変動報酬の報奨について

PeopleSoft HR の変動報酬管理ビジネス プロセスを使用すると、複数の奨励プランを作成、管理できます。奨励プランに基づく報奨は、金銭であっても金銭以外であっても、グローバル ペイロールを使って受給者に支払うことができます。

このトピックでは、次について説明します。

  • 変動報酬との統合のためのグローバル ペイロールの設定。

  • 変動報酬報奨の承認。

  • 報奨の取得と検証。

  • 変動報酬データのインテグレーション ポイント。

変動報酬アプリケーションで、各変動報酬プランをグローバル ペイロールの適切な支給エレメントにマッピングする必要があります。

グローバル ペイロールでは、取得および処理の対象となる報奨レコードに関連付けられた支給エレメントを指定します。報奨処理で使用するカレンダーの実行タイプを設定する際に、この情報を実行タイプ ページの[変動報酬詳細] グループ ボックスに入力します。

報奨取得プロセスでは、実行タイプに含まれる支給エレメントに関連付けられている報奨レコードだけが取得されます。

変動報酬の報奨が HR で承認されると、グローバル ペイロールからアクセスできる一時ファイルに報奨データが送信されます。グローバル ペイロールではそのデータが検証され、その結果承認された報奨と承認されなかった報奨が変動報酬アプリケーションに通知されます。承認された報奨はポジティブ入力の作成済みデータ テーブルにロードされます。

給与計算処理を実行すると、ソースから受け取ったポジティブ入力に対する処理と同じ処理が報奨データに対して実行されます。給与計算処理を最終決定したら、報奨データが処理済みであることを変動報酬に通知します。処理の前に報奨データを却下または削除できます。

変動報酬管理からグローバル ペイロールに報奨レコードが送信されたら、レコードを取得して検証します。検証プロセスを通過したレコードはポジティブ入力の作成済みデータ テーブルにロードされ、更新できなくなります。

エラーのある報奨レコードは、グローバル ペイロールから変動報酬管理に通知されます。これらのエラー メッセージは変動報酬の管理者用ですが、PS アプリケーション サービス オペレーション モニターに表示することもできます。各メッセージのステータスはエラー (E) で、以下のいずれかの理由コードが含まれています。

  • 03: 無効通貨コード。

  • 05: 既存のトランザクションあり。

  • 09: グローバル ペイロール更新エラー。

  • 11: ACK_PUB 更新エラー。

  • 13: PIN 番号無効。

変動報酬管理の管理者は必要な修正を行い、グローバル ペイロールに修正レコードを再送します。

以下の 2 つのインテグレーション ポイントを使用して、HR とグローバル ペイロールとの間で変動報酬データを転送します。

  • 変動報酬の支払リクエスト (GP)。

    • このインテグレーション ポイントでは、変動報酬支給リクエスト サービス オペレーション (VAR_COMP_PAYMENT_REQUEST_GP) が使用されます。

      データは変動報酬給与計算インターフェイス チャネル (VAR_COMP_PAYROLL_INTERFACE) から提供されます。

    • HR により、データが変動報酬リクエスト ステージング テーブル (PS_VCGP_RQT_PUB) に送信され、グローバル ペイロールで使用できるようになります。

  • 変動報酬の支給 (GP) の承認/確認。

    • このインテグレーション ポイントでは、変動報酬支給承認サービス オペレーション (VAR_CMP_PAYMENT_ACKNOWLEDGE_GP) が使用されます。

      データは変動報酬給与計算インターフェイス チャネル (VAR_COMP_PAYROLL_INTERFACE) から提供されます。

    • このインテグレーション ポイントでは、変動報酬支給承認のグローバル ペイロール送信ルール (VAR_CMP_PAYMENT_ACKNOWLEDGE_GP) も使用されます。

    • グローバル ペイロールにより、データが給与計算承認ステージング テーブル (PS_GPVC_ACK_PUB) に送信されます。

      次に、HR でテーブルを受信してグローバル ペイロールのデータが取得されます。この送信と受信は、ほぼリアルタイムで行われます。

注: PeopleSoft アプリケーションで使用されるインテグレーション ポイントの技術的詳細については、My Oracle Support の Implementation Guide トピックにある「Interactive Services Repository」を参照してください。