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Oracle® Fusion Middleware Oracle SOA Suite、WebCenter PortalおよびADFアップグレード・ガイド
11gリリース1 (11.1.1.9.0)
B55926-09
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11 Oracle Business Activity Monitoringアプリケーションのアップグレード

この章では、Oracle SOAアプリケーションをOracle Fusion Middleware 11gにアップグレードする際に重要な追加情報について説明します。

Oracle SOA Suite、WebCenterおよびADFの各アプリケーションのアップグレード時に必要となる主なタスクは、第8章「Oracle SOA Suite、WebCenterおよびADFアプリケーションのアップグレードの概要」で説明しています。

次の各項では、Oracle Business Activity Monitoringに関連するアップグレード・タスクについて説明します。

11.1 Oracle BAMユーザー、グループおよびその他のLDAP情報の11gへの移行

一般に、Oracle BAMスキーマのアップグレード後、Oracle Fusion Middleware 11gセキュリティ・プロバイダに存在しないOracle BAM 10gユーザーは、Oracle BAMアドミニストレータに無効として表示されます。ただし、Oracle BAMアドミニストレータ・ソフトウェアを使用して、10gユーザーを新しいOracle BAM 11gユーザーに再マップできます。

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイドのOracle BAMオブジェクトの所有権に関する項を参照してください。

アップグレード後、ユーザーおよびグループに対して次の処理が必要となる可能性があります。

  • 共有フォルダの権限のリセット

  • データ・オブジェクトおよび「データ・オブジェクト」フォルダの権限のリセット

  • 配布リストのリセット

  • セキュリティ・フィルタのリセット

  • ユーザーおよびグループに対するアラート・アクションのリセット

さらに、Oracle BAM 10g環境で、LDAPディレクトリ・サーバーを使用してOracle BAMユーザー名またはその他のOracle BAM情報を格納していた場合は、Oracle Application Server 10gで使用していたLDAPディレクトリが新しいOracle Fusion Middleware 11g環境に関連付けられていることを確認する必要があります。

詳細は、第6.7.1項「Identity Managementコンポーネントを使用するためのOracle SOA Suite 11gの構成」を参照してください。

11.2 アップグレード後のOracle BAMアクション・フォーム・テンプレートの検証

Oracle BAM 10gからOracle Fusion Middleware 11gにアップグレードした後、Oracle BAM 10gで作成した一部のアクション・フォーム・テンプレートが正しく機能しなくなることがあります。

そのため、アップグレードを実施した後に、テンプレートを確認し正しく機能するかどうかを検証する必要があります。

Oracle Fusion Middleware 11gへのアップグレード後、次の手順に従って、修正が必要となる一般的な問題を検出してください。


関連項目:

『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Activity Monitoringユーザーズ・ガイド』のアクション・フォーム・テンプレートに関する項

  1. Oracle BAMの開始ページを開きます。


    関連項目:

    『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Activity Monitoringユーザーズ・ガイド』のOracle BAM Webアプリケーションの起動に関する項

  2. Oracle BAMアーキテクトを起動します。

  3. メニューから「データ・オブジェクト」を選択します。

  4. システム・フォルダを展開し、ビュー・フォルダを開きます。

  5. アクション・フォーム・テンプレート・データ・オブジェクトを選択し、「コンテンツ」をクリックします。

  6. 「コンテンツの編集」をクリックします。

  7. 1行目の隣の「編集」をクリックします。

  8. FormInput列の内容をテキスト・エディタにコピーし、要素の後の空白をすべて削除します(つまり、"> "を">"に置換します)。

  9. 大文字と小文字が混在する"ReportServer"を検索し、小文字の"reportserver"に変更して、スタイル・シートへのリンクを修正します。

  10. 更新したテキストをコピーしてFormInput列に貼り付けて戻します。

  11. データが含まれているFormInput列の各エントリについて、この手順を繰り返します。

11.3 Oracle BAM外部データソースのアップグレード

Oracle BAM 10g環境で定義した外部データソースは、Oracle BAM 11gにアップグレードされません。

このため、Oracle BAM 10g環境で外部データソースを使用している場合は、Oracle BAM 11gでそれらのデータソースを手動で再作成する必要があります。これは、Oracle Fusion Middleware 11gでは、外部データベースへの接続に使用される新しいデータベース・ドライバ・セットがサポートされているためです。

Oracle BAM 11g用の外部データソースの構成については、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』の外部データソースの作成に関する項を参照してください。

11.4 Oracle BAMレポートのイメージのアップグレード

Oracle BAM 10gで使用していたイメージは、Oracle BAM 11gに自動的にアップグレードされません。したがって、Oracle BAM 11gレポートでイメージを使用する前に、Oracle BAMイメージをOracle BAM 11gに手動で移動する必要があります。

