この項では、Oracle REST Data Servicesをインストールおよびデプロイする方法について説明します。(RESTはRepresentational State Transferの略です。)
注意:
Oracle REST Data Servicesは、リリース2.0.6の前はOracle Application Express Listenerと呼ばれていました。
トピック:
Oracle REST Data Servicesは、Oracle HTTP Serverおよびmod_plsql
のかわりとなるJava EEベースのサービスです。Java EEの実装では、コマンドライン・ベースの設定、セキュリティの強化、ファイル・キャッシュおよびRESTful Webサービスなどの豊富な機能が提供されます。また、Oracle REST Data Servicesでは、Oracle WebLogic Server、GlassFish Server、Apache Tomcatおよびスタンドアロン・モードを使用したデプロイをサポートすることで、高い柔軟性が提供されます。
Oracle Application Expressアーキテクチャでは、WebブラウザとOracle Application Expressエンジンとの間でリクエストを代理するため、なんらかの形態のWebサーバーが必要です。Oracle REST Data Servicesは、この要件を満たしていますが、Oracle Application Express構成の範囲を超えて使用されています。Oracle REST Data Servicesでは、埋込のJDBCドライバを使用して接続が提供され、Oracleホームが必要ないため、デプロイ・プロセスが単純です。
この項では、Oracle REST Data Servicesの概要を説明し、サポートされるJavaプラットフォーム、Enterprise Edition(Java EE)アプリケーション・サーバー、およびシステム要件についての情報を提供します。
トピック:
Oracle REST Data Servicesでは、次のJava EEアプリケーション・サーバーがサポートされます。
アプリケーション・サーバー | サポートされているリリース |
---|---|
11g リリース1 (10.3.6)以上 |
|
リリース3.1.2以上 4.0(ただし4.1は除く)では、CDI 1-1のグローバル・スイッチは、次のように注入チェックを無効にして使用する必要があります。 asadmin set configs.config.server-config.cdi-service.enable-implicit-cdi=false しかし、このようなグローバル・スイッチの設定は、そのWebサーバー上のすべての後続のデプロイに影響を与え、他のデプロイの失敗につながる可能性があるため、4.0は使用しないことを強くお薦めします。 |
|
リリース7.0.56以上 |
Oracle REST Data Servicesのシステムの要件は次のとおりです。
Oracle Database(Enterprise Edition、Standard EditionまたはStandard Edition One) リリース11.1以上、またはOracle Database 11g リリース2 Express Edition。
Java JDK 1.7以上。
Java Servlet Specification 2.3以上。
Webブラウザの要件:
Microsoft Internet Explorer 8.0以上。
Mozilla Firefox 3.0以上。
Google Chrome 2.0以上。
注意:
Oracle Application ExpressはOracle REST Data Servicesを使用するための前提条件ではありません。
Oracle Application Expressがインストールされ、インストール時にRESTfulサービスが構成されている場合(『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』のRESTfulサービスの構成の手順を参照)は、Oracle Applicationで定義されたRESTfulサービスの実行を含め、Oracle REST Data Servicesはそれをサポートします。
Oracle REST Data Servicesをデプロイする前に、コマンドライン・インタフェースを使用してそれをインストールおよび構成する必要があります。
トピック:
関連項目:
NoSQLデータベース・ストアとともにOracle REST Data Servicesを使用する場合は、「NoSQLおよびOracle REST Data Services」を参照してください。
JSONデータの永続にOracle REST APIを使用する場合は、Oracle REST APIもインストールする必要があります。詳細は、『Oracle REST Data Services SODA for REST開発者ガイド』のOracle REST APIのインストールに関する項を参照してください。
Oracle REST Data Servicesでは、いくつかのコマンドライン・コマンドが提供されています。たとえば、Oracle REST Data Servicesの構成ファイルを保存する場所を構成でき、Oracle REST Data Servicesで使用するデータベースを構成でき、Oracle REST Data Servicesをスタンドアロン・モードで開始できます。
利用可能なコマンドの完全なリストを表示するには、ords.war
ファイルが保存されているディレクトリまたはフォルダに移動し、次のコマンドを実行します。
java -jar ords.war help
使用可能なコマンドのリストが表示されます。各コマンドの使用方法の説明を表示するには、次のように「help」に続けてコマンド名を入力します。
java -jar ords.war help configdir
Oracle REST Data Servicesでは、次のデータベース・ユーザーが使用されます。
ユーザー名 | 必須かどうか | 説明 |
---|---|---|
|
Oracle Application ExpressでOracle REST Data Servicesを使用している場合のみ |
