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Oracle® Fusion Middleware Oracle Event Processingスタート・ガイド
11gリリース1 (11.1.1.7)
B61656-07
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2 Oracle Event Processingのインストール

この章では、Eclipse IDEで使用する開発ツールも含めて、Oracle Event Processingをインストールおよびアップグレードする手順について説明します。

この章の内容は以下のとおりです。

2.1 インストールの概要

次の手順に従ってOracle Event Processing 11gリリース1 (11.1.1.9)をインストールします。

  1. ご使用のプラットフォームに対応するOracle Event Processingインストーラをダウンロードします。

    1.5項「サポート対象のプラットフォーム」を参照してください。

  2. 使用するJVMを選択します。

    2.1.2項「JVMを選択する」を参照してください。

  3. 製品環境にインストールするか開発環境にインストールするかを決定します。

    2.1.3項「デフォルトのOracle Event Processingドメインocep_domainとサンプル」を参照してください。

  4. Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念を理解します。

    2.1.4項「Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念」

  5. 任意のインストール・モードを選択してOracle Event Processingをインストールします。

    2.1.5項「インストール・モード」を参照してください。

  6. 必要に応じてOracle Event Processingのパッチをインストールします。

    2.5項「Oracle Event Processingパッチのインストール」を参照してください。

  7. 必要に応じてインストール後の作業を実行します。

    2.6項「インストール後の手順」を参照してください。

  8. Oracle Event ProcessingおよびOracle Event Processingアプリケーションを最新のリリースにアップグレードする必要があるかどうかを判断します。

    2.8項「Oracle Event Processing 11gリリース1 (11.1.1.9)へのアップグレード」を参照してください。

  9. Javaベースのビルド・ツールApache Antをインストールします。

    http://ant.apache.org/のApache Antプロジェクトを参照してください。

2.1.1 インストール・プログラムを開始する前に

インストール・プログラムを開始する前に次の情報を確認します。

  • Generic PackageインストーラまたはLinux 64ビット・インストーラを使用してOracle Event ProcessingをUNIXまたはLinuxシステムにインストールする場合は、インストールの前にシステム上でumask027に設定しておくことをお薦めします。これによって確実に、WebLogic Serverファイル権限がインストール中に設定されます。以下のコマンドを使用します。

    umask 027

    このコマンドは、Oracle Event Processingインストーラを実行する予定の同じ端末のウィンドウから実行する必要があります。

  • インストーラは、ローケルが英語に設定されているシステム上で実行します。

2.1.2 JVMを選択する

Oracle Event Processingは、次のJava仮想マシン(JVM)をサポートします。

2.1.2.1 Oracle JRockit Real Time

デフォルトでは、Oracle Event Processingには独自のバージョンのJRockit (MIDDLEWARE_HOME/jrockit_JAVA-VERSION_RJROCKIT-VERSION)が含まれますが、確定的ガベージ・コレクタは含まれません。


注意:

Sun JVM用のOracle Event ProcessingインストーラにはJRockitバージョンは含まれません。

Oracle Event Processingは、Oracle JRockit Real Timeの特定の機能(特にJRockitの確定的ガベージ・コレクタ)にアクセスできると、パフォーマンスが最適になります。

低レイテンシが要求されるアプリケーションでは、オプションとしてOracle JRockit Real Timeをインストールします。


注意:

Javaバージョン5.0または6.0用のOracle JRockit Real Timeをインストールしてください。Javaバージョン1.4.2用のOracle JRockit Real Timeは、このバージョンのOracle Event Processingと互換性がありません。

Oracle JRockit Real Timeの詳細は、http://www.oracle.com/technology/products/jrockit/jrrt/index.htmlを参照してください。

2.1.2.2 Sun JVM

Solaris SPARCでは、Sun JVMがデフォルトのJVMで、Solaris SPARCのインストーラに含まれています。Solaris以外のプラットフォームでSun JVM (JRockitのかわりに)を使用する場合は、Oracle Java SEダウンロード・サイトからJVMをダウンロードします。

詳細については、次を参照してください:

2.1.2.3 その他のプラットフォーム固有JVM

他のプラットフォーム(HPまたはIBM/AIXなど)の場合、プラットフォーム固有の適切なJVMをインストールしておいてください。

詳細については、次を参照してください:

2.1.3 デフォルトのOracle Event Processingドメインocep_domainとサンプル

「標準」インストールを選択した場合は、デフォルトのocep_domainドメイン(デフォルトのパスワードを含む)および製品サンプルはインストールに含まれません。

デフォルトのocep_domainとサンプルをインストールする(推奨)には、「カスタム」オプションを選択します。

「標準」インストールは製品環境のインストールに、「「カスタム」」インストールは開発環境のインストールに適しています。

2.1.4 Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念

Oracle Event Processingをインストールするときは、次のシナリオを考慮します。

詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のOracle Fusion Middlewareの概念とディレクトリ構造に関する項を参照してください。

2.1.4.1 Oracle Event Processing固有のミドルウェア・ホーム

このシナリオでは、図2-1に示すように、Oracle Event Processingを独自のミドルウェア・ホームのディレクトリにスタンドアロン構成でインストールします。

図2-1 Oracle Event Processing固有のミドルウェア・ホーム

図2-1の説明が続きます
「図2-1 Oracle Event Processing固有のミドルウェア・ホーム」の説明

表2-1では、このシナリオでOracle Event Processingで使用できる各種のホーム・ディレクトリを示します。

表2-1 ホーム・ディレクトリおよびOracle Event Processing固有のミドルウェア・ホーム

ホーム・ディレクトリのタイプ ホーム・ディレクトリ

ミドルウェア・ホーム

Oracle Event Processingのインストール時に選択したディレクトリ

WebLogic Serverホーム

なし

Oracle製品ホーム脚注 1 

ocep_11.1

Oracle共通ホーム

なし

ドメイン

MIDDLEWARE_HOME/user_projects/domains/ocep_domain


脚注 1 単にOracleホームとも呼ばれます。

2.1.4.2 既存のOracle Fusion Middlewareホーム

このシナリオでは、図2-2で示すように、Oracle Event Processingを既存のOracle Fusionミドルウェア・ホームにインストールします。

このシナリオでは、Oracle Event Processingを独自のProduct Oracle Homeにインストールしますが、図2-2に示すように、Oracle Event Processingドメインを既存のORACLE_FUSION_MIDDLEWARE_HOME/user_projects/domainsに作成します。

図2-2 既存のOracle Fusionミドルウェア・ホーム内のOracle Event Processing

図2-2の説明が続きます
「図2-2 既存のOracle Fusionミドルウェア・ホーム内のOracle Event Processing」の説明

このサンプルのトポロジでは、同じミドルウェア・ホームにインストールされている2つのOracle製品があります。

  • Oracle Event Processing

  • Oracle SOA Suite

表2-2では、このシナリオでOracle Event Processingで使用できる各種のホーム・ディレクトリを示します。

表2-2 ホーム・ディレクトリと既存のミドルウェア・ホーム

ホーム・ディレクトリのタイプ ホーム・ディレクトリ

ミドルウェア・ホーム

Oracle Fusion Middlewareのインストール時に選択したディレクトリ

WebLogic Serverホーム

Oracle Fusion Middlewareのインストーラによって決定されるディレクトリ

Oracle製品ホーム脚注 1 

ocep_11.1

Oracle共通ホーム

Oracle Fusion Middlewareのインストーラによって決定されるディレクトリ

ドメイン

MIDDLEWARE_HOME/user_projects/domains/ocep_domain


脚注 1 単にOracleホームとも呼ばれます。

2.1.5 インストール・モード

Oracle Event Processingは次のモードで使用します。

2.1.5.1 グラフィカル・モード

グラフィカル・モード・インストールは、対話型のGUIを使用してソフトウェアをインストールする方法です。WindowsシステムとUNIXシステムの両方で実行できます。2.2項「グラフィカル・モードでのOracle Event Processingのインストール」を参照してください。


