Oracle® Fusion Middleware Oracle Privileged Account Managerの管理 11gリリース2 (11.1.2.3) E61951-02 |
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この章では、Oracle Privileged Account Managerでターゲットを使用する場合に実行できる様々なタスクについて説明します。
この章では、次の項目について説明します。
注意:
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ターゲットとは、ユーザー、システムまたはアプリケーション・アカウントを格納および使用し、それらに依存するソフトウェア・システムです。
ターゲットは、Oracle Privileged Account Managerを使用して環境に作成することや、環境から削除することはできません。かわりに、Oracle Privileged Account Managerは、他のメカニズムを使用してプロビジョニングされた既存のターゲットを管理します。
Oracle Privileged Account Managerでターゲットを追加すると、そのターゲットに対する参照が作成されます。実際には、ターゲットを登録してOracle Privileged Account Managerにその管理を依頼することになります。Oracle Privileged Account Managerからターゲットを削除すると、単にその参照が削除されます。
Oracle Privileged Account Managerでは、database、LDAP、lockbox、SAP UM、SAP UME、SSH、UNIXおよびWindowsターゲット・タイプがサポートされます。
lockboxターゲットによって、Oracle Privileged Account Managerでパスワード・ボールトに似た機能が提供されます。つまり、デプロイメント内の特権アカウントに関連付けられたパスワード(またはその他の機密情報)を格納するためのセキュアなメカニズムが提供されます。このターゲット・タイプは、次の点で、他の従来のOracle Privileged Account Managerターゲット・タイプと異なります。
Oracle Privileged Account Managerは、lockboxターゲット・システムと相互作用しません。これらのシステムへの接続、またはこれらのシステムに対して実行される操作はありません。
Oracle Privileged Account Managerは、lockboxターゲット上のアカウントに関連付けられたパスワードのライフサイクル管理またはリセットを実行しません。
パスワードの変更はアウトオブバンドで処理され、管理アクションとしてOracle Privileged Account Manager内で更新されます。そのため、Oracle Privileged Account Managerはパスワードをランダム化せず、それらは管理者によって指定された状態で格納されます。
lockboxターゲットは、Oracle Privileged Account Managerでターゲット・システム上の特権アカウントを自動的に管理することなく、それらのアカウントのパスワードを一元的に格納し、安全に付与する必要がある場合に適しています。たとえば、そのようなターゲット・システムでのパスワードの変更方法および時期の制御を、Oracle Privileged Account Managerに許可せず、自分で実行する場合が考えられます。
また、特定のターゲット・タイプに適したICFコネクタが提供されていないが、Oracle Privileged Account Managerを通じてそのシステムへのアクセスを管理する必要がある場合、lockboxターゲットが役立ちます。
この節では、以下のトピックについて説明します。
注意: いずれかのターゲット・タイプ(lockboxを除く)のターゲットを追加する場合、そのアカウントで次のことができる権限を持つサービス・アカウント(無人アカウントとも呼ばれます)を構成する必要があります。
Oracle Privileged Account Managerの管理対象として、サービス・アカウントおよび特権アカウントと同じアカウントを使用しないようにする必要があります。 サービス・アカウントの詳細は、第1.2.1項「機能」の有人および無人アカウントに関する説明および第7章「サービス・アカウントの使用」を参照してください。 |
注意: IBM WebSphere上でOracle Privileged Account Managerを使用している場合、このトピックの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementサード・パーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドのIBM WebSphere上のOracle Privileged Account Managerへのターゲットの追加時における相違点に関する項を参照してください。 |
Oracle Privileged Account Managerが管理可能なターゲットを追加するには、次の手順を実行します。
Oracle Privileged Account Managerにログインします。
