インスタンス識別子の定義
インスタンス識別子セットを定義するには、インスタンス識別子コンポーネント (JPM_JP_INST_QUAL) を使用します。
次の各トピックでは、インスタンス識別子とインスタンス識別子の統合の概要、およびインスタンス識別子の設定方法について説明します。
ページ名 |
定義名 |
用途 |
---|---|---|
JPM_JP_INST_QUAL |
コンテンツ タイプに対してインスタンス識別子を定義し、従業員および管理者が表示できるインスタンス識別子を定義します。 |
インスタンス識別子 (インスタンス識別子セット) は、プロファイル タイプのオプション要素で、プロファイル アイテムを一意に識別するために使用されます。インスタンス識別子を使用すると、プロファイル アイテムにキーを追加することができます (特定のタイプのコンテンツで必要とされる場合)。通常、プロファイル アイテムは、コンテンツ タイプとアイテム ID によって一意に識別されます。学位などの一部のコンテンツでは、アイテムを一意に記述するための追加のキー (専攻) が必要とされます。
インスタンス識別子の定義は、次の 2 つの方法があります。
データベースのレコードを選択する。
たとえば、PERSON_NAME レコードを指定した場合、個人 ID がインスタンス識別子になります。
各インスタンス識別子の値を入力する。
この方法でインスタンス識別子を定義する場合は、従業員や管理者がセルフサービスを使用して表示できるインスタンスも指定できます。これは、たとえば同僚による評価レベルを従業員には表示したくない場合、あるいは経営幹部による評価を従業員や管理者 (中間管理職) には表示させない場合に便利です。
インスタンス識別子セットを設定したら、それをプロファイル タイプのコンテンツ セクションにリンクします。セクション内の、インスタンス識別子を含むコンテンツ アイテムを追加またはアイテムを更新する際、ユーザーはその行に挿入されるインスタンス識別子を選択します。1 つのコンテンツ セクションには 2 つまでのインスタンス識別子セットをリンクできます。
注: ユーザーがプロファイル アイテムを追加または更新する際にインスタンス識別子を選択できるようにするには、コンテンツ セクション定義にインスタンス識別子のプロパティを追加する必要があります。
インスタンス識別子のプロパティは、次のとおりです。
JPM_CAT_ITEM_QUAL (インスタンス識別子 1)。
インスタンス識別子 1 のフィールドは、ユーザーが各値を定義するインスタンス識別子セットにのみ関連付けることができます。
JPM_CAT_ITEM_QUAL2 (インスタンス識別子 2)。
インスタンス識別子 2 のフィールドは、レコードによって定義されるインスタンス識別子セットにのみ関連付けることができます。
標準で提供されている PERSON プロファイル タイプには、「コンピテンシー」、「学位」、「NVQ」の 3 つのコンテンツ セクションがあり、これらはインスタンス識別子を使用するように設定されています。
次の表は、「コンピテンシー」セクションで使用されるインスタンス識別子のフィールド、フィールド名、インスタンス識別子セットの一覧です。
フィールド |
フィールド ラベル |
インスタンス識別子セット |
---|---|---|
JPM_CAT_ITEM_QUAL |
評価タイプ |
EVAL_TYPE |
JPM_CAT_ITEM_QUAL2 |
評価者 ID |
REVIEWER_ID |
次の表は、「学位」セクションで使用されるインスタンス識別子のフィールド、フィールド名、インスタンス識別子セットの一覧です。
フィールド |
フィールド ラベル |
インスタンス識別子セット |
---|---|---|
JPM_CAT_ITEM_QUAL2 |
専攻コード |
MAJOR |
次の表は、「NVQ」セクションで使用されるインスタンス識別子のフィールド、フィールド名、インスタンス識別子セットの一覧です。
フィールド |
フィールド ラベル |
インスタンス識別子セット |
---|---|---|
JPM_CAT_ITEM_QUAL |
評価タイプ |
REVIEW_TYPE |
JPM_CAT_ITEM_QUAL2 |
評価者 ID |
NVQ_REVIEWER |
例: インスタンス識別子の使用
画像: 評価タイプごとにコンピテンシー評価レベルを区別するインスタンス識別子の例
