この章では、Oracle Database Applianceが到着する前に実行できるタスクのチェックリストを示します。次のタスクがあります。
関連項目:
|
ハードウェア・サポートID (SI)をMy Oracle Supportアカウント・プロファイルに追加します。ハードウェアSIは、Oracle Database Applianceの購入時に提供されます。新規ソフトウェア・ライセンスを取得した場合は、新規ソフトウェアSIも登録する必要があります。SIの登録プロセスは完了するまで最大24時間かかる場合があります。
注意: 登録したSIがない場合、Oracleからサポートを受けたりソフトウェアを入手することはできません。 |
Oracle Database Applianceは、ベア・メタル・システムまたは仮想化システムとしてデプロイできます。ベア・メタル・インストールの場合、使用可能なCPUコア数と、必要なデータベース構成オプションがある場合はそのオプションを決定します。Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム・インストールの場合、検討対象の追加オプションが多数あります。次の項を参照して、ご使用のシステムに適した計画を立てます。
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームのオプションの選択
この項では、共有ディスクや仮想ローカル・エリア・ネットワークなどのオプションの使用について説明します。
この項では、初期データベースを構成するための、単一インスタンス、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)、Oracle RAC One Nodeの各データベース、およびサイズ設定テンプレートの使用について説明します。この情報は、ベア・メタルまたは仮想化プラットフォームへのデプロイ中に初期データベースの構成を計画する場合に該当します。
仮想マシンを実装する前に、その実行方法と稼働場所を決定する必要があります。要求仕様に応じて、高可用性オプションの提供、CPUおよびネットワーク・アクセスについて競合する仮想マシン間の干渉の低減、より多くのストレージ領域の提供、仮想マシンの自動起動の有効化を行うことが可能です。これらのオプションの一部には、Oracle Database Applianceサーバー以外で追加のネットワーク構成が必要です。
デフォルトでは、各ノードに1つのローカル・リポジトリを保持し、最大サイズはハードウェアによって異なります。
Oracle Database Appliance X5-2仮想化プラットフォーム: 350GB
Oracle Database Appliance X4-2仮想化プラットフォーム: 350GB
Oracle Database Appliance X3-2仮想化プラットフォーム: 350GB
Oracle Database Applianceバージョン1: 250GB
デフォルト・リポジトリに仮想マシンを作成した場合、仮想マシンは配置されたノードでのみ稼働できるため、フェイルオーバー機能がありません。
共有マシン環境の柔軟性を最大限にするには、共有リポジトリを仮想ローカル・エリア・ネットワーク(VLAN)とともに使用します。共有リポジトリでは高可用性オプションが使用可能になり、ストレージが増強され、ローカル・ストレージの使用が低減されます。VLANを使用すると、仮想マシンのネットワーク・トラフィックを分割できます。
共有ディスク上にホストされた共有リポジトリを使用すると、仮想マシンではOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)ディスク・グループ、DATAおよびRECOの領域が使用されます。共有ディスクでは仮想マシンは、リポジトリが使用可能となったときは常に自動的に起動して、優先ノード上で動作し、優先ノードが使用不可能な場合は他のノードにフェイルオーバーしたり、このノードで起動したりします。
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでは、同じネットワーク・インタフェース・カード(NIC)ポートで複数のVLANがサポートされます。各VLANは、基本的に、同じ物理接続上の他のVLANを使用して動作する独立した論理ネットワークです。VLANを使用することで、必要な物理接続およびNICの数を最小にし、さらにトラフィックを同時に分離します。各VLANには、異なるVLAN IDが割り当てられます。ネットワーク・スイッチでは、VLAN IDを使用して、同じリンク上で動作する異なるVLAN間のトラフィックを分離します。VLANの構成後、VLANは個別の物理接続とまったく同様に機能します。
注意: 仮想LANは、使用する前に物理スイッチで構成する必要があります。 |
次のタスクでは、データベース構成項目を選択できます。
続行する前に、「情報チェックリスト表」に記載されているチェックリスト表を印刷します。このチェックリストを使用して、決定や、計画済のOracle Database Applianceの構成のために収集する情報を記録します。
