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Oracle® Fusion Middleware Oracle Privileged Account Managerの管理
11gリリース2 (11.1.2.3)
E61951-02
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13 プラグインの使用

この章では、Oracle Privileged Account ManagerのJavaプラグインに関する背景情報と、Oracle Privileged Account Managerコンソールを使用してプラグインを構成およびデプロイする方法について説明します。

この章では、次の項目について説明します。


注意:

Oracle Privileged Account Managerのプラグインは、コマンド行またはOracle Privileged Account ManagerのRESTfulインタフェースを使用して管理することもできます。

13.1 プラグインとは

プラグインはカスタマイズされたプログラムであり、これによって自身の固有のビジネスおよび技術要件によりよく対応できるようにOracle Privileged Account Managerの機能を拡張することができます。プラグインによって、カスタム・ロジックをトランザクションの一部として、またはカスタム・データ・ソースに接続することで提供できます。

Oracle Privileged Account Managerプラグインは、Oracle Privileged Account Managerサーバー内に構成エントリを持つJavaプログラムであってもかまいません。構成エントリでは、プラグイン起動の条件が指定されます。次のものがあります。

  • 操作(checkoutupdateなど)

  • リソース(アカウント、ターゲット、サーバーなど)

  • 操作に関連するタイミング(pre_checkoutpost_updateなど)

Oracle Privileged Account Managerプラグインは、次のような様々なタイプの追加機能を提供できます。

  • Oracle Privileged Account Managerサーバーが操作を実行する前にその対象データを検証し、サーバーが操作を実行した後に、指定されたアクションを実行する

  • Oracle Privileged Account Manager操作に基づいて通知を送信する

  • ステップアップ認証および認可を実行する

  • 外部アイデンティティ・ストアを介してユーザーを認証する

Oracle Privileged Account Managerサーバーは、起動時にプラグイン構成およびライブラリをロードします。そのサーバーがリクエストを処理するときに、指定されたイベントが発生するたびに、プラグイン・ファンクションをコールします。

13.2 Oracle Privileged Account Manager用のプラグインの開発

この項では、Oracle Access Manager用のプラグインの開発方法について概説します。内容は次のとおりです。

13.2.1 概要

次のJARファイルに含まれているOracle Privileged Account Managerプラグイン・フレームワークを使用してプラグインを開発できます。

ORACLE_HOME/opam/jlib/opam-plugin-framework.jar

注意:

現在、Oracle Privileged Account Managerには、完全なプラグインは付属していません。Oracle Privileged Account Manager用のプラグインの開発に関する追加情報は、第18章「Oracle Privileged Account Manager用のプラグインの開発」を参照してください。

図10-1は、Oracle Privileged Account Managerプラグイン・フレームワークを示しています。

図13-1 Oracle Privileged Account Managerプラグイン・フレームワーク

OPAMプラグイン・フレームワークを示す図

Oracle Privileged Account Managerの操作に対してプラグインを構成できます。プラグインは、その操作が実行され、かつそのプラグインのフィルタ・ルールが満たされるたびに起動されます。コマンド行ツールやOracle Privileged Account Managerコンソールなど、どのようなタイプのOracle Privileged Account Managerクライアントでもこれらの操作を実行できます。Oracle Privileged Account Managerサーバーおよびプラグイン・プログラムは、プラグインJAVAインタフェースを介して通信します。プラグインが起動されるときに、Oracle Privileged Account Managerサーバーから、その操作およびそのプラグインに関係するエンティティに関する情報が送信されます。その後、プラグインによってその情報に対する処理が実行され、実行が完了すると、その結果がOracle Privileged Account Managerサーバーに送り返されます。


注意:

詳細は、第18.3.1項「サーバーとプラグイン間の通信」を参照してください。

プラグインを開発したら、それをOracle Privileged Account Managerに登録します。登録することにより、Oracle Privileged Account Managerがそのプラグインを検出し、チェックイン、チェックアウトなどのOracle Privileged Account Managerイベントに対して起動されるようにプラグインを構成できるようになります。