Oracle Application ExpressとともにOracle REST Data Servicesを使用する場合、すべてのOracle Application Express操作など、PL/SQLゲートウェイ操作の起動に使用されるデータベース・ユーザーです。 APEX_PUBLIC_USERのロック解除の詳細は、『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』のAPEX_PUBLIC_USERアカウントの構成の項を参照してください。 |
|
Application Expressで定義されたRESTfulサービスを使用している場合のみ |
Application Expressのワークスペースに定義されているRESTfulサービスにアクセスする場合に、Oracle Application ExpressのRESTfulサービスの呼出しに使用されるデータベース・ユーザーです。 |
|
Application Expressで定義されたRESTfulサービスを使用している場合のみ |
Application Expressのワークスペースに定義されているRESTfulサービスにアクセスする場合に、Oracle Application Expressに格納されているRESTfulサービス定義の問合せに使用されるデータベース・ユーザーです。 |
|
はい |
Oracle REST Data Servicesの多くの機能の実装に使用されるPL/SQLパッケージの所有者です。ORDS_METADATAには、Oracle REST Data Services対応のスキーマのメタデータが格納されます。 Oracle REST Data Servicesから直接このメタデータにアクセスすることはなく、Oracle REST Data ServicesアプリケーションはORDS_METADATAスキーマへの接続を作成することはありません。スキーマ・パスワードはランダムな文字列に設定され、接続権限は削除、パスワードの有効期限は期限切れです。 |
|
はい |
Oracle REST Data Services対応のスキーマでRESTfulサービスを呼び出すためのユーザーです。 |
APEX_<xxx>
ユーザーは、Oracle Application Expressのインストール・プロセスの中で作成されます。
Oracle REST Data Servicesインストールの一部として、次のような権限が複数のユーザーに付与されます。
PUBLIC
には、多くのORDS_METADATA
表およびビューのSELECT
権限が付与されます。
PUBLIC
には、ユーザーの起動できるPL/SQLパッケージのEXECUTE
権限が付与されます。
ORDS_METADATA
には、次のもののEXECUTE
権限が付与されます。
SYS.DBMS_ASSERT
SYS.DBMS_CRYPTO
SYS.DBMS_LOB
SYS.DBMS_OUTPUT
SYS.DBMS_REGISTRY
SYS.DBMS_SESSION
SYS.DBMS_UTILITY
SYS.VALIDATE_ORDS
SYS.HTF
SYS.HTP
SYS.OWA
SYS.WPG_DOCLOAD
ORDS_METADATA
には、次のもののSELECT
権限が付与されます。
SYS.DBA_DIRECTORIES
SYS.DBA_OBJECTS
ORDS_METADATA
には、次のシステム権限が付与されます。
ALTER USER
CREATE TRIGGER
ORDS_METADATA
には、Application ExpressのRESTデータをORDS_METADATA
表に移行するために必要なオブジェクト権限が付与されます。
このトピックの手順は、従来の(非CDB)データベースにOracle REST Data Servicesをインストール場合に適用されます。マルチテナント・データベース環境にOracle REST Data Servicesをインストールして使用するには、「Oracle REST Data Servicesでのマルチテナント・アーキテクチャの使用」の項を参照してください。
注意:
アプリケーション・サーバーにデプロイする前に、この項の構成手順を完了する必要があります。
Oracle REST Data Servicesをインストールおよび構成するには、次の手順を実行します。
Oracle REST Data Servicesのダウンロード・ページからords.
version.number
.zip
ファイルをダウンロードします。
ファイル名のversion.number
に現在のリリース番号が反映されることに注意してください。
ダウンロードしたZIPファイルを任意のディレクトリ(フォルダ)に解凍します。
UNIXおよびLinuxの場合: ords.
version.number
.zip
を解凍します。
Windowsの場合: Windowsエクスプローラでords.
version.number
.zip
ファイルをダブルクリックします。
次のインストール・オプションのいずれかを選択します。
パラメータ・ファイルを使用した簡易インストール。
コマンドライン・プロンプトを使用した拡張インストール
Oracle REST Data Servicesは、必要に応じて再インストールまたはアンインストールできます。
関連トピック
Oracle REST Data Servicesをインストールした場所にある<path-to-params-file>/ords_params.properties
ファイルに指定されているパラメータを使用して、簡易インストールを実行できます。このファイルを事前に編集し、使用環境や好みを反映してデフォルト値を変更できます。ファイルにパラメータが欠落している場合は、その入力を求められます。
パラメータ・ファイルを使用して簡易インストールを実行するには:
オプションで、データベースのデフォルトの表領域および一時表領域を使用する場合は、ords_params.properties
ファイルで次の表領域関連エントリを削除できます。
schema.tablespace.default=SYSAUX schema.tablespace.temp=TEMP user.tablespace.default=USERS user.tablespace.temp=TEMP
環境や好みにあわせて、必要な値をデフォルト値にします。表領域関連の値を変更する場合、指定する表領域がデータベースにすでに存在することを確認します。
デフォルトのords_params.properties