「管理」アコーディオンから「ターゲット」を選択して、「ターゲット」ページを開きます。
検索結果表のツールバーにある「追加」をクリックし、新しいターゲットを開きます。新しい「無題」ページが開きます(このページには、次の3つのタブがあります)。
注意: この時点では、「一般」タブのみがアクティブです。「特権アカウント」および「メンバー所属」の各タブは、ターゲットを作成して保存するまではアクティブになりません。 |
一般
通常、このタブには3つの領域があり、これを使用してターゲットのそれぞれのパラメータを指定します。3つの領域は次のとおりです。
基本構成
拡張構成
カスタム属性
特権アカウント
このタブには、ターゲットで現在管理されている特権アカウントのリストが含まれ、そのターゲットによって管理されているアカウントを追加、オープンおよび削除できます。
メンバー所属
このタブには、特権アカウントがメンバーとなっている各種リソース・グループの一覧表が含まれています。
「一般」タブで、「ターゲット・タイプ」ドロップダウン・リストを選択してターゲット・タイプ(database、ldap、lockbox、sapum、sapume、ssh、unixまたはwindows)を選択した後、残りの構成パラメータとカスタム属性を設定します。
注意: ターゲット・タイプを設定すると、新規の「無題」ページがリフレッシュされ、選択内容に基づいてパラメータが変更されます。
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ターゲットの構成パラメータを設定したら、「テスト」をクリックしてターゲットの構成を確認します。
構成が有効な場合、「Test Succeeded
」というメッセージが表示されます。
「保存」をクリックして、Oracle Privileged Account Managerサーバーに新しいターゲットを追加します。
Oracle Privileged Account Managerによって自動的にターゲットGUIDが割り当てられ、その読取り専用値は「基本構成」パラメータ・セクションの下部に表示されます。
これで、このターゲットを特権アカウントに関連付けることができます。詳細な手順については、第9.2項「Oracle Privileged Account Managerへの特権アカウントの追加」を参照してください。
次の項では、ターゲットごとに使用可能なパラメータについて説明します。
注意: (アスタリスク(* )記号で示された)すべての必須属性を指定する必要があります。 |
databaseターゲット・タイプを選択すると、次のリージョンが表示されます。
基本構成:
このリージョンには、databaseターゲット・タイプの作成時に値を指定できる基本構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-1を参照してください。
拡張構成:
このリージョンには、databaseターゲット・タイプの作成時に値を指定できるオプションの拡張構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-2を参照してください。
表6-1 データベース・ターゲット・タイプの基本構成パラメータ
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
名前 |
新しいターゲットの名前を入力します。 |
説明 |
このターゲットの説明を入力します。 |
組織 |
ターゲットに関連付ける組織の名前を入力します。 |
ドメイン |
ターゲット・サーバーのドメインを入力します。 |
パスワード・ポリシー |
ターゲットのサービス・アカウントに適用するパスワード・ポリシーを選択します。Oracle Privileged Account Managerは、このポリシーを使用してパスワードを自動生成します。 |
コネクタ・サーバー |
ドロップダウン・リストからコネクタ・サーバーを選択して、使用されるコネクタ・サーバーを指定します。 デフォルトは |
パスワード・ロールオーバーの有効化 |
このボックスを有効にすると、割り当てられたパスワード・ポリシーで指定されている「パスワード有効期限」設定に従って、Oracle Privileged Account Managerによって、そのターゲットのサービス・アカウント・パスワードがランダムに生成された値に自動的に変更(ロールオーバー)されます。 注意: ターゲットのサービス・アカウントに対するパスワードのロールオーバーは、特権アカウントのパスワードの有効期限と似ています。パスワードが、関連付けられたパスワード・ポリシーで構成されている有効期限までに変更されていない場合、そのパスワードはOracle Privileged Account Managerによって、ランダム化された値に自動的に変更されます。 |
ホスト |
ターゲット・サーバーのホスト名を入力します。 |
データベース接続URL |
ターゲット・システムの場所を識別するために使用するJDBC URLを入力します。 Oracle:jdbc:oracle:thin:@<host>: 注意: Oracle Privileged Account Managerでは、Oracle、MSSQL、SybaseおよびMySQLデータベース・タイプがサポートされます。 サポートされている特別なオプションは、『Oracle Identity Manager Database User Managementコネクタ・ガイド』を参照してください。 |
管理ユーザー名(サービス・アカウント) |
