プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発
11gリリース1 (11.1.1.9.0)
E49666-05
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次

前
 
次
 

61 ポートレット・プロデューサのデプロイ

この章では、アプリケーション・デプロイメントをテストする、または本番環境のアプリケーションをホストするように構成されているOracle WebLogic管理対象サーバーに、Oracle JDeveloperを使用してポートレット・プロデューサをデプロイする方法を説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

Fusion Middleware Control、Oracle WebLogic Server管理コンソールまたはWLSTを使用してプロデューサをデプロイする方法の詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』のポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。

アプリケーションのデプロイに関する一般的な情報は、第7章「Portal Frameworkアプリケーションのデプロイおよびテスト」を参照してください。

61.1 ポートレット・プロデューサのデプロイの概要

ポートレット・プロデューサは、JDeveloperから直接、WebCenter Portalポートレット・プロデューサをサポートするために構成されているOracle WebLogic管理対象サーバーにデプロイできます。

WebLogic管理対象サーバーは、ドメインの一部としてJDeveloperの外部に存在し、そのドメイン内の管理サーバーの管理下にあります。WebLogic管理対象サーバーでは、アプリケーションが、アプリケーションに必要なライブラリや他のリソースとともに、ホストされます。ドメインは、Oracle WebLogic Serverリソースの論理的に関連付けられたグループであり、任意の個数の管理対象サーバーが属することができます。管理対象サーバーは、テスト環境または本番環境、あるいはその両方の環境でアプリケーションを実行するように構成できます。

ポートレット・プロデューサをWebLogic管理対象サーバーにデプロイする手順は次のとおりです。

  1. 必要な共有ライブラリがすべて含まれているWebLogic管理対象サーバー・インスタンスを作成し、プロビジョニングします。詳細は、第61.2項「ポートレット・プロデューサをデプロイするためのWebLogic管理対象サーバーの作成とプロビジョニング」を参照してください。

  2. WebLogic管理対象サーバーはJDeveloperの外部にあるため、そのサーバーへの接続を作成する必要があります。詳細は、第61.3項「ポートレット・プロデューサWebLogic管理対象サーバーへの接続の作成」を参照してください。

  3. アプリケーションのWARデプロイメント・プロファイルを作成します。詳細は、第61.4項「WARデプロイメント・プロファイルの作成」を参照してください。

  4. ポートレット・プロデューサをWebLogic管理対象サーバーにデプロイします。詳細は、第61.5項「WebLogic管理対象サーバーへのポートレット・プロデューサのデプロイ」を参照してください。


注意:

ADFセキュリティの構成ウィザードで自動付与機能を有効にした場合(第74.3.1項「ADFセキュリティ設定の構成」を参照)は、ポートレット・プロデューサをデプロイする前にtest-allアプリケーション・ロールを削除する必要があります。test-allロールによってすべてのADFリソースが公開されるため、このロールが存在していると、アプリケーションのリソースが保護されない状態になるリスクが高まります。したがって、アプリケーションレベルのポリシー・ストアを移行する前にこのロールを削除する必要があります。

詳細は、『Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』のアプリケーション・ポリシー・ストアからtest-allロールを削除する方法に関する項を参照してください。


61.2 ポートレット・プロデューサをデプロイするためのWebLogic管理対象サーバーの作成とプロビジョニング

ポートレット・プロデューサをWebLogic管理対象サーバーにデプロイする前に、必要なすべての共有ライブラリを含むカスタム・プロデューサ・サービス・テンプレートoracle.wc_custom_services_producer_template_11.1.1.jarに基づいて、WebLogic管理対象サーバーを作成する必要があります。

このテンプレートを使用すると、WC_CustomServicesProducerという名前のカスタム・サービス・プロデューサ管理対象サーバーが作成され、すべての必要なリソースのターゲットとなります。また、次のJDBCデータ・ソースも追加されます。

  • mds-CustomServicesProducerDS (MDSスキーマへのアクセス用)

  • WebCenter-CustomServicesProducerDS (WebCenterスキーマへのアクセス用)

  • Activities-CustomServicesProducerDS (Activitiesスキーマへのアクセス用)

  • Portlet-CustomServicesProducerDS (Portletスキーマへのアクセス用)

