Oracle Identity Managerでは、様々なアクティビティを管理するために、ジョブを指定された時間に定期的に実行する必要があることがよくあります。スケジューラにより、事前定義済のスケジュール済タスクを指定された時間に自動的に実行するジョブをスケジュールできます。次に、この例を示します。
組織のセキュリティ・ポリシーを満たすために、従業員が製品アプリケーションのパスワードを60日ごとに変更する必要があるとします。このために、システム管理者は、製品アプリケーションのパスワードが期限切れになったすべての従業員に、電子メールが送信されるようにする必要があります。1つの方法は、パスワードが期限切れになったユーザーのセットを識別し、各従業員に手動で電子メールを送信することです。また別の方法として、システム管理者は、スケジューラなどのサービスを使用することもできます。Oracle Identity Managerには、パスワード警告タスクと呼ばれる、事前定義済のスケジュール済タスクがあります。システム管理者は、このスケジュール済タスクを使用し、意図したスケジュールでスケジュール済ジョブを作成できます。
スケジューラを使用して、設定された時間にジョブで実行されるようにする独自のスケジュール済タスクを作成することもできます。
スケジュール済タスクは、実行されるジョブのメタデータと、そのタスクの実行に必要なパラメータを構成したものです。このメタデータは、事前定義済タスク用に事前定義されています。ユーザーは新規タスクを追加して新規メタデータを構成したり、既存タスクを更新して他の構成詳細用にパラメータの追加や更新を行うこともできます。ジョブは、指定された間隔で実行されるようにスケジュールできます。異なる時間間隔で実行するようにスケジュールされた複数のジョブを作成できます。ジョブ実行は、ジョブの特定の実行です。各ジョブ実行には開始時間、停止時間、例外および実行のステータスなどの情報が含まれます。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle Identity Managerのインストール後、MDSに格納されているoim-config.xmlファイル内のScheduler要素の子要素を編集して、スケジューラ設定を構成できます。Oracle Enterprise Managerを使用してoim-config.xmlファイルにアクセスするには:
Oracle Enterprise Managerにログインします。
「アプリケーションのデプロイ」をクリックします。
「OIMAppMetadata(11.1.2.0.0)(oim_server_name)」を右クリックし、「システムMBeanブラウザ」をクリックします。
システムMBeanブラウザで、「アプリケーション定義のMBean」→「oracle.iam」→「サーバー: oim server」→「アプリケーション: oim」→「XMLConfig」→「Config」→「XMLConfig.SchedulerConfig」→「Scheduler」に移動します。
表18-1に、oim-config.xmlファイルのScheduler要素内で構成できるデフォルトの要素をリストします。
表18-1 Scheduler要素の子要素
Scheduler要素内の要素 | 説明 |
---|---|
DSJndiURL |
この要素は、アプリケーション・サーバーでトランザクション・データ・ソースの構成に使用されます。これは接続を確立するためにQuartzによって使用されます。 デフォルト値: jdbc/operationsDB |
nonTxnDSJndiURL |
この要素は、アプリケーション・サーバーでの非トランザクション・データ・ソースの構成に使用されます。これは接続を確立するためにQuartzによって使用されます。 デフォルト値: jdbc/oimJMSStoreDS |
Clustered |
Oracle Identity Managerがクラスタ化環境にインストールされている場合は、 デフォルト値: 注意: クラスタ化環境では、クラスタのすべてのノードの時計を同期させる必要があります。 |
implementationClass |
スケジューラを実装するJavaクラスの名前を入力します。 デフォルト値: oracle.iam.scheduler.impl.quartz.QuartzSchedulerImpl |
instanceID |
この要素に一意の文字列値を入力します。この値は、Oracle Identity Managerスケジューラ・インスタンスを一意に識別する文字列を表します。 注意: クラスタ化環境では、クラスタの各ノードが一意のInstanceIdを持つ必要があります。これを達成するには、InstanceId要素に値 |
startOnDeploy |
Oracle Identity Managerの起動時にスケジューラ・サービスを自動的に起動しないようにするには、 デフォルト値: true |
threadPoolSize |
この要素に整数値を入力します。この値は、ジョブの実行に使用する必要があるスレッド数を表します。 デフォルト値: 10 |
「スケジューラのステータス」ページは、スケジューラの現在のステータスを表示する認証されたUIページです。指定されたどのインスタンスでも、スケジューラのステータスは次のいずれかになります。
起動済
スケジューラが起動済ステータスの場合は、ジョブをスケジュールでき、すでにスケジュールされているジョブは、スケジュールされた時間に実行を継続します。
停止済
スケジューラが停止済ステータスの場合は、すべてのジョブが停止されます。ジョブの実行中にスケジューラが停止済ステータスになると、現在実行中のジョブが停止されます。また、実行するようスケジュールされているジョブは実行されませんが、実行のための発行はスケジュールに従って行われます。後でスケジューラ・サービスが起動されたときに、すべての発行済ジョブが実行されます。
「スケジューラのステータス」ページの「最後のエラー」フィールドには、詳細なエラー・メッセージも表示されます(ある場合)。
「スケジューラのステータス」ページを使用して、スケジューラを起動、停止または再初期化できます。
Oracle Identity Managerのインストール後、スケジューラのステータスはデフォルトで起動済になっています。ただし、なんらかの理由でスケジューラを停止して再起動する場合は、この項で説明する手順に従う必要があります。
スケジューラを起動または停止するには:
注意:
|
Webブラウザを使用して次のURLにアクセスします。
http://OIM_HOST:OIM_PORT/SchedulerService-web/status
このURLで、OIM_HOSTはOracle Identity Managerサーバーをホストするコンピュータの名前、OIM_PORTはOracle Identity Managerサーバーがリスニングしているポートを表します。
ユーザーIDとパスワードを入力して、「送信」をクリックします。
「スケジューラのステータス」ページが表示されます。
注意: シングル・サインオン環境で作業している場合は、スケジューラ・サービスに自動的にログインされることがあります。 |
