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Oracle® Fusion Middleware Enterprise Single Sign-On Suiteの管理
11g リリース2 (11.1.2.3)
E61949-01
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6 管理コンソールを使用したレポーティング・クライアントの構成

管理コンソールを使用すると、通常業務で発生するすべてのタイプのイベントのレポートを生成するようにレポーティング・クライアントを構成できます。Oracle Business Intelligence (BI) Publisherを使用すると、ニーズに応じた様々な形式を選択できるレポートを出力できます。この項では、レポーティング・クライアントおよびデータベースのインストールおよび構成手順およびBI Publisherを使用したEnterprise Single Sign-onイベントのレポートの作成手順について説明します。

この項の内容は次のとおりです。

Oracle Enterprise Single Sign-On Suiteのインストールおよび構成手順の詳細は、Oracle Enterprise Single Sign-On Suiteインストレーション・ガイドを参照してください。

第7章「レポーティング・イベント定義表」については、このガイドのリファレンス・セクションも参照してください。

6.1 管理コンソールおよびレポーティング・クライアントのインストール

まだこれを行っていない場合、管理コンソールおよびLogon Managerエージェントをダウンロードおよびインストールします。エージェントのインストール中に、オプションとしてレポーティング拡張機能がインストールされ、管理コンソール内で構成されます。

6.2 レポーティング拡張機能のインストール

Logon Managerエージェントのインストール中に、クライアント・ワークステーションにレポーティング拡張機能をインストールします。InstallShieldウィザードの起動後に、次の手順を実行します。

  1. 「Setup Type」パネルで、「Custom Setup」を選択します。

  2. 「Custom Setup」パネルで、「Audit Logging Methods」を展開します。

  3. レポーティング・サーバーを選択して、それをインストールするように設定します。

  4. 画面に表示される指示に従い、インストールを完了します。

    rep_logging_methods.pngの説明が続きます
    図rep_logging_methods.pngの説明


注意:

特定の手順については、Oracle Enterprise Single Sign-On Suiteインストレーション・ガイドを参照してください。

6.2.1 レポーティング設定の構成

Logon Managerを構成して、イベントの取得を開始するには、管理コンソールで設定の一部を調整する必要があります。

  1. 「スタート」 > 「プログラム」 > 「Oracle」 > 「ESSO-LM Administrative Console」を選択して、管理コンソールを開きます。

  2. グローバル・エージェント設定のセットを選択します(または「Global Agent Settings」を右クリックして、「Import」を指し、「From Live HKLM」をクリックして、「Live」を展開します)。

  3. 「Audit Logging」を展開して、レポーティング・サーバーを選択します。次の設定を構成します。

    reporting_database.pngの説明が続きます
    図reporting_database.pngの説明

    • Connection string: OLE DB形式で、データベース接続文字列を入力します。マシンは、ドメイン内にある必要があります。次に例を示します。

      Provider=SQLOLEDB.1;Integrated Security=SSPI;PersistSecurity Info=False;Initial Catalog=Database_Name;Data Source=database_server
      
    • Stored procedure: データベースのストアド・プロシージャの名前です。エンコード済イベントがデータベースに送信されると、XMLファイルをデコードするためにストアド・プロシージャがコールされ、イベントがデータベースに格納されます。これをdbo.sp_WriteEventsに設定します。

    • Batch size: データベースのストアド・プロシージャに一度に送信されるイベントのグループ・サイズを定義します。たとえば、Reporting Serviceのキャッシュに1000個のイベントがあり、バッチ・サイズが100の場合、データベースのストアド・プロシージャを10回コールすることになります。(デフォルトは100です。)

    • Cache limit: キャッシュされるレポーティング・イベントの最大数。この数に達した場合、最も古いイベントが破棄されます。たとえば、バッチ・サイズが100で、エンド・ユーザーのシステムがReporting Serviceに接続できない場合、イベントは記録され続けます。1000に達した場合は、最も古いイベントが破棄されます。(デフォルトは1000です。)

    • Retry interval: イベントをデータベースにオフロードするReporting Serviceのキャッシュの順次処理間のタイムアウトを分単位で定義します。間隔はデータベースの接続負荷を減らすために必要です。(デフォルトは30です。)レポーティングを使用している場合、「Retry Interval」を0に設定する必要があります。

  4. Logon Manager エージェントに設定をエクスポートします。グローバル・エージェント設定のエクスポートの詳細は、Logon Managerのドキュメントを参照してください。

6.3 ドメイン・ユーザーとしてのReporting Serviceの設定

ドメイン・コンピュータ・グループと同じ権限を割り当てることで、レポーティング・サーバーをドメイン・ユーザーにできます。これにより、ドメイン・コンピュータ・グループをデータベースに接続する必要がなくなり、Oracle Databaseの使用時にも、クリア・テキストのユーザー名およびパスワードを指定する必要がなくなります。


注意:

サービスとしてのログオンに使用するユーザー・アカウントに、「Password never expires」を選択しておくことをお薦めします。

6.3.1 ドメイン・ユーザーとしてのレポーティングの設定プロセスの概要

このプロセスは、次のステップで構成されています。

  1. ドメイン・ユーザー・アカウントの作成

    • Oracleの場合、Oracle Databaseに接続するアカウントを作成します。

      または

    • Microsoft SQLの場合、ドメイン・コンピュータ・グループに付与した権限と同じSQLデータベースへの権限を持つドメイン・ユーザーを作成します。

  2. Reporting Serviceドメイン・ユーザーへのサービスとしてログオンするための権限の付与。

  3. 作成したドメイン・ユーザー・アカウントとしてのReporting Serviceの実行。(たとえば、すべてのワークステーションでsc configコマンドを実行します。)

Windows統合認証のデータベースの設定手順の詳細は、次の項を参照してください。

次の手順

イベントを取得してデータベースに格納するようにLogon Managerを構成した後、次のいずれかを実行します。

6.4 Oracle Databaseの構成の概要

Oracle Databaseでレポーティングが動作するよう正常に構成するため従う必要のある手順の簡単な概要を次に示します。

6.4.1 Oracle Databaseユーザーの作成

1つのユーザーを作成して、アカウントに適切な権限を付与する必要があります。このユーザーがSSOデータベース表所有者になります。

ユーザーを作成するデータベースを起動して、SQL*Plusツールに次のコマンドを入力します。

SQL> CREATE USER username IDENTIFIED BY password DEFAULT TABLESPACE user_tablespace TEMPORARY TABLESPACE temp_tablespace;

user_tablespaceは、データベース管理者によってユーザーオブジェクトを格納するために識別されるデフォルトの表領域で、temp_tablespaceは、一時オブジェクトを格納するために識別されます。

