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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用
11gリリース1 (11.1.1.9.0)
E49667-04
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7 WebCenter Portal偽装の使用

この章では、WebCenter Portal偽装を使用する方法について説明します。これにより、指定されたユーザーが他のWebCenter Portalユーザーを偽装し、これらのユーザーとして操作を実行できます。偽装セッションの開始(偽装者による)と偽装セッションの許可(被偽装者による)の手順を説明します。

この章には次のトピックが含まれます:


注意:

この章で説明するタスクが使用できるのは、現在のWebCenter PortalドメインでWebCenter Portal偽装が有効になっている場合のみです。詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』のWebCenter Portalの偽装の準備に関する項を参照してください。WebCenter Portal偽装を構成する手順は、『Oracle WebCenter Portalの管理』の「偽装の管理」の章を参照してください。


権限:

この章で説明する偽装の権限を付与するためのタスクは、すべてのWebCenter Portalユーザーが使用できます。偽装セッションを開始するためのタスクは、システム管理者によって「偽装者」として構成されているユーザーのみが使用できます。詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』の偽装者の構成に関する項を参照してください。

7.1 WebCenter Portal偽装について

WebCenter Portal偽装により、WebCenter Portal管理者またはシステム管理者は、サポート担当者またはアプリケーション管理者などのユーザー・グループ(偽装者)に偽装の権限を割り当て、この人たちが別のポータル・ユーザーになり替わってそのユーザー(被偽装者)として操作を実行できるようにすることができます。この機能は次のような場合に役立ちます。

  • カスタマ・サポートの担当者が、ユーザーの直面する問題を理解するために、そのユーザーとしてアクションを実行する

  • 管理者がユーザーに代わって操作を実行する

  • 企業の幹部が出張中に自分に代わって行動することを誰かに委任する

偽装の使用方法は、ローカルで行われる選択内容によって異なります。偽装されるユーザーは、まず、目的の偽装者に権限を付与する必要があります。

7.2 偽装セッションの許可

この項では、指定した偽装者に被偽装者が偽装の権限を付与する方法について説明します。

「マイ偽装者」画面を使用すると、指定した時間帯に誰かが自分になり替わることを許可できます。偽装セッションでは、偽装者は「マイ偽装者」画面にはアクセスできなくなります。

偽装セッションを許可するには:

  1. WebCenter Portalにログオンして、「プリファレンス」をクリックします。

  2. 「プリファレンス」画面で、「偽装」をクリックします。

    偽装の「プリファレンス」画面が表示されます(図7-1)。

    図7-1 偽装の「プリファレンス」画面

    図7-1の説明が続きます
    「図7-1 偽装の「プリファレンス」画面」の説明

  3. 「ユーザー」の名前を入力するか、図7-2のように検索機能を使用して、偽装セッションで設定するユーザーを検索し、「OK」をクリックします。

    システム管理者から偽装の権限を付与されたユーザーのみが表示されます。

    図7-2 「偽装者の検索」画面

    図7-2の説明が続きます
    「図7-2 「偽装者の検索」画面」の説明

  4. その偽装者が自分になり替わることができる時間帯を選択し(図7-3を参照)、「追加」をクリックして、自分になり替わることができる偽装者のリストにそのユーザーを追加します。


    注意:

    これにより、自分がアクセスできるすべてのアプリケーションで自分になり替わる権限を付与することになります。偽装を選択する際は十分に注意し、アクセス期間は最小限の期間に抑えておきます。

    次の選択肢があります。

    • 次の1時間: 偽装者が次の1時間だけ偽装セッションを開始できるようにします。

    • 今日: 偽装者が現在の日付の間だけ偽装セッションを開始できるようにします。「今日」とは、選択したタイム・ゾーンとプリファレンスによって定義されている今日の終わりまでを意味しています。

    • 特定の時間間隔: 自分(被偽装者)のタイム・ゾーンとプリファレンスに応じた特定のタイム・ゾーンに、偽装者が偽装セッションを実行できるようにします。

    図7-3 偽装者に関する偽装の「プリファレンス」画面

    図7-3の説明が続きます
    「図7-3 偽装者に関する偽装の「プリファレンス」画面」の説明

    偽装者は、割り当てられた時間だけ偽装セッションを実行できるようになります。

  5. 偽装者の追加後に、時間帯を変更したり、偽装の権限を取り消したりすることもできます。

    • 偽装セッションの時間帯を編集するには、「編集」をクリックして、開始時間と終了時間を変更し、「OK」をクリックします。

    • 偽装権限付与を取り消すには、「取消」をクリックして、要求されたときにもう一度「取消」をクリックします。

    すでに失効している偽装権限付与、または指定された偽装者としての権限が管理者によって取り消されたユーザーに対する権限付与は、このリストには表示されません。

7.3 偽装セッションの開始

この項では、偽装の「プリファレンス」画面またはホット・キーのいずれかを使用して、偽装者が偽装セッションを開始する方法について説明します。

この項には次のサブセクションが含まれます:

7.3.1 偽装の「プリファレンス」画面を使用した偽装セッションの開始

偽装の「プリファレンス」画面を使用して、自分に偽装権限を付与した被偽装者を表示したり、偽装セッションを開始したりすることができます。この画面にアクセスするには、管理者から偽装権限を付与されている必要があります(『Oracle WebCenter Portalの管理』の偽装者の構成に関する項を参照してください)。

偽装セッションを表示または開始するには:

  1. WebCenter Portalにログインして、「プリファレンス」をクリックします。

  2. 「プリファレンス」画面で、「偽装」をクリックします。

    偽装の「プリファレンス」画面が表示されます(図7-4)。

    図7-4 偽装の「プリファレンス」画面(上部)