実行するアクションのタイプに応じて、次のいずれかをクリックします。
START: スケジューラを起動するには、このボタンをクリックします。
STOP: スケジューラを停止するにはこのボタンをクリックします。これにより、スケジューラおよびさらなるトリガーの実行が停止されますが、すでに実行されているジョブは停止も中断もされません。スケジューラ・サービスが再開されると、ジョブはスケジュールに従って適切な時間に実行されます。
REINIT: このボタンをクリックすると、スケジューラを再初期化します。
クラスタ化された設定でスケジューラの起動または停止を制御するには、scheduler.disabledシステム・プロパティが必要です。クラスタのノードでスケジューラ・サービスを起動しない場合は、scheduler.disabledシステム・プロパティをtrueに設定する必要があります。
この項には次のトピックが含まれます:
scheduler.disabledサーバー・レベル・プロパティを追加するには:
WebLogic管理コンソールにログインします。
左側のパネルで、「環境」→「サーバー」を選択します。
scheduler.disabled=falseプロパティを追加する管理対象サーバーの名前をクリックします。
「ロックして編集」をクリックします。
「構成」→「サーバーの起動」を選択します。
「引数」ボックスで、scheduler.disabled=falseプロパティを追加し、「保存」をクリックします。
「変更のアクティブ化」をクリックします。
ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを再起動し、新たに追加したプロパティが取得されるようにします。コマンド行インタフェースからの再起動は機能しません。
Oracle Identity Managerの管理対象サーバーをノード・マネージャから再起動するには:
管理サーバーを起動します。これを行うには、次のようにします。
現在の作業ディレクトリから、MW_HOME/user_projects/domains/base_domain/ディレクトリに移動します。
次のコマンドを実行します。
UNIXの場合:
startWebLogic.sh
Windowsの場合:
startWebLogic.cmd
ノード・マネージャを起動します。これを行うには、次のようにします。
現在の作業ディレクトリから、MW_HOME/wlserver_10.3/server/bin/ディレクトリに移動します。
次のコマンドを実行します。
UNIXの場合:
startNodeManager.sh
Windowsの場合:
startNodeManager.cmd
WebLogic管理コンソールにログインします。
左側のパネルで、「環境」→「サーバー」を選択します。
右側のパネルから「制御」を選択します。
プロパティが追加されたオプションを選択し、「起動」をクリックします。
scheduler.disabledシステム・プロパティを変更するには:
WebLogic管理者の資格証明を使用してWebLogic管理コンソールにログインします。
「ドメイン構造」で、「環境」→「サーバー」を選択します。「サーバーのサマリー」ページが表示されます。
Oracle Identity Managerサーバー名をクリックします。たとえばoim_server1をクリックします。oim_server1の設定が表示されます。
「構成」→「サーバーの起動」をクリックします。
「引数」ボックスで、既存のプロパティのscheduler.disabled = false/trueを変更します。
「保存」をクリックします。
「変更のアクティブ化」をクリックします。
Oracle Identity Manager管理対象サーバーを再起動します。
注意: scheduler.disabledシステム・プロパティを変更したら、ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動する必要があります。 |
Oracle Identity Managerでは、メタデータはデフォルトのスケジュール済タスク用に事前定義されています。ユーザーは新しいメタデータを含む新しいタスクを追加したり、既存のタスクを更新してパラメータやその他の構成詳細を追加または更新したりできます。
たとえば、ターゲット・システムで定期的に新しい情報をチェックしてOracle Identity Managerに同じものを複製するスケジュール済タスクを使用して、リコンシリエーション実行を構成できます。各スケジュール済タスクは、次のメタデータ情報を含みます。
スケジュール済タスクの名前
スケジュール済タスクを実行するJavaクラスの名前
説明
再試行
(オプション)スケジュール済タスクを受け入れるパラメータ。各パラメータには次の追加情報が含まれます。
名前
データ型
必須/オプション
ヘルプ・テキスト
暗号化
この項の内容は次のとおりです。
Oracle Identity Managerのこのリリースには、ジョブの作成または操作中に使用可能な事前定義済のスケジュール済タスク・セットが用意されています。表18-2に、事前定義済のスケジュール済タスクのリストを示します。
表18-2 事前定義済のスケジュール済タスク
ジョブ名 | 説明 | ユーザー構成可能属性 | デフォルトで有効化 |
---|---|---|---|
アプリケーション・インスタンスの削除後処理ジョブ |
このスケジュール済タスクは、ソフト削除されたアプリケーション・インスタンスを失効、削除または廃止するために使用されます。次のモードで実行できます。
|
なし |
はい |
アテステーション猶予期間期限切れチェッカ |
このスケジュール済タスクは、猶予期間の満了後にアテステーション・プロセスを委任します。 |
なし |
はい |
失敗した非同期タスクの自動再試行 |
このスケジュール済タスクは、失敗した非同期タスク(JMSメッセージ)を再試行します。タスクの実行が成功すると、失敗タスクのリストから削除されます。失敗すると、再試行回数を1つ増やします。失敗タスクを再試行する最大回数は、async-messaging.xmlでそのタスクに対して定義されているmaxRetriesによって決まります。 |
なし |
はい |
ユーザーの自動ロック解除 |
このスケジュール済タスクは、指定された日数後にユーザーを自動的にロック解除します。このジョブは、日、分および時間単位のジョブ頻度をサポートします。パスワード・ポリシーでは分単位でロックアウト継続時間をサポートするので、このスケジュール済ジョブの頻度は分単位で維持することをお薦めします。 |
なし |
はい |
バルク・ロードのアーカイブ・ジョブ |
このスケジュール済タスクは、バルク・ロードの後処理中に使用された、Oracle Identity Managerデータベース・ステージング表内の処理済エントリをクリーンアップします。 |
|
いいえ |
バルク・ロードの後処理 |
このスケジュール済タスクは、バルク・ロード・ユーティリティの後処理ジョブを開始します。 |
|
いいえ |
カタログ同期化ジョブ |
