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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorアップグレード・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.9.0)
B70182-03
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1 Oracle Data Integratorのアップグレード・プロセスの概要

この章では、Oracle Data Integratorのアップグレード・プロセスの概要を説明します。この章では、次の項目について説明します。

1.1 アップグレードおよびパッチ適用の理解

この項の内容は次のとおりです。

1.1.1 Oracle Data Integratorのアップグレードの定義

アップグレードという用語は、以前の主要バージョンから次の主要バージョンへの移行を指します。たとえば、Oracle Application Server 10gからOracle Fusion Middleware 11gに移行するにはアップグレードが必要となります。同様に、Oracle Fusion Middleware 11g リリース1(11.1.1.3.0)から11gリリース2(11.1.2.0.0)への移行でもアップグレードが必要です。

このドキュメントでは、Oracle Data Integrator 10gソフトウェアをOracle Fusion Middleware 11gにアップグレードする手順について説明します。

1.1.2 Oracle Data Integratorのパッチ適用の定義

パッチ適用という用語は、既存のインストールに対する小型のファイル・コレクションのコピーを指します。通常、パッチはOracle製品の特定のバージョンに関連付けられており、製品の1つのマイナー・バージョンから同じ製品のより新しいバージョンへの(たとえば、バージョン11.1.1.2.0からバージョン11.1.1.3.0などへの)更新が実行されます。

パッチ・セット・リリース

パッチ・セットとは、同時に適用することを目的とした複数のパッチを単独のパッチにまとめたものです。このような場合、製品バージョン番号は、パッチと同じように変更されます。たとえば、Oracle Data Integratorパッチ・セット1は11gリリース1(11.1.1.5.0)、パッチ・セット2は11gリリース1(11.1.1.6.0)になります。

パッチ・セット・リリースを適用するには、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のOracle Fusion Middlewareの最新のパッチ・セットの適用に関する項の説明に従い、パッチ・セット・インストーラを使用する必要があります。

個別パッチ

Oracle Data Integratorで使用できるもう1つのタイプのパッチは、個別パッチです。個別パッチは累積的でなく、限定された数のバグ修正のみが含まれます。個別パッチを適用しても、製品リリース番号は変更されません。

個別パッチを適用するには、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のOracle Fusion MiddlewareへのOracle OPatchの適用に関する項の説明に従い、OPatchを使用する必要があります。

1.2 Oracle Data Integratorのアップグレードのロードマップ

図1-1は、Oracle Data Integratorのアップグレード処理の概要を示しています。このプロセスを参考にして、既存のOracle Data Integrator環境で実行する必要がある手順について理解してください。


注意:

アップグレードでは、以前の主要バージョンから次の主要バージョンへの移行を行います。たとえば、アップグレードにはOracle Data Integrator 10gからOracle Data Integrator 11gへの移動が必要になる可能性があります。

パッチを適用する場合や小さなファイルの集まりを既存のシステムにコピーする場合は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。


図1-1 ODIのアップグレードのプロセス・フロー

図1-1の説明が続きます
「図1-1 ODIのアップグレードのプロセス・フロー」の説明

表1-1は、アップグレード・プロセスのフロー・チャート(図1-1を参照)に示されている各手順について説明しています。この表には、プロセスの各手順について、詳細情報の参照先も示されています。

表1-1 Oracle Data Integratorのアップグレード手順

タスク 説明 詳細情報

『Oracle Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド』におけるアップグレードの概念の確認

『Oracle Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド』では、互換性に関する情報、使用するOracle Fusion Middlewareコンポーネントをサポートするデータベースのアップグレード方法など、Oracle Data Integrator環境全体をOracle Fusion Middlewareにアップグレードする方法を示す高度な概要が記載されています。

『Oracle Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド』のアップグレード戦略の策定に関する説明

