検索用索引の作成
次の各トピックでは、検索用索引と索引管理の概要および前提条件の一覧を示し、次の作業を行う方法について説明します。
直属部下テーブルの作成プロセスを実行します。
検索用索引の作成をスケジュールします。
ページ名 |
定義名 |
用途 |
---|---|---|
RUNCTL_HR_DR |
直属部下テーブル作成プロセスを実行して、単一のアクセス タイプまたはすべてのアクセス タイプの直属関係を構築します。これにより、すべての、または選択したアクセス タイプが完全にまたは差分でロードされます。 「直属部下機能の設定」 (アプリケーションの基礎)、「直属部下機能の設定」 (アプリケーションの基礎) および「直属部下機能の設定」 (「アプリケーションの基礎」)。 |
|
RUNCTL_JPM_GROUP |
プロファイル グループの作成プロセスを実行してプロファイル グループを作成します。 「プロファイル グループとプロファイル グループ タイプについて」を参照してください。 |
|
検索定義のデプロイ ページ |
PTSF_DEPLOY_SBO |
個人プロファイルおよび非個人プロファイルの検索定義をデプロイします。 |
検索カテゴリのデプロイ ページ |
PTSF_DEPLOY_CAT |
個人プロファイルおよび非個人プロファイルの検索カテゴリをデプロイします。 |
PTSF_SCHEDULE_SI |
個人プロファイルまたは非個人プロファイルの検索定義の SES 索引を作成するプロセスを実行します。 |
検索定義および検索カテゴリのデプロイおよび検索用索引の作成の詳細は、製品ドキュメントの『PeopleTools: PeopleSoft Search Technology』の PeopleSoft 検索フレームワークのコンテンツに関する項を参照してください。
プロファイルの検索/比較では、インテグレーション ブローカー経由で Oracle SES (Secure Enterprise Search) エンジンを使用して、検索結果を生成し、一致するプロファイル間での比較を実行します。検索を実行する際、SES 検索エンジンはシステム内のプロファイルに関するデータを含んだ一連の索引を使用します。直接データベース テーブルを検索するわけではありません。
PeopleTools 検索フレームワーク (PTSF) は、SES 検索オブジェクトを作成します。SES は、PTSF 検索定義がマップされる SES ソース オブジェクトという形で索引の独自の定義を管理します。プロファイル管理用に 2 つの SES ソース オブジェクトがサポートされています。1 つのソース オブジェクトには個人プロファイル記入票が含まれ、もう 1 つには非個人プロファイル記入票が含まれています。
SES ソース オブジェクトを作成するには、次の一連の手順を実行します。
検索定義をデプロイします。
個人プロファイル検索定義
非個人プロファイル検索定義
検索用索引のスケジューリングを作成します。
個人プロファイル検索定義用。
非個人プロファイル検索定義用。
非個人プロファイル記入票および個人プロファイル記入票を単一の検索可能オブジェクトに結合するプロファイル検索カテゴリをデプロイします。
警告 これは、プロファイルの検索/比較トランザクションに必要です。プロファイルの検索/比較プロセスでは、検索カテゴリを標準のまま使用する必要があるため、名前は変更しないでください。
画像: プロファイルの検索/比較のための索引管理プロセス
図は、クエリー、検索定義、検索カテゴリおよび検索用索引のスケジューリングが相互にどのように関連しているかを示しています。

注: 直属部下テーブル作成プロセスの完了後に段階的な検索用索引のスケジューリング プロセスが実行されるようにスケジュールすることをお薦めします。
直属部下テーブル作成
直属部下テーブルの作成プロセスは、プロファイル検索および比較プロセスに使用されている現在の情報で管理者の直属部下を更新して、直属部下テーブルを管理します。
注: 直属部下テーブル作成プロセスは、プロファイルの検索/比較トランザクションの管理者セキュリティを作成するために必要です。管理責任者セルフサービスとしてプロファイルの検索/比較トランザクションを使用しない場合には、このプロセスは必要ありません。SES プロファイル索引の差分更新では、「プロファイル管理インストール設定」ページに指定されている「アクセス タイプ」の値に基づいて作成される管理者階層を活用します。最新の組織変更を取得するには、任意の間隔で直属部下テーブル作成プロセスを実行するようにスケジュールする必要があります。
