ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer Plusユーザーズ・ガイド
11gリリース1 (11.1.1)
E51907-01
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

2 Discoverer Plusをリレーショナル・データ・ソースで使用する方法

この章では、Discoverer Plus Relationalについて説明します。項目は次のとおりです。

2.1 Discoverer Plus Relationalの概要

Discoverer Plus Relationalは、ワークシートの作成および分析に使用できるDiscovererコンポーネントです。Discoverer Plus Relationalを使用すると、データベースの複雑な概念を理解する必要なく、会社のデータベース内のデータにアクセスし、分析できます。Discoverer Plus Relationalはウィザードおよびメニューを使用して、ビジネス上の意思決定を支援するデータを取得および分析する手順をわかりやすくガイドします。

図2-1 Oracle BI Discovererコンポーネント

説明は周囲のテキストにあります
「図2-1 Oracle BI Discovererコンポーネント」の説明

共有しているワークシートを他のDiscovererユーザーが開くには、Discoverer Plus Relational、Discoverer Viewer、Discovererポータル、Discoverer DesktopおよびDiscoverer Web Servicesを使用します。

2.2 リレーショナル・データ・ソースの概要

リレーショナル・データ・ソースは、複数のデータベース・テーブルに情報が格納されるデータベースです。各データベース・テーブルは、複数の列と1つ以上の行で構成されます。データベース内の別々のテーブルを関連付けることができます。データを別々の関連付けられたテーブルに配置することは、情報を格納および取得する効率的な方法です。

図2-2 3つの関連データベース・テーブルの例

説明は周囲のテキストにあります
「図2-2 3つの関連データベース・テーブルの例」の説明

前述の例は、3つのデータベース・テーブルを示しています。

リレーショナル・データベースは、一般的に使用されているデータ・ソースです。ただし、リレーショナル・データベースは、その中に数百の関連テーブルが含まれ、数千の列と数百万の行がある場合、複雑になる可能性があります。このようなデータベースの情報の検索はかなりの難題です。

Discovererマネージャは、Discoverer End User Layerを使用してデータベースの複雑さがユーザーにわからないようにします。ビジネスエリア、フォルダおよびアイテムを定義することによって、ユーザーがDiscoverer Plus Relationalを使用して、分析するデータのみを検索できるようにします。

2.3 ビジネスエリアの概要

ビジネスエリアは、データベース内の関連情報の集まりです。

Discovererマネージャは、組織内の個々の部門と連携して作業し、各部門が必要とするデータベース内の情報を把握します。そしてデータベース内の情報を検索し、いくつかのビジネスエリアに分類します。Discovererマネージャは、各ビジネスエリア内の情報をフォルダに編成します。

たとえば、会社のビジネスの主要領域には、販売、生産および人事管理などがあります。この場合、Discovererマネージャは3つの対応するビジネスエリアを作成します。

図2-3 3つのDiscovererビジネスエリア

説明は周囲のテキストにあります
「図2-3 3つのDiscovererビジネスエリア」の説明

Discovererマネージャは、どのユーザーがどのビジネスエリアにアクセスできるかについても決定します。

次の図は、Discoverer Plus Relationalでビジネスエリアがどのように表示されるかを示しています。この例のビジネスエリアは、Video Store TutorialとNewBusinessArea1です。

図2-4 Discovererのビジネスエリア

説明は周囲のテキストにあります
「図2-4 Discovererのビジネスエリア」の説明

2.4 フォルダの概要

フォルダは、密接な関連のある情報の集まりです。たとえば、会社で生産している製品の情報は、Productsと呼ばれるフォルダに格納されます。

リレーショナル・データベースの知識がある場合、フォルダはデータベースのテーブルまたはビューに類似します。実際に、フォルダは、データベースのテーブルまたはビューに直接基づく場合があります。

関連情報は、ビジネスエリア内の複数のフォルダに含まれている可能性があります。たとえば、ビジネスエリアに次の2つのフォルダが含まれているとします。

図2-5 2つのフォルダが含まれるビジネスエリア

説明は周囲のテキストにあります
「図2-5 2つのフォルダが含まれるビジネスエリア」の説明

Salesフォルダをクエリーすると、特定の販売トランザクションに関する情報を参照できます。しかし、販売された製品の(単なる製品参照番号ではなく)説明を参照するには、Productsフォルダもクエリーする必要があります。

