ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic ServerにおけるRESTful管理サービスの使用
11gリリース1 (10.3.6)
B66146-02
  目次へ移動
目次

前
 
 

2 RESTful管理サービスの使用

この章では、WebLogic ServerでRESTful管理サービスを使用する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

概要

WebLogic Server RESTful管理サービスには、WebLogic ServerをOracle Public Cloud管理コンソールの外部で監視できるようにするRepresentational State Transfer (REST)リソースが用意されています。RESTクライアントは、Oracle Public PaaS WebLogic Serviceのファイアウォールの背後で実行されているときにドメインのサーバー、クラスタ、アプリケーションおよびデータ・ソースを監視できる柔軟でカスタマイズされたコンソールに、きめ細かな監視情報を埋め込むことができます。監視リソースは、内部Webアプリケーションによってホストされます。

AdministratorsグループまたはMonitorsグループに属するユーザーだけが、RESTful管理サービスにアクセスできます。WebLogic Serverでのユーザー・ロールの定義の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server ロールおよびポリシーによるリソースの保護』のユーザー、グループおよびセキュリティ・ロールに関する項を参照してください。

RESTful管理サービスで監視できるコンポーネント

WebLogic Serverの次のコンポーネントは、RESTful管理サービスを使用して監視できます。

  • サーバー - ドメイン内のすべてのサーバー・インスタンスまたは指定したサーバー・インスタンス。

  • クラスタ - ドメイン内のすべてのクラスタまたは指定したクラスタ。クラスタのすべてのサーバー・メンバーを含みます。

  • アプリケーション - ドメインにデプロイされているすべてのアプリケーションまたは指定したアプリケーション。

  • データ・ソース - ドメインで実行されているすべてのデータ・ソースまたは指定したデータ・ソース。

RESTful管理サービスにアクセスできるクライアント

WebLogic Server RESTful管理サービスには、次のようなクライアント・アプリケーションを通じてアクセスできます。

  • Webブラウザ

  • cURL

  • GNU Wget

次のような各種プログラミング言語で開発されたクライアントでも、WebLogic Server RESTful管理サービスを使用できます。

  • JavaScript

  • Ruby

  • Perl

  • Java

  • JavaFX

はじめに

RESTful管理サービスをWebLogic Serverドメインで使用するには、WebLogic管理者がWebLogic Server管理コンソールを使用してそれらを有効にする必要があります。詳細は、管理コンソール・オンライン・ヘルプRESTful管理サービスの有効化に関する項を参照してください。

REST URLを使用したWebLogic Serverドメインの監視

WebLogic Serverの現在のリリースでは、RESTful管理サービスはWebLogic Serverの監視のみに限定されているため、GET HTTPメソッドのみサポートします。監視対象の各WebLogic Serverリソースには、HTTP Uniform Resource Locator (URL)を介してアクセスできます。

WebLogicを監視するためのREST URL形式

WebLogic Server監視リソースURLの形式は次のとおりです。

http(s)://host:port/management/tenant-monitoring/path

説明:

host - WebLogic Serverが実行されているホスト

port - HTTPまたはHTTPSポート

path - 個々のリソースを識別する相対パス。たとえば、サーバー・インスタンスへのパスはservers/myserverのようになります。

RESTリソースへのリクエストでサポートされるコンテンツ・タイプ

WebLogic Server RESTful管理サービスでは、次の表現形式がサポートされます。

  • JSON

  • XML

  • HTML

クライアントは、HTTPヘッダーを通じてリソース表現を指定する必要があります。たとえば、クライアントがcURLユーティリティを使用している場合は、次のように-Hオプションを使用してタイプを指定する必要があります。

  • JSON - -H "Accept application/json"を指定します

  • XML - -H "Accept application/xml"を指定します

  • HTML - -Hオプションを省略します

WebLogic Server監視リソースの表現方法

WebLogic Server監視リソースの表現には次の2種類があります。

アイテム・リソース表現

アイテム・リソースは、サーバー・インスタンスなど、WebLogic Serverエンティティのインスタンスを表します。

JSON形式

JSONを使用したサーバー・インスタンスのアイテム・リソース表現の出力例を次に示します。

{
  "body": {
    "item": {
      // attributes for the item, e.g.
      // "name": "adminserver"
      // "state": "RUNNING",
      // …
    } 
  },
  "messages": [
    // an array of messages
  ]
}

