一般的なチャートフィールド セキュリティ機能の説明
この項では、一般的なチャートフィールド セキュリティ機能の概要、前提条件、および次の基本機能について説明します。
取引ページへのアクセスのセキュリティ保護。
会計データへのアクセスのセキュリティ保護。
チャートフィールド プロンプト編集値のセキュリティ保護。
デフォルト設定されたチャートフィールド値のセキュリティ保護。
配布コード プロンプト値のセキュリティ保護。
注: この項では、チャートフィールド セキュリティの基本機能と、チャートフィールド セキュリティをサポートするコンポーネント ページの一般的な動作について説明します。この動作は、チャートフィールド セキュリティをサポートする全ての製品で共通です。ただし、この動作は一部の製品では異なる可能性があります。この項で説明する一般的な動作とは異なる特別な動作については、個々の製品の項に記載します。製品固有の情報は、このトピックの関連製品の項を参照してください。
チャートフィールド セキュリティは、保護されたチャートフィールド値を含む行が 1 つ以上ある取引にアクセスできないようにすることを目的としています。
チャートフィールド セキュリティは、伝票、仕訳または発注書などの単一取引を表示する、コンポーネント ページへのアクセスを制限します。その取引の会計データを表示する権限がセキュリティ設定で定義されている場合にのみ、そのページへのアクセスが許可されます。
次のものに対するアクセスをセキュリティ保護できます。
コンポーネント検索リスト。
ページ ドリル リンク。
コンポーネント アクション オプション。
コンポーネント検索リストへのアクセスのセキュリティ保護
コンポーネント検索リストから取引を選択するときに、チャートフィールド セキュリティが適用されます。取引のチャートフィールド値を表示する権限がある場合にのみ、そのコンポーネント ページへのアクセスが許可されます。コンポーネントを開くと、検索リストを含む検索ページが表示されます。検索リストには、アイテム (取引) のリストが含まれており、このリストから選択してコンポーネント ページを開くことができます。チャートフィールド セキュリティでは、コンポーネント検索リストはフィルタされません。このため、次の例に示すように、検索条件に基づいてコンポーネント検索リスト全体を表示できます。
画像: コンポーネント検索ページからのアクセスのセキュリティ保護の例
コンポーネント検索ページからのアクセスのセキュリティ保護の例

コンポーネント検索リストから取引を選択するときに、チャートフィールド セキュリティにより、そのユーザーにコンポーネント ページを開く権限があるかどうかが特定されます。権限がない場合は、次のメッセージが表示され、アクセスが拒否されます。
画像: チャートフィールド セキュリティのアクセス エラー メッセージ
チャートフィールド セキュリティのアクセス エラー メッセージ

ページ ドリル リンクへのアクセスのセキュリティ保護
一部のコンポーネント ページには、取引データを表示するページにドリルできるリンクおよびボタンがあります。チャートフィールド セキュリティは、ドリル リンクからの取引ページへのアクセスをセキュリティ保護します。次に、ドリル リンクからのセキュリティの例を示します。
画像: ドリル リンクからのアクセスのセキュリティ保護の例
ドリル リンクからのアクセスのセキュリティ保護の例

取引詳細にドリルするリンクを選択するときに、チャートフィールド セキュリティが適用されます。
一部の製品ページでは、値のプロンプト リストを使用する代わりに、チャートフィールド値を直接入力できます。この方法は、アクセス可能な承認済の値リストを制御する、保護されたビューをバイパスします。
コンポーネント セキュリティ アクションのオプションへのアクセスのセキュリティ保護
チャートフィールド セキュリティでは、ユーザーが単一取引内の一部の会計行の表示または変更権限のみを持っている場合のアクセス動作を決定するオプションがサポートされています。使用可能なオプションの値は、次のとおりです。
アクセス却下: ユーザーが取引内の少なくとも 1 つのチャートフィールド値へのアクセス権を持っていない場合、その取引ページへのアクセスを制限します。ユーザーが取引内の全てのチャートフィールド値へのアクセス権を持っている場合にのみ、アクセス権が付与されます。
アクセス許可: ユーザーが取引内の全てのチャートフィールド値の表示または変更権限を持っていない場合、その取引ページへのアクセスを制限します。ユーザーが取引内の少なくとも 1 つのチャートフィールド値へのアクセス権を持っている場合、アクセス権が付与されます。
次のシナリオを使用した、アクション オプションのセキュリティ動作の例を下に示します。
保護されるチャートフィールドは、部門および業務ユニットです。
承認された部門の値は、11000、12000、13000、14000 および 15000 です。
承認された業務ユニットの値は、CALIF です。
次の表には、前述のセキュリティによるシナリオと、2 つの各アクション オプションにおけるアクセス動作を示しています。
シナリオ |
[アクセス却下] オプション |
[アクセス許可] オプション |
---|---|---|
取引の配布:
|
アクセスは拒否されます。 |
ユーザーが少なくとも 1 つのチャートフィールド値に対する権限を持っているため、アクセスが付与されます。 |
取引の配布:
|
アクセスは拒否されます。 |
ユーザーが少なくとも 1 つのチャートフィールド値に対する権限を持っているため、アクセスが付与されます。 |
チャートフィールド セキュリティでは、空白の値は承認済の値として認識されます。前述の例では、いずれのオプションでも、ユーザーに取引ページへのアクセス権が付与されます。
画像: 承認済の値としての空白値の例
次の例では、「承認済の値としての空白値の例」のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