「直属部下機能の設定」 (「アプリケーションの基礎」) を参照してください
次の表に示すように、直属部下テーブル作成プロセスを差分モードで実行すると、関連する職務レコードの管理者リスト情報しか更新されません。
個人 ID |
雇用レコード番号 |
更新後の管理者データ |
---|---|---|
12000 |
1 |
レコード 1 の直属関係の管理者データ。 |
12000 |
2 |
レコード 2 の直属関係の管理者データ。 |
検索定義と検索カテゴリのデプロイ
エンド ユーザーが検索用索引に対してプロファイル検索および比較プロセスを実行できるようにするには、プロファイル管理検索定義 (HC_JPM_PERSON_PROFILE および HC_JPM_NONPERSON_PROFILE) を SES 検索エンジンにデプロイする必要があります。検索定義を SES にデプロイした後、カテゴリを使用して、論理的な管理しやすいグループ内に検索定義をグループ化します。
このためには、
コンポーネントにナビゲートし、次の手順を実行します。検索定義のデプロイ ページから次の検索定義の 1 つまたは複数を選択し、「配属」を選択します。
HC_JPM_NONPERSON_PROFILE
HC_JPM_PERSON_PROFILE
HC_JPM_PROFILES
検索カテゴリのデプロイ ページにアクセスし、検索カテゴリを選択してデプロイします。
検索フレームワークにデプロイされたオブジェクトに対する検索リクエストをエンド ユーザーが送信するには、先に検索用索引を作成する必要があります。索引を作成する前には、デプロイした検索定義に検索可能なデータは含まれていません。このため、個々の検索定義ごとに検索用索引を作成する必要があります。
検索用索引の作成ページから 1 つまたは複数の検索定義に対して検索用索引の作成を起動します。
検索のスケジュール プロセス
検索用索引のスケジューリング アプリケーション エンジン プロセス (PTSF_GENFEED) は、個人プロファイル タイプまたは非個人プロファイル タイプの索引を作成します。個人プロファイル タイプの索引を作成する場合は、検索定義 HC_JPM_PERSON_PROFILE を選択します。非個人プロファイル タイプの場合は、検索定義 HC_JPM_NONPERSON_PROFILE を選択します。次の場合のプロファイル タイプに対しては、索引を作成できません。
非アクティブである。
エンド プロファイル タイプではない。
プロファイル タイプを設定する際、「プロファイル タイプ - 属性」ページで、そのプロファイル タイプがエンド プロファイルかどうかを指定することができます。標準の CLUSTER プロファイル タイプは、エンド プロファイルでないプロファイル タイプの例です。
検索可能なプロパティを持っていない。
プロファイル タイプのコンテンツ セクションを設定するときは、索引に含めるプロパティの「検索可能」チェック ボックスを選択します。どのコンテンツ セクションにも検索可能なプロパティがない場合、索引を作成することはできません。
このプロセスでは、プロファイル タイプ定義を使用して、索引に含めるプロパティ情報を決定します。索引の対象として選択されるのは、プロファイル タイプで検索可能と定義されたプロパティのみです。アクティブなプロファイル、そのプロファイル内のアクティブなプロファイル アイテム、および検索可能なプロパティが取得され、索引に追加されます。プロファイル タイプが「個人」のプロファイル タイプの場合、検索用索引のスケジューリング プロセスはプロファイルに関連付けられた個人 ID の管理者階層データおよび行レベル セキュリティを取得します。検索可能と定義されているプロファイル グループ タイプに属するプロファイル タイプの場合は、そのプロファイル グループも索引に追加されます。
このプロセスで作成される索引は、データベースとは別のものです。ある時点におけるデータベースのスナップショットであるため、定期的に索引を更新しないかぎり、データベース内のプロファイルとの同期は維持されません。
検索用索引のスケジューリングを実行すると、アプリケーション エンジン プロセス PTSF_GENFEED が XML フィードを生成し、検索エンジンにスケジュールを作成します。続いて検索エンジンが XML フィードをクロールし、検索用索引を作成します。