Oracle Appliance Managerでは、Oracle Database Applianceの内部にミラー化されたディスク上にOracle Databaseソフトウェアをインストールします。Oracle Appliance Managerコンフィギュレータの初期デプロイ中に、データベースの作成ができ、あるいはデータベース作成を先送りできます。デプロイ中に初期データベースの作成を計画している場合、次のオプションから1つを選択する準備をします。
Enterprise Edition: 次の特性がある、Oracle Database 12cリリース1 Enterprise Edition (自動フェイルオーバーなし)
シングル・インスタンスのOracle Database Enterprise Editionホーム
Oracle Databaseソフトウェアは両方のノードへインストールされる
Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC) One Node: 次の特性がある、Oracle RAC One Node 12cリリース1
Oracle RAC One Nodeに指定のOracle Database Applianceホーム・ノードがある
両方のサーバーにOracle RAC One Nodeソフトウェアがインストール済
自動フェイルオーバー
Enterprise Editionライセンスが必要
各サーバーにOracle RAC One Nodeライセンスが必要
例外: 1つのサーバーをバックアップ・サーバーとして指定する場合、10日ルールに従ってライセンスなしでサーバーを使用可能。
関連項目: 次から入手できる10日間ルールの詳細はOracleソフトウェア投資ガイドを参照 |
Oracle RAC: 次の特性がある、Oracle Real Application Clusters 12cリリース1
Oracle RACホーム
両方のサーバーにOracle RACソフトウェアがインストール済
Enterprise Editionライセンスが必要
各サーバーにOracle RACライセンスが必要(10日ルールに不適格)
Oracle Database Applianceソフトウェアには、Oracleのベスト・プラクティスが組み込まれた、様々なデータベースのクラス用に最適化された事前構成済のテンプレートが含まれています。Oracle Database Applianceモデルが異なると、利用可能なCPU数、メモリー容量、その他リソースが異なるため、テンプレートによってはモデルでサポートされない場合があります。
各データベース・テンプレートには、次の要件に基づいて、様々なワークロード・プロファイルおよびパフォーマンス特性があります。
メモリー要件(システム・グローバル領域(SGA)とプログラム・グローバル領域(PGA)のサイズから算出)
処理要件(プロセス数から算出)
ロギング要件(ログ・バッファ・サイズおよびオンラインREDOログ・サイズに基づく)
デプロイするデータベースにどのテンプレートを使用するかを判断するには、『Oracle Database Appliance管理およびリファレンス・ガイド』の付録B(Oracle Database Applianceのデータベースのサイズ設定)にあるガイドラインを参照します。次に、特定のテンプレートがOracle Database Applianceハードウェア・モデルで利用可能かどうかをチェックするために表2-1を参照します。モデルの列に対応するXがないテンプレートは、そのモデルでは利用可能ではありません。
表2-1 データベース・テンプレートの名前および特性
テンプレート名 | V1 | X3-2 | X4-2 | X5-2 |
---|---|---|---|---|
Odb-01 |
X |
X |
X |
X |
Odb-01 |
X |
X |
X |
X |
Odb-02 |
X |
X |
X |
X |
Odb-04 |
X |
X |
X |
X |
Odb-06 |
X |
X |
X |
X |
Odb-12 |
X |
X |
X |
X |
Odb-16 |
X |
X |
X |
|
Odb-24 |
X |
X |
||
Odb-32 |
X |
|||
Odb-36 |
X |
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームにデプロイする予定のOracle Databaseが1つのみの場合は、そのOracle Databaseに選択するテンプレートと同じ名前を持つODA_BASEのテンプレートを使用してください。ただし、ODA_BASEテンプレートと同じサイズ分類のデータベース・テンプレートを選択する必要はありません。たとえば、小サイズのODA_BASEテンプレートを使用して2つの極小サイズ・データベースをホストします(大サイズのODA_BASEテンプレートを使用すると、1つの大サイズ・データベースと1つの小サイズ・データベースをホストするか、または1つの中サイズ・データベースと1つの小サイズ・データベースおよび2つの極小サイズ・データベースをホストします)。テンプレート・サイズを選ぶときは、選択したデータベース・テンプレートの合計要件がODA_BASEテンプレートの容量を超えないよう注意してください。初期デプロイの後でODA_BASEのサイズを変更することは可能です。そのようにしてODA_BASEを拡張することで、ODA_BASEで扱うデータベースを増やすことができます。
