構成を作成すると、構成ファイル(server.xml、vs_name-obj.conf)が、管理サーバー上の構成ストアに作成されます。
構成のインスタンスを作成すると、次の例に示すように構成ファイルが構成ストアから、ノード上のインスタンス固有の構成ディレクトリにコピーされます。
INSTANCE_HOME/net-soa.example.com/config INSTANCE_HOME/net-dev.example.com/config
したがって、インスタンス固有の構成ディレクトリ内の構成ファイルは、通常、管理サーバー上の構成ストア内に格納されている構成ファイルと同じです。次の状況では、管理サーバーに格納された構成は、そのインスタンスの構成とは異なる場合があります。
管理コンソールまたはCLIを使用して管理サーバーの構成を変更したが、変更した構成をそのインスタンスにデプロイしていません。
4.3項「構成のデプロイ」の説明に従い、構成をデプロイすることで、この同期していない状況を修正できます。
インスタンスのconfigディレクトリ内の構成ファイルを直接編集し、インスタンスの構成を手動で変更しました。
INSTANCE_HOME/net-config_name/configディレクトリの構成ファイルserver.xmlまたはvs_name-obj.confを編集し、インスタンスの構成を手動で変更する場合、次に管理コンソールにログインし、構成を表示した際、アラート「インスタンス構成変更済」が表示されます。このアラートは、管理サーバーに格納された構成が、1つ以上のインスタンスの現在の構成設定と異なっていることを示します。次のいずれかを実行し、すべてのインスタンスの構成と、管理サーバーに格納されている構成を同期化するまでアラートは表示され続けます。
変更されたインスタンスのいずれかの変更済構成をプルして、管理サーバーの構成ストアに戻します。
管理サーバーの構成を変更済インスタンスに再デプロイすることで、インスタンス固有の構成を破棄します。
管理コンソールまたはCLIのいずれかを使用して、管理サーバーの構成をそのインスタンスと同期できます。
管理コンソールを使用した、管理サーバーと管理ノードの構成の同期化
管理コンソールを使用して、管理サーバーに格納された構成をそのインスタンスの構成と同期するには、次の操作を行います。
2.3.2項「管理コンソールへのアクセス」の説明に従って、管理コンソールにログインします。
ページの左上隅にある「構成」ボタンをクリックします。
使用可能な構成のリストが表示されます。
1つ以上のインスタンスが変更されている構成を選択します。変更済の構成は、ステータス(「インスタンス構成変更済」)で識別できます。
構成の「インスタンス」ページが表示され、そのメイン・ペインの上部には「インスタンス構成変更済」ボタンが表示されます。
「インスタンス構成変更済」ボタンをクリックします。
「構成のデプロイ」ダイアログ・ボックスが表示されます。
すべてのインスタンス固有の構成を破棄し、管理サーバーに現在格納されている構成をすべてのインスタンスにデプロイする場合、「インスタンスの変更の破棄」オプションを選択します。
変更されたインスタンスの構成を管理サーバーにプルする場合、「次のノードから構成をプルしてデプロイする」を選択し、適切な管理ノードを選択します。
各管理ノードで、「詳細の表示」をクリックすることで、管理サーバーの構成ストアとは異なる構成ファイルの名前を確認できます。
「OK」をクリックします。
構成が正常にデプロイされたことを確認するメッセージが表示されます。
「閉じる」をクリックします。
CLIを使用した、管理サーバーと管理ノードの構成の同期化
すべてのインスタンス固有の構成を破棄し、管理サーバーに現在格納されている構成をすべてのインスタンスにデプロイするには、次のコマンドを選択します。
tadm> deploy-config -- force config_name
インスタンスの構成ファイルを管理サーバーの構成ストアにプルするには、次のコマンドを実行します。
tadm> pull-config --config=config_name node tadm> deploy-config config_name
この項で説明されたCLIコマンドの詳細は、『Oracle Traffic Directorコマンドライン・リファレンス』を参照するか、--helpオプションを付けてコマンドを実行してください。