コードのみの索引が作成され、関連付けられた説明の索引は作成されないため、検索は言語に依存しません。たとえば、ユーザーがコンテンツ アイテム ID 1000 のコンピテンシー予測を検索する場合、検索クエリーはアイテム ID 1000 を検索し、予測という用語は検索しません。
索引は、直属部下テーブル作成、プロファイル グループの作成、検索用索引のスケジューリングの各プロセスを最後に実行した日付現在のプロファイル データおよびセキュリティのスナップショットを表します。プロファイルの検索/比較で正確な結果を得られるように、これらのプロセスを定期的に実行し、索引とそのセキュリティを更新してください。
検索用索引のスケジューリング プロセスを次の 2 つのモードで実行できます。
全索引: 選択した検索定義の索引を作成または再作成します。
増分索引: プロファイル更新日時スタンプ (LASTUPDDTM) に基づいて、既存の索引のプロファイル記入票を更新します。最後の差分実行以降にプロファイルを更新した場合は、このプロファイルを選択して索引の作成をやり直します。
このプロセスは、プロファイル更新の頻度と最新の情報を検索する必要性とのバランスを考慮した頻度に従って実行します。このプロセスは、すぐに実行することも、プロセス スケジューラを使用してシステムの利用負荷が低いときに定期的に実行するようにスケジュールすることもできます。
次のいずれかの変更を加えた場合は、全索引 モードを使用して検索用索引のスケジューリング プロセスを実行します。
検索可能なプロパティを持つ新しいプロファイル タイプを定義した。
「検索可能」チェック ボックスを選択したプロパティがある。
検索可能ではなかったプロパティで「検索可能」チェック ボックスを選択した場合は、そのタイプのプロファイルに対する索引にこのプロパティを追加するために索引を再作成する必要があります。
「優先順位」フィールドを変更したインスタンス識別子がある。
プロファイル索引の管理プロセスでは、プロファイル タイプのコンテンツ セクションにインスタンス識別子を関連付けるとき、優先順位のフィールドを使用して索引に追加するプロファイル アイテム行を決定します。優先順位が最も高く、同じ優先順位のうち有効日が最も新しい行が索引の対象として選択されます。
管理者の部下またはプロファイル管理責任者の行レベル セキュリティに影響する大規模な組織再編が行われた。
検索用索引のスケジューリング プロセスで、プロファイルの行がどのように索引対象として選択されるかを示すために、評価タイプを識別するインスタンス識別子セットを定義してある例について説明します。次の表は、インスタンス識別子の値とそれに関連付けられた優先順位の一覧です。
インスタンス識別子 |
説明 |
優先順位 |
検索対象 |
---|---|---|---|
A |
承認済 |
10 |
Y |
R |
監督者/管理者 |
20 |
Y |
S |
本人 |
30 |
Y |
注: 「優先順位」フィールドの値が大きいほど、優先順位は低くなります。この例では、優先順位の最も高いインスタンス識別子が A で、最も低いのが S です。
この例で、従業員のプロファイルにはコンピテンシー 0010、0200、0120 に対する 3 つのプロファイル アイテムがあります。次の表は、そのプロファイル アイテム行の一覧です。
コンピテンシー |
日付 |
能力レベル |
評価タイプ |
---|---|---|---|
0010 |
2009 年 5 月 1 日 |
3 - 良 |
A |
0010 |
2009 年 6 月 21 日 |
4 - 優 |
S |
0200 |
2009 年 6 月 21 日 |
4 - 優 |
S |
0200 |
2009 年 6 月 21 日 |
5 - 専門 |
R |
0120 |
2009 年 1 月 30 日 |
2 - 可 |
A |
0120 |
2009 年 5 月 1 日 |
2 - 可 |
A |
次の表は、このプロファイルで索引に追加される行の一覧です。
コンピテンシー |
日付 |
能力レベル |
評価タイプ |
---|---|---|---|
0010 |
2009 年 5 月 1 日 |
3 - 良 |
A |
0200 |
2009 年 6 月 21 日 |
5 - 専門 |
R |
0120 |
2009 年 5 月 1 日 |
2 - 可 |
A |
次の点に注意してください。