次の図は、プロファイル内のセクションをインスタンス識別子のセットにリンクできることを示しています。この例では、「技能」というタブに、COMPETENCY コンテンツ タイプ用のコンテンツ セクションがあり、このセクションが、コンピテンシー評価レベルのソースを示す識別子を含む EVAL というインスタンス識別子セットにリンクされています。
従業員がプロファイルを作成し、そのプロファイルに「Abstract Thinking」および「Analytical Thinking」というコンピテンシーを追加して評価レベルを入力するとします。この場合、次の情報を持つ 2 つのプロファイル アイテムが自動的に作成されます。
プロファイル アイテム |
有効日 |
評価 |
インスタンス識別子 |
---|---|---|---|
Abstract Thinking |
2014 年 4 月 16 日 |
3 (良) |
SELF |
Analytical Thinking |
2014 年 4 月 16 日 |
5 (専門) |
SELF |
管理者が従業員のプロファイルを確認し、コンピテンシーの評価レベルを追加すると、このプロファイルのプロファイル アイテム行は次のようになります。
プロファイル アイテム |
有効日 |
評価 |
インスタンス識別子 |
---|---|---|---|
Abstract Thinking |
2014 年 4 月 16 日 |
3 (良) |
SELF |
Abstract Thinking |
2014 年 4 月 16 日 |
4 (優) |
MANAGER |
Analytical Thinking |
2014 年 4 月 16 日 |
5 (専門) |
SELF |
Analytical Thinking |
2014 年 4 月 16 日 |
4 (優) |
MANAGER |
例: 2 つのインスタンス識別子セットの使用
画像: 同じコンテンツ セクションを区別する 2 つのインスタンス識別子セットの例
1 つのコンテンツ セクションには 2 つまでのインスタンス識別子セットをリンクできます。前述の例を使用し、「コンピテンシー」セクションがインスタンス識別子セット EVAL にリンクされ、PERSON_NAME レコードにリンクされている 2 番目のインスタンス識別子セット (REVIEWER_ID) にもリンクされていると仮定します。次の図のとおりです。
2 つの識別子セットを使用すると、同じインスタンス識別子 1 を持つ行を一意に区別できます。たとえば、経営幹部陣が個人を評価する場合、インスタンス識別子を使用して各幹部による評価レベルを記録できます。次の表は、同じプロファイル アイテムに対する各幹部の評価について作成された行の一覧です。
プロファイル アイテム |
有効日 |
評価 |
インスタンス識別子 1 |
インスタンス識別子 2 |
---|---|---|---|---|
Abstract Thinking |
2014 年 5 月 14 日 |
3 (良) |
EXECUTIVE COMMITTEE |
KU0045 |
Abstract Thinking |
2014 年 5 月 14 日 |
5 (専門) |
EXECUTIVE COMMITTEE |
KU0016 |
Abstract Thinking |
2014 年 5 月 14 日 |
4 (優) |
EXECUTIVE COMMITTEE |
KU0119 |
注: インスタンス識別子ではキー データを定義するため、そのコンテンツ タイプのプロファイル アイテムがすでに存在しているときは、プロファイル タイプのコンテンツ セクション設定を変更してインスタンス識別子を削除しないでください。プロファイル アイテムからインスタンス識別子値を遡及的に削除することはできません。
プロファイル管理にデータをパブリッシュするアプリケーションは、インスタンス識別子を使用できます。ePerformance-パフォーマンス管理では、記入票テンプレートを定義する際に、パフォーマンス記入票またはキャリア開発記入票を処理する各ロールに使用するインスタンス識別子を指定できます。ユーザーが記入票に入力するときには、指定されたインスタンス識別子を使用してプロファイル管理の個人プロファイル データが自動的に更新されます。
PeopleSoft Enterprise ラーニング マネジメントでは、PeopleSoft HCM にプロファイル データをパブリッシュする際にシステムが使用するインスタンス識別子も指定できます。学習者が HCM による学習目標を達成すると、システムはその目標を「達成」に設定し、指定されたインスタンス識別子の値を使用してプロファイル データを HCM にパブリッシュします。