チャートフィールド セキュリティでは、さまざまな方法を使用して、複数の取引から入力された会計情報へのアクセスをセキュリティ保護します。ページへのアクセスをセキュリティ保護する代わりに、チャートフィールド セキュリティでは、ユーザーがアクセスを許可されているデータのみを表示します。このデータには、通常、元帳などの転記済会計データを表示する照会コンポーネントが含まれます。
次の例は、照会の結果を示しています。1 つ目はチャートフィールド セキュリティが有効化されていない場合を示しており、2 つ目はこれが有効化されている場合を示しています。
チャートフィールド セキュリティが有効化されていない場合、元帳選択条件に全ての元帳行が表示されます。
画像: 有効化されていないチャートフィールド セキュリティ
次の例では、「有効化されていないチャートフィールド セキュリティ」のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

チャートフィールド セキュリティが有効化されている場合、そのユーザーが表示権限を持っている行のみが表示されます。この例では、ユーザーは部門 14000 の表示権限のみを持っています。
画像: 有効化されたチャートフィールド セキュリティ
次の例では、「有効化されたチャートフィールド セキュリティ」のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

注: チャートフィールド セキュリティはこれらのコンポーネントの情報を制限するため、特定のユーザーに対してセキュリティが必要かどうかを決定する必要があります。たとえば、日常業務を実行するために全情報にアクセスする必要のあるユーザーは、セキュリティを必要としません。チャートフィールド セキュリティでは、コンポーネント レベルでのセキュリティの無効化と、特定のユーザーに対するセキュリティの上書きがサポートされています。
注: コンポーネント セキュリティ アクションのオプションは、これらのコンポーネントではサポートされません。
チャートフィールド セキュリティは、ユーザーが承認済のチャートフィールド値のみを選択または直接入力できるように制限します。これは、取引入力コンポーネント、およびユーザーに取引のチャートフィールドの更新を許可するコンポーネントに適用されます。これは、プロンプト フィールド値が取引データの更新に使用されない限り、照会コンポーネントには適用されません。
次に、承認済の値のみを含むプロンプト リストの例を示します。
画像: 仕訳入力 - 行ページ: 承認済の値のみを含むプロンプトの選択の例
仕訳入力 - 行ページ: 承認済の値のみを含むプロンプトの選択の例

[部門] プロンプトを選択すると、ユーザーは承認済の値にのみアクセスできます。
画像: 承認済のプロンプト リストの例
承認済のプロンプト リストの例

ユーザーが保護されているフィールドに未承認の値を直接入力しようとすると、次のエラーが表示されます。
画像: チャートフィールド セキュリティのプロンプト エラー メッセージ
チャートフィールド セキュリティのプロンプト エラー メッセージ

複数の製品で、事前定義された設定からデフォルト チャートフィールド値を提供する機能がサポートされています。たとえば、一部のオンライン会計処理ページでは、デフォルト チャートフィールド値を提供するためにスピード入力およびスピードチャートが使用されます。
注: 一般に、製品固有の項に記載されていない限り、デフォルト値は保護されます。ただし、スピード入力およびスピードチャートからデフォルトで設定されるチャートフィールド値は、ユーザー ID または権限リスト別に設定できるため、保護されません。
チャートフィールド セキュリティは、デフォルト チャートフィールド値を提供するために配布コードを使用する製品に対して、配布コード プロンプト値のセキュリティ保護をサポートしています。チャートフィールド プロンプト値と同様に、チャートフィールド セキュリティでは、プロンプト リストに承認済の値のみが表示されます。チャートフィールド セキュリティでは、取引ページへのアクセス権を承認するために配布コードを検索することはありません。配布コード プロンプト値のみが保護されます。
次の例では、プロンプト リストには承認済の配布コードのみが含まれています。
画像: 承認済のコードを示すコード検索プロンプトの例
次の例では、「承認済のコードを示すコード検索プロンプトの例」のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

注: 配布コードのセキュリティは、コンポーネント レジストリ ページでコンポーネント レベルで有効化または無効化できます。
「コンポーネント レジストリ - セキュリティ対象コンポーネント ページ」を参照してください。
「PeopleSoft 売掛金管理のチャートフィールドのセキュリティ保護」を参照してください。
「PeopleSoft 請求管理のチャートフィールドのセキュリティ保護」を参照してください。
「PeopleSoft 契約管理のチャートフィールドのセキュリティ保護」を参照してください。