このスケジュール済タスクは、ロール、アプリケーション・インスタンスおよび権限をカタログに収集するために使用されます。また、カタログ・メタデータのロードにも使用されます。 |
モード: カタログ同期化ジョブ・スケジュール済ジョブは、次のモードで実行できます。
|
はい |
証明イベント・トリガー・ジョブ |
このスケジュール済タスクは、システム内で発生した一連のユーザー変更イベントに対するイベント・リスナーの実行を担当します。「イベント・リスナー名リスト」パラメータに何もリストされていない場合には、デフォルトですべてのイベント・リスナーが実行されます。 詳細は、『Oracle Identity Managerでのセルフ・サービス・タスクの実行』のイベント・リスナーおよび証明イベント・トリガー・ジョブの構成に関する項を参照してください。 |
イベント・リスナー名リスト: 評価対象となるイベント・リスナーのカンマ区切りのリストです。この属性に値が指定されていない場合は、すべてのイベント・リスナーが評価されます。 |
いいえ |
DataCollectionスケジュール済タスク |
このスケジュール済タスクは、Oracle Identity Managerの操作表からのデータをステージング表にオフラインで移入するために使用します。このスケジュール済タスクは手動で実行するようになっていて、Oracle Identity Analytics (OIA)でDataCollectionOperationsIntf->startDataCollection APIが起動されたときにトリガーされます。 |
なし |
はい |
ユーザーの遅延削除 |
このスケジュール済タスクは、削除日が今日の始まりより前に設定されているユーザーを自動的に削除します。 XL.UserDeleteDelayPeriodシステム・プロパティは、ユーザーが削除されるまでの日数を示します。管理者がユーザーを削除すると、ユーザーは「無効」状態にマークされ、ユーザーの「自動削除日」の日付は、XL.UserDeleteDelayPeriodシステム・プロパティに指定された日数より後の将来の日付に設定されます。 このスケジュール済タスクは、「自動削除日」の日付が今日の始まりより前に設定されている、同様のすべてのユーザーを検索します。これらすべてのユーザーは「削除」とマークされます。 たとえば、Jane Doeは「自動削除日」の日付が「2014-03-24 01:55:00」、John Doeは「自動削除日」の日付が「2014-03-25 18:55:00」のユーザーです。スケジューラが「2014-03-25」に実行された場合、Jane Doeのみが削除されます。John Doeは、スケジューラが「2014-03-26」に実行されたときに削除されます。 注意: XL.UserDeleteDelayPeriodシステム・プロパティの詳細は、「Oracle Identity Managerのシステム・プロパティ」を参照してください。 注意: このスケジュール済タスクを1日1回実行することをお薦めします。 |
なし |
いいえ |
終了日後のユーザーを無効化/削除 |
終了日は、ユーザー・アカウントの作成時に定義されます。このスケジュール済タスクは、タスクの実行時点で、ユーザー・アカウントの終了日が現在の日付よりも過去の日付である場合、ユーザー・アカウントを無効にします。 注意: このスケジュール済タスクを30分または1時間ごとに実行することをお薦めします。 |
なし |
はい |
開始日後のユーザーを有効化 |
開始日は、ユーザー・アカウントの作成時に設定されます。このスケジュール済タスクは、開始日を経過しており、ユーザー・ステータスが「開始日まで無効」であるユーザー・アカウントを有効にします。ユーザーはこのスケジュール済タスクを介して有効化され、ユーザーがアクティブになります。 |
なし |
はい |
権限割当て |
このスケジュール済タスクは、「エンタイトルメント」フィールドがtrueとしてマークされている子プロセスフォーム表から権限割当てスキーマを移入します。 |
RECORDS_TO_PROCESS_IN_BATCH: バッチで処理するレコード数。 |
いいえ |
権限リスト |
このスケジュール済タスクは、子プロセス・フォームの |
自動公開: このフィールドの値がtrueの場合、すでにアプリケーション・インスタンスの一部となっている組織に自動的に公開されます。このフィールドのデフォルト値はtrueです。 このフィールドの値がfalseの場合、すでにアプリケーション・インスタンスの一部となっている組織に公開されません。 |
いいえ |
権限削除後の処理ジョブ |
このスケジュール済タスクを使用して、プロビジョニング・コンポーネントにおける権限のソフト削除の後処理を行います。ソフト削除された権限を失効または削除するために使用されます。次のモードで実行できます。
モードに関係なく、権限付与エントリがENT_ASSIGN表から削除されます。 |
なし |
はい |
ユーザー・ポリシーの評価 |
このスケジュール済タスクは、アクセス・ポリシーを評価します。 |
スレッド数: この属性を使用して、再評価を処理するスレッドの合計数を指定します。 デフォルト値は20です。 バッチ・サイズ: この属性を使用して、1つのイテレーションで処理されるデータベースからのレコード数をフェッチします。 デフォルト値は500です。 時間制限(分): この属性を使用してスケジュール・タスクを停止するまでの時間を分単位で指定します。 デフォルトでは、この属性は指定されず、無効になっています。時間を有効にして構成する必要があります。 |
はい |
フォーム・アップグレード・ジョブ |
このスケジュール済タスクは、フォームのバージョンを最新のアクティブ・バージョンに更新して、フォーム・データをフィールドの作成時にすべてのアカウントに対して指定した値に更新します。 注意: このスケジュール済タスクを実行しないと、監査スナップショットおよびレポート表のフォーム・バージョンとデータが不正になります。 |
|
はい |
SODチェック結果承認の取得 |
このスケジュール済タスクは、SoDサーバー、たとえば、OAACG、SAP、GRCから、SoDチェック結果待ちのすべてのリクエストに対してSoD評価結果を返します。これにはSoDCheckResultと該当するデータセット属性の違反が反映されます。「SoDチェック結果が保留中です」状態で、「SoDチェックが完了しました」としてマークされているすべてのリクエストが選択されます。 |
なし |
いいえ |
SODチェック結果プロビジョニングの取得 |
このスケジュール済タスクは、保留中のすべてのSoDCheckプロビジョニング・タスクに対して、SoDサーバー、たとえばOAACG、SAP、GRCからのSoD評価の結果を返します。これにはSoDCheckResultおよび該当するプロセス・フォーム属性の違反が反映されます。 |
なし |
いいえ |
監査メッセージ発行タスク |
このスケジュール済タスクは、監査メッセージの詳細をaud_jms表からフェッチし、aud_jms表の特定の識別子および監査者のエントリについてJMSメッセージを1つ送信します。MDBで対応する監査メッセージが処理されます。 |