使用可能な属性値型は次のとおりです。

  • 二重引用符""で囲んだstring

  • trueまたはfalseのboolean

  • 数値

  • null

  • "["および"]"で囲んだarray

  • "{"および"}"で囲んだobject

XML形式

XMLを使用したサーバー・インスタンスのアイテム・リソース表現の出力例を次に示します。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<data>
 <object>
  <property name="body">
   <object>
    <property name="item">
     <object>
      <!--
      <property name="Name">
       <value type="string">adminserver</value>
      </property>
       // other properties
       -->
     </object> 
    </property>
   </object>
  </property>
  <property name="messages">
   <array>
    <!-- message objects -->
   </array>
   </property>
</object>
</data>
HTML形式

アイテム・リソースのHTMLリソース表現は、アイテム属性とその値をHTMLリスト形式で表示するWebページです。これは、テストとデバッグの目的でのみ使用します。

HTMLを使用したサーバー・インスタンスのアイテム・リソース表現の出力例を次に示します。

図2-1 HTML形式でのアイテム・リソース

図2-1の説明が続きます
「図2-1 HTML形式でのアイテム・リソース」の説明

コレクション・リソース表現

コレクション・リソースは、ドメイン内のすべてのサーバーを表す場合など、同じタイプのWebLogic Serverエンティティのセットを表します。通常、アイテム・リソースはコレクション内のエンティティごとに存在します。

JSON形式

JSONを使用したドメイン内のすべてのサーバーのコレクション・リソース表現の出力例を次に示します。

{
 "body": {
  "items": [
    {
      // attributes for item 1
      // "name": "adminserver"
      // "state": "RUNNING",
      // …
     },
    {
      // attributes for item 2
     },
     …
    {
      // attributes for item n
     }
    ],
   "messages": [
    ]
}
XML形式

XMLを使用したドメイン内のすべてのサーバーのコレクション・リソース表現の出力例を次に示します。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<data>
  <object>
    <property name="body">
      <object>
        <property name="items">
          <array>
            <!--
            <object>
              <property name="name">
                <value type="string">adminserver</value>
             </property>
              // other properties
            </object>
 
             // other items
             -->
          </array> 
        </property>
      </object>
    </property>
    <property name="messages">
      <array>
        <!--
        <object>
          <property name="severity">
            <value type="string">WARNING</value>
         </property>
          <property name="message">
            <value type="string">Server ms1 is not running.</value>
         </property>
       </object>
 
       // other messages
       -->
      </array>
    </property>      
  </object>
</data>
HTML形式

コレクション・リソースのHTMLリソース表現は、すべてのコレクション・アイテムの属性と値をHTMLリスト形式で表示するWebページです。これは、テストとデバッグの目的でのみ使用します。

HTMLを使用したドメイン内のすべてのサーバーのコレクション・リソース表現の出力例を次に示します。

図2-2 HTML形式でのコレクション・リソース

図2-2の説明が続きます
「図2-2 HTML形式でのコレクション・リソース」の説明

コンパクト・レスポンス形式とフル・レスポンス形式

コレクション・リソースは、デフォルトでコンパクト・レスポンス形式を使用します。つまり、コレクションのアイテムごとに、使用可能なすべての監視情報のサブセットのみが返されます。

各アイテムのフル・レスポンス形式を取得するには、リクエスト・パラメータにformat=fullを追加する必要があります。次に例を示します。

http://host:port/management/tenant-monitoring/servers?format=full

アイテム・リソースは、RESTインタフェースを通じて使用可能なすべての監視情報を含むフル・レスポンス形式を常に使用します。アイテム・リソースの本文アイテムには、フル形式のコレクション・リソース内の対応するアイテムとまったく同じ情報が含まれます。