注意:

グラフィカル・モードのインストールを実行するには、ソフトウェアをインストールするマシンに付属のコンソールで、JavaベースのGUIがサポートされている必要があります。Windowsシステムでは、すべてのコンソールでJavaベースのGUIがサポートされますが、UNIXシステムでは、一部のコンソールでJavaベースのGUIがサポートされません。グラフィカル表示がサポートされていないシステムでは、グラフィカル・モードでインストール・プログラムを起動しようとすると、自動的にコンソール・モード・インストールが開始されます。

2.1.5.2 コンソール・モード

コンソール・モード・インストールは、対話的なテキスト・ベースの表示で、コマンド・ラインからソフトウェアをインストールする方法です。WindowsシステムおよびUNIXシステムのどちらでも使用できます。2.3項「コンソール・モードでのOracle Event Processingのインストール」を参照してください。

2.1.5.3 サイレント・モード

サイレント・モード・インストールでは、非対話的な方法でソフトウェアをインストールします。インストール・オプションを選択するには、XMLプロパティ・ファイルを使用する必要があります。サイレント・モード・インストールには2とおりの方法があります。つまり、スクリプトの一部として、またはコマンド・ラインから実行できます。サイレント・モード・インストールは、インストールの構成を一度だけ設定し、以降はその構成を使用して多くのマシンにインストールを複製する方法です。2.4項「サイレント・モードでのOracle Event Processingのインストール」を参照してください。

2.2 グラフィカル・モードでのOracle Event Processingのインストール

この節では、Oracle Event Processingインストーラのグラフィカル・モードでインストールする方法を説明します。

詳細は、2.1項「インストールの概要」を参照してください。

グラフィカル・モードでのOracle Event Processingのインストール

  1. Oracle Event ProcessingをインストールするWindowsまたはUNIXのコンピュータにログインします。

    必ず、Oracle Event Processingインストールの主な管理者となるユーザーとしてコンピュータにログインしてください。

  2. Oracle Event Processingをインストールするプラットフォームに対応した製品配布ファイルをダウンロードします。

  3. 次の表からプラットフォームに適したコマンドを使用して、グラフィカル・モードでインストール・プログラムを起動します。

    プラットフォーム 手順
    Windows Windowsエクスプローラを使用し、ダウンロード・ディレクトリにある適切なインストール・プログラムをダブルクリックします。
    LinuxまたはSolaris コマンド・ウィンドウを開き、ダウンロード・ディレクトリに移動して、次のコマンドを入力します。
    prompt> chmod a+x filename
    prompt> ./filename
    

    これらのコマンドで、filenameはプラットフォーム固有のインストール・プログラムの名前です(詳細は、http://www.oracle.com/technology/software/products/middleware/htdocs/111110_fmw.htmlを参照)。

    インストール・ログを作成する場合は、-log=full_path_to_log_fileオプションを使用します。例:

    prompt> ./filename -log=C:\logs\server_install.log
    

    インストール・プログラムのロードが完了すると、標準の「ようこそ」ウィンドウが表示されます。

  4. 「次へ」をクリックします。

  5. 「ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの選択」ウィンドウで、既存のOracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリを指定するか、新しいディレクトリを作成します。

    1. 既存のOracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリにインストールするには:

      • 「既存のミドルウェア・ホームを使用する」を選択します。

      • 右側のリストから、既存のOracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリを選択します。

    2. 新規のOracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリにインストールするには:

      • 「新しいミドルウェア・ホームを作成する」を選択します。

      • 「参照」ボタンをクリックして、コンピュータを参照して既存のディレクトリを選択するか、「リセット」をクリックして、ディレクトリをデフォルトのC:\Oracle\Middlewareにリセットします。

      • 「開く」をクリックします。

    Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、c:\oracle_cepなど、Oracle Event Processingのメイン・インストール・ディレクトリです。Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、開発環境や製品環境ごとの適性に応じて、コンピュータ内に1つまたは複数存在できます。

    詳細は、2.1.4項「Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念」を参照してください。

  6. 「次へ」をクリックします。

  7. 「インストール・タイプの選択」ウィンドウで、次のいずれかのオプションを選択できます。

    1. サンプル以外のすべてのOracle Event Processingコンポーネントをインストールし、Oracle Event Processingに付属のOracle JRockit JVMを使用するには:

      • 「標準」を選択します。

      • 「次へ」をクリックします。

      • ステップ10に進みます。

      インストーラ・プログラムは、Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリに、今回のOracle Event Processingリリースに必要なJRockitのバージョンが存在するかを確認します。

      • 必要なJRockitインストールが見つかると、新しいJRockitはインストールされません。

      • 適切なJRockitインストールが見つからない場合、インストーラに含まれるバージョンがOracleミドルウェア・ホームのディレクトリにインストールされます。

    2. デフォルトのocep_domainドメイン(デフォルトのパスワードを含む)およびサンプルを含め、すべてのOracle Event Processingコンポーネントをインストールし、すでにインストール済のSunまたはプラットフォーム固有のJVMを選択するには(またはOracle Event Processing付属のOracle JRockit JVMを使用するには)、次のようにします。

      • 「カスタム」を選択します。

      • 「製品とコンポーネントの選択」ウィンドウで、インストールするコンポーネント(製品サンプルなど)をチェックします。

      • 「次へ」をクリックします。


      注意:

      デフォルトでは、完全インストールにデフォルトのocep_domainドメイン(デフォルトのパスワード)および製品サンプルは含まれません。サンプルをインストールする(推奨)には、「カスタム」オプションを選択します。

      Sun JVMまたはプラットフォーム固有JVMを使用する場合は、「カスタム」オプションを選択する必要があります。


      インストーラ・プログラムでは、使用するJDKを選択し、Oracle Event Processing付属のOracle JRockit JVMをインストールするかどうかを決定できます。

  8. 「JDKの選択」ウィンドウで、Oracle Event ProcessingサーバーのためのJDKを選択します。

    「参照」ボタンを使用して、以前にインストールしたSunまたはプラットフォーム固有JDKを選択します。

    Oracle Event Processing付属のOracle JRockit JVMをインストーラでインストールしない場合は、この項目のチェックを外します。

  9. 「次へ」をクリックします。

  10. 「製品インストール・ディレクトリの選択」ウィンドウで、Oracle Event ProcessingのOracle製品ホーム・ディレクトリのデフォルトの名前(ocep_11.1)を変更できます。

    このディレクトリは任意の名前に変更できますが、わかりやすさと標準化のために、デフォルト名を使用することをお薦めします。たとえば、このドキュメントでは、Oracle製品ホーム・ディレクトリがocep_11.1であることを前提としています。

    詳細は、2.1.4項「Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念」を参照してください。

  11. 「次へ」をクリックします。

  12. Windowsにインストールする場合、管理者権限を持つユーザーとしてログインすると、「ショートカットの場所の選択」ウィンドウが表示され、スタート・メニュー・フォルダを表示する場所を選択できます。次の表に、選択可能なオプションを示します。

    次を選択した場合... 次のことが起こります...
    すべてのユーザー 推奨。マシンに登録されているすべてのユーザーが、インストールしたソフトウェアにアクセスできます。このオプションを選択すると、管理者権限を持たないユーザーがこのインストールで構成ウィザードを使用してドメインを作成しても、「スタート」メニューにそのドメインのショートカットは作成されません。この場合、ユーザーは必要に応じてローカルのスタート・メニュー・フォルダに手動でショートカットを作成できます。
    ローカル・ユーザー このマシンに登録されている他のユーザーは、このインストールの「スタート」メニューのエントリにアクセスできません。