最大レコード数: この属性を使用し、指定されたスケジュール済タスクの実行について処理される監査メッセージの最大数を指定します。この属性のデフォルト値は、400です。 |
はい |
ジョブ履歴のアーカイブ |
このスケジュール済タスクは、ジョブ履歴のエントリをアーカイブまたはパージするために設計されたものです。 |
アーカイブ日: この属性を使用して、レコードをアーカイブまたはパージする期限日を指定します。 バッチ・サイズ: この属性を使用して、レコードを処理するバッチのサイズを指定します。 操作タイプ: この属性を使用して操作タイプを指定します。アーカイブまたはパージのいずれかの値を指定します。 デフォルト値は、アーカイブです。 |
いいえ |
非スケジュール・バッチ・リコンシリエーション |
このスケジュール済タスクは、PeopleSoftなど、スケジュールされていないタスクをベースとしたコネクタによって作成されたすべてのイベントの処理を試みます。このようなコネクタによって作成されたイベントは、「イベントを受信しました」または「データを受信しました」のいずれかの状態で、イベント・セットによって指定されたバッチ・サイズに達した場合またはこのスケジュール済タスクを介してのみ処理されます。このタスクは、設定に従って、未処理のスケジュールされていないタスクをベースとしたイベントをすべて選択し、それらを処理するためにリコンシリエーション・エンジンに送信します。 |
なし |
いいえ |
OIM証明書パージ・ジョブ |
このスケジュール済タスクは、証明書表からデータをパージするために使用されます。これには、オンライン状態の継続的なデータのパージをバックグラウンドで行うために指定または構成する、いくつかの重要なパラメータ(保存期間、実行期間、パージ基準など)があります。ただし、それらのパラメータにはデフォルト値を使用できます。 注意: OIM証明書パージ・ジョブは、Oracle Identity Managerバンドル・パッチ11.1.2.3.170418を適用した場合のみOracle Identity Managerで使用できます。バンドル・パッチ11.1.2.3.161018のダウンロードおよび適用手順は、バンドル・パッチのドキュメントを参照してください。 注意: デフォルトでは、OIM証明書パージ・ジョブには、パージ間隔やパージ保存期間など入力パラメータのデフォルト値がシードされています。入力パラメータを再確認して、必要に応じてデフォルト値を変更する必要があります。 |
ユーザーが構成可能な属性の詳細は、「リアルタイム証明書パージ・ジョブの構成」を参照してください。 |
いいえ ジョブを手動でシードして、「有効」または「無効」に設定する必要があります。 |
OIMデータ・パージ・ジョブ |
このスケジュール済タスクは、リクエスト、リコンシリエーション、プロビジョニング・タスクおよび編成の各エンティティのデータをアーカイブ/パージする、単一の統合インタフェースとして使用します。これには、オンライン状態の継続的なデータのパージをバックグラウンドで行うために指定または構成する、いくつかの重要なパラメータ(保存期間、実行期間、パージ基準など)があります。ただし、それらのパラメータにはデフォルト値を使用できます。 注意: デフォルトでは、OIMデータ・パージ・ジョブ・スケジュール済ジョブは、90日の保存期間が有効な状態でシードされています。ジョブ・パラメータを再確認して、必要に応じてパージの無効化または間隔の変更を行う必要があります。 |
ユーザー構成可能な属性の詳細は、「リアルタイム・パージおよびアーカイブの構成」を参照してください。 |
はい |
パスワード期限切れタスク |
このスケジュール済タスクは、タスクが実行された時点でパスワードの有効期限を経過していたユーザーに電子メールを送信し、ユーザー・プロファイルのUSR_PWD_EXPIREDフラグを更新します。 |
電子メール定義名: パスワード有効期限切れ通知をユーザーに送信するために、Design Consoleで作成された電子メール定義の名前。デフォルト値は「パスワード期限切れ」です。 |
はい |
パスワード警告タスク |
このスケジュール済タスクは、タスクが実行された時点でパスワードの警告日を経過しているユーザーに電子メールを送信し、ユーザー・プロファイルのUSR_PWD_WARNEDフラグを更新します。 |
電子メール定義名: パスワード有効期限切れ警告通知をユーザーに送信するために、Design Consoleで作成された電子メール定義の名前。デフォルト値は「パスワードの期限切れ警告」です。 |
いいえ |
保留中のロール付与の処理 |
このスケジュール済タスクは、将来のロール付与の処理を担当します。開始日に到達するとロールを付与し、ロール付与の終了日に到達するとロールを取り消します。このタスクは毎日実行されるようにスケジュールされています。 |
なし |
はい |
リコンシリエーションの再試行スケジュール済タスク |
このスケジュール済タスクは、ステータスが「失敗」に設定されているユーザーに対して、失敗したリコンシリエーション・イベントを処理します。 |
なし |
はい |
マテリアライズド・ビューのリフレッシュ |
マテリアライズド・ビューは、リコンシリエーションに関連するレポートの生成に使用されます。このビューは定期的に(指定された間隔で、たとえば1日に1回)更新する必要があります。そのため、ビューを定期的に更新するために、このスケジュール済タスクが作成されました。 |
なし |
いいえ |
組織メンバーシップのリフレッシュ |
組織メンバーシップを評価し、ルールに基づいて組織にユーザーを割り当てます。このジョブは、最後にジョブを実行してからメンバーシップのルールが変更されていて、そのルールを即座に評価することを管理者が選択していない組織をすべて評価します。 |
なし |
はい |
ロール・メンバーシップのリフレッシュ |
ロール・メンバーシップを評価し、ルールに基づいてロールにユーザーを割り当てます。このジョブは、最後にジョブを実行してからメンバーシップのルールが変更されていて、そのルールを即座に評価することを管理者が選択していないロールをすべて評価します。 |
なし |
はい |
監査ログ・エントリの削除 |
このスケジュール済タスクにより、指定した日数より古い監査ログ・イベントが完全に削除されます。ジョブが完了すると、スケジュール済ジョブにより、AUDIT_EVENT表に単一の監査ログ・イベントを追加され、データベースから削除されたレコード数、ジョブのリターン・コードおよびジョブが失敗した場合はエラー・メッセージが記録されます。 軽量監査フレームワークでの監査データ増加の管理方法の詳細は、「軽量監査フレームワークでの監査データ増加の管理対策」を参照してください。 |
|
はい |
オープン・タスクの削除 |
このスケジュール済タスクは、オープン・タスクに関する情報を、Oracle Identity System Administrationに表示されるリストのソースとして機能する表から削除します。 |
日数制限 オープン・タスクに関する情報を削除するまで表に保持しておく必要のある日数。 デフォルトでは、この属性は指定されず、無効になっています。時間を有効にして構成する必要があります。 |
いいえ |
リクエスト実行スケジュール済タスク |