WebLogic Serverの監視でサポートされるRESTリソース

この項では、RESTful管理サービスでWebLogic Serverドメインを監視する際にサポートされるRESTリソースについて説明します。

ドメイン内のすべてのサーバーを監視する場合のRESTリソース

次にリストする/servers URLは、ドメインに構成されたすべてのサーバーを返し、サーバー状態やヘルスなど、各サーバーのランタイム情報を提供します。

http(s)://host:port/management/tenant-monitoring/servers

表2-1 ドメイン内のすべてのサーバーを監視するためのRESTリソース

アイテム属性
(コンパクト形式)
有効な値

name

文字列

サーバーの名前。

state

文字列

サーバーのステータス。想定されている状態は次のとおりです。

  • RUNNING

  • STARTING

  • STANDBY

  • ADMIN

  • RESUMING

  • SHUTDOWN

health

文字列

サーバーのヘルス状態。想定されているヘルス状態は次のとおりです。

  • HEALTH_OK

  • HEALTH_WARN

  • HEALTH_CRITICAL

  • HEALTH_FAILED

  • HEALTH_OVERLOADED

  • UNKNOWN


JSON形式での/servers URLレスポンスの例を次に示します。

{
  "body": {
    "items": [
      {
        "name": "adminserver",
        "state": "RUNNING",        
        "health": " HEALTH_OK "
      },
      {
        "name": "ms1",
        "state": "SHUTDOWN",
        "health": ""
      }
     ],
   },
   "messages": [
  ] 
 }

ドメイン内の指定されたサーバーを監視する場合のRESTリソース

次にリストする/servers/{servername} URLは、サーバー状態、ヘルス、JVMヒープの可用性など、ドメイン内の指定したサーバーに関する情報を返します。

http(s)://host:port/management/tenant-monitoring/servers/{servername}

表2-2 ドメイン内の指定したサーバーを監視するためのRESTリソース

アイテム属性 有効な値

name

文字列

サーバー・インスタンスの名前。

state

文字列

サーバーのステータス。想定されている状態は次のとおりです。

  • RUNNING

  • STARTING

  • STANDBY

  • ADMIN

  • RESUMING

  • SHUTDOWN

health

文字列

サーバーのヘルス状態。想定されているヘルス状態は次のとおりです。

  • HEALTH_OK

  • HEALTH_WARN

  • HEALTH_CRITICAL

  • HEALTH_FAILED

  • HEALTH_OVERLOADED

  • UNKNOWN

clusterName

文字列

サーバーが属するクラスタ。

currentMachine

文字列

サーバーが実行されているマシン。

weblogicVersion

文字列

WebLogic Serverインスタンスのバージョン。

openSocketsCurrentCount

数値

サーバーのソケット多重化用に登録されている現在のソケット数。

heapSizeCurrent

数値

JVMヒープの現在のサイズ(バイト単位)。

heapFreeCurrent

数値

JVMヒープで使用可能な現在のメモリー量(バイト単位)。

javaVersion

文字列

JVMのJavaバージョン。

osName

文字列

JVMが実行されているオペレーティング・システム。

osVersion

文字列

JVMが実行されているオペレーティング・システムのバージョン。

jvmProcessorLoad

数値

VMがすべてのプロセッサに与えている平均負荷。たとえば、1.0は100%を表します。


JSON形式での/servers/{servername} URLレスポンスの例を次に示します。

{
  "body": {
    "item": {
      "name": "adminserver",
      "clusterName": null,
     
      "state": "RUNNING",              
 
      "currentMachine": "machine-0",       
      "weblogicVersion": "WebLogic Server 12.1.1.0.0 Thu May 5 01:17:16 2011 PDT",
      "openSocketsCurrentCount": 2,
      "health": "HEALTH_OK",
     
      "heapSizeCurrent": 536870912,
      "heapFreeCurrent": 39651944,
      "heapSizeMax": 1073741824,
      "javaVersion": "1.6.0_20",
      "osName": "Linux",
      "osVersion": "2.6.18-238.0.0.0.1.el5xen",
     
