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Oracle® Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド
11g リリース2 (11.1.2.3) for All Platforms
E61950-08
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22.3 リソース・タイプの管理

管理者は、アプリケーション・ドメインへのリソースの追加、定義されているリソース・タイプの検索または定義されているリソース・タイプの作成が可能です。

22.3.1 リソース・タイプおよびその使用

リソースをアプリケーション・ドメインに追加する場合、管理者は定義されているリソース・タイプのリストから選択する必要があります。

Oracle提供のリソース・タイプには、次が含まれます。

  • HTTP

  • wl_authen

  • TokenServiceRP

管理者はこの他のリソース・タイプを構成でき、Oracle提供とカスタムのどちらのリソース・タイプに対しても操作を定義できます。特定のリソースについて、宣言されている操作の一部またはすべて(後でリソース・タイプに対して定義された新しい操作もすべて含めて)を使用するように定義できます。管理者は、リソースが作成されているカスタム・リソース・タイプまたは操作を削除することはできません。Oracle提供のリソース・タイプおよび操作は、ポリシー・ストア内で読取り専用としてマークされており、削除できません。

ノート:

リソース・タイプの操作リストは、そのタイプのリソースが存在する場合は、変更できません。

表22-1に、リソース・タイプと操作の比較を示します。

表22-1 Access Managerのリソース・タイプの10gとの比較

Access Manager 11g Oracle Access Manager 10g

HTTP: HTTPプロトコルおよびHTTPSプロトコルで使用されるデフォルトのリソース・タイプ。

HTTPタイプ・リソースをアプリケーション・ドメインに追加する場合、管理者は既存のホスト識別子のリストから選択して、リソースURLを追加する必要があります。

このリソース・タイプは読取り専用です。HTTPリソース・タイプに関連付けられているデフォルト操作を管理者が定義する必要はありません。かわりに、作成されてリソースに適用されるポリシーがすべての操作に適用されます。

操作: Oracle提供のリソース・タイプは読取り専用です。事前定義されている操作が関連付けられています。作成されてHTTPタイプのリソースに適用されるポリシーが、すべての操作に適用されます。

  • Get

  • Post

  • Put

  • Head

  • Delete

  • Trace

  • Options

  • Connect

  • その他

関連項目: 「リソース・タイプ」ページ

HTTP: HTTPリソース・タイプは読取り専用です。

操作: Oracle提供のリソース・タイプは読取り専用です。事前定義されている操作が関連付けられています。作成されてリソースに適用されるポリシーが、すべての操作に適用されます。

  • Get

  • Post

  • Put

  • Head

  • Delete

  • Trace

  • Options

  • Connect

  • その他

wl_authen: WebLogic認証スキームを表すリソースも読取り専用です(デフォルト操作は変更も削除もできません。)

この非HTTPリソース・タイプは、Access Managerが存在しないドメインにWebLogicコンテナでデプロイされているリソースとともに使用できます。保護されているリソースには、Oracle WebLogic Serverでそのリソース用のURLを使用してアクセスします。

wl_authenタイプのリソースには、カスタム・アクセス・クライアントが必要です。

該当なし

TokenServiceRP: トークン・サービスのリライイング・パーティを表すリソース。このリソース・タイプの操作は発行です。

該当なし

カスタム・リソース・タイプ: 関連付けられたホスト識別子はありません。

カスタムEJBリソース・タイプは、SSO統合に使用するためにオンデマンドに作成できます。

EJB: ユーザー認証のためにWebLogicおよびWebSphereにSSOを統合する場合に使用するカスタム・リソース・タイプ。認証中は、ユーザーのグループがフェッチされ、サブジェクト・プリンシパルにロールとして移入されました。その後の認可は、ユーザー・ロールに基づいて、アプリケーション・サーバー内部で実行されました。

リソース操作によって認可がコールされることはありませんでした。

非HTTPリソース・タイプに関連付けられたホスト識別子はありません。

非HTTPリソースをアプリケーション・ドメインに追加する場合、管理者はタイプ名をポインタとして「リソースURL」フィールドに入力する必要があります。名前とホスト識別子は一致しません。これは、相対的なHTTP URLではありません。

22.3.2 「リソース・タイプ」ページ

Oracle Access Managementコンソールでは、リソース・タイプは、「ポリシー構成」タブで他のコンポーネントとともに編成されます。ナビゲーション・ツリーには、Oracle提供のリソース・タイプであるHTTP、wl_authenおよびTokenServiceRPが表示されます。

ノート:

事前定義済のリソース・タイプは削除できません。鍵のアイコン付きで示される事前定義済の操作は、削除できません。必要に応じて、追加の操作を作成、編集または削除できます。

HTTPリソース・タイプ(図22-1参照)は、Access Managerで保護され、インターネット・プロトコル(HTTPまたはHTTPS)でアクセスされるWebアプリケーションに使用されます。

図22-1 デフォルトのHTTPリソース・タイプ定義

図22-1の説明が続きます
「図22-1 デフォルトのHTTPリソース・タイプ定義」の説明

図22-2は、 wl_authenリソース・タイプを示しています。これは、次のいずれかのAccess Manager IDアサーション・プロバイダ構成(『Oracle Platform Security Servicesによるアプリケーションの保護』を参照)を使用するFusion Middlewareアプリケーションに使用します。