予定しているデータベースのテンプレートを選択したら、『Oracle Database Appliance管理およびリファレンス・ガイド』の付録B (Oracle Database Applianceのデータベースのサイズ設定)にある表を使用して、これらのサポートに必要な総CPU数を判断します。
Oracle Database Applianceをデプロイする前に、情報を収集する必要があります。表を印刷し、値を検索して確定したら表に値を入力します。
この項では、Oracle Database Applianceをインストールおよびデプロイするための準備として収集する必要がある情報の種類について説明します。必要なものが理解できれば、次の項「情報チェックリスト表」に示すチェックリスト表を印刷して使用し、特定のシステムに関する詳細を収集することができます。
ストレージ管理は、Oracle Database Applianceに統合されています。追加のストレージ構成は必要ありません。
Oracle Database Applianceには、操作ファイル(オペレーティング・システム、Oracle Grid Infrastructureホーム、Oracle Databaseホーム、ツール)、ユーザー・データ(データベース・ファイル)およびログ・ファイル(データベースREDOログ)用に統合されたストレージが含まれています。操作ファイルは、各サーバー内のミラー化された内部システム・ディスクに格納されています。データ・ファイルおよびデータベースREDOログ・ファイルは、共有ディスクに次のように格納されます。
Oracle Database Appliance X5-2、Oracle Database Appliance X4-2およびOracle Database Appliance X3-2では、データ・ファイルはストレージ・シェルフおよびオプションのストレージ拡張シェルフに格納されます。
Oracle Database Appliance X5-2、Oracle Database Appliance X4-2およびOracle Database Appliance X3-2では、データベースREDOログ・ファイルはストレージ・シェルフおよびオプションのストレージ拡張シェルフの半導体ドライブ(SSD)に格納されます。
Oracle Database Applianceバージョン1では、データ・ファイルは共有ストレージ・ベイに格納され、データベースREDOログ・ファイルは共有ストレージ・ベイの半導体ドライブ(SSD)に格納されます。ストレージ拡張シェルフを追加するオプションはありません。
Oracle Database Appliance X5-2には、追加のデータベース・キャッシュとして使用されるACFSを持つASMディスク・グループとして構成される、4つの400 GB SSDが含まれます。また、Oracle Database Appliance X5-2では、データベースREDOログのほか属性キャッシュのために200 GB SSDが4つ使用されます。
注意: Oracle Database Appliance X4-2には900GBの共有ディスクが同梱されており、Oracle Database Appliance X5-2には4TBの共有ディスクが同梱されています。ディスク・ハードウェアの容量は1 KB = 1,000バイトとして計算されますが、ソフトウェアの記憶域要件は1 KB = 1,024バイトに基づいています。つまり、定格容量900GBのディスクにはソフトウェア記憶域が約838GBしかなく、4TBのディスクは実際には3.725TBです。 |
ネットワークの構成に指定する名前とアドレスがドメイン・ネーム・システム(DNS)サーバーで構成されていることを確認してください。パッチ・セット1以降を使用すると、DNSサーバーが使用不可能であっても、指定したアドレスは、IPの名前およびアドレスの解決を提供するために/etc/hosts
ファイルで構成されます。
Oracle Database Appliance X4-2またはOracle Database Appliance X5-2をデプロイする場合、オプションで、銅線パブリック・ネットワークまたはファイバー・パブリック・ネットワークに接続できます。また、Oracle Database Appliance X5-2でファイバー・ネットワークに接続するには、InfiniBandカードを10GbE SFP+ファイバー・カードに置き換える必要があります。ネットワーク計画が正しいタイプのパブリック・ネットワークに基づいていることを確認します。
単一クライアント・アクセス名(SCAN)の機能を使用できるようにするため、DNSサーバーの使用をお薦めします。DNSサーバーを使用せずにデプロイした後で、DNSサーバーを作成してSCANを追加する場合、『Oracle Database Applianceリリース・ノートfor Linux x86-64』に記載されているように追加のVIPアドレスを指定する必要があります。