コンピテンシー 0010 の場合、有効日は 2009 年 6 月 21 日という日付の行の方が最新ですが、優先順位はインスタンス識別子 (A) の方が高い (値が最小) ので、その行が選択されています。
コンピテンシー 0200 の場合、2 つの行の有効日が同じです。この場合、優先順位の最も高いインスタンス識別子 (R - 監督者/管理者) を割り当てられた行が選択されます。
コンピテンシー 0120 の場合、有効日が新しい行が選択されています。
注: プロンプト レコードによって定義されるインスタンス識別子は検索可能ではないため、索引には追加されません。
「インスタンス識別子の定義」を参照してください。
個人プロファイルには、記入票レベルのセキュリティが存在します。管理責任者は、HCM 行レベル セキュリティの範囲でのみ、従業員のプロファイルを表示できます。管理者は、直属の部下および間接的部下のプロファイルのみを表示できます。従業員は、自分のプロファイルのみを表示できます。
「管理者アクセス」従業員 ID および「管理責任者アクセス」クラス ID のリストは、JPM_SRCH_SECID という単一の記入票セキュリティ属性にマージされます。個人プロファイル索引に対して検索を実行すると、クエリーを発行するプロファイル管理ロールに基づいて、このセキュリティ属性が自動的に絞り込まれます。
画像: 個人プロファイルの SES セキュリティ
次の図は、記入票レベルのセキュリティがセキュリティ属性をプロファイル記入票に追加する方法と、検索クエリーから返された記入票のセキュリティ属性と照合する値リストを SES が自動的に適用する方法を示しています。

検索用索引のスケジューリング プロセスを実行する前に、「プロファイル管理インストール設定」ページで「監督者ナビゲーション メソッド」フィールドを定義し、少なくとも指定したそのアクセス タイプに対して直属部下テーブル作成プロセスを実行する必要があります。「監督者ナビゲーション メソッド」フィールドの値によって、組織の直属関係 (アクセス タイプ) を指定します。
検索用索引のスケジューリング プロセスを実行する前に、コンテンツ カタログの設定、プロファイル タイプの定義、インテグレーション ブローカーの設定が必要です。
検索フレームワークの詳細は、製品ドキュメントの『PeopleTools: Search Technology』を参照してください。
直属部下テーブル作成プロセスを実行し、単一のアクセス タイプまたはすべてのアクセス タイプの直属関係を構築するには、「直属部下テーブル作成」ページ (RUNCTL_HR_DR) を使用します。これにより、すべての、または選択したアクセス タイプが完全にまたは差分でロードされます。
ナビゲーション
画像: 「直属部下テーブル作成」ページ
次の例では、「直属部下テーブル作成」ページのフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

フィールドまたはコントロール |
定義 |
---|---|
作成モード |
次のモードの中から 1 つを選択します。 完全 - 全データ再作成: 完全な組織階層を作成します。プロセスにより既存のデータは上書きされます。 差分 - 現在の日付更新: 組織階層が変更された箇所を検出し、表でその変更を更新します。 |
アクセス方法 |
「プロファイル管理インストール設定」ページで定義していたアクセス方法を選択します。 |
個人プロファイルまたは非個人プロファイルの SES 索引を作成するプロセスを実行するには、検索用索引の作成ページ (PTSF_SCHEDULE_SI) を使用します。
ナビゲーション
画像: 検索用索引の作成ページ
次の例では、検索用索引の作成ページのフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

フィールドまたはコントロール |
定義 |
---|---|
検索定義 |
非個人プロファイルの HC_JPM_NONPERSON_PROFILE を選択するか、または個人プロファイルの HC_JPM_PERSON_PROFILE を選択します。 注: このプロセスを実行する前に、これらの検索定義をデプロイする必要があります。 |
索引タイプ |
次の値の中から 1 つ選択します。 全索引: 選択した検索定義の新しい索引を作成します。 増分索引: 選択した検索定義の既存の索引を更新します。 |
言語オプション |
関連する言語データの索引を作成しないため、常に「基本言語」オプションを選択してください。 |