    管理者権限を持たないユーザーとしてログインした場合、「スタート」メニューのエントリがユーザーのローカルのスタート・メニュー・フォルダに作成されます。

  13. 「次へ」をクリックします。

  14. 「インストールの概要」ウィンドウが表示され、インストールしようとしている製品およびコンポーネントとおおよそのサイズ(MB)が表示されます。このウィンドウではインストール内容を確認するだけです。コンポーネントがインストールされるように変更するには、「前へ」ボタンを使用して適切なウィンドウに戻ります。

  15. 「次へ」をクリックします。

    インストーラ・プログラムにより、Oracle Event Processingがインストールされます。製品が正常にインストールされたことを示す「インストール完了」ウィンドウが表示されます。

  16. 「完了」をクリックしてプログラムを終了します。

  17. 2.6項「インストール後の手順」で、インストール後の手順を確認してください。

2.3 コンソール・モードでのOracle Event Processingのインストール

この節では、Oracle Event Processingインストーラのコンソール・モードでインストールする方法を説明します。

コンソール・モード・インストールは、対話的なテキスト・ベースの表示で、コマンド・ラインを使用してソフトウェアをインストールする方法です。WindowsおよびUNIXシステムの両方で使用できます。

コンソール・モードでインストールする場合、各セクションでのプロンプトに応答して選択肢の番号を入力するか、[Enter]を押してデフォルトを受け入れます。インストール・プロセスを終了するには、プロンプトでexit(または省略形のx)と入力します。選択内容を確認または変更する場合は、プロンプトでprevious(または省略形のp)と入力します。次のウィンドウに進むには、next(または省略形のn)と入力します。


注意:

次の手順では、Windowsの規則(パス名のバックスラッシュなど)を使用しています(たとえばC:\oracle_cep\ocep_11.1)。UNIXシステムでパス名を入力する場合は、UNIXの規則を使用します。たとえば、/oracle_cep/ocep_11.1のようにパス名にフォワード・スラッシュを使用します。

詳細は、2.1項「インストールの概要」を参照してください。

コンソール・モードでのOracle Event Processingのインストール

  1. Oracle Event ProcessingをインストールするWindowsまたはLinuxのコンピュータにログインします。

    必ず、Oracle Event Processingインストールの主な管理者となるユーザーとしてコンピュータにログインしてください。

  2. Oracle Event Processingをインストールするプラットフォームに対応した製品配布ファイルをダウンロードします。

  3. 使用するプラットフォームに適した次の表のコマンドを使用して、コンソール・モードでインストール・プログラムを起動します。

    プラットフォーム 手順
    Windows コマンド・ウィンドウを開き、ダウンロード・ディレクトリに移動して、次のコマンドを入力します。
    prompt> filename -mode=console
    

    これらのコマンドで、filenameはプラットフォーム固有のインストール・プログラムの名前です(詳細は、http://www.oracle.com/technology/software/products/middleware/htdocs/111110_fmw.htmlを参照)。

    インストール・ログを作成する場合は、-log=full_path_to_log_fileオプションを使用します。例:

    prompt> filename -mode=console -log=C:\logs\server_install.log
    
    Linux コマンド・ウィンドウを開き、ダウンロード・ディレクトリに移動して、次のコマンドを入力します。
    prompt> chmod a+x filename
    prompt> ./filename -mode=console
    

    これらのコマンドで、filenameはプラットフォーム固有のインストール・プログラムの名前です(詳細は、http://www.oracle.com/technology/software/products/middleware/htdocs/111110_fmw.htmlを参照)。

    インストール・ログを作成する場合は、-log=full_path_to_log_fileオプションを使用します。例:

    prompt> ./filename -mode=console -log=C:\logs\server_install.log
    

  4. ウェルカム・プロンプトで、「next」(短縮して「n」)と入力するか、または[Enter]を押してインストール・プロセスを続行します。

  5. 「ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの選択」ウィンドウで、既存のOracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリを指定するか、新しいディレクトリを作成します。

    1. 既存のOracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリにインストールするには:

      • 既存のOracleミドルウェア・ホームのディレクトリの番号を入力します。

    2. 新規のOracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリにインストールするには:

      • Oracleミドルウェア・ホームのディレクトリを新規に作成するには、1を入力します。

      • インストール・プログラムによって、新規にOracleミドルウェア・ホームを作成するために必要な手順が示されます。

        C:\oracle_cep2のように、Oracleミドルウェア・ホームのディレクトリをフル・パスで正確に入力します。


        注意:

        パスの終わりにはファイル・セパレータ文字は付けません。つまり、C:\mydir\ではなく、C:\mydirと入力します。

        存在しないディレクトリを指定した場合は、そのディレクトリが作成されます。

    Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、c:\oracle_cepなど、Oracle Event Processingのメイン・インストール・ディレクトリです。Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、開発環境や製品環境ごとの適性に応じて、コンピュータ内に1つまたは複数存在できます。

    詳細は、2.1.4項「Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念」を参照してください。

  6. Oracleミドルウェア・ホームのディレクトリの選択内容を確認し、next(またはn)を入力します。

  7. 「インストール・タイプの選択」ウィンドウで、次のいずれかのオプションを選択できます。

    1. サンプル以外のすべてのOracle Event Processingコンポーネントをインストールし、Oracle Event Processingに付属のOracle JRockit JVMを使用するには:

      • 1を入力して、標準インストールを選択します。

      • ステップ9に進みます。

      インストーラ・プログラムは、Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリに、今回のOracle Event Processingリリースに必要なJRockitのバージョンが存在するかを確認します。

      • 必要なJRockitインストールが見つかると、新しいJRockitはインストールされません。

      • 適切なJRockitインストールが見つからない場合、インストーラに含まれるバージョンがOracleミドルウェア・ホームのディレクトリにインストールされます。

    2. デフォルトのocep_domainドメイン(デフォルトのパスワードを含む)およびサンプルを含め、すべてのOracle Event Processingコンポーネントをインストールし、すでにインストール済のSunまたはプラットフォーム固有のJVMを選択するには(またはOracle Event Processing付属のOracle JRockit JVMを使用するには)、次のようにします。

      • 2を入力して、カスタム・インストールを選択します。

      • 「インストールするコンポーネントの選択」ウィンドウで、カッコ内の番号を入力して、インストールするコンポーネント(サンプルなど)を切り替えます。リストの選択内容を切り替えるには、番号を入力します。オプションの横にチェック・マークが表示されているとき、そのオプションが選択されています。オプションを選択解除するには、もう一度その番号を入力するとチェック・マークが消えます。

      • コンポーネントを選択したら、next(またはn)と入力します。


      注意:

      デフォルトでは、完全インストールにデフォルトのocep_domainドメイン(デフォルトのパスワード)および製品サンプルは含まれません。サンプルをインストールする(推奨)には、「カスタム」オプションを選択します。

      Sun JVMまたはプラットフォーム固有JVMを使用する場合は、「カスタム」オプションを選択する必要があります。


      インストーラ・プログラムでは、使用するJDKを選択し、Oracle Event Processing付属のOracle JRockit JVMをインストールするかどうかを決定できます。

  8. 「JDKの選択」ウィンドウで、Oracle Event ProcessingサーバーのためのJDKを選択します。

    • ローカルJDKを追加するには、「ローカルJdkを追加」オプション(1)を選択します。

      インストール・プログラムによって、ローカルJDKを追加するために必要な手順が示されます。

      JDKディレクトリのフル・パスを入力してください。例:

      C:\Program Files\Java\jdk1.6.0_14
      

      さらにJDKを追加するには、再び1を選択します。

    • 「JDKの選択」ウィンドウで、カッコ内の番号を入力して、必要なJDKを切り替えます。リストの選択内容を切り替えるには、番号を入力します。オプションの横にチェック・マークが表示されているとき、そのオプションが選択されています。オプションを選択解除するには、もう一度その番号を入力するとチェック・マークが消えます。

      Oracle Event Processing付属のOracle JRockit JVMをインストーラでインストールしない場合は、この項目のチェックを外します。

    • ローカルJDKを選択したら、next(またはn)と入力します。

  9. 「製品インストール・ディレクトリの選択」ウィンドウで、Oracle Event ProcessingのOracle製品ホーム・ディレクトリのデフォルトの名前(ocep_11.1)を変更できます。

    このディレクトリは任意の名前に変更できますが、わかりやすさと標準化のために、デフォルト名を使用することをお薦めします。たとえば、このドキュメントでは、Oracle製品ホーム・ディレクトリがocep_11.1であることを前提としています。

    詳細は、2.1.4項「Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念」を参照してください。

    指定し終わったらnext(またはn)と入力します。

  10. Windowsにインストールする場合、管理者権限を持つユーザーとしてログインすると、「ショートカットの場所の選択」ウィンドウが表示され、スタート・メニュー・フォルダを表示する場所を選択できます。次の表に、選択可能なオプションを示します。

    次を選択した場合... 次のことが起こります...
    1 すべてのユーザー 推奨。マシンに登録されているすべてのユーザーが、インストールしたソフトウェアにアクセスできます。このオプションを選択すると、管理者権限を持たないユーザーがこのインストールで構成ウィザードを使用してドメインを作成しても、「スタート」メニューにそのドメインのショートカットは作成されません。この場合、ユーザーは必要に応じてローカルのスタート・メニュー・フォルダに手動でショートカットを作成できます。
    2 ローカル・ユーザー このマシンに登録されている他のユーザーは、このインストールの「スタート」メニューのエントリにアクセスできません。

    管理者権限を持たないユーザーとしてログインした場合、「スタート」メニューのエントリがユーザーのローカルのスタート・メニュー・フォルダに作成されます。

    該当する番号を入力します。

  11. 指定し終わったらnext(またはn)と入力します。

  12. 「インストールの概要」ウィンドウが表示され、インストールしようとしている製品およびコンポーネントとおおよそのサイズ(MB)が表示されます。このウィンドウではインストール内容を確認するだけです。コンポーネントがインストールされるように変更するには、Previousと入力して適切なウィンドウに戻ります。

  13. next(またはn)を入力します。

    インストーラ・プログラムにより、Oracle Event Processingがインストールされます。製品が正常にインストールされたことを示す「インストール完了」ウィンドウが表示されます。

  14. exitと入力してプログラムを終了します。

  15. 2.6項「インストール後の手順」で、インストール後の手順を確認してください。

2.4 サイレント・モードでのOracle Event Processingのインストール

この節では、Oracle Event Processingインストーラのサイレント・モードでインストールする方法を説明します。

サイレント・モード・インストールでは、非対話的な方法でソフトウェアをインストールします。インストール・オプションを選択するには、XMLプロパティ・ファイルを使用する必要があります。

詳細は、2.1項「インストールの概要」を参照してください。

サイレント・モードでのOracle Event Processingのインストール

  1. Oracle Event ProcessingをインストールするWindowsまたはUNIXのコンピュータにログインします。

    必ず、Oracle Event Processingインストールの主な管理者となるユーザーとしてコンピュータにログインしてください。

  2. Oracle Event Processingをインストールするプラットフォームに対応した製品配布ファイルをダウンロードします。

  3. 構成設定を定義するsilent.xmlファイルを作成します。通常、これは対話型インストール・プロセスでユーザーによって入力されます。

    2.4.1項「サイレント・モード・インストール用のsilent.xmlファイルの作成」を参照してください。


    注意:

    silent.xmlファイルのエントリが不適切な場合は、インストール・エラーが発生することがあります。原因を特定しやすいように、インストール・プログラムを開始するときにログ・ファイルを作成することをお薦めします。

  4. 使用するプラットフォームに適した次の表のコマンドを使用して、サイレント・モードでインストール・プログラムを起動します。

    プラットフォーム 手順
    Windows コマンド・ウィンドウを開き、ダウンロード・ディレクトリに移動して、次のコマンドを入力します。
    prompt> filename -mode=silent -silent_xml=path_to_xml_file
    

    このコマンドで、filenameはご使用のプラットフォーム固有のインストール・プログラムの名前(詳細はhttp://www.oracle.com/technology/software/products/middleware/htdocs/111110_fmw.htmlを参照)、path_to_xml_fileは前の手順で作成したsilent.xmlテンプレート・ファイルのフル・パス名です。

    インストール・ログを作成する場合は、-log=full_path_to_log_fileオプションを使用します。例:

    prompt> filename -mode=silent -silent_xml=path_to_xml_file  -log=C:\logs\server_install.log
    
    LinuxまたはSolaris コマンド・ウィンドウを開き、ダウンロード・ディレクトリに移動して、次のコマンドを入力します。
    prompt> chmod a+x filename
    prompt> ./filename -mode=silent -silent_xml=path_to_xml_file
    

    これらのコマンドで、filenameはご使用のプラットフォーム固有のインストール・プログラムの名前(詳細はhttp://www.oracle.com/technology/software/products/middleware/htdocs/111110_fmw.htmlを参照)、path_to_xml_fileは前の手順で作成したsilent.xmlテンプレート・ファイルのフル・パス名です。

    インストール・ログを作成する場合は、-log=full_path_to_log_fileオプションを使用します。例:

    prompt> ./filename -mode=silent -silent_xml=path_to_xml_file  -log=C:\logs\server_install.log
    

    Oracleインストーラ・ウィンドウが表示され、ファイルを抽出中であることが示されます。その他のプロンプトやテキストは表示されません。

    インストールが完了すると、Oracleインストーラ・ウィンドウが閉じます。

    サイレント・インストールの成功または失敗の詳細は、2.4.3項「コマンド・ウィンドウでの終了コードの戻り値」を参照してください。

  5. 2.6項「インストール後の手順」で、インストール後の手順を確認してください。

2.4.1 サイレント・モード・インストール用のsilent.xmlファイルの作成

サイレント・モードでOracle Event Processingをインストールする場合は、XMLファイル(silent.xml)を使用して、インストール・プログラムで実装するインストール・オプションを決定します。

サイレントモード・インストール用のsilent.xmlファイルを作成するには:

  1. 任意のテキスト・エディタを使用して、Oracle Event Processingをサイレント・モードでインストールするコンピュータにsilent.xmlという空のファイルを作成します。

  2. 例2-1に示すサンプルのXMLファイルの内容を、独自のsilent.xmlファイルにコピーします。

    例2-1 サイレント・モード・インストール用のsilent.xmlファイルのサンプル

    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
    <!-- Silent installer option: -mode=silent -silent_xml=C:\oracle\silent.xml -->
    <bea-installer> 
        <input-fields>
            <data-value name="BEAHOME"            value="C:\oracle_cep" />
            <data-value name="USER_INSTALL_DIR"   value="C:\oracle_cep\ocep_11.1" />
            <data-value name="INSTALL_SHORTCUT_IN_ALL_USERS_FOLDER"   value="yes"/>
            <data-value name="COMPONENT_PATHS" value="Oracle Event Processing" />
        </input-fields> 
    </bea-installer>
    
  3. 作成したsilent.xmlファイルで、構成を反映するように表2-3に示すキーワードの値を編集します。

    たとえば、ORACLE_CEP_HOMEディレクトリ(e:\oracle_cep)にインストールする場合、対応する<data-value>要素を次のように更新します。

    <data-value name="BEAHOME" value="e:\oracle_cep" />
    

    表2-3 silent.xmlファイルの値

    このデータ値名に対して... 次の値を入力...

