支給エレメントおよび控除エレメントについて

このトピックでは、次について説明します。

  • 支給/控除。

  • 計算ルールおよびコンポーネント。

  • 自動作成累計。

  • 周期およびジェネレーション コントロールによる計算。

  • 遡及計算。

  • 前処理フォーミュラおよび後処理フォーミュラ。

  • 比例配分および端数処理。

  • エレメント別および受給者別の支給と控除の割り当て。

  • 複数変換。

支給および控除は、グローバル ペイロールにハード コードされていません。代わりに、ユーザーが支給および控除に関する独自のルールをオンラインで作成します。支給および控除を定義する手順は基本的には同じですが、控除では延滞残高処理や銀行振り込み情報の処理方法を指定する必要があります。

支給エレメントや控除エレメントを定義する場合は、ユニット x レートユニット x レート x パーセントなどの計算ルールを定義します。エレメント定義を保存すると、選択した計算ルールとエレメント タイプに基づいて次のコンポーネントが自動的に作成されます。

  • ユニット、レート、ベース、およびパーセントのコンポーネント。これらは計算ルールを基に作成されます。

  • 回収額、未控除額、および延滞加算額のコンポーネント。これらは控除エレメントに対してのみ作成されます。

  • 延滞残高累計。これは控除エレメントに対してのみ作成されます。

自動作成されたコンポーネントには、支給エレメント名または控除エレメント名にサフィックスを付加した名前が付けられます。たとえば、支給エレメント EARN1 = ユニット × レートを作成すると、EARN1_UNIT および EARN1_RATE という 2 つのコンポーネント エレメントが自動的に生成されます。サフィックス名の言語は、エレメント名共通ページで指定する支給エレメントまたは控除エレメントの国によって決まります。

注: 支給エレメント名および控除エレメント名の文字数は、サフィックスを付けるために最大 12 文字 (半角) に制限されています。他のエレメント名は 18 文字 (半角) まで使用できます。

コンポーネントは、支給エレメントまたは控除エレメントの属性を引き継ぎます。支給エレメントまたは控除エレメントの属性を変更すると、コンポーネントの属性も変更されます。前述の支給エレメント EARN1 の例では、エレメント名を REGULAR に変更すると、そのコンポーネント名も REGULAR_UNIT および REGULAR_RATE に変更されます。ユーザーが直接変更できるコンポーネントの属性は、名称、コメント、ユーザー フィールド、および上書きレベル (エレメント使用) だけです。これらの変更は、コンポーネント名ページで行います。

コンポーネントもエレメントの 1 つなので、他のエレメント定義で使用することができます。たとえば、以下のようなエレメントを定義するとします。

  • SALARY1 = ユニット × レート。

  • SALARY2 = ユニット × レート。

  • SALARY2 のレート = SALARY1 のレート。

SALARY2 のレートを計算するときには、SALARY1 のレートが使用されます。このようにすると、新しいエレメントを定義するたびにレートを定義し直さずに済みます。SALARY1 のレートが、数値、フォーミュラなど、どのような方法で定義されても、SALARY2 のレートは常に SALARY1 のレートと等しくなります。

支給エレメントまたは控除エレメントを定義する場合には、自動作成される累計も指定します。たとえば、定義した支給エレメントおよび控除エレメントごとに、年間の累計が作成されるように指定することができます。また、カレンダー期間ごと、会計期間ごと、またはその両方で累計が作成されるように指定することも可能です。さらに、金額、ユニット、またはその両方を保存するかどうかも指定できます。そして、累計に保存する期間、つまり期間、月、四半期、または年を指定できます。

コンポーネントと同様に、累計には、対応する支給エレメントおよび控除エレメントの属性が継承され、エレメント サフィックス コンポーネント (GP_SUFFIX) の支給/控除ページで定義したサフィックスが使用されます。

注: 属性が支給エレメントまたは控除エレメントに直接関連付けられている累計は、支給コンポーネント (GP_EARNING) または控除コンポーネント (GP_DEDUCTION) で自動作成された累計だけです。累計コンポーネント (GP_ACCUMULATOR) を使用して作成した累計の属性は、支給エレメントまたは控除エレメントには直接関連しません。