      "jvmProcessorLoad": 0.25,
     }
    },
     messages: [
    ]
  }

ドメイン内のすべてのクラスタを監視する場合のRESTリソース

次にリストする/clusters URLは、ドメインに構成されたすべてのクラスタを返し、すべてのメンバー・サーバーの状態やヘルスなど、各クラスタおよび各クラスタのメンバー・サーバーのランタイム情報を提供します。

http(s)://host:port/management/tenant-monitoring/clusters

表2-3 ドメイン内のすべてのクラスタを監視するためのRESTリソース

アイテム属性
(コンパクト形式)
有効な値

name

文字列

クラスタの名前。

servers

文字列

クラスタのメンバー・サーバー。

  • name - メンバー・サーバー名。

  • state - メンバー・サーバー・ステータス。想定されている状態は次のとおりです。

    • RUNNING

    • STARTING

    • STANDBY

    • ADMIN

    • RESUMING

    • SHUTDOWN

  • health - メンバー・サーバーのヘルス状態。想定されている状態は次のとおりです。

    • HEALTH_OK

    • HEALTH_WARN

    • HEALTH_CRITICAL

    • HEALTH_FAILED

    • HEALTH_OVERLOADED

    • UNKNOWN


JSON形式での/clusters URLレスポンスの例を次に示します。

{
  "body": {
    "items": [
      {
        "name": "mycluster1",
        "servers": [
          {
            "name": "ms1",
            "state": "RUNNING",        
            "health": "HEALTH_OK"
          },
          {
            "name": "ms2",
            "state": "RUNNING",
            "health": "HEALTH_OVERLOADED"
          }
        ]
      }
    ],
  },
   "messages": [ 
  ]
 }

ドメイン内の指定されたクラスタを監視する場合のRESTリソース

次にリストする/clusters/{clustername} URLは、メンバー・サーバーの状態やヘルス情報など、指定したクラスタとそのメンバー・サーバーのランタイム情報を返します。

http(s)://host:port/management/tenant-monitoring/clusters/{clustername}

表2-4 ドメイン内の指定したクラスタを監視するためのRESTリソース

アイテム属性 有効な値

name

文字列

クラスタの名前。

servers

オブジェクトまたは数値

クラスタのメンバー・サーバー。

  • name - メンバー・サーバー・インスタンスの名前。

  • state: メンバー・サーバーのステータス。

    • STARTING

    • RUNNING

    • STANDBY

    • ADMIN

    • RESUMING

    • SHUTDOWN

  • health: メンバー・サーバーのヘルス状態。

    • HEALTH_OK

    • HEALTH_WARN

    • HEALTH_CRITICAL

    • HEALTH_FAILED

    • HEALTH_OVERLOADED

    • UNKNOWN

  • clusterMaster - (object)サーバーが、サーバー移行用に構成されているクラスタのクラスタ・マスターである場合はTrue。

  • dropOutFrequency - (number)クラスタの観点からサーバーが到達不能になった回数の相対的な測定。

  • resendRequestsCount - (number)クラスタ内の受信サーバーがメッセージを見逃したために、再送しなければならなかったstate-deltaメッセージの数。

  • fragmentsSentCount - (number)サーバーからクラスタに送信されたメッセージ・フラグメントの総数。これは、マルチキャストおよびユニキャストの両方のメッセージ・タイプに適用されます。

  • fragmentsReceivedCount - (number)サーバーで受信されたクラスタからのメッセージの総数。これは、マルチキャストおよびユニキャストの両方のメッセージ・タイプに適用されます。


JSON形式での/cluster URLレスポンスの例を次に示します。

{
  "body": {
    "item": {
      "name": "mycluster1",
      "servers": [
        {
          "name": "ms1",
          "state": "RUNNING",        
          "health": "OK",
      
          "clusterMaster": false,
     
          "dropOutFrequency": "Never"
          "resendRequestsCount": 0,
          "fragmentsSentCount": 3708,
         "fragmentsReceivedCount": 3631
        },
        {
          "name": "ms2",
          "state": "RUNNING",
          "health": "OK"
          ...
        }
       ]       
      }
    },
     "messages": [
    ]
  }