Oracle Privileged Account ManagerのJavaベースのプラグイン・フレームワークで、新しいプラグインを作成したり、既存のものをカスタマイズしたりすることができます。

13.2.2 サポートされている言語

現在、Oracle Privileged Account Managerでは、Javaで記述されたプラグインのみがサポートされています。

13.2.3 前提条件

Oracle Privileged Account Managerプラグインを開発するには、次の事項をよく理解している必要があります。

  • Oracle Privileged Account Manager

  • Oracle Privileged Account Manager RESTful API

さらに、Javaでのプログラミングにある程度熟達している必要があります。

13.2.4 Oracle Privileged Account Managerのプラグインの利点

Oracle Privileged Account Managerの操作を拡張するためにプラグインを使用する方法としては、次のものがあります。

  • サーバーが操作を実行する前にその対象データを検証する

  • サーバーが操作を正常に終了した後に、定義したアクションを実行する

  • 拡張操作を定義する

  • 外部資格証明ストアを使用してユーザーを認証する

  • 既存のサーバー・モジュールを独自のモジュールに置換する

Oracle Privileged Account Managerサーバーは、起動時にプラグイン構成およびライブラリをロードします。サーバーは様々なOracle Privileged Account Managerリクエストの処理中にプラグイン・ファンクションをコールします。

13.2.5 設計のガイドライン

プラグインを設計する際は、次のガイドラインを使用することをお薦めします。

  • プラグインを使用して、Oracle Privileged Account Managerによって特定の操作が実行されるときに、関連アクションも必ず実行されるようにします。

  • プラグインは、プログラム本体の文をどのユーザーやアプリケーションが発行したかに関係なく、その文に対して起動される、一元化されたグローバル操作にのみ使用します。

  • 再帰プラグインは作成しないでください。

    たとえば、それ自体がcheckout文を発行するpre_checkoutプラグインを作成すると、リソースが不足するまでこのプラグインが再帰的に実行されるようになります。

  • プラグインは慎重に使用してください。プラグインは、関連する操作が発生するたびに実行されることを忘れないでください。

13.2.6 フレームワークの説明

Oracle Privileged Account Managerプラグイン・フレームワークとは、プラグインを開発、構成および適用する環境です。個々のプラグイン・インスタンスは、プラグイン・モジュールと呼びます。

Oracle Privileged Account Managerプラグイン・フレームワークには、次のものが含まれます。

  • プラグイン構成ツール

  • プラグイン・モジュール・インタフェース

  • Javaパッケージoracle.xxx.xxxなどのプラグインRESTful API

Oracle Privileged Account Managerサーバー・プラグイン・フレームワークを使用する手順は、次のとおりです。

  1. ユーザー定義プラグイン・プロシージャをJavaで作成します。

  2. プラグイン・モジュールをコンパイルします。

  3. Oracle Privileged Account Managerの次のものを使用して、構成エントリ・インタフェースを介して、プラグイン・モジュールを登録します。

13.2.7 サポートされている操作とタイミング

Oracle Privileged Account Managerでは、次のリソースに対する操作のためのプラグインがサポートされています。

アカウント・リソースに対する操作 サーバー・リソースに対する操作 ターゲット・リソースに対する操作
  • add
  • checkin

  • checkout

  • remove

  • resetpassword

  • retrieve

  • sessioncheckout

  • showpassword

  • showpasswordhistory

  • test

  • update

  • accountpasswordchange (post)
  • autocheckin (pre/post)

  • passwordcycle (pre/post)

  • add
  • remove

  • resetpassword

  • retrieve

  • showpassword

  • test

  • update


プラグインを開発するときは、Oracle Privileged Account Managerによって、それらのプラグインをいつ実行するのかを指定できます。Oracle Privileged Account Managerでは、プラグインに対して操作ののタイミングがサポートされています。これについては次の各項で説明します。