正しく構成されたOracle Database Applianceでは、ノードに対して同じサブネット上で少なくとも6つのパブリック・アドレスが必要です。つまり、各ノードのパブリックおよび仮想のIP名とアドレス、およびクラスタのSCANに解決される2つのアドレスが必要です。すべての名前は、英数字とハイフン("-")は使用できるがアンダースコア("_")は使用できないという、RFC 952標準に準拠している必要があります。
各ノードにパブリック・インタフェース用のIPアドレスを指定します。このインタフェースは、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームのbond0
またはEth1
(Eth2とEth3のボンド)で、ノードのホストIPアドレスに使用されます。
カスタム・インストールを選択した場合、次のうち必要なオプションのインタフェースに名前およびアドレスを指定できます。
bond1
(イーサネット・ボンド)すべてのOracle Database Applianceプラットフォームに適用されます。
bond2
(イーサネット・ボンド)Oracle Database Applianceバージョン1にのみ適用されます。
xbond0
(バックアップなどの大容量転送用)Oracle Database Applianceバージョン1にのみ適用されます。
bond1
およびbond2
を、管理、バックアップ、障害時リカバリまたはネットワーク・インタフェースを必要とするその他のオプションに使用します。Oracle Database Applianceのネットワーク接続を構成する際はネットマスクとゲートウェイの両方が必要なので、各インタフェースにこれらを指定する準備をします。
Oracle Database Appliance管理者に対する質問
各サーバーのローカル・システム時間が同期されるように、各サーバーにネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)サービスが構成されていますか。
NTPサーバーがあり、NTPを使用してOracle Database Applianceノード間の時刻を同期化する場合、サーバーのアドレスを指定する準備をしてください。それ以外の場合は、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアが、クラスタ時刻同期化サービス(CTSS)を使用して、ノード間の時刻の同期化を行います。
Oracle Database Applianceの単一障害点を回避するため、パブリックIPアドレス・ケーブルを冗長化されたスイッチに接続していますか。
Oracle Database Applianceには、どのルート・パスワードを使用する必要がありますか。ルート・パスワードは、ご使用のシステムのセキュリティ要件に従う必要があります。
ネットワーク管理者に対する質問
Oracle Database Applianceのために設定するIPアドレスが次の3つの条件を満たすことをネットワーク管理者に確認します。
静的なIPアドレス。
他のすべてのIPアドレス、仮想IP (VIP)アドレス(Real Application Clusters通信で使用)およびSCANアドレスと同じサブネット。
これには次の機能が含まれます。
次の特性がある、Oracle Database ApplianceのSCAN:
SCANとして指定された名前に2つのIPアドレスが関連付けられ、両方のアドレスがランダムな順序でDNSサーバーによってリクエスタに返されるように、インストール前にDNSサーバー上で構成されている
インストール前にDNSサーバー上に構成され、現在は使用されていないアドレスに解決される
数字以外で始まる名前が使用されている
注意: プライベート・ネットワークのIPアドレスおよびサブネットは変更しないでください。 |
関連項目:
|
必要に応じて、ご使用のシステムに適したチェックリスト表を印刷して、進捗の記録や、システム要件に関して収集した情報を保存するために使用します。
次の表は、必要なシステム情報のチェックリストです。選択した値を最後の列(値列)に記録しながらチェックリストを進んでいきます。
表2-2 システム詳細構成のチェックリスト
システム情報 | 説明 | 値 |
---|---|---|
Oracle Database Applianceシステムの名前 |
Oracle Database Applianceで実行しているクラスタの名前を指定します。この名前は、Oracle Database Applianceネットワーク・アドレスのデフォルトのルート・ワードとしても使用されます。この名前は、RFC 952標準に記載されているホスト名の仕様に準拠している必要があります。たとえばこの名前は、英数字の名前である必要があり、数字で始めることはできません。 選択する名前は、次に示す各要素に割り当てられる名前の最初の部分のデフォルトになります。デフォルト(生成された名前)は変更可能です。
|
_______________________ |
構成タイプ |
標準。デフォルト値が最も多く使用される構成です。 カスタム(オラクル社推奨)。この構成では次のいずれかまたはすべてについてデフォルト値を上書きできます。 |
_______________________ _______________________ _______________________ _______________________ _______________________ _______________________ |
モード |