これは、ステータスが「リクエストが完了待ちです」のリクエストを定期的に検索するスケジュール済タスクで、リクエスト発行時に設定された有効日が現在日以前の場合は、リクエストを次の段階「操作が開始されました」に進めます。 |
ジョブ周期設定: この属性を使用して、スケジュール済タスクを実行する時間間隔を指定します。 デフォルト値は6時間です。 |
はい |
開始されていない承認SODチェックの再送信 |
このスケジュール済タスクは、SoDCheckStatusが「SoDチェックが開始されていません」または「SoDチェックがエラーで完了しました」である保留リクエストのSoDチェックを開始しようとします。保留リクエストとは、最初の試行でSoDの開始に失敗し、特定の承認レベルを得るために保留になっているリクエストです。 |
なし |
いいえ |
開始されていないプロビジョニングSODチェックの再送信 |
このスケジュール済タスクは、すべての保留中のSoDCheckプロビジョニング・タスクに対してJMSメッセージを送信することにより、SoDチェックの開始を試みます。SoDチェックの開始は、ダイレクト・プロビジョニングによる権限の追加/更新時にSoDサーバーがダウンしていると失敗する可能性があります。 |
なし |
いいえ |
失敗した編成の再試行 |
このスケジュール済タスクは、指定された属性値に基づき、失敗した編成すべてを再試行します。パラメータ値が定義されていない場合、編成は再試行されません。 |
|
いいえ |
リコンシリエーション・バッチ・ジョブの再試行 |
このスケジュール済タスクは、処理の準備完了ステータスのバッチを再処理するために使用されます。 |
バッチID: 再試行するバッチのカンマ区切りのIDです。 |
いいえ |
リスク集計ジョブ |
このスケジュール済タスクは、システムに定義されているとおりの項目リスクおよびリスク係数のレベルに基づいて、ユーザー、ロールおよびアカウントのリスクのサマリー値を計算する場合に使用します。 注意: 詳細は、『Oracle Identity Managerでのセルフ・サービス・タスクの実行』のリスク集計およびリスクのサマリーの理解に関する項を参照してください。 |
|
いいえ |
将来日付のリコンシリエーション・イベントを実行 |
このスケジュール済タスクは、ステータスが遅延に設定されているユーザーに対して、現在日のリコンシリエーション・イベントを処理します。 |
なし |
いいえ |
ユーザーのプロビジョニング解除された日を設定 |
プロビジョニング解除日は、ユーザー・アカウントの作成時に定義されます。このスケジュール済タスクの実行時点でプロビジョニング解除日が経過していたユーザーに対して、現在の日付をプロビジョニング解除された日付として設定します。 |
なし |
はい |
ユーザーのプロビジョニングされた日を設定 |
このスケジュール済タスクは、次の条件にすべて該当するユーザーについて、プロビジョニングされた日を現在の日付に設定します。
|
なし |
はい |
ホーム組織のシード |
このスケジュール済タスクは、構成されているホーム組織ポリシーに基づいて既存ユーザーの組織データを評価および更新します。詳細は、「ホーム組織ポリシーの管理」を参照してください。 組織評価の対象となるホーム組織ポリシーが正しく構成されていることを確認し、組織がすでにOracle Identity Managerに存在する必要があります。 このジョブは、LDAP同期に基づいている環境で実行できます。LDAP同期の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Management Suite統合ガイド』のOracle Identity ManagerでのLDAP同期の有効化に関する項を参照してください。 LDAP同期のシナリオの例: Oracle Identity Managerへのディレクトリ・サーバーからの初回のアイデンティティ・データの同期時に、たとえば、部門番号がベースになったルールに基づいて、組織を同期することができます。これを行うには、次のようにします。
注意: |
バッチ・サイズ: この属性を使用して、各キューの永続ストアからエントリの数をフェッチします。 ホーム組織のリセット: この属性を使用して、デフォルトのユーザーの組織値を再評価して上書きするかどうかを決定します。次のいずれかのオプションを選択します。
|
いいえ |
アカウントおよび権限のサンライズ |
このスケジュール済タスクは、アカウントの開始日に達した時点でアカウントのステータスをENABLEに設定します。 権限の場合、このスケジュール済タスクは、権限の開始日に達した時点でアカウントに権限を付与します。 注意: このタスクは、直接またはリクエストによってプロビジョニングしたアカウントおよび権限にのみ効果があります。 |
|
はい |
アカウントおよび権限のサンセット |
このスケジュール済タスクは、アカウントの終了日に達した時点でアカウントのステータスをREVOKEまたはDISABLEに設定します。 権限の場合、このスケジュール済タスクは、権限の終了日に達した時点でアカウントから権限を取り消します。 注意: このタスクは、直接またはリクエストによってプロビジョニングしたアカウントおよび権限にのみ効果があります。 |
|
はい |
タスクのエスカレーション |
このスケジュール済タスクは、スケジュール済タスクが実行された時点でエスカレーション時間が経過している保留タスクをエスカレーションします。 |
なし |
はい |
時間経過タスクの再試行 |
このスケジュール済タスクは、再試行時間が経過し、再試行回数が1以上の却下されたタスクに対して再試行タスクを作成します。 |
なし |
はい |
アプリケーション・インスタンスによるアカウント更新のジョブ |
このスケジュール済タスクを使用して、アプリケーション・インスタンス・キーがOIU表においてすべてのエントリで移入されます。 一部のインスタンスでは、アカウントがプロビジョニングされるとアプリケーション・インスタンスが利用できない場合があります。次のような状況で、この可能性があります。
アプリケーション・インスタンスによるアカウント更新のジョブ・スケジュール済タスクでは、NULLのapp_instance_keyがあるリソース・オブジェクトに対応するOIU表ですべてのエントリをチェックします。プロセス・フォームのobj_keyとITリソース・インスタンス値に基づいたアプリケーション・インスタンス・キーを判別しようとします。obj_keyとITリソース・インスタンス値に対応するアプリケーション・インスタンスをスケジュール済タスクが検出すると、OIU表のapp_instance_keyが更新されます。 |
なし |
はい |
ユーザー操作 |
このスケジュール済タスクは、UserLogin属性で指定されたユーザー・アカウントで、UserOperation属性により指定された操作を実行します。 |
|
いいえ |
Oracle Identity Managerには、独自のスケジュール済タスクを作成する機能があります。表18-2にリストされている事前定義済スケジュール済タスクを使用しないで、要件にあわせてスケジュール済タスクを作成できます。
