Oracle® Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド 11g リリース2 (11.1.2.3) for All Platforms E61950-08 |
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MDC機能は、デフォルトでは無効になっています。Access Manager MDCを設定するには、最初にAccess Managerクラスタを1つ設定し、すべてのMDCグローバル構成を設定し、このクラスタをマスター・データ・センターとして指定します。
この後に、クローン・データ・センターを設定します。
ノート:
この手順を開始する前に、「マルチデータ・センターを設定する前に」に記載されている項目を完了していることを確認します。
次の各項では、MDCの設定のプロセスについて説明します。これらには、「マルチデータ・センターのためのWLSTコマンド」で説明するコマンドの実行も含まれています。
マスター・データ・センターを有効にできます。
有効にするには、次のようにします。
プライマリのAccess Managerデータ・センターを設定し、マスターとして指定します。
マスター・データ・センターは、既存のAccess Managerクラスタでも、バニラ・インストールでもかまいません。
clusterIdをノートにとります。
Access Managerブートストラップによって一意のclusterId
がAccess Managerクラスタに割り当てられます。カスタムclusterIdを設定するには、setMultiDataCentreClusterName
WLSTコマンドを使用します。setMultiDataCentreClusterNameを参照してください。
enableMultiDataCentreMode
WLSTコマンドを実行して、マルチデータ・センター・モードを有効にします。
enableMultiDataCentreMode
は、デフォルトでAccess Managerクラスタをマスターとして設定し、グローバル構成を適用します。「enableMultiDataCentreMode」、「主要なマルチデータ・センターのユースケース」を参照してください。
ノート:
DCタイプをマスターまたはクローンとして明示的に設定するには、「setMultiDataCenterType」で説明されているsetMultiDataCenterType
WLSTコマンドを使用します。
validateMDCConfig
WLSTコマンドを実行して、MDC構成を検証します。
「validateMDCConfig」を参照してください。
管理サーバーを再起動します。
データ・センターが追加で必要な場合、マスター・データ・センターをクローニングできます。
「マスター・データ・センターの有効化」で設定したデータ・センターはマスターとして指定され、その他のデータ・センターのために、T2Pのツールを使用してクローニングされます。構成およびポリシーに関するすべての変更は、T2Pツールの一部として提供されているWLSTのコマンドを使用して、マスターからクローンに伝播されます。T2Pプロセスは、次のドキュメントに説明されています。
WebLogic Serverを使用しているときのT2Pの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』を参照してください。
マスター・データ・センターで次のコマンドを実行します。
AdminServerおよびすべての管理対象サーバーが実行されていることを確認します。$T2P_HOMEディレクトリは、このプロセスのすべてのアーティファクトが保存される場所にすぎません。
$MIDDLEWARE_HOME/oracle_common/bin/copyBinary.sh -javaHome $JAVA_HOME -archiveLoc $T2P_HOME/oamt2pbin.jar -sourceMWHomeLoc $MIDDLEWARE_HOME -idw true -ipl $MIDDLEWARE_HOME/oracle_common/oraInst.loc -silent true -ldl $T2P_HOME/oam_cln_log; $MIDDLEWARE_HOME/oracle_common/bin/copyConfig.sh -javaHome $JAVA_HOME -archiveLoc $T2P_HOME/oamt2pConfig.jar -sourceDomainLoc $DOMAIN_HOME -sourceMWHomeLoc $MIDDLEWARE_HOME -domainHostName admin-dc1.us.example.com -domainPortNum 7001 -domainAdminUserName weblogic -domainAdminPassword $T2P_HOME/t2p_domain_pass.txt -silent true -ldl $T2P_HOME/oam_cln_log_config -opssDataExport true -debug true;
次のファイルをクローン・マシンにコピーします。
クローン・マシンには、Oracle Access Managementソフトウェアをインストールしないでください。
$MIDDLEWARE_HOME/oracle_common/bin/pasteBinary.sh $MIDDLEWARE_HOME/oracle_common/jlib/cloningclient.jar $MIDDLEWARE_HOME/oracle_common/oraInst.loc
クローン・データ・センターで次のコマンドを実行して、マスターの$T2P_HOMEディレクトリのすべての内容をクローンの$T2P_HOMEディレクトリにコピーします。
$T2P_HOME/pasteBinary.sh -javaHome $JAVA_HOME -al $T2P_HOME/oamt2pbin.jar -tmw $MIDDLEWARE_HOME -silent true -idw true -esp false -ipl $T2P_HOME/oraInst.loc -ldl $T2P_HOME/oam_cln_log_p -silent true $MIDDLEWARE_HOME/oracle_common/bin/extractMovePlan.sh -javaHome $JAVA_HOME -al $T2P_HOME/oamt2pConfig.jar -planDirLoc $T2P_HOME/moveplan/
クローン・データ・センターで抽出したMoveplan.xmlを編集して、関連する詳細を指定します。
ノート:
編集前に、元のMoveplan.xmlをバックアップしてください。
cp $T2P_HOME/moveplan/moveplan.xml $T2P_HOME/moveplan/moveplan.xml.org
各クローン・データ・センターは、RCUを使用してそれぞれのデータベースに作成する必要のあるOAM関連のスキーマの新しいセットを使用します。新しいスキーマ名およびパスワードは、moveplanで参照する必要があります。
$MIDDLEWARE_HOME/oracle_common/bin/pasteConfig.sh -javaHome $JAVA_HOME -archiveLoc $T2P_HOME/oamt2pConfig.jar -targetMWHomeLoc $MIDDLEWARE_HOME -targetDomainLoc $DOMAIN_HOME -movePlanLoc $T2P_HOME/moveplan/moveplan.xml -domainAdminPasswordFile $T2P_HOME/t2p_domain_pass.txt -ldl $T2P_HOME/oam_cln_log_paste_p -silent true
packおよびunpackを使用して、管理対象サーバーを個別のホストにコピーします。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』 を参照してください。
クローン・データ・センターのいずれかまたは全部を次のように構成します。
setMultiDataCentreClusterName
WLSTコマンドを使用して、クローンDCに一意のデータ・センター識別子を設定します。
setMultiDataCentreClusterName(clusterName="DC2")
ノート:
このステップは、T2Pプロセスによってすでに完了していれば省略できます。
クローンのタイプをクローンDCに設定します。
setMultiDataCenterType(DataCenterType="Clone")
オプションで、setMultiDataCenterWrite(WriteEnabledFlag="false")
を実行して、クローンで構成およびポリシーの更新を無効にすることもできます。このコマンドの実行後、クローンのポリシーおよび構成アーティファクトは読取り専用になります。詳細は、「setMultiDataCenterWrite」を参照してください。
Oracle Access Managementコンソールへのアクセスおよびデータ・センター間のシングル・サインオンを確認します。
この時点で、1つのマスターと1つのクローンが設定されました。クローニング・プロセスを繰り返すことにより、必要に応じて複数のクローンを同様に設定できます。各クローンDCについて、トポロジに従って適切なクラスタ名をその都度使用して、前述のコマンドを実行する必要があります。