ベア・メタルまたは仮想化プラットフォーム |
_______________________ |
リージョン |
Oracle Database Applianceシステムを操作する予定のリージョンを選択します。 |
_______________________ |
タイムゾーン |
Oracle Database Applianceシステムを操作する予定のタイム・ゾーンを選択します。 |
_______________________ |
初期データベースの詳細(デプロイメント時に作成した場合) |
|
_______________________ _______________________ _______________________ _______________________ _______________________ ____________________GB |
注意: 13文字を超えるホスト名は使用しないでください。また、ホスト名にはすべて小文字を使用することをお薦めします。ホスト名は次のようにして生成されます。すなわち、システム名をmysystemとした場合、生成されるホスト名はmysystem0およびmysystem1となります。またホストVIP名は、mysystem0-vipおよびmysystem1-vip、さらにILOM名は、mysystem0-ilomおよびmysystem1-ilomのようになります。 |
注意: デプロイメント時に、にrootユーザーの新しいパスワードを指定する必要があります。ただしこの値は書き留めるべき値ではないため、前述の表にこのパスワードのためのエントリはありません。 |
デフォルトで、ネットワーク・インタフェースの名前は、インストール中に指定したOracle Database Applianceのシステム名から導出されます。またOracle Appliance Managerコンフィギュレータを使用すると、パブリックIPアドレスのアドレスは、ノード0用のパブリックIPアドレスに指定したアドレスから順に自動的に割り当てられます。生成される他のIPアドレスは、順に、ノード1のパブリック・アドレス、ノード0の仮想IPアドレス、ノード1の仮想IPアドレスおよびSCANアドレスです。
次のチェック・リスト表を使用して、Oracle Database Applianceに必要なIPアドレスと、デフォルトのネットワーク・アドレスを特定します。デフォルト値をそのまま使用するか、またはシステム管理者が指定するアドレスを使用してカスタム構成を行なうことができます。独自の値を使用する場合は、この表を印刷して、「自分で指定する値」列にこれらの値を記録します。「同じサブネット」列に「X」があるすべてのアドレスが、相互に同じサブネット上にあることを確認します。
表2-3 Oracle Database Applianceの最小IPアドレス要件
IPの種類 | ベア・メタルの最小IPアドレス数およびデフォルト値 | 仮想化プラットフォームの最小IPアドレス数およびデフォルト値 | 自分で指定する値 | 同じサブネット |
---|---|---|---|---|
ホスト・パブリック・アドレス |
2 |
2 (ODA_BASE用) 2 (Dom0の場合) (合計4) |
__________________ __________________ __________________ __________________ |
X |
ホスト・プライベート・アドレス |
4 192.168.16.24 192.168.16.25 192.168.17.24脚注 1 192.168.17.25脚注 1 |
2 192.168.16.24 (Dom0の場合) 192.168.16.25 (Dom0) 192.168.16.27 (ODA_BASE) 192.168.16.28 (ODA_BASE) |
該当しない: プライベート・アドレスはデプロイメント中に定義されるため、変更しないでください。 |
X |
2 |
2 |
__________________ __________________ |
X |
|
2 |
2 |
__________________ __________________ |
X |
|
Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM) |
2 |
2 |
__________________ __________________ |
|
ユーザー仮想マシン |
該当なし |
各仮想マシンに対して1つ以上 |
__________________ __________________ __________________ __________________ __________________ __________________ |
脚注 1 InfiniBandを使用する場合、これらのIPアドレスはOracle Database Appliance X5-2では使用されません。