ドメインにデプロイされているすべてのアプリケーションを監視する場合のRESTリソース

次にリストする/applications URLは、ドメインにデプロイされているすべてのアプリケーションと、アプリケーション・タイプ、その状態とヘルスなどのランタイム情報を返します。

http(s)://host:port/management/tenant-monitoring/applications

表2-5 ドメインにデプロイされたすべてのアプリケーションを監視するためのRESTリソース

アイテム属性
(コンパクト形式)
有効な値

name

文字列

アプリケーションの名前。

type

文字列

アプリケーション・タイプ。想定されているタイプは次のとおりです。

  • ear

  • war

  • ejb

  • rar

  • jms

  • jdbc

state

文字列

統合されたアプリケーションの実行ステータス。想定されている状態は次のとおりです。

  • STATE_NEW

  • STATE_FAILED

  • STATE_RETIRED

  • STATE_PREPARED

  • STATE_ADMIN

  • STATE_ACTIVE

  • STATE_UPDATE_PENDING

health

文字列

アプリケーションの統合されたヘルス状態。想定されているヘルス状態は次のとおりです。

  • HEALTH_OK

  • HEALTH_WARN

  • HEALTH_CRITICAL

  • HEALTH_FAILED

  • HEALTH_OVERLOADED

  • UNKNOWN


JSON形式での/applications URLレスポンスの例を次に示します。

{
  "body": {
    "items": [
      {
        "name": "appscopedejbs",
        "type": "ear",
         "state": "STATE_ACTIVE",
         "health": " HEALTH_OK"
       },
      {
        "name": "MyWebApp",
        "type": "war",
         "state": "STATE_NEW"
      }
     }
    ],
   },
    "messages": [
   ]
 }

ドメインにデプロイされている指定されたアプリケーションを監視する場合のRESTリソース

/applications/{applicationname} URLは、エンティティBean、アプリケーション・スコープのワーク・マネージャおよびデータ・ソースの統計など、指定したアプリケーションのランタイム情報を返します。