ファイルには次のものが含まれます。
db.hostname=localhost db.port=1521 db.servicename= db.sid= db.username=APEX_PUBLIC_USER migrate.apex.rest=false rest.services.apex.add= rest.services.ords.add=true schema.tablespace.default=SYSAUX schema.tablespace.temp=TEMP standalone.http.port=8080 standalone.mode=true standalone.static.images= user.tablespace.default=USERS user.tablespace.temp=TEMP
注意:
Microsoft Windowsシステムでは、standalone.static.imagesのApplication Expressの静的イメージの場所を指定した場合、バックスラッシュ(エスケープ文字)をコロンの前に指定し、スラッシュをフォルダのセパレータとして使用します。例: standalone.static.images=d\:/test/apex426/apex/images/
次のいずれかのコマンドを入力します。
java -jar ords.war java -jar ords.war install simple
(簡易インストールはデフォルトであるため、install simple
は省略可能です。)
Oracle REST Data Servicesを初めてインストールするときに、PL/SQLゲートウェイ・データベースのユーザーおよびORDS_PUBLIC_USERユーザーのパスワードの入力を求められます。暗号化されたパスワードはパラメータ・ファイルに格納されます(たとえば、user.public.password=@0585904F6C9B442532D5212962835D00C8
のように)。
後でパスワードを変更する場合は、パラメータ・ファイルから暗号化されたパスワードを削除する必要があります。セキュリティ上の理由から、パラメータ・ファイルでは読みやすい(非暗号化)パスワードは許可されていません。
拡張インストールを実行でき、拡張インストールでは必要なパラメータ値の入力を求めるメッセージが表示され、選択したパラメータの値はOracle REST Data Servicesをインストールした場所にあるparams/ords_params.properties
ファイルに格納されます。
拡張インストールを実行するには、次のコマンドを入力します。
java -jar ords.war install advanced
インストール中、Oracle REST Data Servicesにより、指定された構成フォルダにすでに構成ファイルが存在するかどうかがチェックされます。
構成ファイルがフォルダに存在しない場合は、作成されます(例: defaults.xm
l、apex_pu.xml
)。
以前のリリースの構成ファイルがフォルダに存在する場合は、Oracle REST Data Servicesによって<name>_pu.xml
が存在するかチェックされ、存在しない場合はORDS_PUBLIC_USERアカウントのパスワードの入力を求めるメッセージが表示されます。リリース 2.0.nの構成ファイル<name>_al.xml
および<name>_rt.xml
が存在する場合は保持されます。(ただし、2.0.nリリースではRESTfulサービスはオプションだったため、構成フォルダにファイルが存在しない可能性もあります。)
以前のリリースの複数の構成ファイルが存在し(例: apex.xml
、apex_al.xml
、apex_rt.xml
、sales.xml
、sales_al.xml
、sales_rt.xml
など)、<name>_pu.xml
が存在しない場合は、データベース内にORDSスキーマが作成できるように、データベース構成を選択するように求められます。
次に拡張インストールの例を示します。この例では、「スタンドアロン・モードで起動するには1を、終了するには2を入力してください」 [1]
のプロンプトに対して、デフォルト値の1を受け入れると、残りのプロンプトが表示され、Oracle Application Expressを使用する場合はAPEXの静的リソースの場所
を指定する必要があります。
d:\ords>java -jar ords.war install advanced
This Oracle REST Data Services instance has not yet been configured.
Please complete the following prompts
Enter the location to store configuration data:d:\path\to\config\
Enter the name of the database server [localhost]:
Enter the database listen port [1521]:
Enter 1 to specify the database service name, or 2 to specify the database SID [1]:2
Enter the database SID [xe]:
Enter 1 if you want to verify/install Oracle REST Data Services schema or 2 to skip this step [1]:
Enter the database password for ORDS_PUBLIC_USER:
Confirm password:
Please login with SYSDBA privileges to verify Oracle REST Data Services schema. Installation may be required.
Enter the username with SYSDBA privileges to verify the installation [SYS]:
Enter the database password for SYS:
Confirm password:
Oracle REST Data Services schema does not exist and will be created.