スタンドアロンOracle Database Applianceコンフィギュレータを使用して、オフライン・デプロイメント計画を作成し、実際のデプロイメントの前にネットワーク設定を検証します。デプロイする際にシステムを構成する場合は、Oracle Database Applianceの基本ソフトウェアに含まれるオンライン・コンフィギュレータを待機し、これを使用します。
スタンドアロンのOracle Appliance Managerコンフィギュレータは、デプロイ・プランを生成したり実際のデプロイ前にネットワーク設定を検証できるJavaベースのツールです。
デプロイメント前にこのツールを使用するには、ローカル・クライアント・システム(Windows、Linux、MAC、UNIXシステムのいずれか)にコンフィギュレータをダウンロードして実行します。
オフライン・コンフィギュレータ・セッションが終了すると、 デプロイ・プランを構成ファイルに保存できます。デプロイの準備ができたら、この構成ファイルをOracle Database Applianceにコピーし、オンラインのOracle Appliance Managerコンフィギュレータを実行して、保存済のプランをインポートおよびデプロイします。また、ファイルのコンテンツを印刷し、この印刷をチェックリストとして使用して外部ネットワーク構成を設定できます。
構成ファイルを保存する前に、ネットワーク設定をテストすることをお薦めします。ただし、このテストは、Oracle Database Applianceに使用するのと同じネットワークにクライアント・システムが接続されている場合のみ、正しく機能します。
スタンドアロンOracle Database Applianceコンフィギュレータを実行するには:
Oracle Database Applianceソフトウェアのバージョンに対応するスタンドアロンOracle Appliance Managerコンフィギュレータをダウンロードします。
すべてのバージョンのコンフィギュレータは、次のURLの「Overview」ページで「Oracle Database Appliance Manager Configurator」リンクをクリックして入手できます。
http://www.oracle.com/technetwork/database/database-appliance/overview/index.html
Windowsクライアント上でコマンドconfig.bat
、またはLinux/UNIXクライアント上でコマンド./config.sh
を使用して、コンフィギュレータを起動します。
Oracle Appliance Managerの「Welcome」ページが表示されます。
「Next」をクリックします。
「Configuration Type」ページで、構成タイプ、環境およびハードウェア・モデルについてオプションを選択します。「Browse」をクリックし、既存の構成ファイルを任意にロードできます。
標準構成をお薦めします(ただし、SAPデータベースおよびアプリケーションの場合は「SAP Application」を選択してください)。「Custom」オプションは、次の1つ以上の項目について、追加または代替のネットワーク・インタフェースを構成するかデフォルト値を上書きする場合に選択します。
「Typical」または「Custom」オプションを選択する前に、ご使用のバージョンのOracle Database Applianceソフトウェアのデフォルト値を確認するには、「Custom」オプションを使用してコンフィギュレータを実行します。
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームをインストールしようとしている場合は、「Virtualized Platform」をクリックします。その他の場合は、環境オプションのデフォルトである「Bare Metal」のままにしておいてください。X3-2、X4-2またはX5-2ハードウェアでインストールしている場合は、ハードウェア・オプションとして「ODA-X3-2」、「ODA-X4-2」または「ODA-X5-2」をそれぞれ選択するか、デフォルト値「ODA V1」のままにします。
InfiniBandを2つのOracle Database Applianceサーバーのインターコネクトとして使用する場合は、「Infiniband」チェック・ボックスを選択します。このオプションは、Oracle Database Appliance X5-2システムでのみ使用できます。
初回実行時はロードする構成ファイルがないため、「Browse」オプションは役に立ちません。
この例では、「Typical」、「Virtualized Platform」および「ODA-X5-2」の各オプションが選択されています。
注意: 「SAP Application」のオプションは、ベア・メタル・オプションでのみ有効です。 |
「Next」をクリックします。
「System Information」ページで、システム名を指定し、リージョンおよびタイム・ゾーンのリストから正しい値を選択します。
「New Root Password」および「New Root Password (confirm)」フィールドに、root
ユーザーの新しいパスワードを入力します。このパスワードは構成ファイル内で暗号化され、デプロイメント時にパスワードをリセットするために一時的に暗号化解除されます。