13.2.7.1 操作前プラグイン

Oracle Privileged Account Managerは、操作前プラグインをキューに追加し、それらを、指定されている操作を実行する前に指定された順序で実行します。Oracle Privileged Account Managerが、キューに入れられているpreプラグインそれぞれを実行する際は、その結果が現在のプラグインからキュー内の次のものに渡されます。たとえば、target-add preプラグインによってプラグインの説明が変更されると、次のプラグインは変更された説明を受け取ります。

すべてのpreプラグインの実行が正常に終了するまで、Oracle Privileged Account Managerは操作を実行しません。preプラグインが失敗するかタイムアウトになった場合、操作も失敗し、その操作のためにキューに入れられている他のpreプラグインは実行されません。

多数のpreプラグインを追加すると、Oracle Privileged Account Managerは操作を実行する前にすべてのpreプラグインを実行する必要があるため、操作にかかる時間が長くなることがあります。

13.2.7.2 操作後プラグイン

Oracle Privileged Account Managerは、操作後プラグインをキューに追加し、それらを、指定されている操作を実行した後に実行します。Oracle Privileged Account Managerは、成功した操作と失敗した操作の両方に対してpostプラグインを実行します。postプラグインは、操作の成功または失敗のステータスなどの結果を評価しますが、操作はすでに終了しているため、結果を変更することはできません。Oracle Privileged Account Managerは、キューに入れられているpostプラグインをそれらのいくつかが失敗しても関係なくすべて実行します。1つのpostプラグインからの結果を別のものに渡すことはできません。postプラグインの実行順序は任意であり、保証されないので、order属性はここでは無効です。

postプラグインを追加しても、操作にかかる時間が長くなることはありません。それは、操作の実行後までそれらが実行されないためです。

postプラグインの再試行

Oracle Privileged Account Managerの操作後プラグインは、パスワード変更を外部のアプリケーション・ウォレットに同期化するなどのタスクの実行に使用できます。製品以外の問題(ネットワークが使用できない、リモート・ホストが停止しているなど)が原因で、postプラグインの実行に失敗することがあります。このような場合は、エラーの原因が解決されたらpostプラグインを再試行して、拡張機能が確実に実行されるようにすることができます。

Oracle Privileged Account Managerプラグイン・フレームワークでは再試行メカニズムをサポートしているので、管理者は再試行のパラメータを構成できます。

再試行のパラメータが定義されている場合、Oracle Privileged Account Managerのpostプラグイン構成では、失敗したプラグインの実行はキューに入れられ、定期的に再試行されます。構成パラメータでは、失敗したプラグインの再試行期間を制御します。また、再試行を中止するタイミングも制御します。

再試行構成パラメータを次に示します。

パラメータ 説明
再試行期間(秒単位) これは、プラグインの次の再実行までの間隔または待機期間の期間(秒で指定)です。
再試行回数 これは、再試行を放棄するまでにプラグインが再実行する必要がある合計回数です。

13.2.8 フィルタリング・ルール

Oracle Privileged Account Managerサーバーは、特定のエンド・ユーザーのために明示的に構成された操作に対してプラグインを実行します。どのユーザーまたはグループにプラグインを実行するかまたはしないか、およびどの結果コードに対してpostプラグインが実行されるのかを決定するフィルタリング・ルールを構成できます。


注意:

セキュリティ管理者管理ロールを持つ管理者のみが、フィルタリング・ルールを追加、編集または削除できます。

Oracle Privileged Account Managerは、他のルールに比べてどのルールが優先されるのかを決定するため、次の順序でフィルタリング・ルールを評価します。

  1. 「有効化」結果コード(postプラグインの場合)

  2. 「無効化」結果コード(postプラグインの場合)

  3. 「無効化」ユーザー

  4. 「有効化」ユーザー

  5. 「無効化」グループ

  6. 「有効化」グループ

  7. 「有効化」リソース・グループ

  8. 「無効化」リソース・グループ

一般に、ユーザー・レベルで定義されているルールは、グループ・レベルで定義されているものより優先されます。それは、ユーザー・レベル・ルールの方がより限定されているためです。ユーザー・レベル・ルールは、ユーザーのグループではなく、特定のユーザーを対象にします。

さらに、「無効」リストは「有効」リストより優先されます。


注意:

結果コードは、他のすべてのフィルタリング・ルールより優先されます。

ユーザーおよびグループについて

ユーザーまたはグループを「有効」ユーザーまたはグループ・リストに追加することで、どのユーザーまたはグループに対してプラグインを実行するのかを指定できます。同様に、ユーザーまたはグループを「無効」ユーザーまたはグループ・リストに追加することで、どのユーザーまたはグループに対してプラグインを実行しないのかを指定できます。

たとえば、person1Administratorsグループのユーザーであるとします。person1を「無効」ユーザー・リストに、Administratorsを「有効」グループ・リストに入れると、Oracle Privileged Account Managerはperson1に対してプラグインを起動しません。サーバーは、「有効」グループ・リストを調べる前に「無効」ユーザー・リストを調べるためであり、ユーザーレベル・ルールがグループレベル・ルールより優先されるためです。

ただし、person1を「有効」ユーザー・リストに、Administratorsを「無効」グループ・リストに入れると、person1はプラグインを起動できます。「有効」ユーザー・チェックが「無効」グループ・チェックより前に実行されるためです。これらの4つのフィールドに値がない場合は、すべてのユーザーおよびグループがプラグインを起動できます。ただし、「有効」ユーザー・リストまたは「有効」グループ・リストに1人のユーザーまたは1つのグループが含まれている場合は、そのユーザーまたはグループのみがプラグインを起動できます。他のものはそのプラグインを起動できません。person1が「有効」ユーザー・リストの唯一のユーザーである場合、他のすべてのユーザーおよびグループはプラグインを起動できません。


注意:

フィルタリング・ルール評価シーケンスは、一致したものが見つかると停止します。たとえば、フィルタが、アクションを実行しているユーザーに一致する有効化ユーザーを見つけた場合、そのフィルタリング・ステージは停止します。そのユーザーが「有効化」または「無効化」グループ・フィルタに存在しているかどうかは関係ありません。

結果コードについて

サーバーは、Oracle Privileged Account Managerの操作を実行した後、HTTPステータス整数(成功の場合は200、作成の場合は201、権限が不十分な場合は401など)が含まれるHTTPレスポンスを返します。

postプラグインに対して、1つ以上のHTTP結果コード値に基づくフィルタリング・ルールを構成できます。たとえば、結果コード200を有効化するフィルタリング・ルールを指定すると、サーバーは、結果ステータスが200である場合にのみそのpostプラグインを実行します。また、結果コード200を無効化するフィルタリング・ルールを指定すると、サーバーは、結果ステータスが200以外である場合にのみそのpostプラグインを実行します。


注意:

結果コードは、他のすべてのフィルタリング・ルールより優先されます。

リソース・グループについて

アカウントとターゲットをリソース・グループのメンバーにできます。リソース・グループに基づくフィルタリング・ルールを構成して、どのアカウントとターゲットに対してプラグインを実行するか指定できます。

たとえば、USAに存在するアカウントをメンバーとして保持する"USAccounts"リソース・グループと、UKに存在するアカウントをメンバーとして保持する"USAccounts"リソース・グループがデプロイメントの構造に含まれると仮定します。ここで、USAのみに存在するアカウントについて追加的な検証および通知が必要とされる場合があります。このケースでは、フィルタリング・ルールを確立すると、"USAccounts"リソース・グループに対するこの追加タスクをプラグインで実行できるようになります。フィルタリング・ルールが一度確立されると、アカウントがチェックアウトされるときは常に、アカウントが"USAccounts"リソース・グループのメンバーかどうかをOracle Privileged Account Managerがチェックして、該当する場合はプラグインを実行します。

13.3 プラグイン構成の作成

プラグイン構成の作成とは、プラグイン・リソース(アカウント、サーバーまたはターゲット)にそのプラグインに関する詳細を登録することを意味します。


注意:

プラグインを作成するには、「アプリケーション構成者」管理ロールを持つOracle Privileged Account Manager管理者である必要があります。

