FICON ポートは 2 つの VSM 6 ノードを、MVS ホストシステム上の ELS ホストソフトウェアと VTCS インタフェースソフトウェアに接続するほか、Tapeplex 内の実テープドライブ (RTD) にも接続します。直接またはスイッチ経由の接続が可能です。
各 VSM 6 ノードに 4 つの FICON ポートがあるため、VTSS での合計数は 8 個です。各ポートで IBM Control Unit (CU) および IBM Channel Mode (CH) イメージが同時にサポートされるため、スイッチ経由で接続したときに、各ポートはホストと RTD の両方に接続できます。HOST ポートを RTD 接続と共有しても、論理パスが減ることはありません。
VSM 6 と VTCS 間のリンクは RTD 名です。
VTCS と RTD 間のリンクは、関連するドライブベイの関連 DEVNO への FICON ケーブルです。
VSM 6 CLI コマンドは VSM 6 への接続を定義します。
VTCS コマンドは VTCS 構成への接続を定義します。
VTCS は、VSM 6 CLI 内で使用された FICONPATH コマンドで定義された RTD 名を使用します。
複数の FICONPATH を同じ RTD にルーティングできます。
物理 RTD は CHANIF id を持つ FICON デバイスとして VTCS に定義されます。
CHANIF id はデバイスを参照するための用途では使用されませんが、VTCS 構文ルールを満たすために必要です。各 CHANIF id は、VTCS で定義されている各 VSM 6 内で一意であり、有効な構文である必要があります。
VTCS では 32 個の一意の CHANIF id が許可されます。各 VSM 6 に最大 32 個の物理 RTD を定義できます。
次の例は、VSM 6 と RTD 間の FICON 接続を示しています。
各例には次が含まれています。
デバイス間の接続
VSM 6 への接続を定義する CLI コマンド
VTCS 構成への VSM 6 接続を定義する VTCS コマンド
図7-2 は、VSM 6 FICON ポートと RTD 間の直接接続を示しています。
図7-3 は、VSM 6 FICON ポートと RTD 間の単一スイッチ経由の接続を示しています。
図7-4 は、VSM 6 FICON ポートと RTD 間のカスケードスイッチ経由の接続を示しています。
図7-5 は、VSM 6 FICON ポートと 2 つの RTD 間のカスケードスイッチ経由の接続を示しています。
図7-6 は、VSM 6 FICON ポートと 4 つの RTD 間のカスケードスイッチ経由の接続を示しています。これは単一の VSM 6 FICON ポートに接続できる RTD の最大数です。合計 8 個のポートがあるため、1 つの VSM につき 32 個の RTD に接続できます。
vsmadmin: add ficonpath -name RTDA001 -node 1 –port 3 –domain 14 -area A1 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA002 -node 1 –port 3 –domain 14 -area A2 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA003 -node 1 –port 3 –domain 14 -area A3 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA004 -node 1 –port 3 –domain 14 -area A4
図7-7 および図7-8 は、同一 RTD への 2 つの FICON パスを示しています。それぞれ異なる VSM 6 ノード上にある 2 つの VSM 6 FICON ポートを、カスケードスイッチ経由で単一の RTD に接続します。VTCS では RTD の定義は 1 つであるため、VTSS がいずれかのパスにアクセスを解決します。
vsmadmin: add ficonpath -name RTDA001 -node 1 –port 3 –domain 14 -area A1 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA001 -node 2 –port 3 –domain 14 -area A1
図7-9 は、2 つの異なる RTD への 2 つの FICON パスを示しています。それぞれ異なる VSM 6 ノード上にある 2 つの VSM 6 FICON ポートをカスケードスイッチ経由で 2 つの RTD に接続します。
vsmadmin: add ficonpath -name RTDA001 -node 1 –port 3 –domain 14 -area A1 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA001 -node 2 –port 3 –domain 14 -area A1 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA002 -node 1 –port 3 –domain 14 -area A4 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA002 -node 2 –port 3 –domain 14 -area A4
図7-10 は、2 つの異なる RTD への複数の FICON パスを示しています。それぞれ異なる 2 つの VSM 6 ノード上にある 3 つの VSM 6 FICON ポートをカスケードスイッチ経由で 2 つの異なる RTD に接続します。この例では、VSM 6 に 6 つの FICON パスが定義され、VTCS に 2 つの RTD が定義されています。
vsmadmin: add ficonpath -name RTDA001 -node 1 –port 3 –domain 14 -area A1 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA001 -node 2 –port 0 –domain 14 -area A1 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA001 -node 2 –port 3 –domain 14 -area A1 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA002 -node 1 –port 3 –domain 14 -area A4 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA002 -node 2 –port 0 –domain 14 -area A4 vsmadmin: add ficonpath -name RTDA002 -node 2 –port 3 –domain 14 -area A4