このターゲットへの接続時に使用する管理者名を入力します。 注意: |
管理ユーザー・パスワード(サービス・アカウント・パスワード) |
ユーザーのパスワードを入力します。 |
データベース・タイプ |
コネクタを使用するデータベースのタイプ(Oracle、MSSQL、SybaseまたはMySQL)を選択します。 Oracle Databaseターゲットを選択する場合、ドライバjarは必要ありません。他のターゲット・システムの場合、サードパーティjarをコピーする必要があります。詳細は、第6.2.4.1項「データベース・ターゲットのサードパーティJARのコピー」を参照してください。 |
メンバー所属リソース・グループ |
このターゲットを関連付けられるリソース・グループを検索して選択します。 |
次の表では、オプションの拡張構成パラメータについて説明します。
ldapターゲット・タイプを選択すると、次のリージョンが表示されます。
基本構成
このリージョンには、ldapターゲット・タイプの作成時に値を指定できる基本構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-3を参照してください。
拡張構成
このリージョンには、ldapターゲット・タイプの作成時に値を指定できるオプションの拡張構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-4を参照してください。
表6-3 LDAPターゲット・タイプの基本構成パラメータ
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
名前 |
新しいターゲットの名前を入力します。 |
説明 |
このターゲットの説明を入力します。 |
組織 |
ターゲットに関連付ける組織の名前を入力します。 |
ドメイン |
ターゲット・サーバーのドメインを入力します。 |
パスワード・ポリシー |
ターゲットのサービス・アカウントに適用するパスワード・ポリシーを選択します。Oracle Privileged Account Managerは、このポリシーを使用してパスワードを自動生成します。 |
コネクタ・サーバー |
ドロップダウン・リストからコネクタ・サーバーを選択して、使用されるコネクタ・サーバーを指定します。 デフォルトは |
ホスト |
ターゲット・サーバーのホスト名を入力します。 |
TCPポート |
LDAPサーバーとの通信時に使用するTCP/IPポートを入力します。 上向きまたは下向きの矢印アイコンを使用して、この値を増加できます。 |
SSL |
LDAPサーバーへの接続時にSecure Socket Layer (SSL)を使用するには、このボックスを選択します。 注意: SSLで接続する場合、Oracle Privileged Account ManagerをホストしているJ2EEコンテナにSSL証明書をインポートする必要があります。詳細は、第17.1項「SSL経由でターゲット・システムと接続するためのOracle Privileged Account Managerの構成」を参照してください。 |
プリンシパル(サービス・アカウント) |
LDAPサーバーに対する認証時に使用する識別名(DN)を入力します。 たとえば、cn=adminとします。 |
パスワード(サービス・アカウント・パスワード) |
ユーザーのパスワードを入力します。 |
ベース・コンテキスト |
LDAPサーバーのツリーでユーザーを検索する場合や、ユーザーがメンバーであるグループを検索する場合に使用するLDAPツリーの1つ以上の開始点を入力します。パイプ(|)を使用して値を区切ります。 |
アカウント・ユーザー名属性 |
アカウントのユーザー名として使用する属性を入力します。 |
メンバー所属リソース・グループ |
このターゲットを関連付けられるリソース・グループを検索して選択します。 |
次の表では、オプションの拡張構成パラメータについて説明します。
表6-4 LDAPターゲット・タイプの拡張構成パラメータ
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
UID属性 |
Uid属性にマップされているLDAP属性の名前を入力します。 |
アカウント取得用LDAPフィルタ |
LDAPリソースから返されるアカウントを制御するためのLDAPフィルタを入力します。 フィルタを指定しない場合、Oracle Privileged Account Managerでは、指定したすべてのオブジェクト・クラスを含むアカウントのみが返されます。 |
パスワード属性 |
パスワードを保持するLDAP属性の名前を入力します。 ユーザーのパスワードを変更すると、Oracle Privileged Account Managerによってこの属性に新規パスワードが設定されます。 |
アカウント・オブジェクト・クラス |
LDAPツリー内への新規ユーザー・オブジェクトの作成時に使用する1つ以上のオブジェクト・クラスを入力します。 個々の行に各オブジェクト・クラスを入力します。エントリを区切るのにカンマまたはセミコロンは使用しません。 一部のオブジェクト・クラスは、値を区切るためのパイプ(|)を使用してクラス階層を指定する必要があります。 |
lockboxターゲット・タイプを選択すると、「基本構成」リージョンが表示されます。このリージョンには、lockboxターゲット・タイプの作成時に値を指定できる基本構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-5を参照してください。
