソフトウェアのみのインストールを実行するには:

  1. 次のコマンドを入力します。

    cd /home/oracle/EXALYTICS_INSTALLERS/bi/bishiphome/disk1
    >./runInstaller
    
  2. 2番目のExalytics Machineに初めてインストールすると、「root」としてログインし、Oracleインベントリを作成するスクリプトを実行するように促されます。指定された場所が/home/oracle/oraInventoryであることを確認します。

  3. ウィザードで、ソフトウェアのみのインストールを実行するオプションを選択できるページまで移動します。

  4. 次のページで、Oracle WebLogic Serverのインストールされているディレクトリが、Oracle Middlewareホームのプロパティに設定されていることを確認します。

    Oracleホーム・ディレクトリは、Oracle_BI1のデフォルトにできます。

  5. インストールが完了するまで、残りのウィザードのページを移動します。

A.5.3.5 手順5: 既存のBIドメインのスケールアウト

既存のBIドメインは、2番目のExalytics Machineからスケールアウトします。

BIドメインをスケールアウトするには:

  1. 2番目のExalytics Machineにログオンします。

  2. 次のコマンドを入力します。

    cd /u01/app/oracle/product/fmw/Oracle_BI1/bin
    >./config.sh
    
  3. ウィザードのページを移動して、BIシステムのスケールアウトを選択します。

  4. 最初のExalytics Machineの詳細を入力すると、インストール・ディレクトリの場所が自動的に入力されます。

  5. 「構成」を押して処理を初期化できるページまで、残りのウィザードのページを移動します。

config.shスクリプトの実行の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』の構成アシスタントを使用したBIシステムのスケールアウトに関する項を参照してください。

A.5.3.6 手順6: 2番目のExalytics Machineへのシステム・コンポーネントのスケールアウト

Oracle Business IntelligenceとOracle TimesTenとの間の通信を構成するには、Fusion Middleware Controlを使用してスケールアウトし、必要なOracle Business Intelligenceシステム・コンポーネント・サーバーを2番目のExalytics Machineにデプロイする必要があります。このスケールアウトにより、2番目のExalytics Machine上のopmn.xmlファイルにエントリができて、必要に応じてこれを編集できます。

2番目のExalytics Machineにシステム・コンポーネントをスケールアウトするには:

  1. 『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』の説明に従い、Fusion Middleware Controlを使用して次のシステム・コンポーネントをスケールアウトします。

    • Oracle BIサーバー

    • Oracle BIプレゼンテーション・サービス

    • JavaHost

    また、Oracle BIドメインの単一コンポーネントであるクラスタ・コントローラおよびOracle BI Schedulerを、スタンバイ・コンポーネントとしてスケールアウトする必要があります。

A.5.3.7 手順7: Oracle TimesTenのインストールと構成

Oracle TimesTenをインストールおよび構成するには:

  1. 次のコマンドを入力します。

    cd /home/oracle/EXALYTICS_INSTALLERS/tt
    >./setup.sh
    instance name tt1122 [default chosen]
    install client/server and data manager [default chosen]
    specify particular location for install [3]
    enter location [custom location chosen /u01/app/oracle/product/TimesTen]
    create daemon home - [default chosen]
    daemon logs - [default chosen]
    accept default port no - 53396
    restrict access to TT to group oracle? - Yes
    enable PL/SQL - yes [default chosen]
    TNS_ADMIN – not chosen during install.
    port for TT server - 53397
    quickstart and doc - no [default chosen]
    doc without quickstart - yes [default chosen] - location default
    TT replication with clusterware - no - [default chosen]
    
  2. 付録A「Oracle TimesTenのデーモン構成スクリプトの実行」の説明に従って、rootとしてOracle TimesTenにデーモン構成スクリプトを実行します。

  3. 付録A「Oracle Business IntelligenceからOracle TimesTenへのODBC接続の構成」の説明に従って、最初のExalytics MachineでOracle TimesTenに2つのDSNを作成して、Oracle TimesTenインスタンスのいずれかと通信するようにBIサーバーを構成します。

  4. 2番目のExalytics Machineで前と同じ手順を実行してOracle TimesTenのDSNを作成し、2番目のBIサーバーからいずれかのOracle TimesTenインスタンスへの接続を構成します。

  5. 2番目のExalytics Machineで、opmn.xmlファイルの次のvariable要素を編集し、Oracle TimesTenのODBCドライバの場所を指すように更新します。編集するテキストを太字で示します。