支給または控除を設定するときに、計算ページで周期を指定することができます。次の 2 つのオプションがあります。

  • [カレンダー期間の周期を使用]: このオプションを選択すると、エレメントの周期はカレンダー期間によって決定されます。

  • [指定の周期を使用]: このオプションを選択すると、周期を定義することができます。

周期で管理されるレート コードを使用する支給エレメントまたは控除エレメントの場合は、[カレンダー期間の周期を使用] をオンにします。それ以外の場合、求めている結果を得られない可能性があります。

周期で管理されている給与レート コード エレメントは、カレンダー周期で変換されます。エレメントは、そのエレメントを管理する [周期オプション] フィールドに基づいて年次化され、カレンダー周期で非年次化されます。

たとえば、週単位の給与計算に対し、金額が 100 で周期が月次の支給エレメントを作成するとします。ジェネレーション コントロール条件が定義されていない場合は、金額の年次化および非年次化が行われ、処理する周期の金額が算出されます。その組織の月次周期は 12 で、週次周期は 52 だとします。最初に、月次の金額である 100 ドルが 1200 ドルに年次化されます。その後、この金額が給与計算の周期、つまり週次の金額に非年次化されます。給与計算の周期が週次の場合、各支給期間の支給額は、1200/52 = 23.076923 となります。

組織で複数の支給周期が使用されている場合、エレメントの金額は、それぞれの周期に対応した支給期間の金額に換算されます。たとえば、その組織では全受給者に対し、金額 1000 の年間賞与を 1 年を通して支給するとします。時間給での受給者は週単位で、給与受給者は月単位でその賞与の支給を受けます。賞与支給を年次の周期で BON = 1000 と定義する場合、年次化と非年次化を使用して、各グループの支給周期に基づいて全ての受給者にこの定義が適用されます。

HR およびグローバル ペイロールの周期テーブル

グローバル ペイロールでは通常、PeopleSoft HR の周期テーブルを使用して周期の計算方法を決定します。ただし、周期によっては、このテーブルではなく、グローバル ペイロールのジェネレーション コントロール周期テーブルに定義されているものもあります。この例として、月 - 第 1 週 があります。給与周期が週次であっても、月の最初の支給期間に支給される支給エレメントが必要だとします。グローバル ペイロールでは、ジェネレーション コントロール周期を定義し、その周期をジェネレーション コントロールを使って目的の支給エレメントに割り当てることができます。

周期換算およびジェネレーション コントロール

ジェネレーション コントロールを使用すると、周期を始めとするさまざまな条件に基づいて、エレメントを処理するタイミングを制御できます。

[カレンダー期間の周期を使用] 以外の周期オプションを選択すると、その支給期間の周期に基づいて支給額の年次化および非年次化が行われます。ジェネレーション コントロール周期が存在する場合は、ジェネレーション コントロール周期に基づいて支給額の年次化および非年次化が行われます。周期換算時には、支給期間の周期はジェネレーション コントロールの周期によって上書きされます。

たとえば、計算ルールが金額で 1200、周期が年次、支給期間が月次で支給エレメントが定義されているとします。月次周期が 12 と定義されていて、この支給に対するジェネレーション コントロール周期がない場合、この金額は月あたり 100 ドルに非年次化されます (1200/12 = 100)。ジェネレーション コントロール周期が四半期の場合、この支給エレメントは 300 に非年次化されます (1200/4 = 300)。

次の表に、周期変換が実行される計算ルールとコンポーネントを示します。

計算ルール

コンポーネント

金額

金額

ベース × パーセント

ベース

ユニット × レート

ユニット

ユニット × レート × パーセント

ユニット

[周期オプション] フィールドで [カレンダー期間の周期を使用] を選択すると、周期換算は実行されません。

たとえば、計算ルールが [金額] で、金額が 100 の支給エレメントがあるとします。[周期][カレンダー期間の周期を使用] に設定されている場合、使用される期間の周期に関係なく、計算される金額は常に 100 になります。週次の支給グループおよび月次の支給グループがある場合、変換後の金額はどちらのグループの受給者に対しても 100 になります。ジェネレーション コントロール条件で周期が使用されている場合でも、年次化および非年次化は行われません。周期換算を行うには、支給計算ルールで周期を指定する必要があります。ジェネレーション コントロール周期の非年次化は、支給エレメント定義で周期を指定しない限り行われません。この処理を行わない場合でも、周期ページを使用して、そのエレメントが週次の支給グループに対して処理される時期を制御できます。