新しいプラグイン構成を作成したときは、そのステータスは無効化されており、そのプラグインは実行できません。セキュリティ管理者管理ロールを持つ管理者のみが、プラグイン構成を有効にでき、どの条件下でこれらのプラグインを実行できるかを決定できます。


コンソールからプラグイン構成を作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「構成」アコーディオンで「プラグイン構成」を選択し、「プラグイン構成の検索」ページを開きます。

  2. 検索結果表のツールバーにある「作成」をクリックします。

  3. 「プラグイン構成: タイトルなし」ページが表示されたら、「一般」タブの「構成設定」セクションで次の情報を指定します。

    パラメータ名 説明
    名前 新しいプラグイン構成の名前を入力します。
    説明 このプラグイン構成の説明を入力します。
    ステータス 次のオプションの1つを選択することで、実行時のプラグインの実行ステータスを構成するためのオプションを有効化します。
    • アクティブ: プラグインの実行を許可します。

    • 無効(デフォルト): プラグインの実行を許可しません。

    リソース・タイプ プラグインが実行されるリソースのタイプを選択します。
    • アカウント

    • サーバー

    • ターゲット

    操作 プラグインによって実行される操作を選択します。

    注意: サポートされている操作の完全なリストは、第13.2.7項「サポートされている操作とタイミング」を参照してください。

    タイミング 次のオプションの1つを選択することで、プラグインをOracle Privileged Account Managerによっていつ実行するのかを指定します。
    • : Oracle Privileged Account Managerの操作を実行するにプラグインを実行します。

    • : Oracle Privileged Account Managerの操作を実行したにプラグインを実行します。

    注意: 詳細は、第13.2.7項「サポートされている操作とタイミング」を参照してください。

    順序 他のプラグインとの関係で、プラグインを実行のためにキューに入れる順序を指定する値を入力します。たとえば、プラグイン1は、プラグイン2の前に実行されます。最小値は1です。
    タイムアウト プラグインを実行できる最大期間(秒単位)を示す値を指定します。プラグインの実行がこのタイムアウト期間を超えた場合、Oracle Privileged Account Managerによってそのプラグインの実行が強制終了されます。デフォルトは120秒、最小値は10秒です。

    注意: 詳細は、第13.2.7項「サポートされている操作とタイミング」を参照してください。

    プラグイン・クラス名 プラグインのインタフェースを実装するJavaクラスの名前を入力します。
    プラグイン・バージョン プラグインのJavaバージョン番号を入力します。

    注意: Oracle Privileged Account Managerは、実際にはそのプラグイン・バージョンを使用しません。Oracle Privileged Account Managerでは、かわりにプラグインのディレクトリにリストされているJARファイルが使用されます。

    再試行回数 再試行を放棄するまでにプラグインが再実行する必要がある回数を指定します。

    注意: このパラメータはpostプラグインのみに構成できます。

    再試行間隔 失敗したプラグインが再試行されるまでの間隔または待機期間の期間(秒)を指定します。

    注意: このパラメータはpostプラグインのみに構成できます。


  4. プラグインJARファイルが配置されているJavaクラスパスを構成するには、次のように「クラスパス」セクションを使用します。

    • クラスパスを追加するには、「追加」をクリックします。

      新しい行が表に表示されたら、その空白のフィールドにJavaクラスパスを入力します。次に例を示します。

      /u01/plugins/emailplugin.jar
      

      注意:

      指定したクラス・パス・ファイルにOracle Privileged Account Managerサーバー・プロセスがアクセスできることが必要です。ローカル・ファイル・システム、ネットワーク・ファイル・システムなどどのようなタイプの場所も指定できます。

    • クラスパスを削除するには、表内でそのクラスパスの行を選択し、「削除」をクリックします。

  5. プラグインに対してカスタム属性を構成するには、次のように「カスタム属性」セクションを開いて使用します。

    • 属性を追加するには、「追加」をクリックします。

      新しい行が表に表示されたら、属性名およびをそれらの空白のフィールドに入力します。たとえば、電子メール通知プラグインの場合、abc@abc.comという値を持つnotificationemail属性を作成します。