次に例を示します。

  1. SQL*Plus (Oracle SQLコマンド行ツール)を起動し、次のコマンドを入力してログインします。

    $ sqlplus
    
  2. [Enter]を押します。

  3. ユーザー名を入力します。

    username/password@dbname
    

    ここでusernameは、データベースの既存の管理ユーザーです。たとえば、system/passwordは、パスワードpasswordの管理ユーザーsystemがデフォルトのデータベースにログインします。

  4. ユーザーを作成し、これら2つのデフォルトのロールおよびそれに対応するデフォルトの権限を、作成したユーザーに付与して、SQLコマンド行ツールからログアウトします。

    SQL> CREATE USER orauser IDENTIFIED BY oracle DEFAULT TABLESPACE USERS TEMPORARY TABLESPACE TEMP;
    SQL> GRANT CONNECT, RESOURCE, CREATE ANY DIRECTORY, CREATE PROCEDURE TO orauser;
    SQL> EXIT
    

6.4.2 データベース表の作成およびストアド・プロシージャの設定

Oracle Databaseユーザーの作成後に、指定したスクリプトOracle_Setup.sqlを実行して、次を行います。

  • 既存のものをアップグレードするかまたは新しいデータベース表を作成します。

  • 既存のものをアップグレードするかまたは新しいストアド・プロシージャを設定します。

StoredProcedures.javaファイルの場所(はじめはD:\orcl_scriptsに設定されています)に関して、スクリプトを一部変更する必要がある場合があります。違う場所を使用することを計画している場合、この変更を行う正確な行数については、スクリプトのコメント・ヘッダーを参照してください。

StoredProcedures.javaの場所を更新すると(必要に応じて)、SQL*Plus (Oracle SQLコマンド行ツール)を使用した次のスクリプトを実行して、残りのタスクを実行する準備ができます。

$ sqlplus username/user_password < path_to_file\Oracle_Setup.sql

usernameorauseruser_passwordoraclepath_to_fileはSQLスクリプト・ファイルのパスです。

次に例を示します。

$ sqlplus orauser/oracle < Oracle_Setup.sql

または

C:\>sqlplus orauser/oracle < C:\oracle_setup\Oracle_Setup.sql

6.4.3 接続文字列の作成

この項では、次の項「クライアント・マシンでのOracle Databaseの構成」で使用する接続文字列を作成します。

  1. Windows Explorerを開き、.udlファイルを格納するフォルダへナビゲートします。

  2. 「File」メニューから、「New」をクリックして、「Text Document」をクリックします。New Text Document.txtという名前の新しいファイルがディレクトリに表示されます。

  3. すべての空白を削除し、ファイル拡張子をUniversal Data Linkの.udlに変更して、このファイルの名前を変更します。

  4. Universal Data Link (.udl)ファイルをダブルクリックします。「Data Link Properties」ダイアログが開きます。

    rep_oradb7.pngの説明が続きます
    図rep_oradb7.pngの説明

  5. 「Provider」タブで、「Oracle Provider for OLE DB」を選択してから、「Next」をクリックします。

    rep_oradb8.pngの説明が続きます
    図rep_oradb8.pngの説明

  6. 「Connection」タブで、「Data Source」、「User name」および「Password」を入力します。「Allow saving password」チェックボックスをチェックして、「Test Connection」をクリックします。例: Data Source: ORCL、User name: orauser、Password: oracle

    rep_oradb9.pngの説明が続きます
    図rep_oradb9.pngの説明

  7. テスト接続が成功したことを示すメッセージが表示されます。「OK」をクリックします。

  8. 「OK」をクリックして、接続文字列をUniversal Data Link (.udl)ファイルに保存します。

  9. ノートパッドで.udlファイルを開きます。このガイドの次の項では、接続文字列の入力について説明します。この文字列をコピーおよび貼付けして、「Connection String」フィールドに入力します。

    rep_oradb10.pngの説明が続きます
    図rep_oradb10.pngの説明

    rep_oradb5.pngの説明が続きます
    図rep_oradb5.pngの説明

    前述の完全な接続文字列は、次のように読み込みます。

    rep_connctn_string.pngの説明が続きます
    図rep_connctn_string.pngの説明

6.4.4 クライアント・マシンでのOracle Databaseの構成


注意:

64ビット・システムにLogon Managerをインストールし、Reporting ServiceにOracle Databaseのイベント・データを格納するよう構成する場合、32ビット・バージョンのOracle Databaseクライアントをターゲット・エンド・ユーザー・マシンにインストールする必要があり、インストールしていない場合、Reporting Serviceは、Oracle Databaseに接続することができません。

  1. Oracle Provider for OLE DBを持つOracleクライアントまたはOracle Data Access Components for Oracle Clientのいずれかをインストールします。

    rep_oradb1.pngの説明が続きます
    図rep_oradb1.pngの説明

    または

    rep_oradb2.pngの説明が続きます
    図rep_oradb2.pngの説明

  2. 次に、Oracleサーバーに接続するためにOracleクライアントを構成します。次のファイルを編集または作成します。

    <Oracle_Home\client_1\Network\Admin\tnsnames.ora:
    "# tnsnames.ora: Network Configuration File:
    C:\oracle\product\11.1.0\client_1\NETWORK\ADMIN\tnsnames.ora
    # Generated by Oracle configuration tools.
    
    ORCL =
    (DESCRIPTION =
     (ADDRESS_LIST =
     (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = oracle_host_server_name)(PORT = 1521))
     )
     (CONNECT_DATA =(SERVICE_NAME = ORCL)))
    
    rep_oradb3.pngの説明が続きます
    図rep_oradb3.pngの説明

  3. 「スタート」 > 「プログラム」 > 「Oracle」 > 「Administrative Console」をクリックして、管理コンソールを起動します。

  4. ツリーで、「Global Agent Settings」を右クリックして、「Import」をクリックしてから、「From Live HKLM」をクリックします。

  5. 「Global Agent Settings」 > 「Live」の下で、「Audit Logging」 > 「Reporting Server」を開きます。

  6. 前述の項「接続文字列の作成」で作成した文字列をコピーおよび貼付けします。次に例を示します。

    "Provider=OraOLEDB.Oracle.1;Password=password;Persist Security Info=True;User ID=user_name;Data Source=ORCL"
    
  7. ストアド・プロシージャの設定を次のように設定します。

    "SP_WRITEEVENTS"
    
    rep_oradb5_crop.pngの説明が続きます
    図rep_oradb5_crop.pngの説明

  8. 「Live」を右クリックして、「Write to Live HKLM」をクリックします。

  9. 管理コンソールを閉じます。

6.4.5 Windows統合認証でレポーティングを使用するためのOracle Databaseの設定

ReportingでWindows統合認証を使用するには、レポーティング・データベース(Microsoft SQL ServerまたはOracle)への書込み権限を持つドメイン・ユーザーとして、ESSO Reporting Serviceを実行する必要があります。ワークステーションでドメイン・ユーザーとしてサービスを実行するには、ユーザーは、「Log on as Service」権限を持っている必要があります。