ジェネレーション コントロール エレメントの定義」を参照してください。

例 1: ジェネレーション コントロールを使用しない周期換算

固定額が 1200、年次周期 (係数 = 1) の支給エレメントがあるとします。ここで、月次周期 (係数 = 12) で支給期間を実行します。

エレメントに定義された周期の値 (1)、および支給期間に定義された周期の値 (12) が、HR の周期テーブルから取得されます。エレメントの周期係数を期間の周期係数で割って、年次化/非年次化係数を算出します。このエレメントの計算に使用される式は、1200 × 1/12 = 100 です

例 2: ジェネレーション コントロールを使用する周期換算

月次の給与計算に、12 月にだけ支給されるクリスマス賞与の支給エレメントがあるとします。この支給エレメントには、固定額 50 と週次の周期 (係数 = 52) が設定されています。12 月に賞与を支給するには、次の手順に従います。

  1. December という名前のジェネレーション コントロール周期を作成し、周期係数 1 を割り当てます。

  2. Christmas という名前のジェネレーション コントロール定義を作成します。

  3. この定義のジェネレーション コントロール - 条件: 周期ページで、ジェネレーション コントロール周期 December を追加し、[対象] を選択します。

  4. このジェネレーション コントロール定義を支給エレメントに追加します。

  5. ジェネレーション コントロール周期 December を、カレンダー December に加えます。

受給者に対するカレンダー December の処理で、周期が条件になっているジェネレーション コントロールが支給エレメントに割り当てられていると、その周期と一致するジェネレーション コントロール周期がカレンダーに登録されているかどうかがチェックされます。一致するものがない場合は、そのエレメントは処理されません。一致するものがある場合は、次の計算が実行されます。

エレメントの金額 (50) × エレメントの周期係数 (52) / ジェネレーション コントロール周期係数 (1) = 2600。

分母が期間周期からジェネレーション コントロール周期に変わります。

遡及処理の際に、支給または控除エレメントが [再計算しない] になっている場合は、全てのセグメントとスライスが一致していれば、エレメントの前回の値が、その全てのコンポーネント エレメントと一緒に返されます。ただし、再計算される期間と前回計算した期間の間でセグメントまたはスライスが一致しない場合は、指定した [再計算しない] オプションは無視され、エレメントは再計算されます。

セグメントの一致とは、セグメントの開始日、終了日、および支給キーが一致することです。セグメントが一致するには、セグメントのこれらの部分が全て一致する必要があります。

スライスの一致とは、スライスの日付に関係なく現在の計算でのスライス数と前回の計算でのスライス数が一致することです。セグメントと異なり、日付や範囲が違っていてもスライスは不一致とは見なされません。

以下のような場合に、不一致と見なされます。

  • エレメントが過去に計算されていない場合は、遡及処理で常に計算されます。

  • セグメントが一致しない、またはセグメントは一致するがスライスが一致しない場合は、[再計算しない] の指定が無視され、エレメントが再計算されます。

ポジティブ入力では、[再計算しない] の指定は上書きされます。ポジティブ入力のインスタンスでは、常に計算されます。

注: アクション タイプが [上書き] になっているポジティブ入力の単一インスタンスでは、エレメントは再計算されます。アクション タイプが [追加] のポジティブ入力インスタンスでは、追加されるエレメントが再計算済みかどうかにかかわらず、常に再計算されます。つまり、アクション タイプが [追加] の新規ポジティブ入力行では、エレメントが [再計算しない] で指定されていても、再計算が行われるということです

支給エレメントまたは控除エレメントを定義する場合、前処理フォーミュラ、後処理フォーミュラ、およびその両方を計算ページで割り当てることができます。

  • 前処理フォーミュラは、支給エレメントまたは控除エレメントを変換する直前に実行されるフォーミュラです。

    たとえば、前処理フォーミュラを使用して、支給エレメントまたは控除エレメントの変換で使用されるデータを取得することができます。

  • 後処理フォーミュラは、支給エレメントまたは控除エレメントを変換した直後に実行されるフォーミュラです。

    たとえば、後処理フォーミュラを使用して、変換された支給または控除およびそのコンポーネントの値を、PINV アレイに保存され、他のところで使用可能になる前に変更することができます。また、後処理フォーミュラを使用して、控除の年間限度額を設定したり、追加金額を加算したりすることもできます。

