アクセス・ログには、サーバーへのクライアント・リクエストおよびサーバーからのレスポンスについての情報が含まれます。Oracle Traffic Directorインスタンスのクライアント・リクエストの受信率が非常に高い場合、これは、本番環境では一般的な状況ですが、ディスク上のログ・ファイルにエントリが書き込まれる頻度が高くなります。ディスクへの頻繁な書込みは、サーバーのパフォーマンスに影響する可能性のある、I/Oに負荷がかかるアクティビティです。
Oracle Traffic Directorがディスク上のアクセス・ログにエントリを書き込む頻度を減らすために、アクセス・ログの更新内容をバッファできます。Oracle Traffic Directorでは、アクセス・ログのバッファリングはデフォルトで有効化されます。
アクセス・ログ・バッファ・サイズ、1サーバー当たりのアクセス・ログ・バッファ数、およびエントリがバッファ内に保持される最大期間の制限を指定できます。バッファ・サイズ、バッファ数、またはバッファ内のエントリの経過時間が、指定した制限に到達すると、Oracle Traffic Directorは、バッファされたデータをディスク上のアクセス・ログに書き込みます。
管理コンソールまたはCLIのいずれかを使用して、アクセス・ログ・バッファ設定を構成できます。
管理コンソールを使用したアクセス・ログ・バッファ設定の構成
管理コンソールを使用してアクセス・ログ・バッファ設定を構成するには、次の操作を行います。
2.3.2項「管理コンソールへのアクセス」の説明に従って、管理コンソールにログインします。
ページの左上隅にある「構成」ボタンをクリックします。
使用可能な構成のリストが表示されます。
アクセス・ログ・バッファ・プリファレンスを構成する構成を選択します。
ナビゲーション・ペインで、「ロギング」を選択します。
「ログ・プリファレンス」ページが表示されます。
ページの「詳細設定」セクションに移動し、「アクセス・ログ・バッファ」サブセクションにスクロール・ダウンします。
変更するパラメータを指定します。
画面上のヘルプおよびプロンプトがすべてのパラメータに提供されています。
フィールドの値を変更する、または変更したテキスト・フィールドからタブアウトすると、ページの右上隅にある「保存」ボタンが有効になります。
「リセット」ボタンをクリックすることで、いつでも変更を破棄できます。
必要な変更を行った後、「保存」をクリックします。
更新された構成が保存されたことを確認するメッセージが、「コンソール・メッセージ」ペインに表示されます。
さらに、「デプロイメント保留中」メッセージが、メイン・ペインの上部に表示されます。4.3項「構成のデプロイ」の説明に従い、「変更のデプロイ」をクリックして更新された構成を即座にデプロイすることも、さらに変更を行いその後でデプロイすることもできます。
CLIを使用したアクセス・ログ・バッファ設定の構成
現在のアクセス・ログ・バッファ・プロパティを表示するには、次の例に示すようにget-access-log-buffer-prop
コマンドを実行します。
tadm> get-access-log-buffer-prop --config=soa
direct-io=false
enabled=true
max-buffers-per-file=default
buffer-size=8192
max-buffers=1000
max-age=1
アクセス・ログ・バッファ・プロパティを変更するには、次の例に示すようにset-access-log-buffer-prop
コマンドを実行します。
アクセス・ログ・バッファ・プロパティを変更するには、次の例に示すようにset-access-log-buffer-prop
コマンドを実行します。
tadm> set-access-log-buffer-prop --config=soa
direct-io=false
enabled=true
max-buffers-per-file=default
buffer-size=8192
max-buffers=1000
max-age=1
更新された構成を有効にするには、deploy-config
コマンドを使用して、構成をOracle Traffic Directorインスタンスにデプロイする必要があります。
この項で説明されたCLIコマンドの詳細は、『Oracle Traffic Directorコマンドライン・リファレンス』を参照するか、--help
オプションを付けてコマンドを実行してください。
ログの表示、ログ・プリファレンスの構成、ログのローテーションなどの詳細は、第12章「ログの管理」を参照してください。