http(s)://host:port/management/tenant-monitoring/applications/{applicationname}

表2-6 ドメインにデプロイされた指定したアプリケーションを監視するためのRESTリソース

アイテム属性 有効な値

name

文字列

アプリケーションの名前。

type

文字列

アプリケーション・タイプ。想定されているタイプは次のとおりです。

  • ear

  • war

  • ejb

  • rar

  • jms

  • jdbc

state

文字列

統合されたアプリケーションの実行ステータス。想定されている状態は次のとおりです。

  • STATE_NEW

  • STATE_FAILED

  • STATE_RETIRED

  • STATE_PREPARED

  • STATE_ADMIN

  • STATE_ACTIVE

  • STATE_UPDATE_PENDING

health

文字列

アプリケーションの統合されたヘルス状態。想定されているヘルス状態は次のとおりです。

  • HEALTH_OK

  • HEALTH_WARN

  • HEALTH_CRITICAL

  • HEALTH_FAILED

  • HEALTH_OVERLOADED

  • UNKNOWN

targetStates

オブジェクト

各ターゲットのアプリケーション実行ステータス。

  • target - ターゲットの名前。

  • state - 指定したターゲットのアプリケーション実行ステータス。想定されている状態は次のとおりです。

    • STATE_NEW

    • STATE_FAILED

    • STATE_RETIRED

    • STATE_PREPARED

    • STATE_ADMIN

    • STATE_ACTIVE

    • STATE_UPDATE_PENDING

dataSources

オブジェクト

埋込みデータ・ソースのランタイム情報。

  • name - データ・ソース・インスタンスの名前。

  • server - データ・ソース・インスタンスが実行されているサーバーの名前。

  • state - データ・ソース・インスタンスの現在の状態。想定されている状態は次のとおりです。

    • 実行中

    • 一時停止

    • 停止

    • 過負荷

    • 不明

workManagers

オブジェクトまたは数値

アプリケーションに対して構成されているワーク・マネージャの統計。

  • name - (string)ワーク・マネージャの名前。

  • server - (string)ワーク・マネージャが関連付けられているサーバーの名前。

  • pendingRequests - (number)キューで待機している保留中リクエストの数。

  • completedRequests - (number)処理されたリクエストの数。

minThreadsConstraints

オブジェクトまたは数値

アプリケーションに対して構成されている最小スレッド制約の統計。

  • name - (string)最小スレッド制約の名前。

  • server - (string)最小スレッド制約が関連付けられているサーバーの名前。

  • pendingRequests - (number)使用可能スレッドを待機している保留中リクエストの数。

  • completedRequests - (number)処理された完了済みリクエストの数。

  • executingRequests - (number)現在実行しているリクエストの数。

  • outOfOrderExecutionCount - (number)制約を満たすために順番を無視して実行されたリクエストの数。

  • mustRunCount - (number)制約を満たすために実行する必要のあるリクエストの数。

  • maxWaitTime - (number)リクエストがスレッドを待機する必要のあった最大時間。制約を満たすために実行する必要があるリクエストのみが対象です。

  • currentWaitTime - (number)リクエストがスレッドを待機する必要のあった最近の時間。制約を満たすために実行する必要があるリクエストのみが対象です。

maxThreadsConstraints

オブジェクトまたは数値

アプリケーションに対して構成されている最大スレッド制約の統計。

  • name - (string)最大スレッド制約の名前。

  • server - (string)最大スレッド制約が関連付けられているサーバーの名前。

  • executingRequests - (number)現在実行しているリクエストの数。

  • deferredRequests - (number)制約を超過したため実行のスレッドが拒否されたリクエストの数。

requestClasses

オブジェクトまたは数値

アプリケーションに対して構成されているリクエスト・クラスの統計。

  • name - (string)リクエスト・クラスの名前。

  • server - (string)リクエストが関連付けられているサーバーの名前。

  • requestClassType - (string)リクエスト・クラスのタイプ("fairshare"、"responsetime"、"context"のいずれか)

  • completedCount - (number)サーバーの起動後に完了したリクエストの総数。

  • totalThreadUse - (number)サーバーの起動後の、リクエスト・クラスによるスレッド使用時間の合計(ミリ秒単位)。

  • pendingRequestCount - (number)スレッドが使用可能になるのを待機している保留中リクエストの数。

  • virtualTimeIncrement - (number)リクエスト・クラスの現在の優先度。優先度は他のリクエスト・クラスの優先度に対して相対的です。優先度は動的に計算されて頻繁に変更される可能性があります。


JSON形式での/applications/{applicationname} URLレスポンスの例を次に示します。

{
  "body": {
    "item": {
      "name": "appscopedejbs",
      "type": "ear",
      "health": " HEALTH_OK ",
      "state": "STATE_ACTIVE",           
      "targetStates": [
        {
          "target": "ms1",
          "state": "STATE_ACTIVE",                 
        },
        {
          "name": "ms2",
          "state": "STATE_ACTIVE",
        }
      ] ,
      "dataSources": [
      ],
     "entities": [
      ],
      "workManagers": [
        {
          "name": "default",
          "server": "ms1",
          "pendingRequests": 0,
          "completedRequests": 0
        } 
      ],     
      "minThreadsConstraints": [
        {
          "name": "minThreadsConstraints-0",
          "server": "ms1",
          "completedRequests"; 0,
          "pendingRequests"; 0,
          "executingRequests": 0,
          "outOfOrderExecutionCount":0,
          "mustRunCount": 0,
          "maxWaitTime": 0,
          "currentWaitTime": 0         
        }
      ],
      "maxThreadsConstraints": [
        {
          "name": "maxThreadsConstraints-0",
          "server": "ms1",
          "executingRequests": 0,
          "deferredRequests": 0
        }
      ],
      "requestClasses": [
        {
          "name": "requestClasses-0",
          "server": "ms1",
          "requestClassType"; "fairshare",
          "completedCount"; 0,
          "totalThreadUse": 0,
          "pendingRequestCount":0,
          "virtualTimeIncrement": 0
         }
        ] 
       }
      },
      "messages": [ 
      ]
     }