    BEAHOME脚注 1 

    選択したOracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリのフル・パス名。

    詳細は、2.1.4項「Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念」を参照してください。

    USER_INSTALL_DIR

    選択したOracle Event ProcessingのOracle製品ホーム・ディレクトリのフル・パス名。

    詳細は、2.1.4項「Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念」を参照してください。

    INSTALL_SHORTCUT_IN_ALL_USERS_FOLDER

    Windowsのみ。指定:

    • All Usersフォルダにショートカットを作成するには、この値をtrueまたはyesに設定します。

    • falseまたはnoを設定した場合、ローカル・ユーザーのフォルダにショートカットを作成します。

    All Usersフォルダに「スタート」メニューのショートカットを作成するには、インストールを実行しているユーザーに管理者権限が必要です。

    指定しない場合、このパラメータのデフォルト値はtrueです。

    COMPONENT_PATHS

    システムにインストールするOracle Event Processingのコンポーネントおよびサブコンポーネントを指定します。次の値を使用します。

    • Oracle Event Processing

    • Oracle Event Processing/Event Server

    • Oracle Event Processing/Event Serverのサンプル

    これらの値の入力の詳細は、2.4.2項「コンポーネント選択のガイドライン」を参照してください。

    silent.xmlファイルにCOMPONENT_PATHSデータ値名を含めなかった場合は、完全なOracle Event Processing製品がインストールされます。

    LOCAL_JVMS

    サポート対象のインストール済JVMを選択するオプション。

    注意: LOCAL_JVMSトークンの存在は、任意のデフォルト・セレクションを無効にし、このトークンにアサインされた値のみをユーザー・セレクションとして設定します。トークンの値はパイプ(|)で分けられたJavaHomesです。


    脚注 1 パスの終わりにはファイル・セパレータ文字は付けません。つまり、C:\mydirectory\ではなく、C:\mydirectoryと入力します。


    注意:

    サイレント・インストールでは、LOCAL_JVMSデータ値はサポートされません。ローカルJVMを定義するには、2.2項「グラフィカル・モードでのOracle Event Processingのインストール」の説明に従って、グラフィカル・モード・インストールを使用する必要があります。

  4. ファイルを任意のディレクトリに保存します。

2.4.2 コンポーネント選択のガイドライン

データ値名COMPONENT_PATHSに値を指定する場合は、次のガイドラインに従います。

  • インストールする製品コンポーネントを指定すると、完全インストールのデフォルトでインストールされるすべてのサブコンポーネントもインストールされます。たとえば、次のエントリはOracle Event Processingとサンプルの両方をインストールします。

    <data-value name="COMPONENT_PATHS" 
        value="Oracle Event Processing" />
    
  • 複数のコンポーネントまたはサブコンポーネントをインストールする場合は、コンポーネントを縦棒(|)で区切ります。縦棒の前後にスペースを入れないでください。

  • サブコンポーネントを指定する場合は、エントリごとにコンポーネントとサブコンポーネントの組合せを指定する必要があります。たとえば、Oracle Event Processingおよびサンプルを明示的にインストールする場合、ファイルに次の行を入力します。

    <data-value name="COMPONENT_PATHS" value="Oracle Event Processing/Event Server|Oracle Event Processing/Event Server Samples" />
    

    注意:

    このリリースのOracle Event Processingにはサーバー本体とサンプルのみが含まれています。そのため、上記の例は最初の箇条書きの例と同等です。

2.4.3 コマンド・ウィンドウでの終了コードの戻り値

サイレント・モードで実行した場合は、インストール・プログラムによってインストールが成功したか失敗したかを示す終了コードが生成されます。表2-4に、この終了コードを示します。

表2-4終了コード

コード 説明

0

インストールは正常に完了しました

-1

インストールは致命的なエラーにより失敗しました

-2

インストールは内部的なXML解析エラーのために失敗しました


例2-2は、サイレント・モードでインストール・プログラムを呼び出し、スクリプトを実行したコマンド・ウィンドウに終了コードをエコーするWindowsコマンド・ファイルのサンプルを示しています。

例2-2 サイレント・モードの終了コードを表示するWindowsコマンド・ファイルのサンプル

rem Execute the installer in silent mode
@echo off
ofm_ocep_generic_11.1.1.1.0_32_disk1_1of1.exe -mode=silent -silent_xml=C:\downloads\silent.xml -log=C:\logs\products_silent.log

@rem Return an exit code to indicate success or failure of installation
set exit_code=%ERRORLEVEL%

@echo.
@echo Exitcode=%exit_code%
@echo.
@echo Exit Code Key
@echo ---------------
@echo  0=Installation completed successfully
@echo -1=Installation failed due to a fatal error
@echo -2=Installation failed due to an internal XML parsing error
@echo.

2.4.4 サイレント・モードでのOracle Event Processingのアンインストール

この節では、インストール時に格納されたスクリプトを使用してOracle Event Processingをサイレント・モードでアンインストールする方法を説明します。このスクリプトをサイレント・モードで実行できます。

サイレント・モードでのOracle Event Processingのインストール

  1. Oracle Event ProcessingをアンインストールするWindowsまたはUNIXのコンピュータにログインします。

    必ず、Oracle Event Processingインストールの主な管理者となるユーザーとしてコンピュータにログインしてください。

  2. ご使用のプラットフォームに適したコマンドを次の表から選択し、アンインストール・スクリプトを実行します。

    プラットフォーム 手順
    Windows コマンド・ウィンドウを開き、次のコマンドを入力します。
    prompt> $BEA_HOME\ocep_11.1\uninstall\uninstall.cmd -mode=silent
    

    上のコマンドでは、製品をインストールしたときに$BEA_HOMEを設定していることを前提としています。

    LinuxまたはSolaris コマンド・ウィンドウを開き、次のコマンドを入力します。
    prompt> $BEA_HOME/ocep_11.1/uninstall/uninstall.sh -mode=silent
    

    上のコマンドでは、製品をインストールしたときに$BEA_HOMEを設定していることを前提としています。


2.5 Oracle Event Processingパッチのインストール

Oracle Event Processingのメンテナンスおよびセキュリティの更新はMy Oracle Supportからダウンロードできます。詳細は、『Oracle Smart Update Oracle WebLogic Serverへのパッチ適用』を参照してください。

2.6 インストール後の手順

Oracle Event Processingのインストール後に:

  • IBM JVM on IBM AIX (64ビット)と併用する目的でOracle Event Processingをインストールしている場合、各Oracle Event Processingドメイン・ディレクトリに対して、2.6.1項「IBM JDKとの併用を目的としたOracle Event Processingの構成」に記載されている説明に従って変更を行います。

  • 製品サンプルを実行してみます。

  • 2.7項「Oracle Event Processing IDE for Eclipseのインストール」に記載されている説明に従ってOracle Event Processing IDE for Eclipseをインストールします。

  • オプションで、ユーザー独自のOracle Event Processingドメインを作成できます。

    参照:

    • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing管理者ガイド』のOracle Event Processingスタンドアロンサーバー・ドメインの作成に関する項

    • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing管理者ガイド』のOracle Coherenceを使用したOracle Event Processingマルチサーバー・ドメインの作成に関する項

    • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing管理者ガイド』のOracle Event Processingネイティブ・クラスタリングを使用したOracle Event Processingマルチサーバー・ドメインの作成に関する項


    注意:

    デフォルトのオプションを使用してOracle Event Processingをインストールしている場合、独自のOracle Event Processingドメインを作成する必要があります。詳細は、2.1.3項「デフォルトのOracle Event Processingドメインocep_domainとサンプル」を参照してください。