Enter the default tablespace for ORDS_METADATA [SYSAUX]:
Enter the temporary tablespace for ORDS_METADATA [TEMP]:
Enter the default tablespace for ORDS_PUBLIC_USER [USERS]:
Enter the temporary tablespace for ORDS_PUBLIC_USER [TEMP]:
Enter 1 if you want to use PL/SQL Gateway or 2 to skip this step [1]:
Enter the PL/SQL Gateway database user name [APEX_PUBLIC_USER]:
Enter the database password for APEX_PUBLIC_USER:
Confirm password:
Enter 1 to specify passwords for Application Express RESTful Services database users (APEX_LISTENER, APEX_REST_PUBLIC_USER) or 2 to skip this step [1]:
Enter the database password for APEX_LISTENER:
Confirm password:
Enter the database password for APEX_REST_PUBLIC_USER:
Confirm password:
Enter 1 if you wish to start in standalone mode or 2 to exit [1]:
Enter the APEX static resources location:d:\apex426\apex\images\
Enter 1 if using HTTP or 2 if using HTTPS [1]:
Enter the HTTP port [8080]:
OR
Enter 1 if using HTTP or 2 if using HTTPS [1]:2
Enter the HTTPS port [8443]:
Enter the SSL hostname:
Enter 1 to use the self-signed certificate or 2 if you will provide the SSL certificate [1]:
Oracle REST Data Servicesインストールが有効であることを確認する場合は、ords.war
ファイルのあるディレクトリまたはフォルダに移動し、validate
コマンドを次の形式で入力します。
java -jar ords.war validate [--database <dbname>]
注意:
ORDSのインストール時には、Oracle Application Express (APEX)スキーマの検出が試行され、ビューが作成されます。このビューは、APEXスキーマ内の関連する表をORDSスキーマ内の表に結合したものです。APEXより前にORDSをインストールすると、ORDSはAPEXスキーマを検出できないため、存在しないAPEX表の位置にスタブ・ビューを作成します。
ORDSをAPEXの後にインストールすることで、APEXオブジェクト(ORDSが問い合わせる必要があるもの)が確実に存在するようにしておくことを強くお薦めします。ORDSをAPEXの前にインストールする場合は、validate
コマンドを使用して、APEXスキーマに対する問合せをORDSが再作成するよう強制してください。
-database
を指定する場合、<dbname>
はOracle REST Data Services構成ファイルに格納されているプール名です。
ホスト、ポート、SIDまたはサービス名、およびSYSDBA権限を持つユーザー(SYS AS SYSDBAなど)の名前とパスワードなど、プール名の構成からは入手できない必要情報の指定を求められます。
注意:
validateコマンドをCDBに対して実行すると、CDBとそのすべてのPDBが検証されます。
Oracle REST Data Servicesを再インストールする場合は、まず既存のOracle REST Data Servicesをアンインストールする必要があります。そして、アンインストールの前にはOracle REST Data Servicesが停止していることを確認します。
Oracle REST Data Servicesをアンインストールすると、ORDS_METADATAスキーマ、ORDS_PUBLIC_USERユーザー、およびOracle REST Data Services関連のデータベース・オブジェクト(パブリック・シノニムを含む)がデータベースに存在している場合は、削除されます。Oracle REST Data Servicesをアンインストール(削除)するには、ords.war
ファイルのあるディレクトリまたはフォルダに移動し、次のようなuninstall
コマンドを入力します。
java -jar ords.war uninstall
uninstall
により、いくつかの必要な情報(ホスト、ポート、SIDまたはサービス名、ユーザー名、パスワード)を入力するよう求められます。
関連項目:
Oracle REST Data ServicesをCDBからアンインストールするには、「Oracle REST Data Servicesでのマルチテナント・アーキテクチャの使用」を参照してください。
この項では、Oracle SQL Developerを使用してOracle REST Data Servicesを管理する方法について説明します。
関連項目:
『Oracle SQL Developerユーザーズ・ガイド』のOracle REST Data Servicesの管理の項を参照してください。
トピック:
Oracle SQL Developerでは、グラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用してOracle REST Data Servicesを管理できます。これらの管理機能をフルに活用するには、SQL Developerのリリース4.1以上を使用する必要があります。Oracle REST Data Services管理のためのSQL Developerの使用はオプションです。
グラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用して、データベース接続、JDBC設定、URLマッピング、RESTful接続、セキュリティ(許可されたプロシージャ、ブロックされたプロシージャ、検証ファンクションおよびウイルス・スキャン)、キャッシング、事前/事後処理プロシージャ、環境、およびExcel設定を更新できます。Oracle SQL Developerでは、統計レポート、エラー・レポートおよびログも提供されます。
関連項目:
『Oracle SQL Developerユーザーズ・ガイド』のOracle REST Data Servicesの管理の項を参照してください。