    <variable id="LD_LIBRARY_PATH" value="$ORACLE_HOME/common/ODBC/Merant/5.3/lib$:$ORACLE_HOME/bifoundation/server/bin$:$ORACLE_HOME/bifoundation/web/bin$:$ORACLE_HOME/clients/epm/Essbase/EssbaseRTC/bin$:$ORACLE_HOME/bifoundation/odbc/lib$:$ORACLE_INSTANCE$:$ORACLE_HOME/lib:/u01/app/oracle/product/TimesTen/tt1122/lib" append="true"/>
    <variable id="TIMESTEN_DLL" value="/u01/app/oracle/product/TimesTen/tt1122/lib/libttclient.so"/>
    

    opmn.xmlファイルは、次のディレクトリにあります。

    /u01/app/oracle/product/fmw/instances/instance2/config/OPMN

  6. 通知サーバー(OPMN)を停止してから起動します。

    1. OPMNコマンド行ツールを含む次のディレクトリに移動します。

      /u01/app/oracle/product/fmw/instances/instance2/bin

    2. 次のコマンドを実行します:

      ./opmnctl stopall

      OPMNおよびすべてのOracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントが停止します。

    3. OPMNコマンド行ツールを含む次のディレクトリに移動します。

      /u01/app/oracle/product/fmw/instances/instance2/bin

    4. 次のコマンドを実行します:

      ./opmnctl startall

      OPMNおよびすべてのOracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントを起動します。

      詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のシステム・コンポーネントを起動、停止、再起動およびステータス表示するためのOPMNコマンド行の使用に関する項を参照してください。

  7. 次のコマンドを入力して、最初のExalytics MachineからOracle TimesTenクライアント/サーバーDSNが使用できることを確認します。

    cd $ORACLE_INSTANCE/bifoundation/OracleBIApplication/coreapplication/setup/
    . ./bi-init.sh (bash shell)
    cd Times-Ten-root-dir/tt1122/bin
    ./ttisqlcs –connstr "uid=oracle;pwd=welcome1;dsn=bim_tt1";
    

    これらのコマンドでは、Oracle TimesTen SQLクライアントを使用して、最初のExalytics Machine上のOracle TimesTenサーバーに接続し、BIサーバーがOracle TimesTenと通信できることを確認します。

  8. 2番目のExalytics Machineから、Oracle TimesTenのクライアント/サーバーDSNに対して前の手順を繰り返します。

A.5.3.8 手順8: 永続ストアの共有記憶域の構成

Exalytics Machineの構成処理の一環として、NAS (Network Attached Storage)などの共有ディレクトリの場所に配置する各種永続ストアを構成する必要があります。次の一覧では、それらのストアについて概要を説明し、その構成に関する情報のリンクを示します。

  • Oracle BIサーバーのリポジトリ。Fusion Middleware Controlで共有RPDの公開ディレクトリを指定して、クラスタ内でリポジトリのオンライン変更を伝播します。オンライン変更が発生すると、マスターBIサーバーは、そのローカル・リポジトリをこのディレクトリにコピーします。スレーブBIサーバーが起動したとき、公開ディレクトリのバージョンの方が新しいと、各スレーブ・サーバーは共有ディレクトリのバージョンを各ローカル・ディスクにコピーします。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のFusion Middleware Controlを使用したリポジトリのアップロードとOracle BIプレゼンテーション・カタログの場所の設定に関する項を参照してください。

  • Oracle BIプレゼンテーション・カタログ。各Oracle BIプレゼンテーション・サービス・インスタンスは、Fusion Middleware Controlで指定されるカタログの場所からカタログをロードします。この場所を共有記憶域に再構成する前に、任意の既存のカタログを共有記憶域にコピーします。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のFusion Middleware Controlを使用したリポジトリのアップロードとOracle BIプレゼンテーション・カタログの場所の設定に関する項を参照してください。

  • グローバル・キャッシュ。このグローバル・キャッシュは、共有ファイル・システムに配置されており、パージ・イベント、シード・イベント(多くの場合はエージェントによって生成されます)、およびシード・イベントと関連付けられた結果セットを保存します。各BIサーバーは、通常の問合せ用に固有のローカル問合せキャッシュを保持します。このBIサーバーの問合せキャッシュは、ローカル・ノードに存在し続けます。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のFusion Middleware Controlを使用したグローバル・キャッシュ・パラメータの設定に関する項を参照してください。

