累計ドライバを使用した複数変換
ページ名 |
定義名 |
用途 |
---|---|---|
ユーザー フィールド ページ |
GP_PIN_USR_FLD_SEC |
このページは以下の目的に使用します。
|
累計名ページ |
GP_PIN |
ドライバ累計に名前を付けます。 |
レベル ページ |
GP_ACCUMULATOR_1 |
ドライバ累計のユーザー キーを定義します。 |
定義ページ |
GP_ACCUMULATOR_2 |
ドライバ累計の期間 (たとえば、[セグメント] や [カスタム期間]) を定義します。 |
メンバー ページ |
GP_ACCUMULATOR_3 |
ドライバ累計に含めるメンバー (支給または控除) を定義します。 |
グローバル ペイロールでは、累計ドライバを定義して、支給または控除の複数変換を行うことができます。累計ドライバを指定した支給エレメントまたは控除エレメントでは、その累計のインスタンスごとに対応する変換が行われます。
累計を設定して別のエレメントの複数変換を行うには、以下を定義する必要があります。
ドライバの累計対象となるエレメント。
ドライバ累計。
累計に基づいて変換を行うエレメント (支給または控除)。
ドライバの累計対象エレメントで複数の累計インスタンスを作成するためのユーザー フィールド。
次の手順に従って、累計ドライバを使用した複数変換を行います。
注: 以下で説明する手順は、累計ドライバを使用する支給または控除を定義するための 1 つの方法にすぎません。実際の設定は、以下の説明とは異なる場合があります。
累計ドライバの累計対象となる支給エレメントまたは控除エレメントを定義します。
たとえば、SALARY という名前の支給を定義します。
支給または控除のエレメント名ページで [ユーザー フィールド] リンクをクリックし、ユーザー フィールド ページにアクセスします。
たとえば、SALARY エレメントの支給名ページで [ユーザー フィールド] リンクをクリックします。
ユーザー フィールド ページで支給または控除とユーザー フィールドを関連付け、エレメントの各変換に対してユーザー フィールド別に個別の累計インスタンスが作成されるようにします。
このフィールドは、変数またはシステム エレメントとして指定できます。
たとえば、州別または所在地別に区別する必要のある課税対象支給 (SALARY) を定義する場合、"州" または "所在地" という名前のユーザー フィールドを定義します。
注: ユーザー フィールドを変数として定義する場合、変数定義のページで変数を事前に定義しておく必要があります。
支給または控除を保存するためのセグメント累計を定義します。累計のユーザー キーと支給または控除に定義したユーザー フィールドは、一致している必要があります。
たとえば、"State Taxable Gross" (州課税対象総額) という名称の累計を定義し、累計キーに "州" を使用して、課税対象支給が州別に分類されるようにします。
注: 累計のユーザー キーに "州" を使用した場合、異なる州の SALARY エレメントが変換されると、州ごとに個別の累計インスタンスが作成されます。
手順 4 で定義した累計に基づいて支給または控除の変換を行う場合、エレメント名ページの [ドライバ累計] フィールドを使用して、その累計を対象エレメントのドライバとして指定します。
たとえば、州ごとに課税対象支給に基づいて変換する必要のある税控除を定義する場合、"State Taxable Gross" 累計をこの控除のドライバ累計として定義します。
注: 支給および控除に関連付けられたドライバ累計のユーザー キーは、支給および控除に自動的に継承されます。これらのユーザー キーは、支給エレメントまたは控除エレメントのユーザー フィールドになります。
例: 累計ドライバを使用した複数変換
次の表は、州税控除のドライバ累計のインスタンスを示しています。
ドライバ (累計名) |
ユーザー キー (州) |
結果値 |
---|---|---|
State Taxable Gross |
州 A |
6000 |
State Taxable Gross |
州 B |
5500 |
State Taxable Gross |
州 C |
7000 |
この累計には、州レベルで課税される、給与や超過勤務手当などの支給が保存されます。この累計には、ユーザー キー "州" が設定されています。
また、累計対象の支給も、ユーザー フィールド "州" に関連付けられています。
"State Taxable Gross" 累計によって、州所得税控除の複数変換が行われます。
この控除は、州課税対象総額の 20 パーセントとして定義されています。