  • バックグラウンド・イメージをアップロードした場合、またはイメージを列ビューに挿入した場合、イメージをOracle BAM 11gにアップグレードするには次の2つのオプションがあります。

    • オプション1: Oracle BAM 10gの場所からOracle BAM 11gの場所にすべてのイメージ・ファイルをコピーします。

      Oracle BAM 10gの場所:

      ORACLE_HOME\BAM\images
      

      Oracle BAM 11gの場所:

      BAM_DOMAIN_HOME/servers/BAM_Managed_Server/
         /tmp/_WL_user/oracle-bam-11.1.1/
         /tmpdir/war/buildnumber/Images
      

      Oracle BAM 11gImagesディレクトリは大/小文字を区別するため、大文字の「I」で始める必要があります。

    • オプション2: Oracle BAM 11gレポートを編集し、イメージ・ファイルを再アップロードします。

      詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Activity Monitoringユーザーズ・ガイド』のレポートのバックグラウンドの設定に関する項を参照してください。

  • イメージ・ファイルをOracle BAM 10gの「images」ディレクトリに手動で配置し、Oracle BAM 10gのHTML計算で参照している場合は、次の手順を実行します。

    1. この項の前の方にある「オプション1」で説明したように、Oracle BAM 10gディレクトリをOracle BAM 11gディレクトリの場所にコピーします。

    2. Oracle BAM 11gのHTML計算式を編集し、フォルダ参照imagesImagesに変更します。

  • イメージ・ファイルをOracle BAM 10gのカスタム・フォルダに手動で配置し、HTML計算で参照している場合は、次の手順を実行する必要があります。

    1. 次の場所と相対的なカスタム・フォルダを11gに作成します。

      BAM_DOMAIN_HOME/servers/BAM_Managed_Server/
         /tmp/_WL_user/oracle-bam-11.1.1/
         /tmpdir/war/buildnumber/Images
      
    2. 10gイメージをこの新しい場所にコピーします。

    3. Oracle BAM 11gのHTML計算式を編集し、フォルダ参照imagesImagesに変更します。

11.5 11gでのOracle BAM Webサービスの使用方法

次の各項では、Oracle Fusion Middleware 11gへのアップグレードによって、Oracle BAM 10gでのOracle BAM Webサービスのサポートにどのような影響があるかについて説明します。

11.5.1 Oracle BAM 11gでのWebサービス・クライアントの使用方法

Oracle BAM 10gサーバー上のWebサービスを介して通信するクライアント・アプリケーションを開発した場合、Oracle BAM 11gへのアップグレード後も、クライアント・コードを変更することなく、そのクライアントを引き続き使用できます。

これは、Oracle BAM 10gで提供されているDataObjectOperations Webサービスが、Oracle BAM 11gでも使用可能なためです。DataObjectOperations WebサービスはDataObjectOperations10131に名前を変更されましたが、WSDLエンドポイントURLは同じであるため、クライアント・プロセスはOracle BAM 11gでも動作します。

ただし、クライアントがOracle BAM 11gでも正しく動作することを確認するために、Oracle BAM 11g環境を使用しているすべてのOracle BPEL Process Manager 10gクライアントに最新のパッチ・セットを適用することをお薦めします。


注意:

このドキュメントの公開時点では、Oracle SOA Suite 10gとOracle JDeveloperに適用できる最新のパッチ・セットは、10g リリース3 (10.1.3.5)です。

ただし、Oracle Fusion Middleware 11gの相互運用性とアップグレードのために必要な最新パッチ・セットの詳細は、Oracle Technology Network (OTN)のOracle Fusion Middlewareドキュメント・ライブラリで提供されている、Oracle Fusion Middleware 11gのリリース・ノートを参照してください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/

Oracle JDeveloper 10g リリース3 (10.1.3)の最新バージョンを使用している場合、Oracle BAM 11gへの接続を作成する際には、BAM接続ウィザードの「ドメイン」フィールドは完全に無視されるため、空白のままにできます。

Oracle BAM 11gのDataObjectOperations10131 Webサービスの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のOracle BAM Webサービスの使用に関する項を参照してください。

11.5.2 Oracle BAMアラートからのWebサービスの起動

Oracle BAM 10gでは、外部アクションの起動によってWebサービスを起動するようにアラートを構成できました。このアラートの使用によるWebサービスの起動は、Oracle BAM 11gではサポートされていません。

かわりに、Oracle BAM 11gでは、Webサービスのコール・アクションをコールするアラート・ルールを作成できます。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のOracle BAMアラートの作成に関する項を参照してください。