「Next」をクリックします。
「Network Information」ページに、ドメイン名、DNSサーバー・アドレス、2つのノードのパブリック・アドレスとVIPアドレス、SCAN名とアドレス、ネットマスク・アドレスおよびゲートウェイ・アドレスを指定します。
このページにデータを入力するとき、一部のフィールドには、先に入力した値から導出された値が自動的に挿入されます。たとえば、ノード0のパブリックIPアドレスに指定したアドレスが192.0.2.18の場合、デフォルトのノード・アドレスは次のように生成されます。なお、生成されたデフォルトのネットワーク名とIPアドレスは任意に変更できます。
ノード1のパブリックIPアドレス: 192.0.2.19
ノード1の仮想IP (VIP)アドレス: 192.0.2.21
「Next」をクリックします。
「Database Information」ページで、初期データベースを作成するかどうかを選択します。データベースを作成するようにチェックボックスを選択すると、データベースの詳細を指定できます。そのような詳細には、データベース名(必須)と次のオプションがあり、使用可能なリストの値を選択します。
Is Container Database: デフォルト値falseのままにすると、非コンテナ・データベースが作成されます。
Database Type: デフォルト・タイプはOLTPで、「DSS」または「In-Memory」を選択することもできます。
Database Class: 適切なテンプレートを選択するためのガイドラインについては、「データベース・テンプレートの選択」を参照し、Oracle Database Applianceのモデルによっては、利用できないオプションがあることに注意してください。デフォルト・クラスは「odb-06」です。
Data File Size (GB): コンテナ・データベースを作成するように指定する場合は、ページの最後のフィールドでデータベースのデータ・ファイル・サイズを指定する必要があります。(このフィールドは、「Is Container Database」にTrueが選択されている場合を除き、入力できません。)初期データベースを作成しない場合は、「Create Initial Database」チェック・ボックスを選択しないでください。
Data Files on Flash Storage: データベース全体をフラッシュ・ストレージ(400 GB SSD)に保存する場合はtrueを選択し、それ以外の場合はfalseのままにします。このオプションは、Oracle Database Appliance X5-2システムでのみ使用できます。
「Next」をクリックします。
「Network Validation」ページで、ネットワーク設定を検証して、検証出力をファイルに保存するか、または、「Skip Network Validations」チェック・ボックスを選択して検証ステップを省きます。
構成のデプロイ前にネットワークを検証することをお薦めします。ただし、アプライアンス用に構成したネットワーク・サブネットに属するサーバーでOracle Appliance Managerコンフィギュレータを実行していないかぎり、検証は失敗します。このような場合は、「Skip Network Validations」チェック・ボックスを選択してから「Next」をクリックして、次のページに進みます。検証を実行した場合は、結果を確認します。結果を確認した後、続行する準備ができたら、「Next」をクリックします。検証が失敗した場合は、これらの結果をネットワーク管理者とともに確認するために検証出力を保存します。入力した構成情報を保存し、ネットワーク・アドレスを後で修正するには、「Skip Network Validations」を選択して「Next」をクリックし、次のページに進みます。
「Summary」ページで、選択した構成オプションを確認します。「Save」をクリックして構成ファイルを保存するか、「Back」をクリックして選択内容を変更します。
構成ファイルのコンテンツを印刷し、この印刷を使用してデプロイ・プランのために構成エントリを確認できます。また、「タスク5: 構成のデプロイ(すべてのプラットフォームのデプロイメント)」で説明されているように、実際のデプロイメント中に構成ファイルを使用する場合もあります。
Oracle Database Applianceでコンフィギュレータを実行しているとき、初期ネットワークを構成してエンドユーザー・バンドルをインストールするかODA_BASEをデプロイする準備ステップを完了したら、「Install」をクリックして、作成した構成をデプロイできます。デプロイを完了する準備が整っていない場合は、まず「Save」をクリックし、次に「Finish」をクリックします。第4章「Oracle Database ApplianceでのOracleソフトウェアのデプロイ」で説明されているように、Oracle Database Applianceにファイルをコピーする場合があるので、保存するファイルの名前と場所を覚えておきます。デプロイ前に変更する必要がある場合は、スタンドアロンのOracle Appliance Managerコンフィギュレータを再実行し、構成ファイルをロードして、変更を行ってからファイルを再度保存します。