関連項目: スケジュール済タスクの詳細は、『Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズ』のスケジュール済タスクの開発に関する項を参照してください。 |
カスタムのスケジュール済タスクを作成するには:
スケジュール済タスクXMLファイルを作成し、それをメタデータ・ストア(MDS)にシードします。
スケジュール・タスク・クラスを作成し、それをJarにパッケージ化します。
Jarを次の方法でアップロードします。
プラグインを使用
Oracle Identity Managerが提供するプラグイン・フレームワークを使用してJarをアップロードできます。
プラグインを使用してjarをアップロードするには:
plugin.xmlファイルを作成します。
スケジュール済タスクのディレクトリ構造(plugin.zip)を作成します。
ZIPファイルをファイル・ストア(OIM_HOME/plugins/ディレクトリ)またはデータベース・ストアに配置します。
データベースを使用
jarをOracle Identity Managerのデータベース(DB)にアップロードできます。
DBを使用してjarをアップロードするには:
UploadJarユーティリティを使用してjarをDBにアップロードします。このユーティリティは次の場所から実行できます。
$OIM_HOME/bin/
関連項目: UploadJarユーティリティの実行の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズ』のUploadJarユーティリティに関する項を参照してください。 |
冒頭部分の章の1つで説明したように、ジョブは、指定された間隔で実行するようにスケジュールできるタスクです。ジョブ実行は、ジョブの特定の実行です。各ジョブ実行には、開始時間、停止時間、ジョブ・ステータス、実行の例外とステータスが含まれます。
この項の内容は次のとおりです。
注意: この項で説明する手順は、ジョブ説明を含むスケジュール済タスクのXMLファイルが、OIM_HOME/metadata/fileディレクトリから入手可能であることを前提としています。 |
ジョブを作成するには:
適切な資格証明を使用してOracle Identity System Administrationにログインします。
左ペインの「システム構成」で、「スケジューラ」をクリックします。拡張管理が表示され、「システム管理」タブの「スケジューラ」セクションがアクティブになります。
左ペインの「アクション」メニューから、「作成」を選択します。あるいは、「表示」リストの横のプラス(+)記号が付いたアイコンをクリックします。
「ジョブの作成」ページで、「ジョブ情報」セクションの次のフィールドに値を入力します。
ジョブ名: ジョブの名前を入力します。
タスク: ジョブを実行するスケジュール済タスクの名前を指定します。あるいは、スケジュール済タスクを検索して指定します。
スケジュール済タスクを検索して指定するには:
このフィールドの横の虫眼鏡アイコンをクリックします。
「検索と選択: スケジュール済タスク」ダイアログ・ボックスで、スケジュール済タスクの検索基準を指定し、「検索」フィールドの横のアイコンをクリックします。
検索基準を満たすすべてのスケジュール済タスクのリストが表示されます。
このリストから、作成されたジョブを実行するスケジュール済タスクを選択し、「確認」をクリックします。
開始日: ジョブを実行する日時を指定します。これを行うには、日付エディタで日付と時間をタイムゾーンとともに選択し、「OK」をクリックします。デフォルトでは、タイムゾーンは「(UTC-08:00) アメリカ太平洋標準時」です。
再試行回数: ジョブが失敗した場合を管理するために再試行回数が使用されます。ジョブが連続的に失敗すると、再試行回数を超えて実行できません。ジョブはその再試行回数に達するまで連続的に失敗すると、ジョブは無効になります。ジョブを後で行うにはUIから有効にする必要があります。
スケジュール・タイプ: ジョブを実行する頻度に応じて、次のスケジュール・タイプのいずれかを選択します。
周期的: このオプションは、指定した時間で繰り返しジョブを実行させる場合に選択します。このオプションを選択した場合は、「ジョブ周期設定」セクションの「実行頻度」フィールドに整数値を入力し、次のいずれかの値を選択する必要があります。
- 分
- 時間
- 日
cron: このオプションは、ジョブを特定の間隔で定期的に実行させる場合に選択します。たとえば、毎週月 - 金の8:00 A.M.と毎月最後の金曜日の1:30 A.M.に実行する必要があるジョブを作成できます。
ジョブの繰返しは、「cron設定」セクションで指定する必要があります。「定期実行間隔」フィールドで、次のいずれかの値を選択できます。
- 毎日
- 毎週
- 毎月指定日
- 毎月指定曜日
- 毎年
値を選択後、「実行間隔日数」フィールドに整数値を入力できます。
1回: このオプションは、ジョブを指定した開始日時に1回のみ実行させる場合に選択します。
事前定義済スケジュールなし: このオプションは、作成しているジョブに付加されたスケジュールなく、そのため自動的にトリガーされない場合に指定します。結果として、「保存して即時実行」をクリックした場合のみ、ジョブがトリガーされます。
注意: どのスケジュール・タイプでも、ジョブを保存してすぐに実行する場合は、「保存して即時実行」をクリックします。ジョブが正常に作成されトリガーされたことを確認するメッセージが表示されます。 |
次の検索操作を実行して、Oracle Identity Administrationでジョブを検索できます。
ジョブの単純検索を実行するには:
拡張管理の「ようこそ」ページで、「システム管理」の下にある「スケジュール済ジョブの検索」をクリックします。あるいは、「システム管理」タブをクリックし、次に「スケジューラ」をクリックします。
左ペインの「検索」フィールドで、検索するジョブの検索基準を指定します。検索基準にはワイルドカード文字を含めるこもともできます。
「検索」フィールドの横のアイコンをクリックします。検索基準を満たすすべてのジョブのリストが表示されます。
検索結果が、次の列を含む表形式で表示されます。
ジョブ名: この列にはジョブの名前が表示されます。ジョブの詳細を表示するには、列内のその名前をクリックします。
ステータス: この列にはジョブのステータスが表示されます。ジョブのステータスは次のいずれかになります。
実行中: ジョブは現在実行中です。
停止済: ジョブは現在実行されていません。ただし、ジョブは「次のスケジュール実行」フィールドで指定された日時に再度実行されます。
割込み: ジョブは実行中に割り込まれました。このステータスは、ジョブの実行中に管理サーバーが割り込んだ場合に表示されることがあります。
失敗: ジョブはなんらかの理由で実行に失敗しました。
スケジューラの拡張検索を実行するには:
「スケジューラ」セクションの左ペインで、「拡張検索」をクリックします。「拡張検索: スケジュール済ジョブ」ページが表示されます。
次のオプションのいずれかを選択します。
