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Oracle® Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.9.0)
B56244-06
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3 エンタープライズ・デプロイメントのアップグレードの計画

この章では、Oracle Application Server 10g エンタープライズ・デプロイメントのアップグレードに必要な手順の概要を示します。

この章の情報は、第1章「アップグレード計画の開発」の一般的な計画ガイドラインを確認した後に検討する必要があります。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 エンタープライズ・デプロイメントの概要

通常、エンタープライズ・デプロイメントは、アプリケーションをデプロイするために使用するアプリケーション・サーバー中間層以外のもので構成されます。

通常、エンタープライズ・デプロイメントは次のもので構成されます。

  • アプリケーション・サーバー、Identity Managementコンポーネント、デプロイされたアプリケーションをサポートするデータベース。

  • 1つ以上のアプリケーション・サーバー・インストール。中間層システム・コンポーネントと、アプリケーション・サーバー層で開発しデプロイしたアプリケーションで構成されます。

  • Identity Managementインストール。Oracle Fusion Middlewareコンポーネントおよびデプロイするアプリケーションにセキュリティおよびディレクトリ・サービスを提供します。

Oracle Fusion Middleware 11g でサポートされる一般的なエンタープライズ・デプロイメントの詳細は、次のドキュメント・リソースを参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』

  • Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalのエンタープライズ・デプロイメント・ガイド

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』

  • Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのエンタープライズ・デプロイメント・ガイド

Oracle Fusion Middlewareのアップグレードの目的は、エンタープライズ全体をOracle Fusion Middleware 11g にアップグレードすることです。

3.2 メタデータ・リポジトリがインストールされているデータベースのアップグレード

Oracle Fusion Middlewareの各リリースには、データベース機能に固有の要件があります。したがって、アップグレードを開始する前に、現在使用しているデータベースを確認し、それらのデータベースが、インストールするOracle Fusion Middlewareソフトウェアでサポートされていることを検証する必要があります。

サポートされているデータベース・バージョン、データベースのアップグレードのガイドラインおよび手順については、第5章「データベースのアップグレードおよび準備」を参照してください。

3.3 Identity Managementコンポーネントのアップグレード

ユーザーの環境で使用しているOracle Identity Managementコンポーネントによっては、Oracle Identity Managementをアップグレードする場合に、次のコンポーネントの1つ以上をアップグレードすることになります。

  • Oracle Internet Directory

  • Oracle Single Sign-On

  • Oracleディレクトリ統合プラットフォーム

  • Oracle Identity Federation

  • Oracle Virtual Directory

  • Oracle Access Manager

  • Oracle Adaptive Access Manager

  • Oracle Identity Navigator

  • Oracle Authorization Policy Manager

Oracle Identity Managementコンポーネントは、アプリケーション・サーバー・インストールとは別にアップグレードできます。多くの場合、Oracle Identity Management環境は複数のアプリケーション・サーバー・インストールをサポートできます。そのため、すべての中間層を最初にアップグレードしてから、Oracle Identity Management環境をアップグレードすることも可能です。

たとえば、Oracle SOA Suite 10g リリース3(10.1.3)コンポーネントを11g にアップグレードする場合は、中央のOracle Identity Management環境をアップグレードするまで、現行のOracle Identity Management 10g コンポーネントを引き続き使用できます。

詳細は、次のドキュメントを参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementアップグレード・ガイド』

  • Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementアップグレード・ガイド

3.4 Application Server中間層インストールのアップグレード

使用している環境でのアプリケーション・サーバー・インストールのアップグレードには、中間層を構成するアプリケーション・サーバーおよびシステム・コンポーネントのアップグレードに加え、次のアップグレードも含まれます。

  • Oracle Fusion Middlewareコンポーネントに必要なOracle Fusion Middlewareデータベース・スキーマ

  • アプリケーション・サーバーにデプロイしたカスタム・アプリケーション

  • 中間層にリクエストをルーティングするWeb層コンポーネント(Oracle HTTP ServerおよびOracle Web Cache)

アプリケーションのタイプによって、アプリケーション・サーバー・インストールのこれらの要素をアップグレードする順序は異なります。たとえば、次のとおりです。

  • Oracle SOA Suite環境では、まず11g 環境をインストールおよび構成し、次にOracle JDeveloperのアプリケーションをアップグレードする必要があります。これによって、アプリケーションをアップグレードする前に、Oracle JDeveloperで11g のデータソースおよびアプリケーション・サーバー接続を設定できるようになります。

  • Oracle SOA Suite、WebCenterまたはOracle ADFを使用していないJava EE環境では、先にアプリケーションをアップグレードできます。次に、変更後の各アプリケーションに必要なリソースおよびサービスを含む環境を構成できます。

特定のOracle Fusion Middlewareソフトウェア環境の詳細は、次のアップグレード・ガイドを参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Java EEアップグレード・ガイド』

  • Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite、WebCenter PortalおよびADFのためのアップグレード・ガイド

3.5 エンタープライズ・デプロイメントのアップグレード時のシステム可用性

通常、Oracle Identity Managementとアプリケーション・サーバーの環境は別々にアップグレードできます。つまり、Oracle Identity Managementコンポーネントは、アプリケーション・サーバー・インストールのアップグレード中も引き続き動作可能です。

ただし、アプリケーション・サーバー・インストールのアップグレード・プロセスを開始するにあたり、アップグレード・プロセス中に停止時間が発生するかどうかを決める、中間層の各タイプ固有の要件があります。

たとえば、Oracle SOA Suite中間層をアップグレードする際、Oracle SOA Suite中間層で開発しデプロイしたOracle SOA SuiteスキーマおよびカスタムOracle SOA Suiteアプリケーションを含むメタデータ・リポジトリもアップグレードする必要があります。