権限リストとシステム デフォルトの使い方
次の各トピックでは、以下の作業方法について説明します。
権限リストへの関連付け
ビジネス ユニット HR デフォルトの定義
システムによるデフォルト値の決定
PeopleSoft のセキュリティは、権限リストという構成要素に基づいています。権限リストに基づいて、アプリケーション、機能、メニュー、データなどへのユーザー アクセスが許可されます。権限リストのほとんどはロールごとにグループ化されており、そのロールがユーザーに付与されます。ただし、アプリケーションの特定の機能をコントロールし、ユーザー プロファイルに直接割り当てられる権限リストが 4 つあります。
その 1 つはプライマリ権限リストで、ユーザー別のデフォルト値の特定に使用されます。プライマリ権限リスト基本設定コンポーネント (OPR_DEF_TBL_HR) で、プライマリ権限リストに以下の項目を設定します。
以下のフィールドのデフォルト値の設定
ビジネス ユニット
セットID
会社
国
法定区域
換算先通貨
通貨レート タイプ
給与計算システムや産業などのアプリケーションの設定
ユーザーがシステムにログオンすると、ユーザーのプライマリ権限リストがシステムによって参照され、適用する設定、およびプライマリ権限リストのデフォルト設定機能をサポートするコンポーネントにデフォルトとして入力する値が特定されます。これにより、各ユーザーの職務内容に応じた適切な情報を入力できるようになります。
注: 全てのコンポーネントでプライマリ権限リストのデフォルト値が使用されるわけではありません。
警告 権限リストにシステム ユーザーを関連付けておかないと、PeopleSoft ヒューマン リソース管理において重大なデータ エラーが発生する可能性があります。
詳細については、『PeopleTools: Security Administration』の製品ドキュメントを参照してください。
HCM コンポーネントにアクセスすると、ユーザーのプライマリ権限リストに関連付けられた値に基づいて、ビジネス ユニット、会社、国などのフィールドに自動的に値がロードされます。また、ビジネス ユニット オプション デフォルト ページ (BUS_UNIT_OPT_HR) でセットID にデフォルト値を関連付けることもできます。
設定したテーブルセット コントロールとビジネス ユニット デフォルト オプションに基づいて、トランザクション コンポーネントの選択フィールドにロードされるデフォルト値が決定されます。これらのデフォルト値は、ビジネス ユニット フィールドからデフォルト値を取得するように識別されたコンポーネントにのみ使用されます。
ビジネス ユニットのデフォルトを設定するには、次の手順に従います。
テーブルセット コントロールのレコード グループ ページ (SET_CNTRL_TABLE1) で、ビジネス ユニットのビジネス ユニット デフォルトをコントロールするセットID を選択します。
これにより、デフォルト設定ルールをビジネス ユニット間で共有できます。
ビジネス ユニット オプション デフォルト コンポーネントでセットID のデフォルト値を入力します。
画像: テーブルセット コントロールとビジネス ユニット デフォルト オプションが参照され、選択したビジネス ユニットのデフォルト値が決定されます
ビジネス ユニットのデフォルト設定に基づいて動作するコンポーネントにアクセスし、ビジネス ユニットを選択すると、テーブルセット コントロール テーブルのBU デフォルト レコード グループが参照され、そのビジネス ユニットのデフォルト設定に使用されるセットID が決まります。たとえば、ビジネス ユニット PDEV の場合、BU デフォルト レコード グループの行のセットID は SHARE です。ビジネス ユニット オプション デフォルト コンポーネントが参照され、セットID が SHARE のデフォルト値が取得されて、トランザクション コンポーネントの該当する値に入力されます (次の図を参照)。

注: ビジネス ユニット オプション デフォルト レコード (BUS_UNIT_OPT_HR) を含むレコード グループは HR_06 です。
同種のデフォルト設定を共有しているビジネス ユニットが複数存在する場合は、ビジネス ユニット オプション デフォルト ページでビジネス ユニットのデフォルト値を設定するという方法があります。しかし、このようなデフォルト共有の操作は、権限リストを使用して即時に管理することはできず、これを行うにはセットID を使用します。
PeopleSoft HCM システムにおけるページ レベルのデフォルトのほとんどは、ビジネス ユニット別ではなくプライマリ権限リスト別に設定されます。通常、ビジネス ユニットのデフォルト設定はビジネス ユニットに基づくコンポーネントや従業員 ID (EmplID) を上位レベルのキーとして使用しているコンポーネントでのみ使用されます。
次の表は、ビジネス ユニット オプション デフォルト コンポーネントとプライマリ権限リスト基本設定コンポーネントのどちらで定義したデフォルト値を使用するかが決定される際の最も一般的な 4 つのシナリオを示しています。
コンポーネント |
デフォルトの決定方式 |
---|---|
ビジネス ユニットを選択します。 |
ビジネス ユニット デフォルト オプション コンポーネントからデフォルト値がロードされます。 |
従業員 ID の値を入力します。ビジネス ユニット値は入力しません。 |
従業員 ID と雇用レコード番号の組み合わせに対して個人の職務レコードがチェックされ、個人のビジネス ユニットが特定されます。その値に基づき、ビジネス ユニット デフォルト オプション コンポーネントからデフォルト値がロードされます。 |
コンポーネントに、ビジネス ユニット フィールドと従業員 ID フィールドのいずれも含まれていません。 |
プライマリ権限リスト基本設定コンポーネントからデフォルト値がロードされます。 |
コンポーネントでは、ビジネス ユニットや従業員 ID の値が関連付けられていないセットID を使用しています。(このような状況は、所在地コンポーネントや部門コンポーネントなど、ほとんどの設定コンポーネントやコントロール コンポーネントで発生します。) |
プライマリ権限リスト基本設定コンポーネントからデフォルト値がロードされます。 |
警告 上記のルールに沿っていない場合もあります。あくまでガイドラインとして参照してください。ページ レベルでの実際のデフォルト設定は、主にページの機能によって異なります。
注: 上記カテゴリのどれにも属さない例外的なページに対応できるように、ある程度の柔軟性が備わっています。
詳細については、『PeopleTools: Security Administration』および『PeopleTools: Data Management』の製品ドキュメントを参照してください。