アップグレードの開始ポイントについて

アップグレードの計画前に、Oracle Data Integratorのアップグレードでサポートされる開始ポイントを十分に理解しておく必要があります。

第3.1項「Oracle Data Integratorの開始ポイントの理解」


Oracle Data Integratorコンポーネントのアーキテクチャの決定

Oracle WebLogic Serverの導入により、Oracle Data Integratorのコンポーネントの構成とアーキテクチャが変わります。アップグレードの開始前に、Oracle Fusion Middleware 11gの基本的な構成を十分に理解しておく必要があります。

第3.2項「Oracle Data Integratorコンポーネントのアーキテクチャの計画」


(必要時)サポートされているデータベース・バージョンへのリポジトリ・データベースのアップグレード

Oracle Data Integratorリポジトリは、データベース・スキーマに格納されます。スキーマをアップグレードする前に、データベースがサポート対象のバージョンであることを確認してください。

第3.3項「ODIリポジトリを含むデータベースのアップグレード」


作業リポジトリが正しい作業リポジトリのスキーマおよびホストにアタッチされていることの確認

アップグレード・アシスタントはマスター・リポジトリにアタッチされるすべての作業リポジトリをアップグレードします。アップグレードを実行する前に、作業リポジトリのそれぞれが正しい作業リポジトリのスキーマおよびホストにアタッチされている必要があります。また、ホストがOracle Databaseの場合、作業リポジトリを正しくアップグレードするためには、事前に追加の権限も付与する必要があります。

第3.4項「作業リポジトリが正しいスキーマにアタッチされていることの確認」


アップグレード・アシスタントの実行前に既存のマスターおよび作業リポジトリをコピー(クローニング)

クローニングされたリポジトリ・スキーマに対してリポジトリのアップグレードを実行することをお薦めします。

第3.5項「既存のマスターおよび作業リポジトリのクローニング」


アップグレードするODIスキーマのデータベース・バックアップを作成

リポジトリ・スキーマがクローン済でなく、非クローン済スキーマをアップグレードしようとしている場合は、バックアップの作成は必須です。ODIスキーマのバックアップの実行は、アップグレードに失敗し、コンテンツが破損した場合には特に重要です。バックアップによって、壊れたスキーマを削除し、アップグレードを完了するためにオリジナルを再クローニングできます。

第3.6項「アップグレードするODIリポジトリのデータベース・バックアップの作成」


Oracle Data Integrator 11gのインストールと構成

ODI 11gのインストールではアップグレード・アシスタントを利用できます。

第3.7項「Oracle Data Integrator 11gのインストールと構成」


アップグレード・アシスタントによるアップグレード・プロセスの開始

アップグレード・アシスタントは、Oracle Data Integratorのアップグレード・タスクの大部分を自動化します。

第3.8.1項「Oracle Data Integratorに対するアップグレード・アシスタントの実行」


Oracle Data Integrator中間層をアップグレードするためにアップグレード・アシスタントを実行(この手順は、リポジトリのアップグレードの前または後に実行できます。)

ODIスタンドアロン・エージェントのインストールの場合: この手順では、ユーザーの10gエージェント・ライブラリ、ドライバおよびスクリプト・エンジンを11gスタンドアロン・エージェントのインストール・フォルダにコピーします。

このアップグレード手順は、Java EEコンポーネント(ODI 10g内に存在しないため)および10g Designerまたは11g Studioに適用されません。

第3.8.2項「中間層インスタンスのアップグレード」


Oracle Data Integratorマスター・リポジトリおよび作業リポジトリ・スキーマをアップグレードするためのアップグレード・アシスタントの実行(この手順は、中間層のアップグレードの前または後に実行できます。)

アップグレード・アシスタントはOracle Data Integrator 10gリポジトリ・スキーマをOracle Data Integrator 11gへアップグレードします。

第3.8.3項「Oracle Data Integratorリポジトリのアップグレード」


アップグレード後に必要な手動手順の実行

多くのアップグレード・タスクは、アップグレード・アシスタントによって自動で実行されますが、アップグレード・アシスタントを実行した後で、構成設定を手動で変更する必要がある場合があります。

第4章「アップグレード後のODIの再構成」