プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発
11gリリース1 (11.1.1.9.0)
E49666-05
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次

前
 
次
 

1 開発者のためのOracle WebCenter Portalの概要

このガイドは、JDeveloperを使用する開発者がPortal Frameworkアプリケーション、ポートレットおよびカスタム・ポータル・コンポーネントを作成するための主要なリソースです。

この章の内容は、次のとおりです。

1.1 このガイドの目的

この開発者ガイドでは、Oracle JDeveloperを使用した、Portal Frameworkアプリケーション、ポートレットおよびカスタム・ポータル・コンポーネントの開発について説明します。このガイドで説明するタスクの多くは、Java、CSS、Application Development Framework (ADF)、式言語(EL)および関連操作を必要とするアクティビティを伴います。

このガイドで説明する主なアクティビティには、次のものがあります。

環境の設定

環境およびチーム環境の設定に関する、第I部「はじめに」内の各章を参照してください。

WebCenter Portal Frameworkでのポータルの構築

WebCenter Portal Frameworkアプリケーションは、ナビゲーション、ページ、ページ・テンプレート、コンテンツなどのポータル機能を含む標準的なADF Webアプリケーションです。第I部「WebCenter Portal Frameworkアプリケーションの構築」の各章では、Frameworkアプリケーションを作成し、スキン、テンプレート、ナビゲーション・コンポーネントなどのアセットを開発する方法について説明します。

このガイドのいくつかのパートには、ポータルのページ、コンテンツ、ルック・アンド・フィール、コラボレーション機能などでの作業について扱う章が含まれています。

  • 第I部「アプリケーションのカスタマイズとカスタマイズ・オプションの拡張」では、ポータル・ページの作成、カスタマイズおよび編集と、ポータルで使用されるタスク・フローのカスタマイズについて説明します。

  • 第I部「コンテンツの統合と公開」では、コンテンツ・リポジトリに接続してコンテンツ・プレゼンタなどのコンテンツ表示コンポーネントで作業することにより、コンテンツをポータルに統合する方法について説明します。このパートには、Wikiやブログのポータルへの統合に関する章も含まれています。

  • 第I部「コンテンツの統合と公開」では、コンテンツ・リポジトリに接続してコンテンツ・プレゼンタなどのコンテンツ表示コンポーネントで作業することにより、コンテンツをポータルに統合する方法について説明します。このパートには、Wikiやブログのポータルへの統合に関する章も含まれています。

  • 第I部「コミュニケーションとコラボレーションの有効化」では、ディスカッション、メール、プレゼンスなどの機能のポータルへの統合について説明します。

  • 第I部「ピープル・コネクションの使用」では、ピープル・コネクション機能をポータルに統合する方法について説明します。ピープル・コネクションは、プロジェクト・チーム内および企業全体にわたるコネクションおよびコミュニケーションの向上に使用するソーシャル・ネットワーキング・ツールを提供します。これは、アクティビティ・ストリーム、コネクション、フィードバック、メッセージ・ボード、プロファイルおよびパブリッシャを含む機能セットを通して行われます。

  • 第I部「ユーザーによるコンテンツ検索の支援」では、リンク、タグ、検索およびアクティビティの追跡をポータルに追加する方法について説明します。

  • 第I部「ユーザーによる追跡の支援」では、分析、リスト、通知や関連機能などの機能のポータルへの追加について説明します。

カスタム・コンポーネントの開発とWebCenter Portalの拡張

WebCenter Portal Frameworkアプリケーションを、Seibel、Oracle E-Business Suite、PeopleSoftなど他のアプリケーションと統合することが可能です。JDeveloperを使用してタスク・フローやマネージドBeanなどのカスタム・コンポーネントを作成し、それらをポータル・サーバーにデプロイしてポータル・ビルダーで使用できます。これらについては、第I部「WebCenter PortalおよびPortal Frameworkアプリケーションの拡張」の各章で説明しています。

ポートレットとページレットの作業

ポートレットは、複数のソースからのデータを意味のある関連した方法で提示する手段を提供します。ポートレットでは、他のWebサイトからの抜粋の表示、主要情報のサマリーの生成、検索の実行および多様なデータ・ソースの情報を収集したコレクションへのアクセスなどを実行できます。様々なポートレットを単一のページに配置できるため、ユーザーはコンテンツが実際には複数のソースからのものであっても単一のソースとして利用できます。詳細は、第I部「ポートレットとページレットの作業」の各章を参照してください。

ページレットは、ページレット・プロデューサからアクセスされるWebページのサブコンポーネントで、プロキシされた任意のアプリケーションに挿入できます。マークアップを返すページレット・プロデューサ・リソース上のアプリケーションは、ページレットとして登録でき、その後、ポータルやFrameworkアプリケーション、あるいはその他のWebアプリケーションに表示することが可能です。詳細は、第I部「ポートレットとページレットの作業」の各章を参照してください。

パーソナライズされたコンテンツの配信

パーソナライズでは、Portal Frameworkアプリケーションに対するユーザーとアプリケーションの両方のコンテキストに基づいたターゲット・コンテンツ、および式言語(EL)式を使用したWebCenter Portalページを提供します。第I部「パーソナライズされたコンテンツの配信」を参照してください。

ポータルの保護

セキュリティの章では、Frameworkアプリケーションで提供されるセキュリティのメカニズムおよび機能について、およびOracle ADFセキュリティを使用して認証および認可を処理する方法について説明します。第I部「WebCenter Portalアプリケーションの完成」を参照してください。このパートには、多言語ポータルの作成のためのガイドラインも含まれています。

1.2 WebCenter Portal開発者としての役割

場合によっては、デフォルトで存在しないカスタム・コンポーネントや、ブラウザベースのポータル・ビルダーでは容易に作成できないカスタム・コンポーネントがポータルで必要となります。たとえば、設計要件で、ブランディングされ、精密に編成されたページ・テンプレート、ページ・スタイルおよびスキンが必要とされる場合があります。この場合、目的のルック・アンド・フィールを実現するにはADF FacesおよびCSSを使用する必要があり、そのような開発にはJDeveloperが適しています。別のユース・ケースでは、ポータル要素とデータとのやり取り(イベント処理でのADFタスク・フローまたはポートレットの使用など)が可能となるカスタム・コンポーネントが必要となります。そのようなユース・ケースは数多く存在します。

WebCenter Portal開発者として、次のものを作成および構成するよう要求される場合があります。

  • タスク・フロー、データ・コントロール、バッキングBeanなどのカスタム・ポータル拡張機能

  • ページ・テンプレートやページ・スタイルなどのポータル・インフラストラクチャ・コンポーネント

  • カスタム・データ・プロバイダ、ファンクション・プロバイダ、プロパティ・セット・ロケータなどのパーソナライズ・コンポーネント

  • JSR 286ポートレット(別名Javaポートレット)

  • WebCenter Portal Frameworkアプリケーション

  • WebCenterポートレット・プロデューサ・アプリケーション

イントラネットやエクストラネットなど、大規模なポータル開発プロジェクトでは、マルチロール・チームの活動が必要となります。チームには、ユーザー・インタフェースの専門家、アプリケーション・スペシャリスト、QAエンジニア、Java開発者、およびポータルの全体的な開発やメンテナンスに携わるその他のメンバーが含まれます。第3項「チームでの効率的な作業」も参照してください。