  • Oracle Event Processingアプリケーションを作成し、独自のドメインにデプロイします。

    プログラミング・モデルの説明、アプリケーションを構成する様々なコンポーネントの詳細およびコンポーネントの連動のしくみは、『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing for Eclipse開発者ガイド』のOracle Event Processingアプリケーション作成の概要に関する項を参照してください。

2.6.1 Oracle Event ProcessingのIBM JDK用の構成

IBM JDKで使用するためにOracle Event Processingをインストールした場合は、オペレーティング・システムおよびプロセッサ・アーキテクチャによって、IBM AIXのネットワーク・オプションとOracle Event Processingの各ドメイン・ディレクトリのsetDomainEnvスクリプトに変更を加える必要があります。ここでは次の項目について説明します。

2.6.1.1 Oracle Event ProcessingをIBM JVM on IBM AIX (64ビット)用に構成する方法

IBM JDK on IBM AIX (64ビット)で使用するためにOracle Event Processingをインストールした場合は、IBM AIXのネットワーク・オプションとOracle Event Processingの各ドメイン・ディレクトリのsetDomainEnvスクリプトに変更を加える必要があります。

Oracle Event ProcessingをIBM JVM on IBM AIX (64ビット)用に構成する方法

  1. 次のコマンドを実行し(スーパー・ユーザー権限すなわちsudoを使用)、AIXのネットワーク・オプションを変更します。

    no -o rfc1323=1
    no -o sb_max=4194304
    
  2. ドメイン・ディレクトリに移動します。

    たとえば、MIDDLEWARE_HOME\user_projects\domains\ocep_domain\defaultserverです。

  3. setDomainEnv.shスクリプトを編集して、次の行を追加します。

    export IBM_JAVA_OPTIONS="-Djava.net.preferIPv4Stack=true -Djava.net.preferIPv6Addresses=false"
    

2.7 Oracle Event Processing IDE for Eclipseのインストール

Oracle Event Processing IDE for Eclipseは、Oracle Event Processingのアプリケーションを開発、デプロイおよびデバッグできるよう設計されているEclipse IDE用のプラグインのセットです。

詳細については、次を参照してください:

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing for Eclipse開発者ガイド』の最新のOracle Event Processing IDE for Eclipseのインストールに関する項

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing for Eclipse開発者ガイド』のOracle Event Processingで配布されるOracle Event Processing IDE for Eclipseのインストールに関する項

2.8 Oracle Event Processing 11gリリース1 (11.1.1.9)へのアップグレード

Oracle Event Processing 11g リリース1 (11.1.1.9)へのアップグレードは2つのステップで実行します。まずアプリケーションをアップグレードし、次にアプリケーションのデプロイ先となるドメインをアップグレードします。

表2-5に、サポートされるアップグレード・パスで実行する必要がある手順を示します:

詳細は、2.8.5項「後方互換性について」を参照してください。

2.8.1WebLogic Event Server 2.0ドメインのOracle Event Processing 10.3へのアップグレード

ここでは、Oracle Event Processing 10.3で正常に実行できるようにWebLogic Event Server 2.0ドメインをアップグレードするために実行する手順を説明します。便宜上、既存のWebLogic Event Server 2.0ドメインは/bea/user_projects/domains/mydomain20ディレクトリにあるとします。

WebLogic Event Server 2.0ドメインをOracle Event Processing 10.3にアップグレードするには:

  1. 構成ウィザードを使用して一時的なOracle Event Processing 10.3ドメインを作成します。この手順の後半のステップで、新しいOracle Event Processing 10.3ドメイン内のファイルを使用または参照する必要があります。新しいドメインを使用するのが最適な方法です。このドメインは後で必要に応じて削除できます。

    この手順では、新しいOracle Event Processing 10.3ドメインをmydomain30とし、そのドメインにdefaultserverという単一のサーバーがあるとします。サーバー・ファイルは/oracle_cep/user_projects/domains/mydomain30/defaultserverディレクトリにあるとします。

    『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing管理者ガイド』のOracle Event Processingスタンドアロンサーバー・ドメインの作成に関する項を参照してください。

  2. WebLogic Event Server 2.0サーバーが現在実行中の場合は、停止します。

  3. 必要に応じてドメインを復元できるように、WebLogic Event Server 2.0ドメインのバックアップ・コピーを作成します。

  4. WebLogic Event Server 2.0ドメインにある次の2つのファイルをOracle Event Processing 10.3ドメインの同等のファイルと置き換えます。

    • lib/XACMLAuthorizerInit.ldift

    • lib/XACMLRoleMapperInit.ldift

    WebLogic Event Server 2.0のファイルはドメイン・ディレクトリ(この例では/bea/user_projects/domains/mydomain20)を基準とする相対的な場所にあり、Oracle Event Processing 10.3のファイルはドメイン・ディレクトリの下のサーバー・ディレクトリ(この例では/oracle_cep/user_projects/domains/mydomain30/defaultserver)を基準とする相対的な場所にあります。

  5. 任意のテキスト・エディタを使用して、WebLogic Event Server 2.0ドメインのatnstore.txtファイルを開きます。このファイルは、メイン・ドメイン・ディレクトリのconfigサブディレクトリにあります。このファイルに新しいOracle 10.3グループを追加します。

    group: wlevsDeployers
    description:
    group: wlevsApplicationAdmins
    description:
    group: wlevsBusinessUsers
    description:
    group: wlevsOperators
    description:
    
  6. WebLogic Event Server 2.0ドメインにある次のファイルとディレクトリ(存在する場合)を削除します。

    • FileBasedDefaultCredentialMappermy-realmInit.initialized

    • FileBasedXACMLAuthorizermy-realmInit.initialized

    • FileBasedXACMLRoleMappermy-realmInit.initialized

    • rm

    • cm

    • atz

  7. WebLogic Event Server 2.0ドメインのstartwlevs.cmd(Windows)またはstartwlevs.sh(UNIX)コマンド・スクリプトを更新し、新しいOracle 10.3バイナリを指すようにします。

  8. WebLogic Event Server 2.0ドメインのstopwlevs.cmd(Windows)またはstopwlevs.sh(UNIX)コマンド・スクリプトを更新し、新しいOracle 10.3バイナリを指すようにします。

  9. Oracle 10.3バイナリを使用して2.0ドメインでサーバーを起動します。

    『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing管理者ガイド』のスタンドアロンサーバー・ドメインでのOracle Event Processingサーバーの起動および停止に関する項を参照してください。

  10. このアップグレード手順で、新しいユーザーを作成してグループに割り当てた場合は特に、2.0ドメインのセキュリティ構成が変更される可能性があります。その場合は、Visualizerを使用してセキュリティを再構成します。

    参照:

    • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing Visualizerユーザーズ・ガイド』のセキュリティ・タスクに関する項

    • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing管理者ガイド』のOracle Event Processingのセキュリティの構成に関する項

2.8.2 Oracle Event Processing 10.3ドメインのOracle Event Processing 11gリリース1 (11.1.1.9)へのアップグレード

ここでは、Oracle Event Processing 11g リリース1 (11.1.1)で正常に実行できるようにOracle Event Processing 10.3ドメインをアップグレードするための手順を説明します。わかりやすくするため、既存のOracle Event Processing 10.3ドメインは/bea/user_projects/domains/mydomain103ディレクトリにあるとします。

Oracle Event Processing 10.3ドメインをOracle Event Processing 11gリリース1 (11.1.1.9)にアップグレードするには:

  1. 構成ウィザードを使用して一時的なOracle Event Processing 11gリリース1 (11.1.1.9)ドメインを作成します。この手順の後半のステップで、新しいOracle Event Processing 11gリリース1 (11.1.1.9)ドメイン内のファイルを使用または参照する必要があります。新しいドメインを使用するのが最善です。このドメインは後で必要に応じて削除できます。

    この手順では、新しいOracle Event Processing 11g リリース1 (11.1.1)ドメインをmydomain11とし、そのドメインにdefaultserverという単一のサーバーがあるとします。サーバー・ファイルは/oracle_cep/user_projects/domains/mydomain11/defaultserverディレクトリにあるとします。

    『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing管理者ガイド』のOracle Event Processingスタンドアロンサーバー・ドメインの作成に関する項を参照してください。

  2. WebLogic Event Server 10.3サーバーが現在実行中の場合は、停止します。

  3. 必要に応じてドメインを復元できるように、WebLogic Event Server 10.3ドメインのバックアップ・コピーを作成します。

  4. WebLogic Event Server 10.3ドメインにある次の2つのファイルをOracle Event Processing 11g リリース1 (11.1.1)ドメインの同等のファイルと置き換えます。

    • lib/XACMLAuthorizerInit.ldift

    • lib/XACMLRoleMapperInit.ldift

    WebLogic Event Server 10.3のファイルはドメイン・ディレクトリ(この例では/bea/user_projects/domains/mydomain30)を基準とする相対的な場所にあり、Oracle Event Processing 11g リリース1 (11.1.1)のファイルはドメイン・ディレクトリの下のサーバー・ディレクトリ(この例では/oracle_cep/user_projects/domains/mydomain11/defaultserver)を基準とする相対的な場所にあります。

  5. 任意のテキスト・エディタを使用して、WebLogic Event Server 10.3ドメインのatnstore.txtファイルを開きます。このファイルは、メイン・ドメイン・ディレクトリのconfigサブディレクトリにあります。このファイルに新しいOracle 11gリリース1 (11.1.1.9)グループを追加します。

    group: wlevsDeployers
    description:
    group: wlevsApplicationAdmins
    description:
    group: wlevsBusinessUsers
    description:
    group: wlevsOperators
    description:
    
  6. WebLogic Event Server 10.3ドメインにある次のファイルとディレクトリ(存在する場合)を削除します。

    • FileBasedDefaultCredentialMappermy-realmInit.initialized

    • FileBasedXACMLAuthorizermy-realmInit.initialized

    • FileBasedXACMLRoleMappermy-realmInit.initialized

    • rm

    • cm

    • atz

  7. WebLogic Event Server 10.3ドメインのstartwlevs.cmd (Windows)またはstartwlevs.sh (Unix)コマンド・スクリプトを更新し、新しいOracle 11gリリース1 (11.1.1.9)バイナリを指すようにします。

  8. WebLogic Event Server 10.3ドメインのstopwlevs.cmd (Windows)またはstopwlevs.sh (UNIX)コマンド・スクリプトを更新し、新しいOracle 11gリリース1 (11.1.1.9)バイナリを指すようにします。

  9. Oracle 11gリリース1 (11.1.1.9)のバイナリを使用して10.3ドメインのサーバーを起動します。

    『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing管理者ガイド』のスタンドアロンサーバー・ドメインでのOracle Event Processingサーバーの起動および停止に関する項を参照してください。

  10. このアップグレード手順で、新しいユーザーを作成してグループに割り当てた場合は特に、10.3ドメインのセキュリティ構成が変更される可能性があります。その場合は、Visualizerを使用してセキュリティを再構成します。

    参照:

    • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing Visualizerユーザーズ・ガイド』のセキュリティ・タスクに関する項

    • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing管理者ガイド』のOracle Event Processingのセキュリティの構成に関する項

2.8.3 Oracle Event Processing 10.3で実行するためのWebLogic Event Server 2.0アプリケーションのアップグレード

この節では、WebLogic Event Serverバージョン2.0で開発したアプリケーションをOracle Event Processing 10.3で実行できるようにアップグレードするために必要な手順を説明します。

WebLogic Event Server 2.0ドメインをOracle Event Processing 10.3での実行のためにアップグレードするには:

  1. MANIFEST.MFファイルを更新して、SpringフレームワークおよびOracle Event Processingパッケージの新しいバージョンと新しい必須のパッケージがインポートされるようにします。具体的には次のとおりです。

    • インポートされたすべてのSpringフレームワーク・パッケージのバージョンを2.5.5に更新します。例:

      Import-Package:
          org.springframework.aop.framework;version="2.5.5",
          org.springframework.aop;version="2.5.5",
          ...
      
    • インポートされたOracle Event Processingパッケージのバージョンを3.0.0.0に更新します。例:

      Import-Package:
          com.bea.wlevs.ede;version="3.0.0.0",
          com.bea.wlevs.ede.api;version="3.0.0.0",
          ...
      
    • 次のパッケージが Import-Package ヘッダーに含まれていない場合は、追加します。

      Import-Package:
          com.bea.wlevs.management.configuration.spi;version="3.0.0.0",
          com.bea.wlevs.management.spi;version="3.0.0.0",
          com.bea.wlevs.monitor;version="3.0.0.0",
          com.bea.wlevs.spi;version="3.0.0.0",
          com.bea.wlevs.spring.support;version="3.0.0.0",
          commonj.work;version="1.4.0.0",
          org.springframework.osgi.extensions.annotation;version="1.1.0",
          com.bea.wlevs.ede.spi;version="3.0.0.0",
          com.bea.wlevs.configuration.internal;version="3.0.0.0",
          ...
      
  2. SpringまたはSpring Dynamic Modules for OSGI (Spring DM)の機能をアプリケーションで使用する場合、Springアプリケーションのコンテキスト・ファイルでの機能の宣言が変更されている可能性があります。これに該当する場合は、Oracle Event ProcessingアプリケーションのEPNアセンブリ・ファイル内の宣言を更新する必要があります。


    注意:

    この変更はWebLogic Event Server 2.0とOracle Event Processing 10.3の間で行われるSpringフレームワークのアップグレード(2.0から2.5へ)に起因するものであり、Oracle Event Processingのアップグレードに直接起因するものではありません。

    変更については、該当する2.5 XSDスキーマを参照してください。

    次に、必要になる可能性がある一般的な変更の一部を示します。変更はこれらに限定されません。

    • <osgi:service-property>タグにプロパティを指定するとき、古い<prop>ではなく、key属性とvalue属性を含む<entry>タグを使用します。

      たとえば、次の2.0タグを変更します:

      <osgi:service-properties>
          <prop key="type">SocketAdapterType</prop>
      </osgi:service-properties>
      

      先:

      <osgi:service-properties>
          <entry key="type" value="SocketAdapterType"/>
      </osgi:service-properties>
      
    • instance-propertyvalueまたはref属性は常に明示的な値に設定する必要があります。デフォルト値の暗黙的な使用を示す空の文字列は設定できなくなりました。

      たとえば、次の2.0タグを変更します:

      <wlevs:adapter id="fileAdapter" provider="FileAdapterType">
          <!-- file: empty value uses default
          <wlevs:instance-property name="file" value="" />
          <wlevs:listener ref="algoTradingProcessor"/>
      </wlevs:adapter>
      

      先:

      <wlevs:adapter id="fileAdapter" provider="FileAdapterType">
          <wlevs:instance-property name="file" value="test.file" />
          <wlevs:listener ref="algoTradingProcessor"/>
      </wlevs:adapter>
      
  3. IDEを使用して2.0アダプタとビジネスPOJO実装のJavaコードを再コンパイルします。コンパイル時エラーが発生した場合は、新しいOracle Event Processing APIについて記載されている最新の10.3 Javadoc(http://download.oracle.com/docs/cd/E13157_01/wlevs/docs30/javadocs/wlevs/index.html)を確認し、ソース・コードを適切に編集してください。