表6-5 Lockboxターゲット・タイプの基本構成パラメータ
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
名前 |
新しいターゲットの名前を入力します。 |
説明 |
このターゲットの説明を入力します。 |
組織 |
ターゲットに関連付ける組織の名前を入力します。 |
ドメイン |
ターゲット・サーバーのドメインを入力します。 |
ホスト |
ターゲット・サーバーのホスト名を入力します。 |
メンバー所属リソース・グループ |
このターゲットを関連付けられるリソース・グループを検索して選択します。 |
unixターゲット・タイプを選択すると、次のリージョンが表示されます。
基本構成
このリージョンには、unixターゲット・タイプの作成時に値を指定できる基本構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-6を参照してください。
拡張構成
このリージョンには、unixターゲット・タイプの作成時に値を指定できるオプションの拡張構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-7を参照してください。
表6-6 UNIXターゲット・タイプの基本構成パラメータ
次の表では、オプションの拡張構成パラメータについて説明します。
表6-7 UNIXターゲット・タイプの拡張構成パラメータ
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
コマンド・タイムアウト |
コマンドを終了せずに完了するまで待機する時間(ミリ秒)を指定します。 |
パスワード要求表現 |
ユーザーのパスワードの設定時にターゲットに表示される表現を指定します。たとえば、 注意: 正規表現も指定できます。2つの式を区切るには、カンマを使用します。 |
パスワード要求前の表現 |
一部のターゲットでの |
sudoパスワード要求表現 |
sudoモードでのコマンドの実行時に表示するパスワード・プロンプトを指定します。(デフォルト値は 注意: これは、sudoユーザーを使用している場合、sudoが設定された後にsudo -vを入力すると受信するプロンプトです。oracleがユーザーである、次のような別のプロンプトが表示される場合があります。 これは動的プロンプトであり、プロンプトでのパスワードの入力をコネクタが予測できるようにするため、デフォルトの静的プロンプトに変更する必要があります。デフォルトのパスワード・プロンプトは次のコマンドを"Defaults"セクションで追加することで、sudoユーザーを使用して設定できます。
|
windowsターゲット・タイプを選択すると、「基本構成」リージョンが表示されます。このリージョンには、windowsターゲット・タイプの作成時に値を指定できる基本構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-8を参照してください。
表6-8 Windowsターゲット・タイプの基本構成パラメータ
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
名前 |
新しいターゲットの名前を入力します。 |
説明 |
このターゲットの説明を入力します。 |
組織 |
ターゲットに関連付ける組織の名前を入力します。 |
ドメイン |
ターゲット・サーバーのドメインを入力します。 |
パスワード・ポリシー |
ターゲットのサービス・アカウントに適用するパスワード・ポリシーを選択します。Oracle Privileged Account Managerは、このポリシーを使用してパスワードを自動生成します。 |
コネクタ・サーバー |
ドロップダウン・リストからコネクタ・サーバーを選択して、使用されるコネクタ・サーバーを指定します。 デフォルトは 注意: Windowsターゲットでは、Windowsコネクタがインストールされているコネクタ・サーバーが必要です。コネクタ・サーバーの構成の詳細は、第5.4項「コネクタ・サーバーの管理」を参照してください。 |
パスワード・ロールオーバーの有効化 |
このボックスを有効にすると、割り当てられたパスワード・ポリシーで指定されている「パスワード有効期限」設定に従って、Oracle Privileged Account Managerによって、そのターゲットのサービス・アカウント・パスワードがランダムに生成された値に自動的に変更(ロールオーバー)されます。 注意: ターゲットのサービス・アカウントに対するパスワードのロールオーバーは、特権アカウントのパスワードの有効期限と似ています。パスワードが、関連付けられたパスワード・ポリシーで構成されている有効期限までに変更されていない場合、そのパスワードはOracle Privileged Account Managerによって、ランダム化された値に自動的に変更されます。 |
ホスト |
ターゲット・サーバーのホスト名を入力します。 |
管理者アカウント |
管理者アカウントのユーザー名を入力します。 注意: AdminNameの形式は次のいずれかを使用できます。
|
管理者パスワード |
管理者アカウントのパスワードを入力します。 |
メンバー所属リソース・グループ |
このターゲットを関連付けられるリソース・グループを検索して選択します。 |