前処理フォーミュラおよび後処理フォーミュラは、エレメントのインスタンスごとに実行されますが、システム エレメントを使って、変換するタイミングを制御することがきます。PeopleSoft では、前処理フォーミュラおよび後処理フォーミュラと一緒に使用する、たくさんのシステム エレメントが用意されています。

後処理フォーミュラのためのシステム エレメント

次の表は、PeopleSoft によって用意されている、後処理フォーミュラで使用するためのシステム エレメントの一覧です。全てのシステム エレメントと同じように、これらのエレメントはフォーミュラなどの処理で参照された場合にのみ変換されます。

システム エレメント

説明

CURR x VAL (x は AMT、PCT、UNITS、BASE、または RT)

最も最近のインスタンスで変換された金額の値、またはパーセント、ユニット、ベース、およびレートの各コンポーネントの値が格納されます。このエレメントには、金額が計算された場合はすぐにその金額の値がロードされ、パーセント、ユニット、ベース、レートの各コンポーネントが変換された場合はすぐにそれぞれの値がロードされます。この値には、必要に応じて周期換算、比例配分、端数処理が適用された後の値が使用されます。この値は、後処理フォーミュラの入力データとして使用することができます。CURR x VAL は、SET CURR x VAL にゼロ以外の数値が設定されると更新されます。このシステム エレメントの主な用途は、支給または控除に対する現在の金額、または現在のパーセント、ユニット、ベース、レートの各コンポーネントの値を確認することです。

OVRD CURR x VAL (x は AMT、PCT、UNITS、BASE、または RT)

最も最近のインスタンスで変換された金額の値、またはパーセント、ユニット、ベース、レートの各コンポーネントの値の上書きに使用される値が格納されます。これは、後処理フォーミュラの出力と見なすことができます。このエレメントのセットに、上書きする値を割り当てます。

OVRD CURR x VAL は、SET CURR x VAL が真 (ゼロ以外の数値) に設定されると更新されます。

SET CURR x VAL (x は AMT、PCT、UNITS、BASE、または RT)

最も最近のインスタンスで変換された金額の値、またはパーセント、ユニット、ベース、レートの各コンポーネントの値を上書きする場合は、このシステム エレメントにゼロ以外の値を設定します。この設定を行うと、OVRD CURR x VAL の値が金額の値、またはパーセント、ユニット、ベース、レートの各コンポーネントの値に割り当てられます。

以下の例は、年間控除に対して限度額を設ける後処理フォーミュラの使用方法を示しています。控除の計算後に後処理フォーミュラを呼び出し、控除額が限度額に達しているかどうかを判断します。限度額に達している場合は、その控除に対して特定の処理を行います。

前提:

  • DD は控除エレメントです。

  • YTD Limit Amt は、年間限度額を表す変数です。

  • Amt Over は、超過限度額を表す変数です。

このコードは次のようになります。

If DD YTD Accum + CURR AMT VAL + DD Arrears Amt<= YTD Limit Amt
Then exit 

Else
DD YTD Accum + CURR AMT VAL + DD Arrears Amt - YTD Limit Amt = Amt Over 
CURR AMT VAL − Amt Over = OVRD_CURR_AMT_VAL
1 = SET CURR AMT VAL

数字を使って表してみましょう。控除の年間限度額 (YTD Limit Amt) が 1000 だとします。受給者の控除の年間累計残高 (DD YTD Accum) は 950 です。現在の期間の控除 (CURR AMT VAL) は 125 で、延滞残高 (DD Arrears Amt) はありません。この場合、処理は次のようになります。

If 950 + 125 + 0 <= 1000

then exit

else

950 + 125 + 0 - 1000 = 75

125 - 75 = 50

上書き用エレメント (OVRD_CURR_AMT_VAL) に 50 という値が割り当てられ、SET CURR AMT VAL の値が 1 に設定されているので、上書き用エレメントの値が自動的に取得され、この控除に割り当てられます。

後処理フォーミュラの後で、変換済みの金額に定義されている端数処理ルールが適用されます。

注: 後処理フォーミュラは、延滞処理の前に変換されます。つまり、限度額を設けるために後処理フォーミュラを使用する場合、フォーミュラで定義された超過限度額は延滞残高の更新に使用されません。