ドメイン・コントローラで、設定がすべてのクライアント・コンピュータへ公開されるように、この設定を(次のように)変更できます。

6.4.5.1 データベースにイベントを書き込むActive Directoryドメイン・ユーザーの作成

Active Directoryにユーザーを作成します(これ以降、レポーティング・ドメイン・ユーザーと呼びます)。このユーザーに、レポーティング・イベントをデータベースに書き込む権限を付与します。

6.4.5.2 レポーティング・ドメイン・ユーザーがサービスとしてログオンすることを許可するためのデフォルトのドメイン・ポリシーの変更

ドメインに接続しているすべてのクライアント・コンピュータに、この設定が定義されるように、ドメイン・コントローラでデフォルトのドメイン・ポリシーを変更します。


注意:

デフォルトのドメイン・ポリシーを編集する前に、現在のグループ・ポリシーのバックアップを作成することをお薦めします。バックアップを作成するには、コンソール・ツリーで、Domains/Current Domain Name/Group Policyオブジェクトを開きます。「Default Domain Policy」を右クリックして、コンテキスト・メニューから、「Back Up」を選択します。

グループ・ポリシーは、ドメイン全体で、ローカル・ポリシーを上書きします。ローカル・アカウントがサービスとしてログオンするように構成する必要がある場合、この手順のグループ・ポリシー管理コンソールのドキュメントを参照してください。


  1. ドメイン・コントローラで、「Start」をクリックし、「Run」をクリックして、gpmc.mscを入力してから、「OK」をクリックします。

  2. コンソール・ツリーで、「Domains」 > 「Current Domain Name」 > 「Group Policy Objects」を開きます。「Default Domain Policy」を右クリックして、コンテキスト・メニューから、「Edit」を選択します。

    rep_int_auth_with_sql1.pngの説明が続きます
    図rep_int_auth_with_sql1.pngの説明

  3. 「Group Policy Management Editor」のコンソール・ツリーで、「Computer Configuration」 > 「Policies」 > 「Windows Settings」 > 「Security Settings」 > 「Local Policies」 > 「User Rights Assignment」に移動します。

  4. 詳細ペインで、「Log on as a service」をダブルクリックします。

    rep_int_auth_with_sql2.pngの説明が続きます
    図rep_int_auth_with_sql2.pngの説明

  5. 「Define this policy setting」チェック・ボックスが選択されていることを確認して、「Add User or Group」をクリックします。「User and group names」フィールドに、新しいレポーティング・ドメイン・ユーザーを入力します。

  6. 終了後、「OK」をクリックします。

    rep_int_auth_with_sql3.pngの説明が続きます
    図rep_int_auth_with_sql3.pngの説明

    グループ・ポリシーの変更をすぐに適用するには、次の手順を実行します。

    • ドメイン・コントローラを再起動します。

      または

    • コマンド・プロンプトを開き、gpupdate /forceを入力します。その後、[Enter]を押します。

6.4.5.3 クライアント・マシンでのActive Directory権限の公開の確認


注意:

ドメイン・ユーザーがサービスとしてログオンすることを許可するためのActive Directoryドメインまたはローカル・コンピュータの権限の変更については、Microsoftの技術的な注意事項も参照してください。

  1. コマンド・プロンプトを開き、gpupdate /forceコマンドを入力することで、クライアントが更新されていることを確認します。この手順の詳細は、Microsoftテクニカル・ライブラリ(http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc778890%28v=ws.10%29.aspx)を参照してください。

  2. 「Administrator Tools」 > 「Local Security Policy」へ移動します。

  3. 「Local Security Policy」で、「Security Settings」 > 「Local Policies」 > 「User Rights Assignment」へ移動します(次の図を参照)。

  4. 詳細パネルで、更新された「Log on as a service」ポリシーを確認します。この権限を持つユーザー間にレポーティング・ドメイン・ユーザーが含まれている必要があります。

    rep_int_auth_with_sql4.pngの説明が続きます
    図rep_int_auth_with_sql4.pngの説明

6.4.5.4 このドメイン・ユーザーとして実行するためのクライアント・マシンでのESSO Reporting Serviceの構成

ESSO Reporting Serviceが実行しているすべてのクライアント・コンピュータで、次の手順を実行します。

ESSO Reporting Serviceをレポーティング・ドメイン・ユーザー・アカウントで実行するよう構成するには:

  1. コマンド・プロンプトを開き、次のコマンドを入力します。

    sc config "SSO Reporting Service" obj= "Domain\User" password= "password"
    
  2. [Enter]を押します。

    このコマンドにより、次の出力が戻されます。

    [SC] ChangeServiceConfig SUCCESS
    
  3. ESSO Reporting Serviceを再起動します。

    1. コマンド・プロンプトを開き、次のコマンドを入力します。

      net stop "SSO Reporting Service" && net start "SSO Reporting Service"
      
    2. [Enter]を押します。

      このコマンドにより、次の出力が戻されます。

      The ESSO Reporting Service service is stopping.
      The ESSO Reporting Service service was stopped successfully.
      The ESSO Reporting Service service is starting.
      The ESSO Reporting Service service was started successfully.
      

    注意:

    クライアント・コンピュータのサービス・コンソールにアクセスすることで、ユーザー・インタフェースを介して同じ結果を取得できます。

6.4.6 統合認証用のサーバーの設定

統合認証用のサーバーを設定するには次のタスクを実行します。

6.4.6.1 Windows認証プロトコルの確認

sqlnet.oraファイルのSQLNET.AUTHENTICATION_SERVICESエントリがNTSを読み込むことを確認します。この設定は、クライアントおよびデータベース・サーバーの両方で変更する必要があります。sqlnet.oraファイルを編集または作成する必要があります。このファイルは次の場所にあります。

ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\network\admin\sqlnet.ora


注意:

Windows認証プロトコル、ユーザー認証および詳細については、Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドを参照してください。

6.4.6.2 ドメイン・ユーザーへの外部Oracleユーザーの作成

Oracle Databaseで外部として識別される新しいレポーティング・ドメイン・ユーザーを作成し、アカウントに適切な権限を付与する必要があります。


注意:

外部オペレーティング・システム・ユーザー、の手動での作成、Oracle databaseサーバーでの外部ユーザー認証タスク、クライアント・コンピュータでの外部ユーザー認証タスクおよびその他の詳細は、Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドを参照してください。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ORACLE\HOMEIDOSAUTH_PREFIX_DOMAINtrueに設定し、ドメイン・レベルでの認証を有効にします(IDは、編集するOracleホーム・ディレクトリです)。詳細は、Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドのOracle Databaseサーバーでの外部ユーザー認証タスクに関する説明を参照してください。