SQL Developerを使用してOracle REST Data Servicesを管理する場合は、次のように管理者ユーザーを構成する必要があります。
次のコマンドを実行します。
java -jar ords.war user adminlistener "Listener Administrator"
adminlistener
ユーザーのパスワードを入力します。
adminlistener
ユーザーのパスワードを確認します。
HTTPSを使用せずにOracle REST Data Servicesを使用する場合は、「非HTTPS環境でのOAuth2の使用」の手順に従います。
Oracle REST Data Services構成の取得またはアップロード(あるいはその両方)にSQL Developerを使用する場合は、プロンプトが表示されたら、前述のリストの資格証明を入力します。
RESTfulサービスは、非公開データへのアクセスを制御するOAuth2プロトコルで保護できます。データのスヌーピングを防ぐため、OAuth2では、OAuth2認証プロセスに関与するすべてのリクエストをHTTPSを使用して転送する必要があります。Oracle REST Data Servicesのデフォルトの動作では、OAuth2関連のすべてのリクエストはHTTPSを使用して受信されたことを検証されます。HTTPを介して受信するリクエストへのサービスは拒否され、403 ForbiddenのHTTPステータス・コードが返されます。
このデフォルトの動作は、HTTPSを使用できない環境では次のようにして無効にできます。
Oracle REST Data Servicesの構成が保存されているフォルダを検索します。
defaults.xml
という名前のファイルを編集します。
このファイルの最後にある</properties>
タグの直前に次の設定を追加します。
<entry key="security.verifySSL">false</entry>
ファイルを保存します。
実行中なら、Oracle REST Data Servicesを再起動します。
この設定の使用は、開発またはテスト環境でのみ適切であることに注意してください。ユーザーの資格証明がクリア・テキストで渡されることになるので、本番環境でこの設定を使用するのは適切ではありません。
注意:
Oracle REST Data Servicesは、構成の変更を行った後に再起動する必要があります。アプリケーションを再起動する方法はアプリケーション・サーバーのマニュアルを参照してください。
Oracle REST Data ServicesではJava EEアプリケーション・サーバーがサポートされていますが、スタンドアロン・モードで実行するオプションもあります。この項では、Oracle REST Data Servicesをスタンドアロン・モードで実行する方法について説明します。
スタンドアロン・モードは、開発での使用に適しており、本番デプロイでサポートされています。ただし、スタンドアロン・モードの管理機能は、大部分のJava EEアプリケーション・サーバーと比べて最小限であり、環境によっては、本番使用に十分でない場合があります。
トピック:
関連トピック
スタンドアロン・モードでOracle REST Data Servicesを起動するには、次の手順を実行します。
通常、秘密鍵および証明書署名リクエストを作成してから、署名証明書を取得します。秘密鍵は、Oracle REST Data Servicesで適切に読み取れるようにDERに変換する必要があります。
たとえば、OpenSSLツールを使用して次のいずれかのようなコマンドで、元の秘密鍵を作成したとします。
openssl req -new -newkey rsa:2048 -nodes -keyout yourdomain.key -out yourdomain.csr
または
openssl genrsa -out private.em 2048
この場合、次のようなコマンドを実行して秘密鍵を変換し、暗号化を解除する必要があります。openssl pkcs8 -topk8 -inform PEM -outform DER -in yourdomain.key -out yourdomain.der -nocrypt
openssl pkcs8 -topk8 -inform PEM -outform DER -in yourdomain.key -out yourdomain.der -nocrypt
そのようにすると、Oracle REST Data Servicesでプロンプトが表示されたときにyourdomain.der
へのパスを含めることも、conf/ords/standalone/standalone.properties
の次のエントリを変更することもできます。
ssl.cert=<path to yourdomain.crt> ssl.cert.key=<path to yourdomain.der> ssl.host=yourdomain
また、jetty.secure.port
が必ず設定されます。
スタンドアロン・モードのOracle REST Data Servicesサーバーを停止するには、コマンド・プロンプトで[Ctrl+C]を押します。
Application Expressの静的リソースで予約された/i
フォルダ以外の静的リソースをデプロイするためにスタンドアロン・モードのドキュメント・ルートを構成できます。
構成するには、次の例に示すように、--doc-root
パラメータをスタンドアロン・モード・コマンドで指定します。
java -jar ords.war standalone --doc-root /var/www/html
前述の例では、http://
server:port
/
の下の/var/www/html
にあるすべてのリソースを使用できるようにします。たとえば、ファイル/var/www/html/hello.txt
が存在する場合、http://
server:port
/hello.txt
でアクセス可能です。
--doc-root
に指定された値は、standalone.doc.root
プロパティの${config.dir}/ords/standalone/standalone.properties
に格納されます。カスタム・ドキュメント・ルートが--doc-root
を使用して指定されていない場合、${config.dir}/ords/standalone/doc_root
のデフォルトのdoc-root
値が使用されます。このフォルダに格納されているすべてのフォルダはルート・コンテキストで使用できます。
このアプローチには、次の機能および考慮事項があります。
HTMLリソースはファイル拡張子なしでアドレス可能です。たとえば、hello.html
という名前のファイルがドキュメント・ルートに存在する場合、URI http://
server:port
/hello
でアクセスできます。
ファイル拡張子ありでHTMLリソースにアドレスしようとすると、ファイル拡張子なしの場所にリダイレクトされます。たとえば、URI http://