変換のタイミングを制御するシステム エレメント

PeopleSoft によって用意されているシステム エレメントを使って、前処理フォーミュラや後処理フォーミュラの変換を行うタイミングを制御することができます。次の表は、特定のインスタンスで前処理フォーミュラや後処理フォーミュラを実行する場合に便利なシステム エレメントの一覧です。

システム エレメント

説明

PI INSTANCE NUMBER

ポジティブ入力のインスタンス番号です。ポジティブ入力があると、そのインスタンス番号に変換されます。それ以外の場合は、ゼロに変換されます。

PI INSTANCE FIRST

最初のポジティブ入力インスタンスであるかどうかを表します (Y/N)。最初のポジティブ入力インスタンスの場合は Y、それ以外の場合は N に変換されます。

PI INSTANCE LAST

最後のポジティブ入力インスタンス。(Y/N)。最後のポジティブ入力インスタンスの場合は Y、それ以外の場合は N に変換されます。

支給エレメントまたは控除エレメントの比例配分および端数処理は、次に手順に従って行われます。

  1. セグメントまたはスライスごとに、計算ルールのコンポーネントが取得されます。

  2. セグメントまたはスライスごとに、適切なコンポーネントが比例配分されます。

    注: パーセント コンポーネントおよびレート コンポーネントは、比例配分の対象ではありません。

  3. コンポーネントが端数処理されます。

  4. セグメントまたはスライスが変換されます。

  5. セグメントまたはスライスの変換後の金額が端数処理されます。

システム エレメント PRORATE

支給エレメントまたは控除エレメントの比例配分は、分割を行う、またはシステム エレメント PRORATE を使用するという、2 つの方法で実行することができます。

システム エレメント PRORATE を使用すると、分割が行われない場合にも支給エレメントまたは控除エレメントを比例配分できます。これを行うには、PRORATE が Y に設定される条件を定義する前処理フォーミュラを作成します。条件が満たされた場合、支給または控除エレメントに関連付けられた比例配分ルールを使用して比例配分が行われます。後処理フォーミュラには、PRORATE を N にリセットするコマンドを必ず入れるようにします。

支給および控除は、受給者レベルに設定された計算ルール (ユニット、レート、ベース、パーセント、または金額) の 1 つまたは複数のコンポーネントで定義することができます。つまり、支給または控除は、処理の前に特定の受給者に割り当てる必要があり、受給者レベルとして指定されたコンポーネントの値は、ポジティブ入力またはエレメント/受給者割当コンポーネントを使用して入力する必要があります。エレメント別受給者割り当てページ、受給者別エレメント割り当てページ、およびポジティブ入力ページでは、特定の支給および控除に対する受給者レベルのデータを簡単に入力することができます。

グローバル ペイロールでは、次に示す方法によって、単一のセグメント内でエレメントを複数回変換できます。

  • エレメントに対するポジティブ入力の作成で、[アクション タイプ][追加][上書き]、または [ゼロにする] を指定します。

    [アクション タイプ] が [追加] のポジティブ入力をエレメントに設定すると、そのエレメントは、エレメントの計算ルール定義、またはエレメント上書きがある場合はその上書き値を使用していったん変換されます。その後、ポジティブ入力の追加タイプのインスタンスに関連付けられた値を使用して、再度エレメントが変換されます。

    追加タイプのポジティブ入力が複数ある場合、それぞれの入力に異なるインスタンス番号が割り当てられ、そのエレメントの複数変換が行われます。

    上書きタイプのポジティブ入力が複数ある場合、それらは個別に処理されます。インスタンス番号を使用して、そのエレメントの複数変換が行われます。

  • エレメント割り当てのページで、エレメントの複数インスタンスを入力します。

    たとえば、同じ期間に同じ差し押さえを複数回入力します。各入力に対してインスタンス番号が割り当てられ、それぞれ別々に処理されます。

    ユーザー フィールドを定義して、エレメントの個別の変換結果を追跡することもできます。たとえば、差し押さえ番号というユーザー フィールドを定義して、差し押さえエレメントの個別の変換結果を識別することができます。

  • 支給または控除の複数変換を行うドライバ累計を定義します。累計のインスタンスごとに、そのインスタンスに対応する支給または控除の変換が行われます。

  • 支給または控除に対してエレメントの分割が行われると、エレメントのスライスごとに個別に変換が行われます。