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Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース5.0
E64891-02
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14.5 ページ・デザイナでのリージョンの管理

Oracle Application Expressアプリケーションの各ページに、1つ以上のリージョンが含まれます。リージョンはコンテンツのコンテナとして機能します。この項では、リージョンを作成および管理する方法について説明します。

14.5.1 ページ・デザイナでのリージョンの作成

ページ・デザイナでリージョンを作成するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナで適切なページにナビゲートします。「ページ・デザイナでのページの表示」を参照してください。

    ページ・デザイナが表示されます。ページ下部にギャラリが表示されます。コントロールまたはコンポーネントにカーソルをあわせると、それについて説明するツールチップが表示されます。

  2. ギャラリからリージョンを選択し、グリッド・レイアウトの適切な場所にドラッグします。

    リージョン・タイプに基づいて、次に必要なアクションがページ・デザイナにより指示されます。

    「メッセージ」タブには、対応する必要のあるメッセージを示す赤または黄色のバッジが表示されます。「メッセージ」タブには、2つのタイプのメッセージが表示されます

    • エラー - エラー・メッセージは赤で表示されます。エラー・メッセージを選択すると、プロパティ・エディタに関連する属性が赤で表示されます。ページを保存する前にエラーに対処する必要があります。

    • 警告 - 警告メッセージは黄色で表示されます。警告メッセージを選択すると、プロパティ・エディタで、関連する属性が黄色で表示されます。ページを保存する前にエラーに対処する必要があります。警告メッセージには対処しないでページを保存できることに注意してください。

  3. プロパティ・エディタですべての属性を表示します。「プロパティ・エディタ・メニュー」から「すべて表示」を選択します。

  4. プロパティ・エディタで該当する属性を編集します。

    必要な属性は、属性ラベルの1つ上の左上隅に赤い三角形で表示されます。


    ヒント:

    属性の詳細は、プロパティ・エディタで属性を選択し、中央ペインで「ヘルプ」タブをクリックして、参照してください。

  5. 「保存」をクリックします。

14.5.2 ページ・デザイナでのリージョンの管理

リージョンとは、コンテンツのコンテナとしての役割を持つページ領域のことです。この項では、リージョン属性を編集してページの外観を変更する方法について説明します。

14.5.2.1 ページ・デザイナでのリージョン属性の編集

リージョン属性を編集するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナで適切なページにナビゲートします。「ページ・デザイナでのページの表示」を参照してください。

    ページ・デザイナが表示されます。

  2. 「レンダリング」ツリーまたはグリッド・レイアウトでリージョンを選択します。

    プロパティ・エディタに、リージョンの属性が表示されます。

  3. プロパティ・エディタですべての属性を表示します。「プロパティ・エディタ・メニュー」から「すべて表示」を選択します。

  4. プロパティ・エディタで該当する属性を編集します。

    属性の詳細は、フィールドレベル・ヘルプを参照してください。「フィールドレベル・ヘルプの表示」を参照してください。

  5. 「保存」をクリックします。

14.5.2.2 リージョン位置の制御

リージョンを作成するとき、プロパティ・エディタで「レイアウト」の「位置」属性を編集することにより、その位置を指定できます。ページのユーザー・インタフェースの現在のテーマ内で定義されているテンプレート位置によって、使用可能な選択肢が決まります。

14.5.2.3 リージョンのヘッダーおよびフッターの指定

リージョンのボディ・コンテンツに加えて、プロパティ・エディタで「ヘッダー」および「フッター」属性を編集することにより、追加のHTMLがリージョンの上下に配置されるように指定できます。

すべてのレポート・リージョンで、置換文字列#TIMING#:はリージョンのレンダリングにかかる経過時間(秒)を表示できます。この置換文字列はデバッグに使用できます。

クラシック・レポート・リージョンの場合、リージョン・フッターで次の置換文字列がサポートされています。

  • #ROWS_FETCHED#: Oracle Application Expressレポート・エンジンによってフェッチされた行数(ページ・サイズ)を表示できます。これらの置換文字列を使用して、カスタマイズされたメッセージをユーザーに表示できます。次に例を示します。

    Fetched #ROWS_FETCHED# rows in #TIMING# seconds.
    