server:port
/hello.html
にアクセスしようとすると、クライアントはhttp://
server:port
/hello
にリダイレクトされます。
通常のプラクティスはHTMLリソースにファイル拡張子なしで使用することであるため、この機能はそのプラクティスを手助けし、さらにリダイレクトはファイル拡張子ありでアドレスされたリソースを扱います。
フォルダの索引ページがサポートされます。フォルダにindex.html
またはindex.htm
という名前のファイルがある場合、そのファイルはフォルダの索引ページとして使用されます。たとえば、/var/www/html
に/abc/xyz/index.html
がある場合、http://
server:port
/abc/xyz/
にアクセスすると、index.html
の内容が表示されます。
末尾にスラッシュなしでフォルダをアドレス入力すると、末尾にスラッシュありのURIにリダイレクトされます。たとえば、クライアントがhttp://
server:port
/abc/xyz
にアクセスした場合、サーバーはhttp://
server:port
/abc/xyz/
へのリダイレクトを発行します。
リソースは、ファイルの修正スタンプに基づき弱いetagと、リソースを1時間キャッシュするキャッシュ制御ヘッダー付きで生成されます。
この項では、Oracle WebLogic ServerにOracle REST Data Servicesをデプロイする方法について説明します。Oracle WebLogic Serverのインストール・プロセスを完了し、Oracle WebLogic Serverに精通した読者を前提としています。ドメイン、管理対象サーバー、デプロイ、セキュリティ、ユーザーおよびロールに不慣れな場合は、Oracle WebLogic Serverのドキュメントを参照してください。
トピック:
Oracle WebLogic ServerはOracle Technology Networkからダウンロードできます。
Oracle WebLogic Serverのインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・スタート・ガイド』および『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』を参照してください。
Oracle REST Data ServicesをWebLogicにデプロイする前に、この手順を完了する必要があります。
Oracle Application Expressを使用している場合、Oracle Application Expressを参照するためにWebアーカイブ(イメージ・ファイル)を作成する必要があります。ただし、Oracle Application Expressを使用していない場合、Oracle Application Expressイメージを構成することに関するこの項の以降の手順をスキップできます。
作業を開始する前に、Oracle Application Expressのイメージ・ファイルを参照するWebアーカイブ(WAR)ファイルを作成する必要があります。i.war
という名前のWebアーカイブ・ファイルを作成するには、次のようにstaticコマンドを使用します。
java -jar ords.war static <apex directory>\images
説明:
<apex directory>
は、Oracle Application Expressディレクトリの場所です。
このコマンドにより、ords.war
ファイルに含まれるstatic
コマンドが実行されます。これにより、Application Expressの静的イメージがi.war
という名前のアーカイブ・ファイルにパッケージ化されます。
作成されるイメージのWARには静的リソースは含まれず、そのかわりに静的リソースが保存されている場所が参照されます。このため、WARがデプロイされるサーバー上の指定したパスで静的リソースが利用可能である必要があります。
ヒント:
static
コマンドのすべてのオプションを確認するには、java -jar ords.war help static
を使用します。
i.war
ファイルは、次の手順でWebLogicへのデプロイに使用します。
管理サーバー・コンソールの起動
Oracle WebLogic Serverデプロイのインストール
HTTPのBasicチャレンジを正しく処理するためのWebLogicの構成
ヒント:
この作業を開始する前に、Oracle REST Data Servicesのファイルであるords.war
およびi.war
が使用可能になっている必要があります。
デプロイをインストールするには、次の手順を実行します。
WebLogic Serverのホームページに移動します。「ドメイン構成」の下で、「デプロイメント」を選択します。
「デプロイメントの概要」が表示されます。
「インストール」をクリックします。
ords.war
ファイルの場所を指定し、「次」をクリックします。
ords.war
ファイルは、Oracle REST Data ServicesのZIPファイルを解凍したフォルダにあります。
ヒント:
WebLogic Serverは、WARアーカイブのファイル名からコンテキスト・ルートを決定します。下位互換を維持する必要がある場合は、URLがhttp://server/ords/...ではなくhttp://server/apex/...という形式になるように、デプロイ前にords.war
という名前をapex.war
に変更する必要があります。
アプリケーション・インストール・アシスタントが表示されます。
「このデプロイメントをアプリケーションとしてインストールする」を選択して「次へ」をクリックします。
アプリケーションまたはモジュールのデプロイ先とするサーバーまたはクラスタを選択して、「次」をクリックします。
ヒント:
追加の管理対象サーバーまたはクラスタを作成していない場合、このアシスタント・ページは表示されません。
「オプション設定」では、次のように指定します。
名前 - 次を入力します。
ords
セキュリティ - 次を選択します。
カスタム・ロール: 管理コンソール内に定義されたロールを使用します。デプロイメント記述子内に定義されたポリシーを使用します。
ソースのアクセス可能性 - 次を選択します。
デプロイメントのターゲットに定義されるデフォルトを使用
「次へ」をクリックします。
概要ページが表示されます。
「追加構成」の下で、次のいずれかを選択します。
はい、デプロイメントの構成画面に移動します。 - 構成ページが表示されます。
いいえ、後で構成を確認します。 - 「デプロイメントのサマリー」ページに戻ります。
指定した構成設定の概要を確認します。
「終了」をクリックします。
前述の手順を繰り返してi.war
ファイルをデプロイします。
オプション設定では、次のように指定します。
名前 - 次を入力します。
i
セキュリティ - 次を選択します。
カスタム・ロール: 管理コンソール内に定義されたロールを使用します。デプロイメント記述子内に定義されたポリシーを使用します。