  1. Oracle Databaseがインストールされている(またはインストールする)ワークステーションで、新しいレポーティング・ドメイン・ユーザーに管理権限を付与します(例、domainname\username)。

  2. 新しいレポート・ドメイン・ユーザーとしてこのワークステーションへログオンします。

  3. SQLPLUSを起動して、プロンプトでSYSDBAとしてログオンします。

  4. 外部として識別されるレポーティング・ドメイン・ユーザーを作成します(次のSQL構文を参照)。作成したユーザーに必要な権限を付与し、SQLコマンド行ツールからログアウトします。

    次の構文を使用して、ユーザーを作成します。

    SQL> CREATE USER username IDENTIFIED EXTERNALLY DEFAULT TABLESPACE user_tablespace TEMPORARY TABLESPACE temp_tablespace;
    

    user_tablespaceは、データベース管理者によってユーザーオブジェクトを格納するために識別されるデフォルトの表領域で、temp_tablespaceは、一時オブジェクトを格納する場所です。

    ユーザー名の形式はOPS$DOMAINNAME/USERNAMEです。

    • OPS$は、データベースのOS_AUTHENT_PREFIXセットの値です。

    • DOMAINNAMEは、ドメイン名です。

      および

    • USERNAMEは、Reporting Serviceを実行する権限を持つレポート・ユーザーです。

次の例は、Oracle Database 11gを使用して作成されています。

SQL> CREATE USER "OPS$ESSOIDCQA\REPORTUSER1" IDENTIFIED EXTERNALLY DEFAULT TABLESPACE USERS TEMPORARY TABLESPACE TEMP;
User created.
SQL> GRANT CONNECT, RESOURCE, CREATE ANY DIRECTORY, CREATE PROCEDURE TO "OPS$ESSOIDCQA\REPORTUSER1";
Grant succeeded.
SQL> EXIT
Disconnected from Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2.0.1.0 - Production
With the Partitioning, OLAP, Data Mining and Real Application Testing options
C:\Users\reportuser1>

上述の例では、OPS$は、OS_AUTHENT_PREFIX接頭辞値で、REPORTUSER1 は、ESSOIDCQA ドメインで定義されたユーザー名です。

ユーザーに、CONNECTRESOURCECREATE ANY DIRECTORYおよびCREATE PROCEDURE権限を付与します。

Windowsドメイン・ユーザーESSOIDCQA\REPORTUSER1 (つまり、レポーティング・ドメイン・ユーザー)は、このドメイン・ユーザーがマシンにログオンしている場合およびWindows認証プロトコルが設定されている場合に、Oracle Databaseにログオンできます。

次の手順で、これらの条件を確認します。

  1. 新しいユーザー(ここでは、ESSOIDCQA\REPORTUSER1)でシステムへログオンしていることを確認します。

  2. Windows認証プロトコルが正しく設定されていることを確認します。つまり、sqlnet.oraファイルのSQLNET.AUTHENTICATION_SERVICESエントリはNTSを読み込みます。

  3. コマンド・プロンプトを開き、sqlplus /@ORCLを入力します(ORCLは、システムのtnsnames.oraファイルで定義されたnet_service_nameです)。

    適切に構成されている場合、sqlplusでは、ユーザー名およびパスワードを求めることなく、ユーザーがログオンできます。ログオンしてから、sqlplusプロンプトにSHOW USERを入力します。これは、現在のログオン・ユーザーを表示します。

Microsoft Windows [Version 6.1.7600]
Copyright (c) 2009 Microsoft Corporation. All rights reserved.
C:\Users\reportuser1>SQLPLUS/@ORCL
SQL*Plus: Release 11.2.0.1.0 Production on Fri May 11 07:43:12 2012
Copyright (c) 1982, 2010, Oracle. All rights reserved.
Connected to:
Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2.0.1.0 - Production
With the Partitioning, OLAP, Data Mining and Real Application Testing options
SQL> SHOW USER
USER is "OPS$ESSOIDCQA\REPORTUSER1"
SQL>

注意:

次の例に示すように、SHOW PARAMETER OS_AUTHENT_PREFIXコマンドを使用して、データベースのOS_AUTHENT_PREFIXセットの値を確認できます。デフォルトでは、OPS$に設定されています。この値を任意の文字列に変更できます。詳細は、Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドを参照してください。

C:\Users\reportuser1>SQLPLUS /NOLOG
SQL*Plus: Release 11.2.0.1.0 Production on Thu May 10 10:33:49 2012
Copyright (c) 1982, 2010, Oracle. All rights reserved.
SQL> CONNECT SYS AS SYSDBA
Enter password:
Connected.
SQL> SHOW PARAMETER OS_AUTHENT_PREFIX
NAME TYPE VALUE
------------------------------------ ----------- ------------------------
os_authent_prefix string OPS$
SQL>

6.5 レポーティング用のOracle Databaseの設定

Oracle Databaseシステムに設定されているレポーティング・データベースの既存のインストールについては、「既存のOracle Database設定のアップグレード」の項の手順に従います。新しいデータベースのインストールについては、「ESSO Reporting Service用の新しいOracle Databaseの設定」の項の手順に従います。

6.5.1 既存のOracle Database設定のアップグレード

レポーティング・ドメイン・ユーザー・アカウントで、統合認証を使用して、Reporting Serviceのバージョン11.1.2を実行するには、次の手順を実行します。

  • データベース表スキーマをアップグレードします。Upgrade the Database Tables Schema.

  • 新しいレポーティング・ドメイン・ユーザー・アカウントで、必要なOracleオブジェクトにアクセスできるように、適切な権限を付与します。

  • パブリックのSYNONYM for SP_WRITEEVENTSを作成します。

6.5.1.1 既存のOracle Database設定のアップグレード

SSOデータベース表所有者として、指定されたスクリプトOracle_Setup.sqlを実行します。

StoredProcedures.javaファイルの元の場所は、D:\orcl_scriptsです。違う場所を使用することを計画している場合、この変更を行う正確な行数については、スクリプトのコメント・ヘッダーを参照してください。

(必要に応じて)StoredProcedures.javaの場所を更新した後、SQL*Plus (Oracle SQLコマンド行ツール)を使用した次のスクリプトを実行して、残りのタスクを実行します。

$ sqlplus username/user_password < path_to_file\Oracle_Setup.sql

usernameは既存のSSOデータベース表所有者、user_passwordはそのユーザーのパスワード、path_to_fileはSQLスクリプト・ファイルへのパスです。

$ sqlplus orauser/oracle < Oracle_Setup.sql

または

C:\>sqlplus orauser/oracle < C:\oracle_setup\Oracle_Setup.sql

6.5.1.2 新しいレポーティング・ドメイン・ユーザーへの必要な権限の提供

SP_WRITEEVENTSでの新しいレポーティング・ドメイン・ユーザーの実行権限を許可します。

  1. 既存のorauserアカウントおよびパスワードでSQL*Plusにログインします。orauserは、SSOデータベース表所有者です。

  2. 次のコマンドを使用して、新しいレポーティング・ドメイン・ユーザーOPS$DOMAINNAME\USERNAMESP_WRITEEVENTSでの実行権限を付与します。