  • #TOTAL_ROWS#: レポートに使用されたSQL問合せを満たす行の合計数を表示できます。

  • #FIRST_ROW_FETCHED# および#LAST_ROW_FETCHED#: 表示される行の範囲を表示できます。次に例を示します。

    Row(s) #FIRST_ROW_FETCHED# through #LAST_ROW_FETCHED# of #ROWS_FETCHED# displayed
    

14.5.2.4 ユーザーによるページのカスタマイズの可能化

「カスタマイズ」属性を使用すると、リージョンの表示属性をユーザーがカスタマイズできるかどうかを制御できます。この機能を使用するには、ページ・テンプレートのヘッダー、ボディまたはフッター・セクションに#CUSTOMIZE#置換文字列を含める必要があります。

エンド・ユーザーによるカスタマイズが1つ以上のリージョンでサポートされる場合、「カスタマイズ」というリンクがページ・テンプレートで#CUSTOMIZE#置換文字列を含めた場所に表示されます。このリンクをクリックするとウィンドウが表示され、ユーザーは、ページのリージョンを表示または非表示にできます。

エンド・ユーザーは次の手順でカスタマイズできます。

  1. ページ・デザイナで適切なページにナビゲートします。「ページ・デザイナでのページの表示」を参照してください。

    ページ・デザイナが表示されます。

  2. 「レンダリング」ツリーまたはグリッド・レイアウトでリージョンを選択します。

    プロパティ・エディタに、リージョンの属性が表示されます。

  3. 「すべて閉じる」アイコンをクリックし、「プロパティ・エディタ・メニュー」から「すべて表示」を選択します。

  4. 「カスタマイズ」を展開します。「カスタマイズ可能」から、次のいずれかを選択します。

    • エンドユーザーではカスタマイズ不可

    • デフォルトでカスタマイズ可能および非表示

    • デフォルトでカスタマイズ可能および表示

  5. 「保存」をクリックします。

14.5.2.5 ページ・デザイナでのリージョン・キャッシュの使用

この項では、静的リージョンのパフォーマンス向上のためにリージョン・キャッシュを使用する利点について説明します。


ヒント:

リージョン・キャッシュは、対話モード・レポート・リージョンに対しては使用できません。


関連項目:

『Oracle Application Express管理ガイド』のページおよびリージョン・キャッシュの管理に関する項

14.5.2.5.1 リージョン・キャッシュについて

リージョン・キャッシュの有効化は、条件を使用しないリストを含むリージョンまたは静的HTMLを含むリージョンなどの静的リージョンのパフォーマンスの向上に効果的な方法です。

リージョン・キャッシュを有効化すると、Application Expressエンジンによって、リージョンを動的にレンダリングするかわりにキャッシュされた(または格納された)リポジトリからリージョンをレンダリングします。実際のセッション識別子はキャッシュされないことに注意してください。かわりに、Application Expressエンジンでは、&SESSION.置換文字列がキャッシュされ、キャッシュされたリージョンをレンダリングしたカレント・セッションが表示時に代入されます。たとえば、リージョンにリンクが含まれ、リンクにセッションが含まれる場合、リンクがすべてのセッションで動作するようにするため、完全なセッションはキャッシュされません。

Application Expressエンジンは、リージョンが定義した条件を満たす場合にのみキャッシュからレンダリングします。また、リージョンは、ユーザーまたはキャッシュされた独立したユーザーに対してのみキャッシュできます。

14.5.2.5.2 ページ・デザイナでのリージョン・キャッシュの有効化

リージョン・キャッシュを有効化するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナで適切なページにナビゲートします。「ページ・デザイナでのページの表示」を参照してください。

    ページ・デザイナが表示されます。

  2. 「レンダリング」ツリーまたはグリッド・レイアウトでリージョンを選択します。

    プロパティ・エディタに、リージョンの属性が表示されます。

  3. 「すべて閉じる」アイコンをクリックし、「プロパティ・エディタ・メニュー」から「すべて表示」を選択します。

  4. 「サーバー・キャッシュ」を展開します。「キャッシュ」から次のいずれかを選択します。

    • 無効 - コンテンツはキャッシュされず、リクエストごとに計算されます。

    • 有効 - コンテンツはキャッシュされ、すべてのユーザーによって利用されます。

    • ユーザー別のキャッシュ - コンテンツはユーザーごとにキャッシュされます。

    • セッション別のキャッシュ - コンテンツはセッションごとにキャッシュされます。

    • キャッシュ・タイムアウト - 「有効」または「ユーザー別のキャッシュ」を選択した場合に表示されます。キャッシュされたページの有効期間を選択します。タイムアウトの場合、後続のページ・リクエストはキャッシュされたページを使用しません。

    • タイプ - 条件を指定します。条件がTrueを戻す場合、ページはキャッシュから表示されます。条件がFalseを戻す場合、ページは動的にレンダリングされ、キャッシュから取得されません。

  5. 「保存」をクリックします。

14.5.2.6 静的リージョンIDの指定

カスタムJavaScriptまたはカスケード・スタイルシートの作成時に静的リージョンIDを指定すると有用です。リージョンの編集ページの「静的ID」属性を使用して、リージョンを一意に識別できます。リージョン・テンプレート、ヘッダー、フッターまたはボディの#REGION_STATIC_ID#置換文字列を使用してリージョンを参照できます。