すべて: このオプションを選択すると、検索はAND条件で実行されます。つまり、指定されたすべての検索基準を満たす場合のみ検索操作が成功します。
いずれか: このオプションを選択すると、検索はOR条件で実行されます。つまり、指定された選択基準のいずれかに一致する場合に検索操作が成功します。
「ジョブ名」フィールドで、検索するジョブ名を入力します。検索基準にはワイルドカード文字を使用できます。「ジョブ名」フィールドに隣接するリストから検索条件を選択します。検索条件には、「次を含まない」、「次で始まらない」、「次と等しくない」、「次と等しい」、「次で終わる」、「次で終わらない」、「次を含む」および「次で始まる」があります。
「ステータス」フィールドに対する検索条件を選択します。「すべて」、「実行中」、「停止済」から検索するステータスを選択します。
「タスク名」フィールドにタスク名を入力します。検索基準にはワイルドカード文字を使用できます。「タスク名」フィールドに隣接するリストから検索条件を選択します。
「検索」をクリックします。検索基準を満たすジョブのリストが検索結果表に表示されます。
表18-3に、検索結果表の列のリストを示します。
ジョブの詳細を表示するには:
詳細を表示するジョブを検索します。ジョブの検索方法については、「ジョブの検索」を参照してください。
検索結果表の「ジョブ名」列で、詳細を表示するジョブをクリックします。
「ジョブの詳細」ページは、次のセクションに分かれています。
ジョブ情報: このセクションには、ジョブに関する情報を提供するフィールドが表示されます。たとえば、「ジョブ名」、「タスク」、「再試行」および「開始日」フィールドなどが表示されます。ジョブの詳細を変更するには、目的の変更を行ってから「適用」をクリックします。ジョブの変更については、「ジョブの変更」を参照してください。
ジョブ・ステータス: このセクションでは、ジョブのステータスの詳細が次のフィールドに表示されます。
現行のステータス: ジョブのステータスが表示されます。
最終実行開始: ジョブが最後に実行開始された日時が表示されます。
最終実行終了: ジョブが最後に実行停止された日時が表示されます。
次のスケジュール実行: このフィールドは、作成しているジョブに付加されたスケジュールがなく、そのためジョブは自動的にトリガーされないことを示します。この場合、ジョブをトリガーする方法は、「即時実行」の実行のみです。
注意: 「スケジュール・タイプ」が「事前定義済スケジュールなし」の場合、このフィールドに値は表示されません。 |
パラメータ: ジョブの実行中に、ここに指定したパラメータ値がランタイムで使用されます。各ジョブのパラメータをここに入れておくと、ジョブの実行時にそれが使用されるため、ランタイムで値を指定する必要がありません。
ジョブ履歴: このセクションには、表内のジョブのすべてのジョブ実行のリストが表示されます。
表の各行にジョブに関する次の情報が表示されます。
開始時間: この列には、ジョブ実行が実行を開始した日時が表示されます。
終了時間: この列には、ジョブ実行が実行を終了した時間が表示されます。
ジョブ・ステータス: この列には、ジョブのステータスが表示されます。
実行ステータス: この列には、ジョブの実行ステータスが表示されます。
「履歴」セクションの表では、列の表示を並べ替えることができます。
「表示」リストから、列の並替えを選択します。
「列の並替え」ダイアログ・ボックスで、並べ替える列名を選択します。
列の表示順に応じて、上または下矢印をクリックします。
「履歴」セクションの表に表示される列を追加または移動するには:
「表示」リストから、列を選択します。
要件に応じて、次のいずれかを選択します。
- すべて表示
- 開始時間
- 終了時間
- ジョブ・ステータス
- 実行ステータス
追加または削除する各列に対して、ステップ1と2を繰り返します。
ジョブの詳細を表示後、ジョブを変更、実行または停止できます。また、ジョブの有効化または無効化も可能です。「ジョブの詳細」画面はリフレッシュできます。
「ジョブの詳細」ページでジョブの詳細を表示後、次のいずれかを実行できます。
ジョブの詳細を変更するには、目的の変更を行ってから「適用」をクリックします。ジョブの変更については、「ジョブの変更」を参照してください。
ジョブを実行するには、「即時実行」をクリックします。
「無効化」ボタンが有効な場合は、ジョブが現在有効であり、「無効化」をクリックしてジョブを無効化できることを意味します。
「有効化」ボタンが有効な場合は、ジョブが現在無効であり、「有効化」をクリックしてジョブを有効化できることを意味します。
ジョブの詳細画面をリフレッシュするには、「リフレッシュ」をクリックします。
「停止」ボタンが表示されている場合は、ジョブが現在実行中で、「停止」をクリックしてジョブを停止できることを意味します。
ジョブを変更する手順:
変更するジョブを検索して詳細を表示します。ジョブ詳細の表示方法は、「ジョブの表示」を参照してください。
注意: ジョブを実行する場合は、検索結果表の1番目の列でジョブ名をクリックしてから「即時実行」をクリックします。「即時実行」をクリックすると、この手順の残りのステップは実行する必要はありません。ただし、ジョブを変更してから実行する場合は、次のステップを実行してから「即時実行」をクリックしてください。 |
「ジョブの詳細」ページでは、「ジョブ情報」セクションの「ジョブ名」と「タスク」フィールド、および「ジョブ・ステータス」セクションのフィールドを除く、すべてのジョブ詳細を変更できます。変更するフィールドの詳細は、「ジョブの作成」のステップ4を参照してください。
「ジョブの詳細」ページで行った変更をデータベースに適用するには、「適用」をクリックします。
ジョブが正常に変更されたこと確認するメッセージが表示されます。
ジョブの作成と変更に加えて、現在有効なジョブの無効化、および以前に無効化されたジョブの有効化が可能です。「ジョブの詳細」ページで、次のようにします。
「有効化」ボタンが有効な場合は、ジョブが現在無効であり、「有効化」をクリックしてジョブを有効化できることを意味します。有効化されたジョブは、「ジョブの詳細」ページで次のいずれかがtrueである場合のみ実行されます。
「開始日」フィールドに表示されている日時が現在の日時と一致しています。
「次のスケジュール実行日」フィールドに表示される日時が現在の日時と一致しています。
「無効化」が有効な場合は、ジョブが現在有効であり、「無効化」をクリックしてジョブを無効化できることを意味します。無効化されたジョブは、ジョブの実行がスケジュールされている日時が現在の日時と一致した場合でも実行されません。
ジョブを有効化または無効化するには:
「ジョブの検索」で説明する手順を実行して、有効化または無効化するジョブを検索します。
左ペインの検索結果表で、ジョブ名を右クリックして「有効化」または「無効化」を選択します。「有効化」または「無効化」のどちらをクリックしたかに応じて、ジョブが正常に有効化または無効化されたことを示すメッセージが表示されます。
「OK」をクリックし、ダイアログ・ボックスを閉じます。
指定した時間に自動的に実行されるようにジョブをスケジュールするだけでなく、いつでも手動でジョブを開始または停止できます。たとえば、ジョブを作成し、金曜日ごとに実行されるようにスケジュールするとします。ただし、このジョブを金曜日以外に実行する必要がある場合は、ジョブを手動で実行する必要があります。