    GRANT EXECUTE ON SP_WRITEEVENTS TO "username";
    

    ユーザー名の形式は、OPS$DOMAINNAME\USERNAMEで、OPS$はデータベースのOS_AUTHENT_PREFIXの値、DOMAINNAMEはドメインの名前、USERNAMEはReporting Serviceを実行する権限を持つレポーティング・ユーザーです。

C:\Users\reportuser1>SQLPLUS orauser/oracle@ORCL
SQL*Plus: Release 11.2.0.1.0 Production on Mon May 14 11:03:45 2012
Copyright (c) 1982, 2010, Oracle. All rights reserved.
Connected to:
Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2.0.1.0 - Production
With the Partitioning, OLAP, Data Mining and Real Application Testing options
SQL> SHOW USER
USER is "ORAUSER"
SQL> GRANT EXECUTE ON SP_WRITEEVENTS TO "OPS$ESSOIDCQA\REPORTUSER1";
Grant succeeded.
SQL> QUIT
Disconnected from Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2.0.1.0 - Production
With the Partitioning, OLAP, Data Mining and Real Application Testing options

6.5.1.3 SP_WRITEEVENTSのパブリック・シノニムの作成

パブリック・シノニムを作成するには、SYSDBAとしてSQL*Plusへログインし、次の構文を使用して、SP_WRITEEVENTSにパブリック・シノニムを作成します。

CREATE OR REPLACE PUBLIC SYNONYM SP_WRITEEVENTS FOR USERNAME.SP_WRITEEVENTS;

USERNAME は、SSOデータベース表所有者およびレポーティング用のOracle Databaseの初期設定で使用する権限を持つアカウントです。

C:\Users\reportuser1>SQLPLUS /NOLOG
SQL*Plus: Release 11.2.0.1.0 Production on Mon May 14 11:15:35 2012
Copyright (c) 1982, 2010, Oracle. All rights reserved.
SQL> CONNECT SYS AS SYSDBA
Enter password:
Connected.
SQL> CREATE OR REPLACE PUBLIC SYNONYM SP_WRITEEVENTS FOR ORAUSER.SP_WRITEEVENTS;
Synonym created.
SQL> QUIT
Disconnected from Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2.0.1.0 - Production
With the Partitioning, OLAP, Data Mining and Real Application Testing options

注意:

シノニムの作成の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。

6.5.2 ESSO Reporting Service用の新しいOracle Databaseの設定

Oracle Databaseで外部として識別されるレポーティング・ドメイン・ユーザーを作成した後、指定されたスクリプトOracle_Setup.sqlを実行して、次を行います。

  • 新しいデータベース表を作成します。

  • 必要な関数などを設定します。

新しいレポーティング・ドメイン・ユーザーの統合認証を使用してOracle_Setup.sqlを実行します。このスクリプトの実行後、このユーザーは、ESSOデータベース表所有者になります。

StoredProcedures.javaファイルの元の場所は、D:\orcl_scriptsです。違う場所を使用することを計画している場合、この変更を行う正確な行数については、スクリプトのコメント・ヘッダーを参照してください。

(必要に応じて)StoredProcedures.javaの場所を更新した後、SQL*Plus (Oracle SQLコマンド行ツール)を使用した次のスクリプトを実行して、残りのタスクを実行します。

sqlplus / < path_to_file\Oracle_Setup.sql

path_to_fileは、SQLスクリプト・ファイルへのパスです。


注意:

レポーティング・ドメイン・ユーザーとしてシステムへログオンしていることを確認します。プロンプトでスラッシュ(/)を指定した場合、SQL*Plusのユーザー名またはパスワードを入力する必要はありません。現在のユーザーは、適切な権限でOracle Databaseマシンへ自動的にログオンします。

スクリプトの実行例

C:\Users\reportuser1>sqlplus / < C:\oracle_setup\Oracle\Oracle_Setup.sql

6.5.3 統合ログインの接続文字列の作成

.udlファイルを使用して、他のOracle Databaseユーザーと同様に、統合ログイン・ユーザーに接続文字列を作成します。統合ログイン・ユーザーでは、ユーザー名またはパスワードを指定しないでください。ユーザー名を「/」として入力し、接続をテストします。


注意:

Oracle Databaseで外部ユーザーとして識別されるレポート・ドメイン・ユーザーとしてシステムにログオンして、sqlnet.oraファイルのAUTHENTICATION_SERVICESNTSに設定されていることを確認します。

rep_oradb9.pngの説明が続きます
図rep_oradb9.pngの説明

接続文字列は、次のように読み込みます。

Provider=OraOLEDB.Oracle.1;Persist Security Info=False;User ID=/;Data Source=ORCL

6.5.4 クライアント・マシンでのOracle Databaseの構成

この手順については、Oracleクライアントおよびサーバーの構成に関する項を参照してください。

sqlnet.oraファイルのSQLNET.AUTHENTICATION_SERVICESパラメータが、クライアントおよびサーバーの両方でNTSに設定されていることを確認します。

クライアント・コンピュータでの外部ユーザー認証タスクおよびその他の詳細は、Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドを参照してください。


警告:

レポーティング用のデータベースを使用すると、アクティブ・ユーザーと同じ数の接続が確立されることを覚えておくことが重要です。これは、メモリー要件(パフォーマンス)およびストレージ要件(記録されたデータ)に大幅な影響を与えます。


6.5.5 次の手順

エージェントで、イベントをレポートするように、およびデータベースにそれらを格納するように構成した後、BI Publisherを構成して、公開用に場所を特定します。「Oracle Business Intelligence Publisherの構成」に進みます。

6.6 Microsoft SQL Serverの構成の概要

SQLデータベースでレポーティングが動作するよう正常に構成するため従う必要のある手順の簡単な概要を次に示します。

  • データベース表の作成およびストアド・プロシージャの設定

  • レポーティング・データベース・ユーザーの作成

  • Reporting管理コンソールへのログオン権限の設定

  • SQLユーザーとしてのドメイン・コンピュータの設定

  • TCP/IPプロトコルの有効化

  • 次の手順

6.6.1 データベース表の作成およびストアド・プロシージャの設定

次の手順では、SQL Serverデータベースにデータベース表およびストアド・プロシージャを作成します。アップグレードおよび新規のインストールの両方で、これらの手順を実行する必要があります。

  1. SQL Server 2005または2008を開きます。「すべてのプログラム」 > 「Microsoft SQL Server 2005 (または2008)」 > 「SQL Server Management Studio」をクリックします。

  2. デフォルトであるWindows認証を使用して、データベースに接続します。

  3. 左側のペインで、「Database」へ移動します。

  4. 「Database」で右クリックし、「New Database」を選択します。「New Database」ダイアログが開きます。

    rep_new_db.pngの説明が続きます
    図rep_new_db.pngの説明

  5. データベース名(PLXReportingなど)を入力して、 「OK」をクリックします。PLXReportingデータベースがデータベースの下に表示されます。