  • アイデンティティ・アサータ

  • Oracle Web Services Managerを使用するアイデンティティ・アサータ

  • オーセンティケータ機能

図22-2 デフォルトのリソース・タイプwl_authen

図22-2の説明は次にあります。
「図22-2 デフォルトのリソース・タイプwl_authen」の説明

図22-3に示すように、TokenServiceRPリソース・タイプは、トークン・サービス・リライイング・パーティを表します。このリソース・タイプの操作は発行です。詳細は、「TokenServiceRPタイプのリソースの管理」を参照してください。

図22-3 デフォルト・リソース・タイプのTokenServiceRPリソース・タイプ

図22-3の説明は次にあります。
「図22-3 デフォルト・リソース・タイプのTokenServiceRPリソース・タイプ」の説明

表22-2に、各リソース・タイプ定義の要素を示します。

表22-2 リソース・タイプの定義

要素 説明

名前

必須。最大30文字の英数字の一意の名前。

ノート: HTTP以外のリソース・タイプ名とホスト識別子は一致しません。

説明

オプション。このフィールドを使用して、このリソース・タイプの目的を最大200文字の英数字で説明します。

たとえば、WebLogic認証スキームを表すリソースなどです。

操作

オプション。特定のリソースを制御するポリシーは、そのリソースに定義されている、指定されたすべての操作に適用されます。このリソース・タイプに文字列として操作を追加(または削除)して、アプリケーション・ドメイン内でこのタイプのリソースを定義すると、操作が使用可能になります。リソース・タイプに追加できる操作の数に制限はありません。

  • Get

  • Post

  • Put

  • Head

  • Issue (TokenServiceRP)

  • Login (wl_authen)

  • Delete

  • Trace

  • Options

  • Connect

  • その他 (Oracle Access Manager 10では使用可能、11gではサポートされていません。)

リモート登録: 自動ポリシー作成時に、指定された操作がサポートされます。自動ポリシー作成時に何も操作が指定されていない場合は、そのタイプに対して定義されたすべての操作がサポートされます。

移行: Access Manager 11.1.2へのアップグレード(10gまたは11.1.1.3または11.1.1.5のいずれかから)の実行中、リソース定義およびHTTPデフォルト操作は自動的に処理されます。ただし、10gで提供されていたEJBカスタム・リソース・タイプは現在Oracleから提供されていないので、それに変わるカスタム・リソース・タイプを作成する必要があります。次を参照してください。

関連項目: 「リソース・タイプおよびその使用」および「アプリケーション・ドメインのリソース」

次に、リソース・タイプの作成、変更および削除方法を説明します。

22.3.3 特定のリソース・タイプの検索

有効な管理者の資格証明を持つユーザーは、定義されているリソース・タイプを検索できます。

  1. Oracle Access Managementコンソールで、ウィンドウの上部にある「アプリケーション・セキュリティ」をクリックします。
  2. 「アプリケーション・セキュリティ」コンソールで、「Access Manager」セクションの「リソース・タイプ」をクリックします。
  3. 「名前」フィールドに、(必要に応じてワイルド・カード(*)を使用して)検索するリソース・タイプの名前を入力し、「検索」をクリックします。次に例を示します。
    h*
    

    あるいは、目的のアプリケーション・ドメインに移動して、「リソース」ノードを開いてドメインのコントロールを表示し、リストからリソース・タイプを選択して「検索」をクリックします。

  4. 結果表で、次の操作を実行できます。
    • 編集または表示: ツール・バーの「編集」ボタンをクリックして、構成ページを表示します。

    • 削除: ツール・バーの「削除」ボタンをクリックしてインスタンスを削除し、確認ウィンドウで削除を確認します。

    • デタッチ: ツール・バーの「デタッチ」をクリックして、表をページ全体にまで拡大します。

    • 列の並替え: 「表示」メニュー項目を選択して、結果表の外観を変更します。

22.3.4 カスタム・リソース・タイプの作成

有効な管理者の資格証明を持つユーザーは、定義されているリソース・タイプを作成できます。

たとえば、わずか1つまたは2つ(またはそれ以上)の操作に適用されるカスタム・リソース・タイプを定義できます。定義されているカスタム・リソース・タイプは、リソースを認証ポリシーまたは認可ポリシーに追加する際に、デフォルト・リソース・タイプとともにリストに表示されます。

  1. Oracle Access Managementコンソールで、ウィンドウの上部にある「アプリケーション・セキュリティ」をクリックします。
  2. 「アプリケーション・セキュリティ」コンソールで、「Access Manager」セクションの「リソース・タイプ」をクリックします。
  3. 「リソースの作成」タイプをクリックします。
  4. 表示されるページで、次の情報を入力します。
    • 名前: このリソース・タイプを識別する一意の名前。

    • 説明: オプション。

    • 操作: 「操作」表で「+」をクリックし、表示されるフィールドに操作名を入力します。必要に応じて手順を繰り返して、このリソース・タイプのすべての操作を定義します。

    • 表の再構成: 「表示」メニュー項目を選択して、結果表の外観を変更します。

  5. 「適用」をクリックして、このカスタム・リソース定義を送信します。
  6. 「ポリシー・リソース定義の追加および管理」の説明に従って、このリソース定義をアプリケーション・ドメインに追加します。