"ssh"ターゲット・タイプを選択すると、「基本構成」リージョンが表示されます。このリージョンには、sshターゲット・タイプの作成時に値を指定できる基本構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-9を参照してください。
注意: SSHをサポートするネットワーク・デバイスの例としてはルーター、ファイアウォールおよびハイパーバイザがあります。特定のネットワーク・デバイスを操作するためのカスタマイズの追加方法の詳細は、付録C「SSHコネクタの操作」を参照してください。カスタマイズ・プロセスにはスクリプトの作成と正規表現の構成が含まれます。これらの手順の詳細は、次の項を参照してください。 |
表6-9 SSHターゲット・タイプの基本構成パラメータ
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
名前 |
新しいターゲットの名前を入力します。 |
説明 |
このターゲットの説明を入力します。 |
組織 |
ターゲットに関連付ける組織の名前を入力します。 |
ドメイン |
ターゲット・サーバーのドメインを入力します。 |
パスワード・ポリシー |
ターゲットのサービス・アカウントに適用するパスワード・ポリシーを選択します。Oracle Privileged Account Managerは、このポリシーを使用してパスワードを自動生成します。 |
コネクタ・サーバー |
ドロップダウン・リストからコネクタ・サーバーを選択して、使用されるコネクタ・サーバーを指定します。 デフォルトは |
パスワード・ロールオーバーの有効化 |
このボックスを有効にすると、割り当てられたパスワード・ポリシーで指定されている「パスワード有効期限」設定に従って、Oracle Privileged Account Managerによって、そのターゲットのサービス・アカウント・パスワードがランダムに生成された値に自動的に変更(ロールオーバー)されます。 注意: ターゲットのサービス・アカウントに対するパスワードのロールオーバーは、特権アカウントのパスワードの有効期限と似ています。パスワードが、関連付けられたパスワード・ポリシーで構成されている有効期限までに変更されていない場合、そのパスワードはOracle Privileged Account Managerによって、ランダム化された値に自動的に変更されます。 |
ホスト |
ターゲット・サーバーのホスト名を入力します。 |
管理権限モード・パスワード |
このボックスを有効にすると、Oracle Privileged Account Managerでは、このターゲットのCiscoデバイスに対する権限モード・パスワードを管理できます。 注意: 権限モード・パスワードは、権限コマンドを実行できる権限モードを入力するために、一部のCiscoデバイスによって使用されます。 このオプションが選択されると、"PRIVILEGE_MODE_ACCOUNT"というアカウントがOracle Privileged Account Managerのターゲットの下に作成されます。セキュリティ管理者はこのアカウントを使用して、そのCiscoデバイスの権限モード・パスワードを管理できます。たとえば、このアカウントのパスワードがリセットされると、Ciscoデバイスの権限モード・パスワードもリセットされます。 このアカウントでパスワードがリセットされる際、UPDATE_ACCOUNT操作に対して定義されているスクリプトが、Ciscoデバイスで権限モード・パスワードのリセットに使用されます。スクリプトの詳細は、第C.2項「スクリプトの作成」と第C.4.1.1項「スクリプト・ファイルの内容」を参照してください。 |
ポート |
SSHサーバーとの接続に使用されるポート(デフォルト・ポートは 注意: サポートされるのはSSHプロトコルのみです。 |
ログイン・ユーザー名 |
このターゲットへの接続時に使用するユーザー名を入力します。 |
パスワード |
このターゲットへの接続に使用されるユーザーのパスワードを入力します。 |
プロパティ・ファイルのパス |
プロパティ・ファイルのフルパスを入力します。 |
検索の正規表現 |
ターゲットから取得したユーザー検索の出力から、ユーザーまたはロール(あるいはその両方)をフェッチする場合に使用する必要がある正規表現を入力します。 |
ログイン・シェル・プロンプト |
ターゲットへのログイン時に表示するシェル・プロンプトを入力します。 たとえば、 |
権限モード・パスワード |
このフィールドは省略可能です。権限モードにアクセスするための、権限モードのパスワードを入力します。このパラメータの値はCisco製品を使用している場合にのみ指定し、それ以外はこのフィールドは無視して構いません。 |
メンバー所属リソース・グループ |
このターゲットを関連付けられるリソース・グループを検索して選択します。 |
sapumターゲット・タイプを選択すると、次のリージョンが表示されます。
基本構成
このリージョンには、sapumターゲット・タイプの作成時に値を指定できる基本構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-10を参照してください。
拡張構成
このリージョンには、sapumターゲット・タイプの作成時に値を指定できるオプションの拡張構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-11を参照してください。
表6-10 SAPUMターゲット・タイプの基本構成パラメータ
次の表では、オプションの拡張構成パラメータについて説明します。