    注意:

    データベースは、問合せおよびストアド・プロシージャで名前の一貫性が保たれているかぎり、任意の名前を持つことができます。

  6. PLXReportingを右クリックして、「New Query」を選択します。

  7. SQL Serverで次のスクリプトを実行して、データベースにESSO.Reporting.MSSQL.Decoding.dllの配置場所を指示します。

    • SQL Server 2005の場合

      DECLARE @AssemblyPath nvarchar(1024)
      SELECT @AssemblyPath = REPLACE(physical_name,
      'Microsoft SQL Server\MSSQL.1\MSSQL\DATA\master.mdf',
      'Microsoft SQL Server\MSSQL.1\CLR\')
      FROM master.sys.database_files WHERE name = 'master';
      SELECT @AssemblyPath
      
    • SQL Server 2008 R2の場合

      DECLARE @AssemblyPath nvarchar(1024)
      SELECT @AssemblyPath = REPLACE(physical_name,
      'Microsoft SQL Server\MSSQL10_50.MSSQLSERVER\MSSQL\DATA\master.mdf',
      'Microsoft SQL Server\MSSQL10_50.MSSQLSERVER\CLR\')
      FROM master.sys.database_files WHERE name = 'master';
      SELECT @AssemblyPath
      

      注意:

      この問合せの結果は、ファイルESSO.Reporting.MSSQL.Decoding.dllの正しいパスを提供します。この情報を受信した後、このファイルを配置するフォルダを作成します。
      1. 上述の問合せから得たパスを参照します。

      2. CLRという名前のフォルダを作成します。

      3. このフォルダにESSO.Reporting.MSSQL.Decoding.dllを配置します。


  8. Reportingパッケージに配置されているMSSQL_Setup.sqlファイルを開きます。「New Query」パネルにファイルのコンテンツをコピーします。


    注意:

    問合せのUse文の後のデータベース名は、前述の手順5で入力したデータベース名と一致する必要があります。

  9. ワークステーション・ペインの上部にある「Execute」をクリックします。完了時に、右側のペインの下部に成功メッセージが表示されます。

    You have completed creation of the Database table dbo.tblEventsLog, under PLXReporting - Tables, and the stored procedures.

    rep_table_creation.pngの説明が続きます
    図rep_table_creation.pngの説明

6.6.2 レポーティング・データベース・ユーザーの作成

レポーティング・データベース・ユーザーを作成するには、次の手順を実行します。

  1. SQL Server Management Studioの左側のペインで、上位ノード(サーバー名)を展開し、「Security」 > 「Logins」へナビゲートします。

  2. 「Logins」を右クリックし、「New Login」を選択します。

  3. 「New Login」ダイアログで、次の操作を実行します。

    1. 「SQL Server Authentication」を選択します。

    2. ログイン名およびパスワードを入力します。

    3. 「User must change password and next login」の選択を解除します。

    4. 左側のペインで「User Mapping」を選択します。

    5. レポーティング・データベース(この場合、PLXReporting)を選択します。

    6. public以外のすべてのサーバー・ロールの選択が解除されていることを確認します。

    7. db_datareaderおよびdb_datawriterを有効化します。

  4. 「OK」をクリックします。

6.6.3 ドメイン・コンピュータの設定

次の手順では、Reporting Serviceをデータベースに接続するように構成します。

  1. SQL Server Management Studioの左側のペインで、上位ノード(サーバー名)を展開し、「Security」 > 「Logins」へナビゲートします。

  2. 「Logins」を右クリックし、「New Login」を選択します。

    rep_security.pngの説明が続きます
    図rep_security.pngの説明

  3. 「New Login」ダイアログで、「Login Name」フィールドにDomain\Domain Computersを入力してから、「Windows Authentication」を選択します。

  4. 左側のペインで「User Mapping」を選択します。

  5. 右側のペインで、次の画面に示すように、レポーティング・データベース(この場合はPLXReporting) を選択します。

    rep_sql8.pngの説明が続きます
    図rep_sql8.pngの説明

  6. db_datareaderおよびdb_datawriterを有効化します。

  7. 「OK」をクリックします。

6.6.4 レポーティング管理コンソールへのログイン権限の設定

レポーティング管理コンソールへのログイン権限を設定するには、次の手順を実行します。

  1. SQL Server Management Studioの左側のペインで、データベース名(この場合はPLXReporting)を右クリックし、左側のペインで「Properties」「Permissions」の順に選択します。

  2. レポーティング・データベースにアクセスするために作成したユーザー(この場合はdbuser)を選択します。

  3. 次の画面に示すように、「Grant」列で「Connect」「Execute」および「Select」が有効化されていることを確認します。

    rep_sql1.pngの説明が続きます
    図rep_sql1.pngの説明

    rep_sql2.pngの説明が続きます
    図rep_sql2.pngの説明

    rep_sql3.pngの説明が続きます
    図rep_sql3.pngの説明

  4. 「OK」をクリックします。

  5. レポーティング・データベースを右クリックし、「Properties」を選択します。

  6. 左側のペインから「Permissions」を選択します。

  7. Domain\Domain Computersを選択します。

  8. 次の画面に示すように、「Grant」列で「Connect」および「Execute」が有効化されていることを確認します。

    rep_connect_permission.pngの説明が続きます
    図rep_connect_permission.pngの説明

    rep_execute_permission.pngの説明が続きます
    図rep_execute_permission.pngの説明

  9. 「OK」をクリックします。

  10. 最上位ノードから「Security」 > 「Logins」に移動します。

  11. 「Logins」で、レポーティング・コンソールにアクセスするために作成したユーザー(この場合はdbuser)を選択し、右クリックして「Properties」を選択します。

    rep_sql4.pngの説明が続きます
    図rep_sql4.pngの説明

  12. 左側のペインから「Server Roles」を選択し、public以外のすべての選択が解除されていることを確認します。

    rep_sql5.pngの説明が続きます
    図rep_sql5.pngの説明

  13. 最上位ノードから「Security」 > 「Logins」に移動します。

  14. 「Logins」の下で、Domain\Domain Computersを選択し、右クリックして、「Properties」を選択します。

    rep_sql6.pngの説明が続きます
    図rep_sql6.pngの説明

  15. 左側のペインから「Server Roles」を選択します。

  16. public以外のすべての選択が解除されていることを確認します。

    rep_sql7.pngの説明が続きます
    図rep_sql7.pngの説明

6.6.5 SQL 2008 Server R2でのTCP/IPプロトコルの有効化


注意:

この手順は、SQL 2008 Server R2にのみ適用されます。

  1. SQL Server Configuration Managerで、「SQL Server Network Configuration」を選択します。

  2. 「Protocols for MSSSQLSERVER」を選択します。

  3. 右側のペインで、プロトコル名の下で、TCP/IPが有効であることを確認します。

    server_config.pngの説明が続きます
    図server_config.pngの説明


警告:

レポーティング用のデータベースを使用すると、アクティブ・ユーザーと同じ数の接続が確立されることを覚えておくことが重要です。これは、メモリー要件(パフォーマンス)およびストレージ要件(記録されたデータ)に大幅な影響を与えます。


6.6.6 Windows統合認証でレポーティングを使用するためのMicrosoft SQL Serverの設定

ReportingでWindows統合認証を使用するには、レポーティング・データベース(Microsoft SQL ServerまたはOracle)への書込み権限を持つドメイン・ユーザーとして、ESSO Reporting Serviceを実行する必要があります。ワークステーションでドメイン・ユーザーとしてサービスを実行するには、ユーザーは、「Log on as a service」権限を持っている必要があります。

ドメイン・コントローラで、設定がすべてのクライアント・コンピュータへ公開されるように、この設定を(第6.6.6.1項で説明するように)変更できます。

6.6.6.1 データベースにイベントを書き込むActive Directoryドメイン・ユーザーの作成

Active Directoryにユーザーを作成します(これ以降、レポーティング・ドメイン・ユーザーと呼びます)。このユーザーに、レポーティング・イベントをデータベースに書き込む権限を付与します。

6.6.6.2 レポーティング・ドメイン・ユーザーがサービスとしてログオンすることを許可するためのデフォルトのドメイン・ポリシーの変更

ドメインに接続しているすべてのクライアント・コンピュータに、この設定が定義されるように、ドメイン・コントローラでデフォルトのドメイン・ポリシーを変更します。


注意:

デフォルトのドメイン・ポリシーを編集する前に、現在のグループ・ポリシーのバックアップを作成することをお薦めします。バックアップを作成するには、コンソール・ツリーで、Domains/Current Domain Name/Group Policyオブジェクトを開きます。「Default Domain Policy」を右クリックして、コンテキスト・メニューから、「Back Up」を選択します。

グループ・ポリシーは、ドメイン全体で、ローカル・ポリシーを上書きします。ローカル・アカウントがサービスとしてログオンするように構成する必要がある場合、この手順のグループ・ポリシー管理コンソールのドキュメントを参照してください。

  1. ドメイン・コントローラで、「Start」をクリックし、「Run」をクリックして、gpmc.mscを入力してから、「OK」をクリックします。

  2. コンソール・ツリーで、「Domains」 > 「Current Domain Name」 > 「Group Policy Objects」を開きます。「Default Domain Policy」を右クリックして、コンテキスト・メニューから、「Edit」を選択します。

    rep_int_auth_with_sql1.pngの説明が続きます
    図rep_int_auth_with_sql1.pngの説明

  3. 「Group Policy Management Editor」のコンソール・ツリーで、「Computer Configuration」 > 「Policies」 > 「Windows Settings」 > 「Security Settings」 > 「Local Policies」 > 「User Rights Assignment」に移動します。

  4. 詳細ペインで、「Log on as a service」をダブルクリックします。

    rep_int_auth_with_sql2.pngの説明が続きます
    図rep_int_auth_with_sql2.pngの説明

  5. 「Define this policy setting」チェック・ボックスが選択されていることを確認して、「Add User or Group」をクリックします。「User and group names」フィールドに、新しいレポーティング・ドメイン・ユーザーを入力します。

  6. 終了後、「OK」をクリックします。

    rep_int_auth_with_sql3.pngの説明が続きます
    図rep_int_auth_with_sql3.pngの説明

グループ・ポリシーの変更をすぐに適用するには、次の手順を実行します。

  • ドメイン・コントローラを再起動します。

    または

  • コマンド・プロンプトを開き、gpupdate /forceを入力します。その後、[Enter]を押します。

6.6.7 クライアント・マシンでのActive Directory権限の公開の確認


注意:

ドメイン・ユーザーがサービスとしてログオンすることを許可するためのActive Directoryドメインまたはローカル・コンピュータの権限の変更については、Microsoftの技術的な注意事項も参照してください。

  1. コマンド・プロンプトを開き、gpupdate/forceコマンドを入力することで、クライアントが更新されていることを確認します。この手順の詳細は、Microsoftテクニカル・ライブラリを参照してください。

  2. 「Administrator Tools」 > 「Local Security Policy」へ移動します。

  3. 「Local Security Policy」で、「Security Settings」 > 「Local Policies」 > 「User Rights Assignment」(次の図を参照)へ移動します。

  4. 詳細パネルで、更新された「Log on as a service」ポリシーを確認します。この権限を持つユーザー間にレポーティング・ドメイン・ユーザーが含まれている必要があります。

    rep_int_auth_with_sql4.pngの説明が続きます
    図rep_int_auth_with_sql4.pngの説明

6.6.8 このドメイン・ユーザーとして実行するためのクライアント・マシンでのESSO Reporting Serviceの構成


注意:

ESSO Reporting Serviceが実行しているすべてのクライアント・コンピュータで、次の手順を実行します。

ESSO Reporting Serviceをレポーティング・ドメイン・ユーザー・アカウントで実行するよう構成するには:

  1. コマンド・プロンプトを開き、次のコマンドを入力します。

    sc config "SSO Reporting Service" obj= "Domain\User" password= "password"
    
  2. [Enter]を押します。

    このコマンドにより、次の出力が戻されます。

    [SC] ChangeServiceConfig SUCCESS
    
  3. ESSO Reporting Serviceを再起動します。

    1. コマンド・プロンプトを開き、次のコマンドを入力します。

      net stop "SSO Reporting Service" && net start "SSO Reporting Service"
      
    2. [Enter]を押します。

      このコマンドにより、次の出力が戻されます。

      The ESSO Reporting Service service is stopping.
      The ESSO Reporting Service service was stopped successfully.
      The ESSO Reporting Service service is starting.
      The ESSO Reporting Service service was started successfully.
      