  4. 2.0アプリケーションのアダプタがloadgenプロバイダを例2-3のように使用している場合、EPNアセンブリ・ファイルでStockTickイベント・タイプを例2-4のように登録する必要があります。

    例2-3 loadgenプロバイダを使用するアダプタ

    <wlevs:adapter id="fxMarketAmer" provider="loadgen">
        <wlevs:instance-property name="port" value="9011"/>
    </wlevs:adapter>
    

    例2-4 StockTickイベントの登録

    <wlevs:event-type-repository>
        <wlevs:event-type type-name="StockTick">
            <wlevs:class>com.bea.wlevs.adapter.defaultprovider.StockTickEvent</wlevs:class>
        </wlevs:event-type>
    </wlevs:event-type-repository>
    
  5. これらの変更を行った後で、アプリケーションを再アセンブルしてOracle Event Processing 10.3にデプロイします。

    『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing for Eclipse開発者ガイド』のOracle Event Processingアプリケーションのアセンブルおよびデプロイに関する項を参照してください。

    デプロイメント中にパッケージを検出できないことを示す例外が発生した場合は、該当のパッケージをMANIFEST.MFファイルのImport-Packageヘッダーに追加してから、アプリケーションを再アセンブルし、再デプロイします。アプリケーションが正常にデプロイされるまで、この方法でパッケージの追加を続けてください。

2.8.4 Oracle Event Processing 11gリリース1 (11.1.1.9)で実行するためのOracle Event Processing 10.3アプリケーションのアップグレード

ここでは、Oracle Event Processing 10.3で開発したアプリケーションを、Oracle Event Processing 11gリリース1 (11.1.1.9)で実行できるようにアップグレードするための手順を説明します。

Oracle Event Processing 11gリリース1 (11.1.1.9)で実行できるようにOracle Event Processing 10.3アプリケーションをアップグレードするには:

  1. MANIFEST.MFファイルを更新して、SpringフレームワークおよびOracle Event Processingパッケージの新しいバージョンと新しい必須のパッケージがインポートされるようにします。

    または、更新を必要としないバージョニングなしのパッケージを指定できます。また、マイナー・バージョンの更新を回避するためにメジャー・バージョンを指定することもできます(「2.5.6」ではなく「2.5」を使用)。

    具体的には次のとおりです。

    • インポートされたすべてのSpringフレームワーク・パッケージのバージョンを2.5.6に更新します。例:

      Import-Package:
          org.springframework.aop.framework;version="2.5.6",
          org.springframework.aop;version="2.5.6",
          ...
      
    • インポートされたすべてのSpring-DMフレームワーク・パッケージのバージョンを1.2.0に更新します。例:

      Import-Package:
          org.springframework.osgi.context="1.2.0",
          ...
      
    • インポートされたOracle Event Processingパッケージのバージョンを11.1.1.4_0に更新します。例:

      Import-Package:
          com.bea.wlevs.ede;version="11.1.1.4_0",
          com.bea.wlevs.ede.api;version="11.1.1.4_0",
          ...
      
    • 次のパッケージがImport-Packageヘッダーに含まれていない場合は、追加します(必要になる可能性があるすべてのヘッダーのリストは、サンプル・ソースを参照してください)。

      Import-Package:
          com.bea.wlevs.management.spi;version="11.1.1.4_0",
          com.bea.wlevs.spring.support;version="11.1.1.4_0",
          com.bea.wlevs.ede.spi;version="11.1.1.4_0",
          org.springframework.osgi.extensions.annotation;version="1.2.0",
          ...
      
  2. SpringまたはSpring Dynamic Modules for OSGI (Spring DM)の機能をアプリケーションで使用する場合、Springアプリケーションのコンテキスト・ファイルでの機能の宣言が変更されている可能性があります。これに該当する場合は、Oracle Event ProcessingアプリケーションのEPNアセンブリ・ファイル内の宣言を更新する必要があります。


    注意:

    この変更はOracle Event Processing 10.3とOracle Event Processing 11.1の間で行われるSpring-DMフレームワークのアップグレード(1.1から1.2へ)に起因するものであり、Oracle Event Processingのアップグレードに直接起因するものではありません。

    変更については、該当する2.5 XSDスキーマを参照してください。

    特に、<wlevs:factory/>タグを使用するように、Spring-DM宣言済アダプタ・ファクトリを変換します。たとえば、10.3 EPNアセンブリ・ファイルに例2-5に示すserviceが含まれる場合、例2-6に示すようにこのserviceをwlevs:factoryで置き換えます。

    例2-5 Spring-DM宣言済アダプタ・ファクトリ

    <osgi:service interface="com.bea.wlevs.ede.api.AdapterFactory">
        <osgi:service-properties>
            <entry key="type" value="SocketAdapterType"/>
        </osgi:service-properties>
        <bean class="com.bea.wlevs.example.algotrading.adapter.SocketAdapterFactory" />
    </osgi:service>
    

    例2-6 wlevs:factory

    <wlevs:factory provider-name="SocketAdapterType"     class="com.bea.wlevs.example.algotrading.adapter.SocketAdapterFactory"/>
    
  3. IDEを使用して10.3アダプタのJavaコードとビジネスPOJOの実装を再コンパイルします。コンパイル時エラーが発生した場合は、新しいOracle Event Processing APIについて記載された最新の11g リリース1 (11.1.1) Javadoc (『Oracle Fusion Middleware Java API Reference for Oracle Event Processing』を参照)を確認し、ソース・コードを適切に編集してください。

  4. これらの変更を行った後で、アプリケーションを再アセンブルしてOracle Event Processing 11g リリース1 (11.1.1)にデプロイします。

    『Oracle Fusion Middleware Oracle Event Processing for Eclipse開発者ガイド』のOracle Event Processingアプリケーションのアセンブルおよびデプロイに関する項を参照してください。

    デプロイメント中にパッケージを検出できないことを示す例外が発生した場合は、該当のパッケージをMANIFEST.MFファイルのImport-Packageヘッダーに追加してから、アプリケーションを再アセンブルし、再デプロイします。アプリケーションが正常にデプロイされるまで、この方法でパッケージの追加を続けてください。

2.8.5 後方互換性について

管理フレームワークにおける次の変更点には後方互換性がありません。

  • 次のクラスが非推奨になり、すべての操作のシグネチャから削除されました。

    • com.bea.wlevs.management.ManagementException

    • com.bea.wlevs.management.ManagementRuntimeException

    • com.bea.wlevs.management.MbeanOperationsException

  • 次のメソッドがすべてのMBeanから削除されました。isRegistered()preRegister()postRegister()getMBeanInfo()

  • モニター関連のメソッドがStageMBeanから削除され、com.bea.wlevs.monitor.management.MonitorRuntimeMBeanに置き換えられました。

  • com.bea.wlevs.management.boot.BootMBeanが削除されました。

  • com.bea.wlevs.management.configuration.ConfigSessionBeanが削除されました。

  • AppDeploymentMBeanObjectNameが変更され、DomainMBeanが親として含まれるようになりました。

  • クラスcom.bea.wlevs.server.management.mbean.ServerRuntimeMBeancom.bea.wlevs.management.runtime.ServerRuntimeMBeanに変更されました。

  • 既存のcom.bea.wlevs.management_*以外に、com.bea.wlevs.management.api_*およびcom.bea.wlevs.management.spi_*という2つのモジュールが追加されました。

  • サービスcom.bea.wlevs.spi.ManagementServiceが、バンドルcom.bea.wlevs.spi_*からcom.bea.wlevs.management.spi_*に移されました。