エレメントの資格の定義
このトピックでは、エレメントの資格の概要および資格に関する追記事項について説明します
複数変換の場合にも、標準のエレメント資格ルールが適用されます。ただし、エレメントが複数回変換される場合、およびエレメントに複数のユーザー フィールド セットがある場合に、どのように資格が定義されるのかを考慮することが重要です。
支給または控除の資格の割り当ては、以下のいずれかの方法で定義できます。
有資格グループ
エレメントの資格が "有資格グループ" の場合、単に受給者に割り当てられた有資格グループに含まれることによって、エレメントが処理されます。受給者に割り当てられた有資格グループに支給/控除が含まれていない場合、複数の支給/控除割当があるかどうか、またはドライバが定義されているかどうかに関係なく、受給者はその支給または控除に対する変換資格を持ちません。
受給者
エレメントの資格が "受給者" の場合、支給/控除割当またはポジティブ入力のみが変換される資格を持ちます。これは、ドライバまたはドライバ インスタンスがエレメントにあるかどうかに関係なく適用されます。
注: 資格は、スライスまたはセグメント別に決定されます。たとえば、控除のエレメントの資格が "受給者" に定義され、分割カレンダーの最初のセグメントに控除のポジティブ入力がある場合、控除は最初のセグメントでのみ処理されます。
標準の資格ルールに加えて、以下の追加ルールが適用されます。
ユーザー フィールドのある支給または控除の資格は、そのユーザー フィールド セットのみに適用されます。つまり、エレメント割当の [適用] チェック ボックスをオフにしたり、またはポジティブ入力の [処理しない] を選択したりすると、該当するユーザー フィールド セットの処理のみがオフになります。
以下に挙げる例で、上記のルールを示します。
例 1: エレメント割当の場合の資格
ローン回収控除には、次の支給/控除割当があります。
注: 以下の例では、支給/控除割当は "E/D 割当" と略して表記してあります。
E/D 割当 (適用 = オン) |
E/D 割当 (適用 = オフ) |
|
---|---|---|
エレメント名 |
LOAN PAYBACK |
LOAN PAYBACK |
インスタンス番号 |
1 |
2 |
金額 |
100 |
250 |
ユーザー フィールド (ローン目的) |
Car |
Mobile |
この控除では 1 つのインスタンスが変換されます。
変換番号 |
金額 |
ローン目的 |
上書きソース |
---|---|---|---|
1 |
100 |
Car |
エレメント割当 (適用 = オン) |
例 2: ポジティブ入力の場合の資格
州税控除には、次のポジティブ入力があります。
注: 以下の例では、ポジティブ入力は "PI" と略して表記してあります。
PI (上書き) |
PI (処理しない) |
|
---|---|---|
エレメント名 |
State Tax |
State Tax |
インスタンス番号 |
1 |
2 |
金額 |
350 |
500 |
ユーザー フィールド (州) |
州 1 |
州 2 |
この控除では 1 つのインスタンスが変換されます。
変換番号 |
金額 |
州 |
上書きソース |
---|---|---|---|
1 |
350 |
州 1 |
ポジティブ入力上書き |
複数割当 (たとえば、差し押さえとローンなど) の結果として複数回変換されるエレメントに対しては、エレメントの資格を [受給者] に設定することをお勧めします。累計ドライバ インスタンスの結果として複数回変換されるエレメントに対しては、エレメントの資格を [有資格グループ] に設定することをお勧めします。ドライバ累計インスタンスに基づいて変換するように設計された支給/控除に対してエレメントの資格を [受給者] として定義した場合、割り当てが行われるか [追加] アクション タイプのポジティブ入力がない限り、エレメントは変換されません。
例: ドライバ累計を使用する控除の資格が "受給者" として定義されている場合
州税控除のエレメント資格は "受給者" に設定されています。
州税控除には、ベース×パーセントの計算ルールが定義されています。パーセントは、州課税対象総額 (State Taxable Gross) の 10 パーセントとして定義されています。
"State Taxable Gross" 累計にはベースが保持されており、この累計に基づいて税控除が実行されます。
このドライバ累計には 1 つのインスタンスがあります。
ドライバ累計名 |
ユーザー フィールド (州) |
結果値 |
---|---|---|
State Taxable Gross |
州 1 |
6000 |
州税控除に入力された割り当ては、以下のとおりです。
計算ルール |
上書き値 |
---|---|
インスタンス番号 |
1 |
パーセント |
入力なし |
ベース |
入力なし |
ユーザー フィールド (州) |
州 1 |
エレメントの計算ルールに定義されているパーセントとベース (10%×6000 = 60) を使用して、州 1 の控除のインスタンスが 1 つ変換されます。
注: 上記の例では、エレメント割当がなかった場合は、税控除は行われません。資格が "受給者" に指定されている場合、エレメントを変換するためには、支給/控除割当または "追加" ポジティブ入力が必要です。