ドメイン内のすべてのデータ・ソースを監視する場合のRESTリソース

次にリストする/datasources URLは、ドメインに構成されたすべての汎用およびGridLink JDBCデータ・ソースを返し、各データ・ソースのランタイム情報を提供します。

http(s)://host:port/management/tenant-monitoring/datasources

表2-7 ドメイン内のすべてのデータ・ソースを監視するためのRESTリソース

アイテム属性
(コンパクト形式)
有効な値

name

文字列

データ・ソースの名前。

type

文字列

データ・ソース・タイプ(GenericまたはGridLink)。

instances

文字列

データ・ソース・インスタンスのランタイム情報。

  • server - データ・ソース・インスタンスが実行されているサーバー・インスタンス。

  • state - データ・ソース・インスタンスの現在の状態。想定されている状態は次のとおりです。

    • 実行中

    • 一時停止

    • 停止

    • 過負荷

    • 不明


JSON形式での/datasources URLレスポンスの例を次に示します。

{
  "body": {
    "items": [
      {
        "name": "genericDS",
        "type": "Generic"
        "instances": [
          {
            "server": "ms1",
            "state": "Running"
          },
          {
            "server": "ms2",
            "state": "Suspended"
          }
        ]       
      },
      {
        "name": "gridlinkDS",
        "type": "GridLink",
        "instances": [
          {
            "server": "ms1",
            "state": "Running"
          },
         ]                                  
       }
     ],
  },
  "messages": [
   ]
  }

ドメイン内の指定されたデータ・ソースを監視する場合のRESTリソース

次にリストする/datasources/{datasourcename} URLは、GridLinkデータ・ソースのOracle RAC統計など、指定したデータ・ソースのランタイム情報を返します。

http(s)://host:port/management/tenant-monitoring/datasources/{datasourcename}

表2-8 ドメイン内の指定したデータ・ソースを監視するためのRESTリソース

アイテム属性
(コンパクト形式)
有効な値

name

文字列

データ・ソースの名前。

type

文字列

データ・ソース・タイプ(GenericまたはGridLink)。

instances

オブジェクトまたは数値

データ・ソース・インスタンスのランタイム情報。

  • server - (string)データ・ソース・インスタンスが実行されているサーバーの名前。

  • state - (string)データ・ソース・インスタンスの現在の状態。想定されている状態は次のとおりです。

    • 実行中

    • 一時停止

    • 停止

    • 過負荷

    • 不明

  • enabled - (boolean)データ・ソースが有効になっている場合はTrue。

  • versionJDBCDriver - (string)データベース接続の作成に使用されたJDBCドライバのドライバ・クラス名。

  • activeConnectionsAverageCount - (number)データ・ソース内のアクティブ接続の平均数。

  • activeConnectionsCurrentCount - (number)アプリケーションで現在使用されている接続数。

  • activeConnectionsHighCount - (number)データ・ソースのインスタンス化以降の、データ・ソースのインスタンスにおけるアクティブなデータベース接続の最大数。

  • connectionDelayTime - (number)データベースへの物理接続の作成に要する平均時間(ミリ秒単位)。

  • connectionsTotalCount - (number)データ・ソースのデプロイ以降にデータ・ソースで作成されたデータベース接続の累積数。

  • currCapacity - (number)データ・ソースの接続プールにあるJDBC接続の現在の数。

  • currCapacityHighCount - (number)データ・ソースのデプロイ以降に、データ・ソースで使用可能または使用中だったデータベース接続の最大数(現在の容量)

  • failedReserveRequestCount - (number)データ・ソースの接続に対するリクエストのうち、満たすことのできなかったリクエストの累積数。

  • failuresToReconnectCount - (number)データベース接続のリフレッシュ試行に失敗した回数。

instances (続き)

オブジェクトまたは数値

  • highestNumAvailable - (number)データ・ソースのデプロイ以降に、データ・ソースにおいて、任意の時点でアイドル状態でアプリケーションによる使用が可能だったデータベース接続の最大数