    注意:

    クライアント・コンピュータのサービス・コンソールにアクセスすることで、ユーザー・インタフェースを介して同じ結果を取得できます。

6.6.9 統合認証用のMicrosoft SQL Serverの設定

Microsoft SQL Server統合認証で次の手順を実行する前に、このガイドのSQLデータベース構成のセクションの「データベース表の作成およびストアド・プロシージャの設定」で示す手順を完了する必要があります。アップグレードおよび新規のインストールの両方で、これらの手順を実行する必要があります。

6.6.9.1 Microsoft SQL Databaseでの新しいレポーティング・ドメイン・ユーザーのログインおよびロールの構成

  1. SQL Server Management Studioの左側のペインで、上位ノード(サーバー名)を展開し、「Security」 > 「Logins」へナビゲートします。

  2. 「Logins」を右クリックし、「New Login」を選択します。

    rep_int_auth_with_sql5.pngの説明が続きます
    図rep_int_auth_with_sql5.pngの説明

  3. 「New Login」ダイアログで、次の手順を実行します。

    1. 「Windows authentication」を選択します。ログイン名としてレポーティング・ドメイン・ユーザーを入力します。

      rep_int_auth_with_sql6.pngの説明が続きます
      図rep_int_auth_with_sql6.pngの説明

    2. 左側のペインで「User Mapping」を選択します。

    3. レポーティング・コンソール・ユーザーをPLXReportingデータベースにマップします。

    4. レポーティング・コンソール・ユーザーに対してdb_datareaderおよびdb_datawriterロール・メンバーシップを有効化します。

      rep_int_auth_with_sql7.pngの説明が続きます
      図rep_int_auth_with_sql7.pngの説明

    5. 左側のペインから「Server Roles」を選択します。

    6. public以外のすべてのロールの選択が解除されていることを確認します。

      rep_int_auth_with_sql8.pngの説明が続きます
      図rep_int_auth_with_sql8.pngの説明

  4. 「OK」をクリックします。

6.6.10 レポーティング・ドメイン・ユーザーの権限の設定

レポーティング・ドメイン・ユーザーの権限を設定するには、次の手順を実行します。

  1. SQL Server Management Studioの左側のペインで、上位ノード(サーバー名)を右クリックして、「Properties」を選択します。

  2. 「Properties」ダイアログで、左側のペインから「Security」を選択します。

  3. 「SQL Server and Windows Authentication mode」ラジオ・ボタンを選択します。

  4. 左側のペインから「Permissions」を選択します。

  5. 「Logins or roles」セクションで、ユーザー(前述の項で作成したレポーティング・ドメイン・ユーザー)を選択します。

  6. 下部のペイン「Explicit Permissions for <name>」で、「Connect SQL」権限の「Grant」が有効になっていることを確認します。

    rep_int_auth_with_sql9.pngの説明が続きます
    図rep_int_auth_with_sql9.pngの説明


警告:

レポーティング用のデータベースを使用すると、アクティブ・ユーザーと同じ数の接続が確立されることを覚えておくことが重要です。これは、メモリー要件(パフォーマンス)およびストレージ要件(記録されたデータ)に大幅な影響を与えます。


6.6.11 次の手順

エージェントで、イベントをレポートするように、およびデータベースにそれらを格納するように構成した後、BI Publisherを構成して、公開用に場所を特定します。「Oracle Business Intelligence Publisherの構成」に進みます。

6.7 レポーティングとともにデプロイするためのOracle Business Intelligence Publisherの使用

Reportingサービスでは、Oracle Business Intelligence (BI) Publisherを使用して、収集したデータのレポートを生成します。この手順では、BI Publisherで、Reporting Serviceからのデータを受信するよう構成する方法について説明します。このツールの使用の詳細は、BI Publisherのマニュアルを参照してください。

BI Publisher 11gがすでにインストール済であることを前提としています。

6.7.1 Oracle Business Intelligence Publisherの構成

  1. ブラウザでBI Publisherを開きます(一般的なURLは

    http://host:7001/xmlpserver).
    
  2. 管理者アカウントの資格証明を送信します。

  3. BI Publisherウィンドウで、「Administration」メニューを選択します。

    bi_pub_choose_admin.pngの説明が続きます
    図bi_pub_choose_admin.pngの説明

  4. 「Data Source」の下で、「JDBC Connection」を選択します。

    bi_pub_choose_jdbc_crop.pngの説明が続きます
    図bi_pub_choose_jdbc_crop.pngの説明

  5. 「Add Data Source」をクリックします。

    bi_pub_add_data_source_crop.pngの説明が続きます
    図bi_pub_add_data_source_crop.pngの説明

  6. データ・ソース名に、ESSOReportingDBを入力します。次の例のように、レポーティング・データベース接続情報を提供します。

  7. 「Test Connection」をクリックして、接続が動作していることを確認します。テストが成功すると、確認メッセージが表示されます。

    bi_pub_test_conct_crop.pngの説明が続きます
    図bi_pub_test_conct_crop.pngの説明

  8. 「Security」セクションで、ESSOReportingDBデータ・ソースへのアクセス権を持つロールを設定します。

    bi_pub_set_roles_crop.pngの説明が続きます
    図bi_pub_set_roles_crop.pngの説明

  9. 「Apply」をクリックして、設定を保存します。

  10. 「Administration」ページの「System Maintenance」の下で、「Server Configuration」を選択します。

    bi_pub_server_config_crop.pngの説明が続きます
    図bi_pub_server_config_crop.pngの説明

  11. 「Catalog」セクションで、カタログ・タイプ「Oracle BI Publisher - File System」を選択して、ハードディスク・ドライブでフォルダを設定します。このフォルダは、レポートの格納に使用されます。「Apply」をクリックします。

    bi_pub_choose_cat_type_crop.pngの説明が続きます
    図bi_pub_choose_cat_type_crop.pngの説明

次の項に進み、Oracle Enterprise Single Sign-On SuiteレポートをBusiness Intelligence Publisherに追加します。

6.7.2 レポーティングのデプロイ

レポーティングをデプロイするには、次の手順を実行します。

  1. ハードディスク・ドライブで、BI Publisherカタログ・フォルダを開きます。

  2. この場所にReportsフォルダを作成します。BI Publisherは、BIPublisherCatalogディレクトリ内でReportsフォルダを検索するので、このフォルダを正しい場所に作成することが重要です。

    bi_pub_deploy_folder_crop.pngの説明が続きます
    図bi_pub_deploy_folder_crop.pngの説明

  3. Oracle Enterprise Single Sign-On SuiteレポートをReportsサブフォルダにコピーします。

    bi_pub_reports_folder_crop.pngの説明が続きます
    図bi_pub_reports_folder_crop.pngの説明

  4. Business Intelligence Publisherを再起動します。

  5. Business Intelligence Publisherにログオンして、「Catalog」 > 「Shared Folders」に移動します。Oracle Enterprise Single Sign-On Suiteレポートが使用可能になりました。

  6. 各コンポーネント(たとえば、Logon Manager)のレポート・フォルダ内で、「Data Model」レポート・タイプごとに「Edit」をクリックします。

    bi_pub_datamodel1_crop.pngの説明が続きます
    図bi_pub_datamodel1_crop.pngの説明

  7. 「Properties」ダイアログで、「Default Data Source」の値として、前に作成したデータベース接続を選択します。

    bi_pub_datamodel2.pngの説明が続きます
    図bi_pub_datamodel2.pngの説明

    「Properties」ダイアログの左にある値リストから選択します。前述の手順と同様にしてこのダイアログのデータ・ソースを変更して、前に作成したデータベース接続を割り当てます。

  8. このプロセスの完了後、変更を保存します。

    レポートを使用する準備ができました。