Discovererマネージャは、複数のフォルダの情報を組み合せて1つのフォルダにまとめ、必要なすべての情報を簡単に検索できるようにします。たとえば、販売された各製品の説明(Productsフォルダの情報)とその販売価格(Salesフォルダの情報)を含む、Product Sales Infoという3番目のフォルダを作成します。

図2-6 ProductsフォルダとSalesフォルダの情報を含むDiscovererフォルダ

説明は周囲のテキストにあります
「図2-6 ProductsフォルダとSalesフォルダの情報を含むDiscovererフォルダ」の説明

図2-7は、Discoverer Plus Relationalのアイテムのナビゲータ・タブに、フォルダ(Video Analysis Information、Stores and Sales Details、Monthly Sales Analysisなど)がどのように表示されるかを示しています。

図2-7 Discovererのフォルダ

説明は周囲のテキストにあります
「図2-7 Discovererのフォルダ」の説明

2.5 アイテムの概要

アイテムは、フォルダ内の異なるタイプの情報を示します。

リレーショナル・データベースの知識がある場合、アイテムはデータベースのテーブルの列に類似します。実際に、アイテムはデータベースのテーブルの列に基づく場合があります。

たとえば、会社で生産している各製品には、参照番号、説明およびブランドなどがあります。これらの製品に関する情報が含まれているProductsフォルダには、3つのアイテム(Product Reference Numberアイテム、DescriptionアイテムおよびBrandアイテム)があります。

図2-8 3つのアイテムを含むDiscovererフォルダ

説明は周囲のテキストにあります
「図2-8 3つのアイテムを含むDiscovererフォルダ」の説明

各アイテムには、それぞれ個別の情報が含まれています。たとえば、参照番号アイテムには、参照番号のリストが含まれている可能性があります。

Discovererマネージャは、ユーザーが分析する情報に基づいて、どのアイテムをフォルダに格納するかを決定します。

図2-9は、Discoverer Plus Relationalのアイテムのナビゲータ・タブに、アイテム(Department、Region、Cityなど)がどのように表示されるかを示しています。

図2-9 Discovererのアイテム

説明は周囲のテキストにあります
「図2-9 Discovererのアイテム」の説明

2.6 Discoverer Plus Relationalのサンプル・データベースの概要

Discovererには、Video Storesという架空の会社に関するデータが含まれたサンプル・データベースが用意されています。Video Storesサンプル・データベースに格納されている情報は、次のとおりです。

Discovererには、データの分析に使用できるVideo Tutorial Workbookというサンプルのワークブックも用意されています。このVideo Tutorial Workbookには、次のようないくつかのワークシートが含まれています。

注意: Discovererマネージャが、サンプル・ワークブックにVideo Tutorial Workbook以外の名前を付けている場合があります。

この2つのワークシートによって、Video Storesの売上高および収益性を分析できます(図2-10を参照)。

図2-10 Video Tutorial WorkbookにあるサンプルのDiscovererワークシート

図2-10の説明が続きます
「図2-10 Video Tutorial WorkbookにあるサンプルのDiscovererワークシート」の説明


図の解説:
a.Tabular Layoutワークシート。2000年度の全地域の部門別利益高を示しています。
b.Crosstab Layoutワークシート。全地域における年度別の部門別利益高の比較を示しています。

2.7 Discoverer Plus 11.1.1の新機能の概要

Discoverer PlusはOracle BI Discoverer Web Servicesによって拡張されました。Oracle BI Discoverer Webサービスは、クライアントからのDiscoverer接続、ワークブックおよびワークシートの取得を可能にするApplication Program Interface (API)です。これにより、ワークシート・クエリーを実行し、SOAPプロトコル(Version1.1、RPC/Encodedメッセージ書式を使用)を使用してワークシートのコンテンツを戻すことができます。このAPIでは、Discoverer Plusの機能をプログラムとユーザー・インタフェースによって使用できるようになります。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer Web Services APIユーザーズ・ガイド』を参照してください。

2.8 Discoverer Plus Relationalの詳細の参照先

Discoverer Plus Relationalの詳細は、次の情報を参照してください。