  • leakedConnectionCount - (number)リークされた接続の数。

  • numAvailable - (number)データ・ソースにおいて、現在アイドル状態でアプリケーションによる使用が可能になっているデータベース接続の数。

  • numUnavailable - (number)プールで現在使用されている接続数

  • prepStmtCacheAccessCount - (number)文キャッシュがアクセスされた回数の現在の累積数。

  • prepStmtCacheAddCount - (number)文キャッシュに追加された文の累積数。

  • prepStmtCacheCurrentSize - (number)文キャッシュに現在キャッシュされているプリコンパイルされた文および呼出し可能文の数。

  • prepStmtCacheDeleteCount - (number)キャッシュから破棄された文の累積数。

  • prepStmtCacheHitCount - (number)キャッシュにある文が使用された回数の累積数。

  • prepStmtCacheMissCount - (number)キャッシュにある文で文リクエストを満たすことができなかった回数。

  • reserveRequestCount - (number)データ・ソースの接続に対するリクエストの累積数。

  • waitSecondsHighCount - (number)接続プールがインスタンス化された後、接続プールからの接続をアプリケーションが待機した最大秒数(最大接続予約待機時間)。

  • waitingForConnectionCurrentCount - (number)データベース接続を待機している接続リクエストの数。

  • waitingForConnectionFailureTotal - (number)データ・ソースの接続に対するリクエストのうち、接続を取得する前に待機する必要があり、最終的に接続を取得することのできなかったリクエストの累積数。

  • waitingForConnectionHighCount - (number)データ・ソースの接続を同時に待機しているアプリケーション・リクエストの最大数。

instances (続き)

オブジェクトまたは数値

  • waitingForConnectionSuccessTotal - (number)データ・ソースの接続に対するリクエストのうち、接続を取得する前に待機する必要があり、最終的に接続を取得することのできたリクエストの累積数。

  • waitingForConnectionTotal - (number)データ・ソースの接続に対するリクエストのうち、接続を取得する前に待機する必要があったリクエストの累積数。最終的に接続を取得できたリクエストと取得できなかったリクエストの両方が含まれます。

  • successfulRclbBasedBorrowCount - (number)ランタイム接続ロード・バランシング・ポリシーを満たす既存の接続が見つかった予約リクエストの数。

  • failedRCLBBasedBorrowCount - (number)ランタイム接続ロード・バランシング・ポリシーに基づく接続が見つからなかった予約リクエストの数。

  • successfulAffinityBasedBorrowCount - (number)アフィニティ・ポリシーを満たす既存の接続が見つかった予約リクエストの数。

  • failedAffinityBasedBorrowCount - (number)アフィニティ・ポリシーの既存の接続が見つからなかった予約リクエストの数。

  • racInstances - Oracle RACインスタンス統計。

    • instanceName - (string) Oracle RACインスタンスの名前。

    • state - (string)データ・ソース内のOracle RACインスタンスの現在の状態(「実行中」、「一時停止」、「停止」、「過負荷」および「不明」)。

    • enabled - (boolean) Oracle RACインスタンスが有効になっている場合はTrue。

    • signature - (string) Oracle RACインスタンスを一意に識別するシグネチャ。

    • currentWeight - (number) Oracle RACインスタンスの現在の重み。

    • activeConnectionsCurrentCount - (number)アプリケーションで現在使用されている接続数。

    • reserveRequestCount - (number) Oracle RACインスタンスの接続に対するリクエストの累積数。

instances (続き)

オブジェクトまたは数値

  • racInstances (続き):

    • connectionsTotalCount - (number)データ・ソースのデプロイ以降にOracle RACインスタンスで作成されたデータベース接続の累積数。

    • currCapacity - (number) Oracle RACインスタンスのデータ・ソースの接続プールにあるJDBC接続の現在の数。

    • numAvailable - (number) Oracle RACインスタンスのデータ・ソースで現在使用可能な(使用中でない)データベース接続の数。

    • numUnavailable - (number) Oracle RACインスタンスで(使用中、またはシステムによるテスト中のため)現在使用不能なデータベース接続数。


JSON形式での/datasources/{datasourcename} URLレスポンスの例を次に示します。

{
  "body": {
   "item": {
     "name": "gridlinkDS",
     "instances": [
     {
       "server": "ms1",
       "state": 'Running",
       "enabled": true,
       "activeConnectionsAverageCount": 5,
       …
       "racInstances": [
         {
           "instanceName": "gridlinkDS-0",
           "state": "Running",
           …
          },
          {
           "instanceName": "gridlinkDS-1",
           "state": "Suspended",
           …
         }
        ] 
       }
      
     }
    },
    "messages": [
   ]
 }