製品ドキュメントの『PeopleSoft Enterprise ラーニング マネジメント』を参照してください。
コンテンツ タイプに対してインスタンス識別子を定義し、従業員および管理者が表示できるインスタンス識別子を定義するには、「インスタンス識別子」ページ (JPM_JP_INST_QUAL) を使用します。
ナビゲーション
画像: 「インスタンス識別子」ページ
次の例では、「インスタンス識別子」ページのフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。
フィールドまたはコントロール |
定義 |
---|---|
プロンプト レコードを使用 |
インスタンス識別子としてデータベースのレコードを使用する場合は、選択します。たとえば、PERSON_NAME レコードをインスタンス識別子として使用できます。「レコード名」フィールドが使用可能になり、「インスタンス識別子」グリッド領域が非表示になります。 プロファイル タイプでコンテンツ セクションを定義する際、プロンプト レコードを使用するインスタンス識別子は、インスタンス識別子 2 フィールドにのみ関連付けることができます。プロンプト レコードを使用するインスタンス識別子を、インスタンス識別子 1 フィールドに指定することはできません。 |
レコード名 |
インスタンス識別子を含むレコードを選択します。このフィールドは、「プロンプト レコードを使用」を選択した場合にのみ指定できます。 |
識別子セットを作成 |
「インスタンス識別子」グリッド領域で新しいインスタンス識別子セットを作成する場合は、選択します。このオプション ボタンを選択すると、「レコード名」フィールドが使用できなくなり、「インスタンス識別子」グリッド領域が表示されます。 このタイプのインスタンス識別子は、「コンテンツ セクション」ページでインスタンス識別子 1 フィールドにのみ関連付けることができます。インスタンス識別子 2 フィールドに指定することはできません。 |
インスタンス識別子
フィールドまたはコントロール |
定義 |
---|---|
優先順位 |
インスタンス識別子の優先順位を示す番号を入力します。番号が小さいほど優先順位は高くなるので、この番号が最も小さいインスタンス識別子が最高の優先順位と判断されます。プロファイルの検索/比較機能用の SES 索引を作成する検索用索引のスケジューリング プロセスでも、このフィールドを使用します。このプロセスでは、優先順位の値を使用して、索引に追加するプロファイル アイテム行を決定します。優先順位が最高のインスタンス識別子を持つ行が追加されます。 「検索用索引の作成」を参照してください。 |
インスタンス識別子 |
インスタンス識別子コードを入力し、「名称」フィールドに名称を入力します。 |
従業員表示(従業員表示) |
プロファイルで、選択したインスタンス識別子を割り当てられた行を従業員が表示できるようにする場合は、このチェック ボックスを選択します。 |
管理者表示 (管理者表示) |
プロファイルで、選択したインスタンス識別子を割り当てられた行を管理者が表示できるようにする場合は、このチェック ボックスを選択します。 |
従業員デフォルト (従業員デフォルト) |
従業員のセルフサービス トランザクションで自動的に使用されるインスタンス識別子を指定する場合は、このチェック ボックスを選択します。この列のチェック ボックスを選択した場合、従業員がセルフサービスで行を追加または更新すると、選択したインスタンス識別子が自動的に挿入され、従業員がインスタンス識別子を変更することはできません。 |
管理者デフォルト (管理者デフォルト) |
管理者のセルフサービス トランザクションで自動的に使用されるインスタンス識別子を指定する場合は、このチェック ボックスを選択します。この列のチェック ボックスを選択した場合、管理者がセルフサービスで行を追加または更新すると、選択したインスタンス識別子が自動的に挿入され、管理者がインスタンス識別子を変更することはできません。 |
検索対象 |
選択したインスタンス識別子を持つプロファイル アイテムを SES 索引に含める場合は、このチェック ボックスを選択します。検索用索引のスケジューリング プロセスでは、プロファイルの検索/比較機能で使用される SES 索引に追加するプロファイル アイテム行が、このフィールドを使用して決定されます。 「検索対象」チェック ボックスの選択を解除した場合、選択したインスタンス識別子が割り当てられたプロファイル アイテム行は、常に SES 索引から除外されます。 |