sapumeターゲット・タイプを選択すると、次のリージョンが表示されます。
基本構成
このリージョンには、sapumeターゲット・タイプの作成時に値を指定できる基本構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-12を参照してください。
拡張構成
このリージョンには、sapumeターゲット・タイプの作成時に値を指定できるオプションの拡張構成パラメータが含まれています。このパラメータについては、表6-13を参照してください。
表6-12 SAPUMEターゲット・タイプの基本構成パラメータ
次の表では、オプションの拡張構成パラメータについて説明します。
カスタム属性は、カスタムの属性と値を格納できるオプションのパラメータです。これらのパラメータを使用して、ターゲットに関する追加情報を格納できます。たとえば、Unixターゲットのデータ・センターの名前を定義したり、Oracle DatabaseターゲットのOracleホームのパスを定義したりできます。これらの属性を使用すれば、ターゲット・システムに関する詳細情報を管理者に提供できます。カスタム属性は、このような追加情報をプラグインに渡す場合にも使用できます。
カスタム属性を構成するには、新しい行を追加して「属性名」列と「属性値」列に値を指定します。複数値属性の場合は、同じ属性名で新しい行を追加し、「属性値」列に、その次の値を指定する必要があります。
ターゲット・タイプのカスタム属性を構成するには、新しい行を追加して「属性名」列に値を指定し、「保存」をクリックします。
この項では、データベース、SAPUMおよびSAPUMEターゲットのサードパーティjarをコピーする手順について説明します。構成するターゲットに応じて、次のいずれかの手順を実行します。
Oracle Databaseターゲットを選択する場合、ドライバjarは必要ありません。他のターゲット・システムの場合、次のいずれかのサードパーティjarをコピーする必要があります。
MSSQLの場合: sqljdbc4.jar
をコピーします。
MySQLの場合: mysql-connector-java-5.1.20-bin.jar
をコピーします。
Sybaseの場合: jconn4.jar
をコピーします。
jarのコピーには、次のいずれかのオプションを使用できます。
オプション1: 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverアプリケーションの開発』のドメイン/libディレクトリへのJARの追加に関する項の説明に従って、サードパーティjarをWebLogicドメインの/lib
ディレクトリにコピーします。
オプション2: コネクタjarを次のように変更して、サードパーティjarを含めます。
次の場所にあるDBUMコネクタ・バンドルのバックアップ・コピーを作成します。
ORACLE_HOME/connectors/dbum/bundle/
org.identityconnectors.dbum-1.0.1116.jar
temporary/lib
フォルダを作成し、このフォルダにサードパーティjarを配置します。
次のようにバンドルをサードパーティjarで更新します。
jar -uvf org.identityconnectors.dbum-1.0.1116.jar lib/JAR_NAME
temporary/lib
フォルダを削除します。
すべてのOracle Privileged Account Managerプロセスを起動して、すべての変更を有効にします。
詳細は、『Oracle Identity Manager Database User Managementコネクタ・ガイド』のコネクタ・サーバーへのコネクタのインストールに関する項を参照してください。
注意: バージョン3.0.2以降のsapjco3.jarファイルを使用していることを確認してください。SAP Webサイトからファイルをダウンロードするには、ソフトウェア・ダウンロード認可を使用して、SAPサービス・マーケットプレイスにアクセスできる必要があります。 |
サードパーティjarおよび外部コード・ファイルをダウンロードして必要な場所にコピーする手順:
次のようにして、SAP Javaコネクタ・ファイルをSAPのWebサイトからダウンロードします。
「Application Platform」、「Connectivity」、「Connectors」、「SAP Java Connector」、「Tools & Services」の順に選択して、「SAP Java Connector」ページを開きます。
「SAP Java Connector」ページの右側のペインに、ダウンロード可能なファイルのリンクが表示されます。ダウンロードするSAP JCoリリースのリンクをクリックします。
表示されたダイアログ・ボックスで、ファイルの保存先を指定します。
保存場所から、ダウンロードしたファイルの内容を抽出します。
『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverアプリケーションの開発』のドメイン/libディレクトリへのJARの追加に関する項の説明に従って、これらのサードパーティjarをWebLogicドメインの/lib
ディレクトリにコピーします。
RFCファイルをOracle Identity Managerホスト・コンピュータ上の必要なディレクトリにコピーし、このディレクトリへのパスが含まれるように適切な環境変数を変更します。