以下の表で示すように、3 つのドライバ累計インスタンスに対応して州所得税の変換処理は 3 回行われます。
控除 (州課税対象総額の 20%) |
ユーザー フィールド (州) |
結果値 |
---|---|---|
州所得税 (インスタンス 1) |
州 A |
1200 |
州所得税 (インスタンス 2) |
州 B |
1100 |
州所得税 (インスタンス 3) |
州 C |
1400 |
この例では、以下のようになります。
ユーザー フィールド "州" が各課税対象支給エレメント (たとえば給与や超過勤務支給など) に関連付けられているため、"State Taxable Gross" 累計の適切なインスタンスが支給エレメントによって自動的にロードされます。
"State Taxable Gross" 累計は、州所得税控除のドライバとして定義されます。
ドライバ累計のユーザー キーは、州所得税控除に自動的に継承されます。
ドライバ累計の発生ごとに、州所得税控除の変換が別々に行われます。
このトピックでは、以下の基本ルールについて説明します。
累計ドライバを使用する支給と控除。
累計ドライバとして使用する累計。
累計ドライバを使用する支給と控除
累計ドライバを使用する支給と控除は、以下のルールに従って設定する必要があります。
支給エレメントまたは控除エレメントには、ドライバ累計のユーザー キーと同じユーザー フィールドを設定する必要があります。
注: ドライバ累計のユーザー キーからユーザー フィールドが支給および控除に自動的に継承されます。
支給または控除のユーザー フィールドは、ドライバ累計のユーザー キーと同じ順序である必要があります。
支給または控除の定義にドライバ累計を指定してユーザー キーを指定しないことはできません。
支給または控除には、少なくとも 1 つの (累計のユーザー キーと一致する) ユーザー フィールドを関連付ける必要があります。
ドライバ累計を使用して複数回の変換が行えるエレメントは、支給と控除のみです。
支給または控除には、そのエレメント自身の自動作成累計をドライバとして使用することはできません。
注: また、一般ルールとして、循環参照を避けるために、そのエレメント自身が含まれている累計をドライバとして使用することはできません。
注: 自動作成累計は、支給名ページおよび控除名ページの [ドライバ累計] フィールドのプロンプト ビューから自動的に除外されます。
支給エレメントまたは控除エレメントに設定できるドライバは、1 つのみです。
ドライバ累計として使用する累計
ドライバとして使用する累計は、以下のルールに従って設定する必要があります。
ドライバとして使用できるエレメント タイプは、累計のみです。
セグメント累計のみが、ドライバとして使用できます。
ドライバとして使用するセグメント累計には、"累計" のレベル ページの [累計のタイミング] グループ ボックスで [累計メンバー変換時] が選択されている必要があります。
ドライバとして使用する累計には、ユーザー キーが少なくとも 1 つ必要です。
注: 支給名ページおよび控除名ページで有効なドライバ累計としてプロンプト表示されるのは、累計のタイミングが [累計メンバー変換時] として定義されたセグメント累計で、さらに少なくとも 1 つのユーザー キーが定義されている累計のみです。
ドライバ累計のユーザー キーは、自動的に支給または控除のユーザー フィールドになります。
ドライバのユーザー キーのデフォルト値は、自動的に "延滞" 累計に設定されます。
延滞累計のキー構造を変更することはできません。ただし、他の自動作成累計には、ドライバのキー構造のデフォルトが自動的に設定されることはありません。これらの累計には異なるキー セットを定義できます。また、同じキーを使うこともできます。
注: 全ての自動作成累計に同じキー セットを使用する場合、自動作成累計ページの [ユーザー フィールドのコピー] ボタンをクリックします。これにより、キー値に基づいて、ドライブが実行されるエレメントの累計インスタンスが個別に作成されます。
支給または控除に関連付けた後で、ドライバの累計キーを変更できます。
ユーザー キーを変更しないと、グローバル ペイロールにより、支給または控除のユーザー フィールドが累計キーと一致するように更新されます。ドライバ実行対象のエレメントが控除の場合、新規のキー構造が自動作成延滞累計に自動的に継承されます。ただし、[ユーザー フィールドのコピー] ボタンをクリックして、その他の自動作成累計を更新する必要があります。支給または控除が処理された後は、ドライバのユーザー キーを変更することはできません (データ入力でユーザー キーが使用できなくなります)。