静的リージョンIDを含めるには、HTML要素IDとしてリージョン・コンテナ・オブジェクト(表またはDIV)に割り当てます。HTML要素のIDはページ全体で一意である必要があります。たとえば、ページHTMLを有効にしておくため、ボタンとリージョンのIDを同じにすることはできません。

静的リージョンIDを指定するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナで適切なページにナビゲートします。「ページ・デザイナでのページの表示」を参照してください。

    ページ・デザイナが表示されます。

  2. 「レンダリング」ツリーまたはグリッド・レイアウトでリージョンを選択します。

    プロパティ・エディタに、リージョンの属性が表示されます。

  3. 「すべて閉じる」アイコンをクリックし、「プロパティ・エディタ・メニュー」から「すべて表示」を選択します。

  4. 「詳細」を展開し、「静的ID」を見つけます。

  5. 「静的ID」に、このリージョンの静的IDを入力します。定義されている場合、これが置換文字列#REGION_STATIC_ID#でリージョンのIDとして使用され、リージョンのカスタムJavaScript動作を開発する際に役立ちます。これが定義されていない場合、リージョンによって内部IDが生成されます。


    ヒント:

    入力した静的IDをリージョンで使用するには、テンプレートに#REGION_STATIC_ID#置換文字列が含まれている必要があります。

  6. 「保存」をクリックします。

14.5.2.7 リージョン・イメージの追加

「リージョン・イメージ」および「イメージ・タグ属性」を使用すると、リージョンの左上にイメージを追加できます。

リージョン・イメージを追加するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナで適切なページにナビゲートします。「ページ・デザイナでのページの表示」を参照してください。

    ページ・デザイナが表示されます。

  2. 「レンダリング」ツリーまたはグリッド・レイアウトでリージョンを選択します。

    プロパティ・エディタに、リージョンの属性が表示されます。

  3. 「すべて閉じる」アイコンをクリックし、「プロパティ・エディタ・メニュー」から「すべて表示」を選択します。

  4. 「詳細」を展開し、次のように指定します。

    • リージョン・イメージ - リージョンの左上に表示されるイメージへの参照を入力します。このイメージの表示に使用される表タグを制御することはできません。

    • イメージ・タグ属性 - イメージHTMLに含めるイメージ・タグ属性を入力します。これは、高さ、幅またはイメージのALTテキスト(装飾的なイメージではない場合)などの属性に使用できます。

      イメージ・タグ属性にALTが定義されていない場合、Application Expressはデフォルトで装飾的なイメージとしてイメージをレンダリングします(空のALTタグなど)。

  5. 「保存」をクリックします。

14.5.2.8 リージョン表示セレクタの作成

「リージョン表示セレクタ」リージョンでは、ページの各リージョンに表示と非表示のコントロールを表示できます。

リージョン表示セレクタを作成するには、次のステップを実行します。

  1. リージョン・ページ・セレクタに含めるページおよびリージョンを作成します。

  2. セレクタに含めるリージョンごとに、「リージョン表示セレクタ」属性で「はい」を選択します。「ページ・デザイナでのリージョンの管理」を参照してください。

  3. タイプが「リージョン表示セレクタ」のリージョンを作成します。

    1. ギャラリからリージョン・タイプ「リージョン表示セレクタ」を選択し、グリッド・レイアウトの適切な場所にドラッグします。

    2. プロパティ・エディタでリージョン属性を編集します。

      • 「すべて閉じる」アイコンをクリックし、「プロパティ・エディタ・メニュー」から「すべて表示」を選択します。

      • 「指定」を展開し、「タイトル」を編集します。

      • 「詳細」を展開し、「リージョン表示セレクタ」で「はい」を選択します。

    3. 「保存」をクリックします。

14.5.3 ページ・デザイナでのリージョンのコピー


注意:

「ツリー」タイプのリージョンには複数のリージョンが含まれるため、コピーできません。

リージョンをコピーするには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナで適切なページにナビゲートします。「ページ・デザイナでのページの表示」を参照してください。

    ページ・デザイナが表示されます。

  2. グリッド・レイアウトでリージョンを右クリックし、「コピー先」を選択して、サブメニューからコピー先を選択します。


ヒント:

リージョンを別のページにコピーするには、「レンダリング」ツリーでリージョンを選択し、右クリックして「他のページにコピー」を選択します。画面に表示されるステップに従います。

14.5.4 ページ・デザイナでのリージョンの削除

リージョンを削除するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナで適切なページにナビゲートします。「ページ・デザイナでのページの表示」を参照してください。

    ページ・デザイナが表示されます。

  2. 「レンダリング」ツリーで1つ以上のリージョンを選択します。

  3. 右クリックして「削除」を選択します。

  4. 「保存」をクリックします。