ソースのアクセス可能性 - 次を選択します。
デプロイメントのターゲットに定義されるデフォルトを使用
ドメインが本番モードの場合、「チェンジ・センター」で「変更のアクティブ化」をクリックします。
デフォルトでは、WebLogic Serverにより、すべてのHTTP Basic認証のチャレンジのインターセプトが試行されます。Oracle REST Data Servicesを正常に機能させるには、このデフォルトの動作を無効にする必要があります。そのためには、enforce-valid-basic-auth-credentials
フラグを更新します。WebLogic Server管理コンソールでは、enforce-valid-basic-auth-credentials
設定は表示されません。WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンド使用して、実行中のサーバーの値を確認および編集できます。
次のWLSTコマンドによりドメイン設定が表示されます。
connect('weblogic','weblogic','t3://localhost:7001') cd('SecurityConfiguration') cd('mydomain') ls()
ドメイン設定が表示されたら、次のエントリを含めます。
-r-- EnforceValidBasicAuthCredentials true
次に、このエントリをfalse
に設定する必要があります。
エントリをfalse
に設定するには、次のようにWLSTコマンドを使用します。
connect('weblogic', 'weblogic', 't3://localhost:7001') edit() startEdit() cd('SecurityConfiguration') cd('mydomain') set('EnforceValidBasicAuthCredentials','false') save() activate() disconnect() exit()
注意:
新しい設定を有効にするには、WebLogic Serverを再起動する必要があります。weblogic
は管理権限を持つWebLogicユーザーです
weblogic
はパスワードです
mydomain
はドメインです
AdminServerはローカルホスト
およびポート7001
上で実行されています
関連トピック
この項では、GlassFish ServerにOracle REST Data Servicesをデプロイする方法について説明します。
トピック:
ヒント:
この項は、GlassFish Serverのインストール・プロセスを完了し、GlassFish Serverに精通した読者を前提としています。ドメイン、サーバー、アプリケーション、セキュリティ、ユーザーおよびロールに不慣れな場合は、GlassFish Serverのドキュメントを参照してください。
GlassFish ServerにOracle REST Data Servicesをインストールできます。GlassFish ServerはOracle Technology Networkからダウンロードできます。
Oracle REST Data ServicesをGlassFishにデプロイする前に、この手順を完了する必要があります。
Oracle Application Expressを使用している場合、Oracle Application Expressを参照するためにWebアーカイブ(イメージ・ファイル)を作成する必要があります。ただし、Oracle Application Expressを使用していない場合、Oracle Application Expressイメージを構成することに関するこの項の以降の手順をスキップできます。
作業を開始する前に、Oracle Application Expressのイメージ・ファイルを参照するWebアーカイブ(WAR)ファイルを作成する必要があります。i.war
という名前のWebアーカイブ・ファイルを作成するには、次のようにstatic
コマンドを使用します。
java -jar ords.war static <apex directory>\images
説明:
<apex directory>
は、Oracle Application Expressディレクトリの場所です。
作成されるイメージのWARには静的リソースは含まれず、そのかわりに静的リソースが保存されている場所が参照されます。このため、WARがデプロイされるサーバー上の指定したパスで静的リソースが利用可能である必要があります。
ヒント:
static
コマンドのすべてのオプションを確認するには、java -jar ords.war help static
を使用します。
i.war
ファイルは、次の手順でGlassFishへのデプロイに使用します。
管理サーバー・コンソールの起動
GlassFish Serverデプロイのインストール
管理コンソールを起動する前に、少なくとも1つのGlassFishのサーバー・ドメインが起動している必要があります。
管理コンソールを起動するには、次の手順を実行します。
ヒント:
この作業を開始する前に、Oracle REST Data Servicesのファイルであるords.war
およびi.war
が使用可能になっている必要があります。
デプロイをインストールするには、次の手順を実行します。
ナビゲーション・ツリーで、「アプリケーション」ノードをクリックします。
「アプリケーション」ページが表示されます。
「デプロイ」ボタンをクリックします。
「アプリケーションおよびモジュールのデプロイ」ページが表示されます。
サーバーにアップロードするパッケージ・ファイルを選択し、「参照」をクリックします。
ords.war
ファイルの場所に移動し、ファイルを選択して「開く」をクリックします。
「アプリケーションおよびモジュールのデプロイ」ページが表示されます。
「アプリケーションおよびモジュールのデプロイ」ページで、次を選択します。
タイプ: Webアプリケーション
コンテキスト・ルート: ords
ヒント:
コンテキスト・ルートの値のデフォルトはordsです。しかし、下位互換を維持する必要がある場合は、apexに変更でき、URLはhttp://server/ords/...ではなくhttp://server/apex/...という形式になります。
アプリケーション名: ords
ステータス: 有効
説明: Oracle REST Data Services
その他のデフォルト設定をすべて受入れ、「OK」をクリックします。
前述の手順を繰り返してi.war
ファイルをデプロイします。コンテキスト・ルートとしてsun-web.xml
内の設定が使用されるように「コンテキスト・ルート」フィールドをクリアします。
「アプリケーション」ページが表示されます。ordsの「有効」フォールドにチェック・マークが表示されるはずです。
ヒント:
ordsの「有効」列にチェックマークが表示されない場合は、ordsの隣にあるチェック・ボックスを選択して「有効化」をクリックします。