A.5.3.9 手順9: フロントエンド・ロード・バランサの構成

フロントエンド・ロード・バランサを構成します。これは、Oracle WebLogic Serverクラスタ・プラグインにより正しく構成されます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』のOracle Business IntelligenceおよびEPMの高可用性の構成に関する項を参照してください。

A.5.4 高可用性デプロイメントのトラブルシューティング

この項では、高可用性デプロイメントに関する解決策について説明します。

A.5.4.1 Oracle BIサーバーとOracle TimesTenとの接続に関する問題

最初のノードまたは2番目のノードで、BIサーバーがOracle TimesTenに接続できない状況が発生することがあります。この問題を解決するには、次の内容を確認します。

  • 次のリストの説明に従って、Oracle TimesTenのDSNがodbc.iniファイルおよびopmn.xmlファイルで正しく構成されていることを確認します。

    • 第A.3.7項「Oracle Business IntelligenceからOracle TimesTenへのODBC接続の構成」の説明のとおり、ORACLE_INSTANCE/bifoundation/OracleBIApplication/coreapplication/setupディレクトリのodbc.iniファイルにおいて、両方のOracle TimesTenインスタンスに接続するようにDSNが正しく定義されていることを確認します。

    • ORACLE_INSTANCE/config/OPMN/opmn/ディレクトリのopmn.xmlファイルで、LD_LIBRARY_PATH変数がOracle TimesTenの共有ライブラリ・フォルダを指すように正しく設定されている。TIMESTEN_DLL変数も、次の例に示すように、正しく定義されている必要があります。

      <variable id="TIMESTEN_DLL" value="u01/app/oracle/product/TimesTen/tt1122/lib/libttclient.so"/>

  • BIサーバーは、Oracle TimesTen ODBCドライバのバージョン3.5を使用して接続する必要があります。

    リポジトリのデプロイ時に、データベース接続プールに対してOracle TimesTenのODBCドライバのバージョン3.5が使用されていることを確認します。このドライバ・バージョンを使用しなければ、BIサーバーはOracle TimesTenに接続できません。

A.5.4.2 クライアント・インストーラでOracle TimesTenドライバを特定できない

Windowsコンピュータ上でクライアント・インストーラを使用してOracle BI管理ツールをインストールした後に、管理ツールに次のようなエラー・メッセージが表示される場合があります。

Times Tenドライバttclient.dllをロードできません。

このエラー・メッセージは、Oracle TimesTen物理表ソースからメタデータをインポートする際に、Oracle TimesTenのODBCドライバが使用できないことを示しています。この問題を解決するには、次の例に示すように、Oracle TimesTenドライバの場所を明示的に指すようにTIMESTEN_DLL環境変数を設定します。

set TIMESTEN_DLL=C:\TimesTen\tt1122_32\bin\ttclient1122.dll

A.5.4.3 Oracle BIサーバーがOracle TimesTenインスタンスにフェイルオーバーしない

スケールアウトされたノードの2番目のOracle TimesTenインスタンスにBIサーバーがフェイルオーバーしない場合は、リポジトリの論理表ソース(LTS)によってOracle TimesTenの物理データ・ソースが両方ともマップされていることを確認します。このマッピングにより、論理表ソース・レベルで、Oracle TimesTenの両方のインスタンスにマッピングが存在するようになります。Oracle TimesTenの一方のインスタンスが使用できない場合は、DSNレベルにあるBIサーバーのフェイルオーバー・ロジックによってOracle TimesTenのもう一方のインスタンスへの接続が試みられます。

A.5.4.4 集計が2番目のインスタンスに存在しない

最初のOracle TimesTenインスタンスで作成された集計を2番目のOracle TimesTenインスタンスで使用できないことがあります。スケールアウト・デプロイメントでは、Oracle TimesTenインスタンス間に自動レプリケーションが存在しないことに注意してください。2つのインスタンスは別個であり、別のコンピュータ上で実行されますが、デプロイされるデータ・ストアは同じです。一方のOracle TimesTenインスタンスで、Oracle BIサマリー・アドバイザまたは集計の永続性ウィザードからSQLスクリプトを使用して集計を作成する場合は、2番目のOracle TimesTenインスタンスでも同じ集計を手動で作成する必要があります。2つのOracle TimesTenインスタンスは、同期が維持されるようにする必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』の集計の永続性のライフ・サイクルのユース・ケースに関する項を参照してください。