11.5.3 Oracle BAM 11gでのManualRuleFire Webサービスの使用方法

Oracle BAM 10gでManualRuleFire Webサービスを使用していた場合は、Oracle BAM 11gでは、このWebサービスのエンドポイントURLが変更されていることに注意してください。

詳細については、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のManualRuleFire Webサービスの使用に関する項を参照してください。

11.5.4 Oracle BAM 11gの新しいWebサービスのサポート

Oracle BAM 11gの新しいWebサービス機能の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のOracle BAM Webサービスの使用に関する項を参照してください。

11.6 Oracle BAMセンサー・アクションのアップグレード

Oracle JDeveloper 11gでOracle BPEL Process Manager 10g リリース3 (10.1.3)のプロジェクトを開いてアップグレードすると、すべてのOracle BAMセンター・アクションが自動的に11gに移行されます。

11gでの動作とは異なり、Oracle Fusion Middleware 11gでは、Oracle BAMセンサー・アクションは(「BAMセンサー・アクション」ダイアログ・ボックスに表示される)Oracle BAMコネクション・ファクトリJNDIを使用してOracle BAMサーバーに接続します。10g リリース3 (10.1.3)で使用されていたbpel.xmlファイルは使用されません。移行されたOracle BAM 11gセンサー・アクションには、eis/bam/soapというコネクション・ファクトリJNDI名が付きます。10gbpel.xmlファイルで指定されたOracle BAM接続は、Migrated1という名前でアプリケーション・リソースBAM接続に移行されます。

PORTSを除くすべての接続プロパティは、元の設定のままになります。ただし、PORTSは9001に設定されます。

Oracle JDeveloper 11gはOracle BAM 10g リリース3 (10.1.3)に接続できないことに注意してください。Oracle JDeveloper 11gでアプリケーションを開いたとき、アプリケーションがすでにインストールされており、Oracle BAM 11gにアップグレードされていると想定されます。

同様に、Oracle BPEL Process Manager 11gのランタイムは、Oracle BAM 10g リリース3 (10.1.3)に接続できません。

11.7 Oracle BAM 11gへのエンタープライズ・リンク計画のアップグレード

Oracle Business Activity Monitoring 10gのエンタープライズ・リンクは、Oracle BAM 11gでは使用できません。かわりに、Oracle BAM 11gは、エンタープライズ・リンクに取ってかわるOracle Data Integrator (ODI)との統合をサポートしています。

Oracle BAM 11gにアップグレードする際には、Oracle BAM 10gでのエンタープライズ・リンクの使用方法に応じて、次のオプションがあります。

  • 主にJMSメッセージをOracle BAMに統合するためにエンタープライズ・リンクを使用していた場合は、Oracle BAM 11gで提供されるダイレクトEMS機能を検討してください。ダイレクトEMSを使用することにより、アダプタまたはODIを必要とせずに、JMSメッセージをOracle BAMに直接送信できます。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のOracle BAMエンタープライズ・メッセージ・ソースの作成に関する項を参照してください。

  • Oracle BAM 10gエンタープライズ・リンク計画がより複雑な場合は、それらをODIシナリオとして手動で再作成する必要があります。Oracle BAM 11gは、Oracle BAM 10gのすべての変換(挿入、更新、削除など)を、Oracle BAM 11gとODIの統合によるODIナレッジ・モジュールとしてサポートしています。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のOracle BAMとOracle Data Integratorの使用に関する項を参照してください。

11.8 Oracle BAM 11gへのアップグレード時のその他の考慮事項

次の各項では、Oracle BAM 11gにアップグレードする際に考慮するその他の情報について説明します。

11.8.1 アップグレード後のOracle BAMアラート・アクションの使用

いくつかのOracle BAMアラート・アクションは、Oracle BAM 11gでは削除されました。アップグレード後、削除されたアラート・アクションを使用するアラートは無効になる可能性があります。

具体的には、「計画の実行」アクションが削除されました。これは、Oracle BAMでは、エンタープライズ・リンクが「ODIシナリオの実行」アラート・アクションを使用するOracle Data Integratorに置換されたためです。

詳細は、第11.7項「Oracle BAM 11gへのエンタープライズ・リンク計画のアップグレード」を参照してください。

11.8.2 アップグレード後のOracle BAMエンタープライズ・メッセージ・ソースの再作成

エンタープライズ・メッセージ・ソースは、Oracle BAM 10gからOracle BAM 11gに変更されました。したがって、Oracle Fusion Middleware 11gにアップグレードした後、エンタープライズ・メッセージ・ソースを再作成する必要があります。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のOracle BAMエンタープライズ・メッセージ・ソースの作成に関する項を参照してください。