    図7-4の説明が続きます
    「図7-4 偽装の「プリファレンス」画面(上部)」の説明

    この画面の上部には、自分になり替わることができるユーザーのリスト(図7-4を参照)が表示され、画面を一番下までスクロールすると、自分に偽装権限を付与したユーザーのリスト(図7-5を参照)が表示されます。偽装者として構成されていない場合、他のユーザーになり替わることはできないので、このリストは空になります。

    図7-5 偽装の「プリファレンス」画面(下部)

    図7-5の説明が続きます
    「図7-5 偽装の「プリファレンス」画面(下部)」の説明

    リストにアクションとして「ユーザーの切替え」が表示された場合は、そのユーザーの偽装を開始できるということです。「可能なアクションなし」と表示されている場合は、権限付与が失効しているか、有効になるのが将来の時点であるということです。

  3. 偽装の「プリファレンス」画面から偽装セッションを開始するには:

    1. 「ユーザーの切替え」をクリックして、偽装するユーザーを選択します。

    2. プロンプトが表示されたら、資格情報を確認して、偽装セッションを開始します。

      被偽装者のホーム・ページが表示され、被偽装者のシステムでは、セッション期間中のその後のすべてのアクションが、被偽装者が実行したかのように実行されます。唯一の例外は、期間中には、被偽装者の「偽装」ページにアクセスできないことです。

      図7-6 偽装セッション - 偽装オーバーレイのある被偽装者の画面

      図7-6の説明が続きます
      「図7-6 偽装セッション - 偽装オーバーレイのある被偽装者の画面」の説明

    3. 偽装オーバーレイ(図7-6を参照)、または自分(偽装者)の偽装の「プリファレンス」画面で「偽装の中止」をクリックして、偽装セッションを終了します。

7.3.2 ホット・キーを使用した偽装セッションの開始

あなたが偽装権限を付与されており(『Oracle WebCenter Portalの管理』の偽装者の構成に関する項を参照)、1人以上の被偽装者があなたを偽装者とする偽装セッションを設定済みであれば、WebCenter Portal内でホット・キーを使用していつでも偽装セッションを開始できます。

ホット・キーを使用して偽装セッションを開始するには:

  1. WebCenter Portalにログインして、アプリケーション内の任意の場所で[Ctrl]、[Shift]、[I]を同時に押します。


    注意:

    Ctrl-Shift-Iがデフォルトの偽装ホット・キーですが、アプリケーション管理者はこれを別のキー・シーケンスにリセットできます。デフォルトのキー・シーケンスが機能しない場合は、キーが再構成されたかどうかを管理者に確認してください。

    偽装オーバーレイが表示されます(図7-7)。

    図7-7 偽装オーバーレイ

    図7-7の説明が続きます
    「図7-7 偽装オーバーレイ」の説明

    オーバーレイには、自分が偽装する(なり替わる)ことができるユーザーが、偽装セッションの開始時間順に表示されます。

  2. 「ユーザーの切替え」をクリックして、偽装するユーザーを選択します。

    今すぐ偽装を開始しない場合や、そのユーザーから偽装権限がまだ付与されていない場合は、[X]をクリックしてオーバーレイを閉じることもできます。1人以上のユーザーに対する偽装権限がある間は、[Ctrl]、[Shift]、[I]をもう一度押してオーバーレイを呼び出します。

  3. プロンプトが表示されたら、資格情報を確認して、偽装セッションを開始します。

    被偽装者のホーム・ページが表示され、被偽装者のシステムでは、セッション期間中のその後のすべてのアクションが、被偽装者が実行したかのように実行されます。

  4. 偽装オーバーレイで「偽装の中止」をクリックするか(図7-6を参照)、被偽装者の偽装の「プリファレンス」画面で「偽装の中止」をクリックして、偽装セッションを終了します。

7.4 トラブルシューティング

この項では、一般的なエラー状況とその解決方法について説明します。

7.4.1 「ユーザーの切替え」をクリックするとエラーが発生する

問題

「ユーザーの切替え」をクリックすると、資格証明の入力画面ではなく、エラー・ページが表示されます。

解決策

アクセス時間が偽装セッションの割り当て時間内でないことが考えられます。偽装の「プリファレンス」画面で期間を確認し、再試行してください。または、被偽装者に一度自分の偽装権限を取り消してもらい、再度付与してもらうように頼むこともできます。それでも問題が解決しない場合は、システム管理者に連絡して、問題特定のためにOAMログを調べてもらいます。また、ユーザー承諾ページに不正な資格証明を入力した場合も、偽装セッションは開始されず、エラー・ページが表示されます。このエラーを解決するには、自分のホーム・ページに戻り、偽装セッションを開始しなおしてください。

正しい期間内に偽装しようとしているのに偽装セッションをうまく開始できない理由として最後に考えられるのは、OAMサーバーとWebCenter Portalサーバーのクロックが同期していないことです。正しい時間枠内でセッションを開始しようとしていることと、資格証明が正しいものであることを確認したら、管理者に連絡して、このことが原因ではないか確認してみてください。OAMサーバーとWebCenter Portalサーバーのクロック設定の構成方法の詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』のWebCenter Portalの偽装の構成に関する項を参照してください。

7.4.2 「偽装の中止」をクリックするとエラーが発生する

問題

「偽装の中止」をクリックすると、エラー・ページが表示されます。

解決策

「偽装の中止」をクリックしたときにエラー・ページが表示される場合は、ホーム・ページに移動して、偽装セッションが終了しているかどうか確認します。終了していない場合は、「ログアウト」をクリックして偽装セッションと自分自身のセッションを明示的に終了し、システム管理者に連絡して原因特定のためにOAMログを調べてもらいます。