この項では、Apache TomcatにOracle REST Data Servicesをデプロイする方法について説明します。
トピック:
ヒント:
この項は、Apache Tomcatのインストール・プロセスを完了し、Apache Tomcatに精通した読者を前提としています。ドメイン、サーバー、アプリケーション、セキュリティ、ユーザーおよびロールに不慣れな場合は、Apache Tomcatのドキュメントを参照してください。
Apache Tomcatは次のURLからダウンロードできます。
Oracle REST Data ServicesをApache Tomcatにデプロイする前に、この手順を完了する必要があります。
Oracle Application Expressを使用している場合、Oracle Application Expressを参照するためにWebアーカイブ(イメージ・ファイル)を作成する必要があります。ただし、Oracle Application Expressを使用していない場合、Oracle Application Expressイメージを構成することに関するこの項の以降の手順をスキップできます。
Apache Tomcat上でOracle Application Expressイメージを構成するには、次のようにします。
<apex directory>
/images
フォルダのコンテンツを<Tomcat directory>
/webapps/i/
にコピーします。
説明:
<apex directory>
は、Oracle Application Expressディストリビューションのディレクトリの場所です。
<Tomcat directory>
は、Apache Tomcatがインストールされているフォルダです。
新しいリリースのOracle REST Data Servicesにアップグレードする場合は、次のようにする必要があります。
Oracle REST Data Servicesインスタンスを停止します。
アプリケーション・サーバー(Oracle WebLogic Server、GlassFish ServerまたはApache Tomcatなど)上でOracle REST Data Servicesを実行している場合は、Oracle REST Data Servicesを停止します。
Oracle REST Data Servicesをスタンドアロン・モードで実行している場合は、「スタンドアロン・モードのサーバーの停止」を参照してください。
新しいOracle REST Data Servicesリリース・ディストリビューションを解凍したフォルダに移動します。
コマンドラインに次のコマンドを入力します。
java -jar ords.war install advanced
または
java -jar ords.war
構成フォルダの入力を求められたら、Oracle REST Data Servicesの構成ファイルが格納されている構成フォルダを使用します。(構成場所は、ords.war
ファイルに収録されます。)
構成ファイルが格納されている既存のOracle REST Data Servicesの構成フォルダを指定すると、Oracle REST Data Servicesでは、構成フォルダ内に定義されている各データベースに接続して、インストール済バージョンをチェックしようとします。
存在しないOracle REST Data Servicesの構成フォルダを指定すると、データベース接続情報、ORDS_PUBLIC_USER資格証明およびその他の構成情報の入力を求められます。Oracle REST Data Servicesでは、そのデータベースに接続してインストール済バージョンをチェックしようとします。
Oracle REST Data Servicesによるインストール済バージョンのチェックでは、データベースにすでにインストールされているバージョンが3.0.nより前かどうかに応じて、次のように処理が行われます。
インストール済バージョンが3.0.nより前のバージョンのOracle REST Data Servicesである場合は、Oracle REST Data Servicesでインプレース・アップグレードを適用できるようにSYS資格証明の入力を求められます。インプレース・アップグレードでは、既存のインストールが変更され、更新されたスキーマ・オブジェクトおよびパッケージが追加されます。ORDSスキーマに格納されている既存のメタデータは元の状態のままです。
Oracle REST Data Servicesがデータベースにまだインストールされていない場合(またはリリース2.0.nからアップグレードしている場合)は、Oracle REST Data Servicesでインストールを実行できるようにSYS資格証明の入力だけでなく、ORDS_METADATAスキーマのデフォルトの表領域および一時表領域とORDS_PUBLIC_USERの入力も求められます。
アップグレードまたはインストールが完了すると、ords.war
ファイルをアプリケーション・サーバーに再度デプロイすることも、スタンドアロン・モードでOracle REST Data Servicesを起動することもできます。
Bequeath接続を使用して、Oracle REST Data Servicesのインストール、アップグレード、検証またはアンインストールを実行できます。インストーラからは、操作のSYSユーザー名とパスワードの入力を求められません。
パラメータ・ファイルに次のプロパティを追加します: bequeath.connect=true
Oracle REST Data Servicesのインストール、検証またはアンインストールへのBequeath接続の使用は、Oracle Databaseリリース12の場合はLinuxおよびWindowsシステムでサポートされていますが、Oracle Databaseリリース11の場合はLinuxシステムでのみサポートされています。
使用するコマンドは、DBAグループのメンバーであるオペレーティング・システム・ユーザーが実行する必要があります。Oracle REST Data Servicesのインストールの例を次に示します。
java -jar ords.war
Linuxを使用したBequeath接続
Linuxシステムでは、Bequeath接続を使用するように次の環境変数を設定する必要があります。
ORACLE_HOME
ORACLE_SID
LD_LIBRARY_PATH (ORACLE_HOME/lib
を指すため)
Oracle Databaseリリース11 (リリース12ではなく)の場合、オプション-DuseOracleHome=true
を指定する必要があります。LinuxシステムでのOracle REST Data Servicesのインストールの例を次に示します。
Oracle Databaseリリース11の場合: java -DuseOracleHome=true -jar ords.war
Oracle Databaseリリース12の場合: java -jar ords.war
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