    • カスタム属性を削除するには、表内でその属性の行を選択し、「削除」をクリックします。

    • プラグインにカスタム属性が定義されている場合、カスタム属性をロードするには「ロード」をクリックします。

  6. Oracle Privileged Account Managerによってプラグインがいつ実行されるのかを決定するフィルタリング・ルールを構成するには、次のように「フィルタ・ルール」タブを選択して使用します。


    注意:

    フィルタ・ルールを追加、編集または削除するには、セキュリティ管理者管理ロールを持つOracle Privileged Account Manager管理者である必要があります。

    Oracle Privileged Account Managerでのフィルタリング・ルールの使用方法の詳細は、第13.2.8項「フィルタリング・ルール」を参照してください。


    • 「ユーザー」、「グループ」、「リソース・グループ」または「結果コード」セクションを開き、どのユーザーまたはグループに対してサーバーがプラグインを起動できるまたはできないのかを指定します。

      1. 「有効」タブまたは「無効」タブを選択して、「追加」をクリックします。

      2. 「追加」ダイアログ・ボックスが表示されたら、ユーザーの「ユーザー名」フィールド、またはグループおよびリソース・グループの「名前」フィールドに名前の1つ以上の文字を入力し、「検索」をクリックします。

      3. 検索結果が表示されたら、目的の行を選択し、「追加」をクリックします。

        成功メッセージが、検索結果リストの上に表示されます。

      4. ユーザーまたはグループの選択および追加を終了するまで続けてから、「閉じる」をクリックします。

    • 「結果コード」セクションを開き、1つ以上の結果コードに基づいたフィルタリング・ルールをpostプラグインに対して構成します。


      注意:

      preプラグインに対して結果コードは構成できません。

      1. 「追加」をクリックします。

      2. 新しい「HTTP結果コード」行が表示されたら、空白フィールドに有効化HTTPレスポンス・コードを入力します。たとえば、200と入力すると、レスポンス・ステータスがリクエスト成功である場合にpostプラグインが実行されます。

      3. 新しい「HTTP結果コード」行が表示されたら、空白フィールドに無効化HTTPレスポンス・コードを入力し、失敗した操作に対してのみpostプラグインを実行するようなケースに対応します。たとえば、200と入力すると、レスポンス・ステータスが200以外のすべてのpostプラグインが実行されます。

    • フィルタ・ルールを削除するには、該当する表でそのルールの行を選択し、「削除」をクリックします。

  7. 必要なプラグイン構成パラメータをすべて設定したら、「テスト」をクリックしてその構成が有効であることを確認します。

    このテストでは、Oracle Privileged Account Managerがその構成済プラグインをロードできるかどうかと、それによって必要なプラグイン・インタフェースが実装されるかどうかがチェックされます。テストによって、誤ったファイル・パスで構成されているプラグインJAR、誤ったインタフェースを実装するプラグイン、postプラグイン・インタフェースを実装するpreプラグイン、またはその逆など一般的な問題が検出されます。

    このテストでは、プラグインが実行されることも、プラグイン・カスタム属性(カスタム・プラグイン・ロジック自体によってのみ使用される)が検証されることもありません。

    構成が有効な場合、「Test Succeeded」というメッセージが表示されます。

  8. 「保存」をクリックし、新しい構成を作成します。

    プラグインGUIDは自動的に割り当てられます。これは「構成設定」セクションに表示されます。

13.3.1 類似作成機能を使用した複製プラグイン構成の作成

管理者が新しいプラグイン構成を作成する際、複数の操作に対して類似する、またはまったく同じプラグインを構成することがあります(たとえば、アカウントのチェックアウトとチェックインの両方に電子メール通知プラグインを作成する場合など)。このような場合は、類似作成機能を使用して、新しいプラグイン構成を既存構成の複製として作成することができます。これにより、管理者は、「プラグイン構成」ページですべての値を繰り返し構成せずに、必要な値のみを編集して構成を保存できます。これを実行する手順は次のとおりです。