ジョブを開始または停止するには:
「ジョブの検索」で説明する手順を実行して、開始または停止するジョブを検索します。
左ペインの検索結果表で、開始または停止するジョブのジョブ名をクリックします。
注意: デフォルトでは、ジョブが実行されていなければ、すべてのジョブのステータスは「停止済」になっています。 |
ジョブを開始する場合は、「アクション」リストで「即時実行」をクリックします。
ジョブを実行するかどうかの確認を求めるダイアログ・ボックスが表示されます。
ジョブを停止する場合は、「アクション」リストで「停止」をクリックします。
ジョブを停止するかどうかの確認を求めるダイアログ・ボックスが表示されます。
「OK」をクリックします。
ジョブを削除する手順:
「ジョブの検索」で説明する手順を実行して、削除するジョブを検索します。
左ペインの検索結果表で、削除するジョブのジョブ名をクリックします。
「アクション」リストから、「削除」をクリックします。あるいは、プラス(+)記号の付いたアイコンの横にある十字アイコンをクリックします。
ジョブを削除するかどうかの確認を求めるダイアログ・ボックスが表示されます。
「はい」をクリックします。ジョブが正常に削除されたことを示すメッセージが表示されます。
この項では、スケジュールされたジョブの実行に関連する問題の診断方法を説明します。
問題
スケジュールされたジョブがスケジュールされた時間に実行されず、次が観測されます。
スケジュールされたジョブがスケジュールされた時間に実行されない。
この実行のJOB_HISTORY表にエントリが存在しない。これは、アイデンティティ・システム管理の「スケジューラ」セクションのジョブ詳細を開いて確認できます。
サーバー・ログに例外が記録されていない。
解決策
この問題を診断する手順は次のとおりです。
スケジューラ・サービスが実行されているかどうかを確認します。スケジューラ・サービスは、明示的に無効にされるまで、クラスタの各ノードにデプロイされています。そのノードのscheduler.disabled
サーバー・レベル・プロパティをfalse
に設定すると、無効にすることができます。スケジューラ・サービスの状態は、次のURLで確認できます。
http://OIM_HOST:OIM_PORT/SchedulerService-web/status
このURLで、OIM_HOSTはOracle Identity Managerサーバーをホストしているコンピュータの名前、OIM_PORTはOracle Identity Managerサーバーの待機ポートです。
特定のジョブが有効かどうかを確認します。これは、アイデンティティ・システム管理の「スケジューラ」セクションで確認できます。スケジュールで実行するには、ジョブを有効にする必要があります。
すべてのノードのクロックが同期しているかどうかを確認します。クロックは、互いに1秒以内である必要があります。
スケジューラUIから既存のトリガーを削除し、UIから新しいトリガーをスケジュールします。問題が解決されたかどうかを確認します。
ログ・レベルをDEBUG
に変更して、スケジューラのログを有効にします。これを行うには、Oracle Enterprise Managerからoracle.iam.scheduler.impl
パッケージのログ・レベルを変更します。ログで次のメッセージがトレースされているかどうかを確認します。
Job Listener, Job was executed '$JOB_NAME' Job Listener, Job to be executed '$JOB_NAME'
ここで、$JOB_NAMEは、その時点で実行される必要があるジョブの名前です。
メッセージがログされていない場合は、Oracleサポートに連絡してください。
Oracle Enterprise Managerで、oim-config.xml
ファイルのschedulerConfig
セグメントのthreadPoolSize
パラメータを確認します。これは、ジョブの同時実行のために使用可能なスレッドの数です。したがって、特定の時間に実行できるジョブ数は、設定されたthreadPoolSize
数を超過できません。このようなジョブの実行はスキップされ、次のスケジュール時刻に実行されるので、スケジュールされた時刻にジョブが実行されていないという印象を与えます。このパラメータのデフォルト値は10
ですが、必要に応じて調整できます。
サーバーを再起動し、ジョブが実行されたかどうかを確認します。
次の例外がログに記録されているかどうかを確認します。
Caused By: java.lang.NullPointerException at org.quartz.SimpleTrigger.computeNumTimesFiredBetween(SimpleTrigger.java:800)
この問題を解決するには、次の問合せを実行します。
UPDATE QRTZ92_TRIGGERS SET NEXT_FIRE_TIME=1 WHERE NEXT_FIRE_TIME<1;
QRTZ92_TRIGGER
表で、トリガーのステータスがBLOCKED
からPAUSED
状態に更新されない場合があります。この状況は、環境が適切に調整されていない場合に発生し、プールからのデータベース接続がサーバー上で実行されている他のパラレル操作によって使い尽くされています。その結果、QUARTZフレームワークは、実行中のジョブを更新するためにプールから接続を取得できません。この状況は、サーバーのログに、データベース接続プールに関連する例外が記録されている場合に特定できます。通常、このようなトリガーは、サーバーの再起動の後に修正されますが、トリガー・ステータスが同じままである場合は、次の問合せを実行できます。
UPDATE QRTZ92_TRIGGERS SET TRIGGER_STATUS='WAITING' WHERE JOB_NAME ='$JOB_NAME'
$JOB_NAMEは、ジョブ名に置き換えてください。
QRTZ92_TRIGGER
表で、ジョブの手動トリガーが更新されていない場合があります。手動トリガーは、スケジューラUIから「即時実行」をクリックするか、スケジューラのrunNow()
APIを使用してジョブを実行したときにシステムに作成されます。このようなトリガーは、ジョブが正常に実行された後に削除される必要があります。この問題を修正するには、次の手順に従います。
サーバーを停止します。
Oracle Identity Managerデータベースで次の問合せを実行します。
DELETE FROM QRTZ92_FIRED_TRIGGERS where TRIGGER_NAME like ('MT_%'); DELETE FROM QRTZ92_SIMPLE_TRIGGERS where TRIGGER_NAME like ('MT_%'); DELETE FROM QRTZ92_TRIGGERS where TRIGGER_NAME like ('MT_%');
このような手動トリガーの自動削除は、Quartzフレームワークによって維持されます。