Microsoft Windowsの場合:
sapjco3.dllファイルをwinnt\system32ディレクトリにコピーします。あるいは、これらのファイルを任意のディレクトリにコピーし、そのディレクトリへのパスをPATH環境変数に追加することもできます。
SolarisおよびLinuxの場合:
libsapjco3.soファイルを/usr/local/jcoディレクトリにコピーし、このディレクトリへのパスをLD_LIBRARY_PATH環境変数に追加します。
Microsoft Windowsプラットフォームでは、msvcr80.dllおよびmsvcp80.dllファイルがc:\WINDOWS\system32ディレクトリに存在することを確認します。必要に応じて、両方のファイルをインターネット上の様々なソースからダウンロードすることができます。
IBM WebSphere Application Serverを使用している場合、次の手順を実行します。
次のファイルをWEBSPHERE_HOME/AppServer/libにコピーします。
libsapjco3.so
sapidoc3.jar
sapjco3.jar
たとえば、前述のファイルを/home/shareuser/R2PS1ST1WAS/IBM/WebSphere/AppServer/lib
の場所にコピーします
次の例に示されているように、PROFILE_HOME/bin/setupCmdLine.shファイルを更新します。
WAS_CLASSPATH="$WAS_HOME"/properties:"$WAS_HOME"/lib/startup.jar:"$WAS_HOME"/lib/bootstrap.jar:"$WAS_HOME"/lib/lmproxy.jar:"$WAS_HOME"/lib/urlprotocols.jar:"$WAS_HOME"/lib/sapjco3.jar:"$WAS_HOME"/lib/sapidoc3.jar:"$JAVA_HOME"/lib/tools.jar
環境変数への変更を有効にするために、サーバーを再起動します。
SAP JCoが正常にインストールされたかどうかをチェックするには、コマンド・ウィンドウで、次のコマンドのいずれかを実行します。
java –jar JCO_DIRECTORY/sapjco3.jar java –classpath JCO_DIRECTORY/sapjco3.jar com.sap.conn.jco.rt.About
前述のコマンドで、JCO_DIRECTORYはsapjco3.jarファイルがコピーされた場所です。
図6-1は表示されるダイアログ・ボックスを示しています。JCoクラスおよびJCoライブラリ・パスはこのダイアログ・ボックスに表示されているはずです。
管理者権限を持っている場合、次の基準またはこれらの項目の組合せを使用してターゲットを検索できます。
名前
タイプ(All、database、ldap、lockbox、sapum、sapume、ssh、unixまたはwindows)
ホスト
ドメイン
説明
パスワード期間
権限
ターゲットを検索するには、次の手順を実行します。
「管理」アコーディオンで、「ターゲット」を選択します。
「ターゲット」タブが表示されたら、検索ポートレットのパラメータを使用して、検索を構成します。次に例を示します。
すべてのLDAPターゲットを検索するには、「タイプ」メニューからldapを選択します。
使用可能なすべてのターゲットを検索する場合は、検索パラメータを指定しません。
「検索」をクリックします。
検索結果表で検索結果を確認します。
ターゲットを開いて、ターゲットの構成パラメータとそれに関連する特権アカウント・パラメータを確認および編集できます。
次のいずれかの方法を使用してターゲットを開きます。
検索結果表で名前(アクティブ・リンク)をクリックします。
ターゲットの行番号を選択してから、「アクション」をクリックして、ドロップダウン・リストから「開く」を選択します。
ターゲットおよび特権アカウント情報にアクセスできる「ターゲット: TargetName」ページが表示されます。
Oracle Privileged Account Managerには、次のものなどターゲットのサービス・アカウント・パスワードを管理するためのいくつかのオプションがあります。
パスワードの表示
パスワード履歴の表示
パスワードのリセット
パスワードのロールオーバーの有効化
セキュリティ管理者管理ロールを持つ管理者は、Oracle Privileged Account Managerコンソール、コマンド行ツールまたはREST APIを使用してこれらのパスワード管理タスクを実行できます。
注意:
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Oracle Privileged Account Managerでは、パスワード管理操作が監査され、パスワード・アクセスが追跡されます。
ターゲットを削除するには、検索結果表からターゲットを選択して「削除」アイコンをクリックします。
警告: ターゲットを削除すると、Oracle Privileged Account Managerに格納されている、そのターゲットに関する情報(特権アカウントを含む)もすべて削除されます。 ターゲットを削除する前に、まずそのターゲットからすべての関連情報を取得する必要があります。たとえば、ターゲットのサービス・アカウント・パスワードと、ターゲット上の特権アカウントに関連付けられた現在のパスワードを保存します。 |