カスタム・サービス・プロデューサ管理対象サーバーを作成するには:

  1. 構成ウィザードをグラフィカル・モードで起動します。

    詳細は、『構成ウィザードによるドメインの作成』のグラフィカル・モードでの構成ウィザードの起動に関する項を参照してください。

  2. 「ようこそ」ページで、「既存のWebLogicドメインの拡張」を選択し、「次へ」をクリックします。


    注意:

    必要に応じて、管理対象サーバー用の新しいドメインを作成できます。詳細は、『Oracle WebCenter Portalインストレーション・ガイド』の新しいドメインの作成に関する項を参照してください。

  3. 「WebLogicドメイン・ディレクトリの選択」ページで、有効なドメイン・ディレクトリを選択し、「次へ」をクリックします。

    ドメイン・ディレクトリには、config.xmlファイルを含むconfigディレクトリが含まれます。ナビゲーション・ツリー内で、これらのディレクトリは青いフォルダ・アイコンによって示されます。

  4. 「拡張ソースの選択」ページで、「既存の拡張テンプレートを使用してドメインを拡張する」を選択し、次のようにテンプレートのパスを指定します。

    • UNIXオペレーティング・システムの場合:

      WebCenter_ORACLE_HOME/common/templates/applications/oracle.wc_custom_services_producer_template_11.1.1.jar
      
    • Windowsオペレーティング・システムの場合:

      WebCenter_ORACLE_HOME\common\templates\applications\oracle.wc_custom_services_producer_template_11.1.1.jar
      
  5. 「次へ」をクリックします。

  6. このウィザードの残りの手順の詳細は、『構成ウィザードによるドメインの作成』のグラフィカル・モードでのWebLogicドメインの拡張に関する項を参照してください。


    注意:

    ポートレット・プロデューサに必要なのはMDSスキーマへのアクセスのみですが、後から警告が表示されないように、管理対象サーバー用に作成したすべてのJDBCデータ・ソースを構成することをお薦めします。

61.3 ポートレット・プロデューサWebLogic管理対象サーバーへの接続の作成

JDeveloperを使用して、ポートレット・プロデューサをJDeveloperの外部にあるWebLogic管理対象サーバー・インスタンスにデプロイする前に、そのポートレット・プロデューサのデプロイ先となる管理対象サーバー・インスタンスを含むドメインへの接続を作成する必要があります。WebLogic管理対象サーバー・インスタンスへの接続を作成する前に、ターゲットの管理対象サーバーが稼働し、必要なライブラリが存在していることを確認します。

ポートレット・プロデューサ用のWebLogic管理対象サーバー接続を作成するには:

  1. JDeveloperで、「ファイル」メニューから「新規」を選択します。

  2. 「新規ギャラリ」で、「一般」を開き、「接続」「アプリケーション・サーバー接続」の順に選択します。

  3. 「OK」をクリックします。

  4. アプリケーション・サーバー接続の作成ウィザードのステップ1で、新しい接続の名前(WC_MyPortletProdなど)を入力し、「次へ」をクリックします。

  5. ステップ2で、認証のためのユーザー名とパスワードを指定して、「次へ」をクリックします。

  6. ステップ3で、WebLogic管理対象サーバーのホスト名(webcenter.myserver.example.comなど)およびポート番号(7888など)を入力します。

  7. 「WLSドメイン」フィールドで、WebLogic管理対象サーバー・インスタンスが作成されるドメインの名前(wc_serverなど)を指定し、「次へ」をクリックします。

  8. ステップ4で、「接続のテスト」をクリックします。

    テストが正常終了した場合、ターゲットのWebLogic管理対象サーバーへの接続は作成されています。

  9. 「終了」をクリックします。

61.4 WARデプロイメント・プロファイルの作成

ポートレット・プロデューサをJDeveloperの外部にある管理対象サーバーにデプロイするには、プロデューサとその関連付けられたファイルのパッケージ化の方法を示すデプロイメント・プロファイルを作成する必要があります。そのためには、Webアプリケーション・アーカイブ(WAR)ファイルを作成する必要があります。

WARデプロイメント・プロファイルを作成するには:

  1. アプリケーション・ナビゲータで、ポートレット・プロデューサを含むプロジェクト・フォルダ(「ポートレット」など)を右クリックし、「新規」を選択します。

  2. 「新規ギャラリ」で、「一般」を開き、「デプロイメント・プロファイル」「WARファイル」の順に選択して、「OK」をクリックします。

  3. 「デプロイメント・プロファイルの作成 -- WARファイル」ダイアログで、デプロイメント・プロファイルの名前を入力し、「OK」をクリックします。

  4. 「WARデプロイメント・プロファイルのプロパティの編集」ダイアログで、「Java EE Webコンテキスト・ルートを指定」を選択してコンテキスト・ルートを入力し、「OK」をクリックします。

  5. 「プロジェクト・プロパティ」ダイアログの「デプロイメント・プロファイル」で、作成したWARファイルを選択し、「OK」をクリックします。

61.5 WebLogic管理対象サーバーへのポートレット・プロデューサのデプロイ

デプロイメント・プロファイルを作成すると、ポートレット・プロデューサを管理対象サーバーにデプロイできます。

ポートレット・プロデューサをWebLogic管理対象サーバーにデプロイするには:

  1. 「アプリケーション・ナビゲータ」で、プロジェクト・フォルダ(「ポートレット」など)を右クリックして「デプロイ」を選択し、第61.4項「WARデプロイメント・プロファイルの作成」で作成したデプロイメント・プロファイル(WARファイル)を選択します。

  2. 「デプロイ」ダイアログの「デプロイメント・アクション」ページで、「アプリケーション・サーバーへのデプロイ」を選択し、「次へ」をクリックします。

  3. 「サーバーの選択」ページで、管理対象サーバーへの接続を選択し、「次へ」をクリックします。

  4. 「WebLogicオプション」ページで、「ドメイン内の選択したインスタンスへのデプロイ」を選択し、ポートレット・プロデューサのデプロイ先となる管理対象サーバーを選択した後、「終了」をクリックします。

  5. アプリケーションにJSR 286ポートレットが含まれている場合は、「デプロイメント・タイプの選択」ダイアログが表示されます(図61-1)。「はい」を選択し、「OK」をクリックして、このアプリケーションをWSRPサービスとして公開するために必要な構成を追加します。

    図61-1 「デプロイメント・タイプの選択」ダイアログ

    図61-1の説明が続きます
    「図61-1 「デプロイメント・タイプの選択」ダイアログ」の説明


    ヒント:

    前回のデプロイ時に「このダイアログ・ボックスを今後表示しない」を選択した場合、このダイアログは表示されません。

  6. 「デプロイメント - ログ」ウィンドウに、Deployment startedというメッセージが表示されます。アプリケーションがターゲット・サーバー・インスタンスに正常にデプロイされると、ログにDeployment finishedというメッセージが表示されます。


    注意:

    ポートレット・プロデューサをクラスタ環境にデプロイしている場合は、次の警告が表示されます。
    WARNING:  oracle.webcenter.lifecycle.exception.LifecycleLockedException: A lock exists that prevents export set import.
    

    これは想定されている動作です。アプリケーションをデプロイする場合、EARファイルにエクスポートされたプロデューサ・メタデータ(MARファイルと同様)を、本番環境で使用するMDSスキーマにインポートする必要があります。デプロイメント中に、メタデータは自動的にインポートされます。このインポートは、クラスタの1つのノードでのみ実行する必要があります。そのため、クラスタの他のノードが同じ操作を実行するのを防ぐためにロックが発生します。


  7. デプロイメントが完了したら、デプロイ中に発生したエラーをログで確認します。

  8. アプリケーションが正常にデプロイされたことを確認するために、プロデューサのテスト・ページをブラウザ内に表示します。テスト・ページのURLは次のとおりです。

    http://host:port/context-root/info
    

    ここで:

    • hostは、アプリケーションがデプロイされているサーバーです。

    • portはHTTPリスナー・ポートです。通常は7101です。

    • context-rootは、「WARデプロイメント・プロファイルのプロパティの編集」で定義された、アプリケーションのコンテキスト・ルートです(第61.4項「WARデプロイメント・プロファイルの作成」を参照)。

    図61-2 WSRPプロデューサ・テスト・ページ

    図61-2の説明が続きます
    「図61-2 WSRPプロデューサ・テスト・ページ」の説明