PeopleSoft Forms and Approval Builder について
Forms and Approval Builder を使用すると、オンライン フォームをデザインして必要な承認プロセスを指定し、それを組織内のユーザーに展開できます。この機能を使用して、組織内の手作業を、ワークフローベースの承認および進捗追跡のための監査証跡を組み込んだペーパーレスのプロセスに変換してください。ユーザーがコードを作成する必要はなく、今後の PeopleSoft システムへのアップグレードでユーザーがこれらのフォームを更新する必要もありません (作成するフォームはカスタマイズではないため)。
フォームの公開後、ユーザーはメイン メニューからフォームに移動し、フィールドを埋めて、承認を受けるために送信します。パブリッシュされた各フォームには、[フォーム]、[説明]、[添付ファイル] の 3 つのタブがあります。承認履歴とコメントの監査証跡は、フォームが承認プロセスを進んでいる間に自動的に生成されます。監査証跡を確認して、承認チェーンの各手順の履歴を見ることができます。
フォーム設計
フォームを作成するには、フォームの作成ウィザード コンポーネント (FORM_DESIGN_WIZARD) を使用します。このウィザードでは、次のフォーム作成手順を案内します。
フォーム ID やフォーム オーナーなど、フォームの基本情報を定義する。
フォームの使用方法を示す説明を指定する。
フォームに表示するフィールドを指定する。
フォームにファイルを添付する (省略可)。
フォームへのアクセスに使用するメニュー アイテムを定義する。
フォームに必要な承認ワークフローを指定する。
フォームをプレビュー、テスト、およびアクティブ化する。
フォームでは、複数のフィールドを 1 列または 2 列に編成できます。必須フィールドを指定したり、完成したフォームを保存するためにフィールドで許可する編集を定義したりすることができます。フォームの作成時、次のフィールド タイプを使用できます。
数値
テキスト
日付
時刻
はい/いいえ
プロンプト
フォーム ユーザーは、既存の PeopleSoft レコードから値を選択してフィールドを完成させることができます。
コード
ドロップダウン リストに表示する値のリストを作成できます。フォーム ユーザーは、このリストから値を選択してフィールドを完成させることができます。
セクション
フォームを複数のセクションに編成できます。
フォーム ステータス
フォームとフォーム インスタンスの違いを理解しておくことが重要です。このドキュメントで使用する "フォーム" という用語は、フォーム設計者がフォーム設計ウィザード コンポーネントを使用して作成する "マスター" フォームまたはテンプレートを指します。フォーム インスタンスは、フォーム ユーザーが完成させた、展開済のフォームです。各フォーム インスタンスには独自の連番が自動的に割り当てられるため、完成したフォームは個別に追跡および管理できます。
フォームのステータスは次のいずれかの値になります。
フィールドまたはコントロール |
定義 |
---|---|
設計中 |
設計中で、まだアクティブになっていないフォームであることを示します。 |
アクティブ |
アクティブであり、フォーム ユーザーが完成させることができるフォームであることを示します。 ユーザー ロールによっては、次のページを使用してフォームをアクティブ化できます。
注: フォームのアクティブ化や非アクティブ化、または新しいオーナーへのフォームの再割当ては、フォーム オーナーまたはフォーム管理者のみが行えます。 |
非アクティブ |
フォーム オーナーまたはフォーム管理者によって非アクティブ化されたフォームであることを示します。フォーム管理者またはフォーム オーナーは、フォーム管理ページを使用してフォームを非アクティブにすることができます。フォームが非アクティブの場合、フォーム ユーザーがフォームを完成することはできません。 |
フォーム インスタンスのステータスは次のいずれかの値になります。
フィールドまたはコントロール |
定義 |
---|---|
開始 |
フォーム ユーザーが、アクティブ化されたフォームにアクセスし、作成を始めると、フォーム インスタンスのステータスが [開始] に設定されます。 |
保留 |
フォーム ユーザーがフォーム インスタンスを確定し、承認を受けるために送信すると、ステータスは [保留] に変わります。 |
保留 |
承認者またはレビュー担当者が、送信されたフォームに関する詳しい情報を要求している場合、ステータスは [保留] に変わります。 |
承認済、却下、キャンセル済 |
フォーム インスタンスが、必須の承認チェーンを通る過程で、そのステータスは [承認済]、[却下]、または [キャンセル済] と変わります。 |
セキュリティおよび割り当てられるロール
ユーザー ロールにより、フォームに対するアクセス、設計、および管理が許可されるユーザーが決まります。次の表では、Form and Approval Builder に対して割り当てられるロールと、それに関連付けられる権限のリストを示します。
ロール名 |
説明 |
権限リスト |
アクセス権限 |
---|---|---|---|
FORM_USER |
フォーム ユーザー: フォームを完成させ、送信できます。 |
EOFM1000 |
フォーム ユーザーには、フォーム設計ウィザード (フォーム インスタンス) を使用して作成されたフォームに対する追加、更新、表示の権限があります。 |
FORM_DESIGNER |
フォーム設計者: オーナーとして割り当てられたフォームに対し、作成、送信、設計、および管理を実行できます。 |
EOFM1000 EOFM2000 |
フォーム設計者には、フォーム設計ウィザードを使用して作成されたフォームに対する追加、更新、表示の権限に加え、フォーム設計ウィザード コンポーネントに対する追加、更新、表示の権限もあります。 [フォーム管理] (FORM_RPT) コンポーネントの使用中に、フォーム設計者が更新または表示できるのは、自分が所有するフォームのみです。 |
FORM_ADMIN |
フォーム管理者: 全てのフォームに対し、作成、送信、設計、および管理を実行できます。 |
EOFM1000 EOFM2000 EOFM3000 EOSD2000 |
フォーム管理者にはフォーム設計者と同じアクセス権限があります。それに加え、[フォーム管理] (FORM_RPT) コンポーネントの使用中は、全てのフォームを更新および表示できます。 |
FORM_CI_DEVELOPERS |
Form To CI (コンポーネント インターフェイス) 開発者: 全てのフォームに対し、作成、送信、設計、および管理を実行できる他、フォームをコンポーネント インターフェイス (統合フォーム) にマップできます。 |
EOFM1000 EOFM2000 EOFM3000 EOFM4000 EOSD2000 |
Form To CI 開発者にはフォーム管理者と同じアクセス権限がある他、Form to CI マッピング ページを使用してフォームをコンポーネント インターフェイスにマップすることで、フォーム統合を設定できます。 |
完成したフォームには行レベルのセキュリティが適用され、フォーム インスタンスにアクセスできるのは、フォーム オーナー、承認者、またはレビュー担当者のみとなります。
注: セキュリティ管理者は、ユーザーが Form and Approval Builder の操作を始める前に、既存のユーザー ID の更新またはユーザー ID の新規作成、あるいはその両方を行って、適切なロールを割り当てる必要があります。
『PeopleTools: Security Administration』の「Administering User Profiles」を参照してください。
要件
Form and Approval Builder は、従業員ポータルでのみ使用できます。