  1. 「構成」アコーディオンで、「プラグイン構成」を選択します。「プラグイン構成」ページで「検索」をクリックします。


    注意:

    検索ポートレットのパラメータを使用して、検索を構成できます。詳細は、第13.4項「プラグイン構成の検索」を参照してください。

  2. 検索結果表でコピーするプラグインの行を選択してから、検索結果表のツールバーにある「複製」をクリックします。

    PLUG-IN_NAMEのコピー」ページが開きます。PLUG-IN_NAMEはプレースホルダ・テキストなので、実際には選択したプラグインの名前が表示されます。

  3. PLUG-IN_NAMEのコピー」ページで、「名前」と「説明」フィールドに値を指定する必要があります。他のフィールドの値を変更して、新しいプラグインのプラグイン構成をカスタマイズできます。プラグイン構成のパラメータの詳細は、第13.3項「プラグイン構成の作成」を参照してください。

  4. 「保存」をクリックすると、新しいプラグイン構成が作成されます。

13.4 プラグイン構成の検索

次のパラメータを1つ以上使用することでプラグイン構成を検索できます。

  • 名前

  • 説明

  • リソース・タイプ(Allaccountserverまたはtarget)

  • ステータス(AllActiveまたはDisabled)

  • タイミング(Allpreまたはpost)

  • 操作(Allaccountpasswordchangeaddautocheckincheckincheckoutpasswordcycleremoveresetpasswordretrievesessioncheckoutshowpasswordshowpasswordhistorytestまたはupdate)


注意:

プラグインを検索および表示するには、セキュリティ管理者管理ロールまたは「アプリケーション構成者」管理ロールを持つOracle Privileged Account Manager管理者である必要があります。

プラグインを検索する手順は、次のとおりです。

  1. 「構成」アコーディオンで、「プラグイン構成」を選択します。

  2. 「プラグイン構成」ページが表示されたら、検索ポートレットのパラメータを使用して、検索を構成します。

    • たとえば、すべてのアクティブなプラグインのリストを検索するには、「ステータス」メニューから「アクティブ」を選択します。

    • 使用可能なすべてのプラグインを検索する場合は、検索パラメータを指定しません。

  3. 「検索」をクリックします。

    「検索結果」表で検索結果を確認します。これには、すべての検索フィールドの列とプラグインの順序の列が含まれています。

    図13-2 プラグインの検索結果の例

    図13-2については周囲のテキストで説明しています。
  4. 別の検索を実行するには、「リセット」をクリックします。

13.5 プラグインを開く

プラグインを開いて、そのプラグインの構成パラメータを表示または編集できます。


注意:

プラグインを表示するには、セキュリティ管理者管理ロールまたは「アプリケーション構成者」管理ロールを持つOracle Privileged Account Manager管理者である必要があります。

プラグインを開くには、「プラグイン構成」ページを開き、次のアクションの1つを実行します。

  • 検索結果表のプラグイン名(アクティブ・リンク)をクリックします。

  • プラグインの行を選択して「開く」をクリックします。

プラグイン構成: プラグイン名ページが開き、そこで、プラグインの構成設定、カスタム属性、ユーザーまたはグループ、および現在のステータス(アクティブまたは無効)にアクセスできます。

これらの設定のいずれかを編集した場合は、「テスト」をクリックして変更を検証します。テストが完了している場合は、「Test Succeeded」メッセージが表示されます。「保存」をクリックします。

13.6 プラグインの削除

プラグイン構成を削除する手順は、次のとおりです。

  1. 削除するプラグインを見つけます。

    1. 「構成」アコーディオンで、「プラグイン構成」を選択します。

    2. 検索ポートレットの「検索」をクリックして、検索結果表にすべての使用可能なプラグインのリストを移入します。

      結果を絞り込むか、特定のプラグインを探すには、検索基準を1つ以上の「検索」フィールドに入力し、「検索」をクリックします。

  2. 検索結果表で、削除するプラグインを選択して「削除」をクリックします。

    削除を確認するプロンプトが表示されたら、「削除」をクリックして続行するか、「取消」をクリックします。