プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Database Applianceスタート・ガイド
リリース12.1.2.4.0 for Linux x86-64
E67387-01
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

1 Oracle Database Applianceについて

Oracle Database Applianceは、ハードウェアとソフトウェアからなるOracle Engineered Systemで、これにより高可用性データベース・ソリューションのデプロイ、管理およびサポートが容易になります。Oracle Database Applianceは、Oracle Databaseを使用して構築されていますが、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)もあわせて使用されているため、ソフトウェア、サーバー、ストレージおよびネットワークが完全に統合されたシステムになっており、カスタム仕様およびパッケージ仕様のOLTP、データ・ウェアハウスおよびインメモリー・データベースの様々な処理に対し、高可用性のデータベース・サービスを提供します。

Oracle Database Applianceドキュメントのロード・マップ

ドキュメントのロード・マップでは、ドキュメントがOracle Database Applianceの取得、デプロイ、管理および使用のライフサイクルのどの部分に関連しているかを示します。

『Oracle Database Applianceスタート・ガイド』は、Oracle Database Applianceと関連するソフトウェアを理解し、管理するための概要を説明します。このマニュアルは、Oracle Database Applianceハードウェアのすべてのモデルに適用されます。特定のモデルが対象であると明確に示されないかぎり、「Oracle Database Appliance」という用語はすべてのハードウェア・モデルを意味します。

『Oracle Database Applianceスタート・ガイド』は、主にOracle Database Applianceのソフトウェア構成、デプロイおよび管理について説明します。ただし、インストールやその後の管理、Oracle Database Applianceの使用について役立つその他のドキュメントがあります。

次のリストのうち冒頭の3つのカテゴリについては、Oracle Database Applianceのドキュメント・ライブラリ(http://www.oracle.com/goto/oda/docs)を参照してください。4番目のカテゴリには、次に示すとおり、その他のソースのドキュメントが含まれており、必要な情報が記載されています。

  • オリエンテーション

    • セットアップ・ポスター

    • スタート・ガイド

    • リリース・ノート

  • インストールとデプロイ

    • セットアップ・ポスター

    • スタート・ガイド

    • リリース・ノート

    • ライセンス情報

    • セーフティおよびコンプライアンス・ガイド

    • オーナーズ・ガイド

  • 継続的な管理

    • サービス・マニュアル

    • セキュリティ・ガイド

    • 管理およびリファレンス・ガイド

  • 一般リソース

    • 『Oracle Database管理者ガイド』および『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』(Oracle Databaseドキュメント・ライブラリ(http://docs.oracle.com/))

    • Sun Server X3-2、Sun Server X4-2およびOracle Server X5-2ドキュメント (http://docs.oracle.com/en/hardware/?tab=2)


注意:

Oracle Database Applianceの出荷時に、フルサイズ、フルカラー出力のセットアップ・ポスターが添付されます。ライブラリに収録されている(前述のリストにある)のは、利便性のため、コンテンツのテキスト版とPDFファイルです。

Capacity-on-Demand (システム規模に応じた支払い)方式のライセンスを提供するOracle Database Appliance

後述する制限内で、ワークロードに応じてOracle Database Applianceで必要な任意の数のプロセッサをデプロイします。Capacity-on-Demand方式のソフトウェア・ライセンスを使用することにより、通常のハードウェアのアップグレードに伴う過度のコストや停止時間を発生させずにプロセッサ・コアを増やして簡単にスケールアップできます。

Oracle Database Appliance X5-2では、ベア・メタルまたはOracle Database Appliance X5-2仮想化プラットフォームで2個のプロセッサ・コアから72個のプロセッサ・コアにスケールアップできます。

Oracle Database Appliance X4-2では、ベア・メタルまたはOracle Database Appliance X4-2仮想化プラットフォームで2個のプロセッサ・コアから48個のプロセッサ・コアにスケールアップできます。

Oracle Database Appliance X3-2では、最小4個のプロセッサ・コアから32個のプロセッサ・コアにスケールアップできます。Oracle Database Appliance X3-2仮想化プラットフォームをデプロイする場合、ODA_BASEドメイン専用にプロセッサ・コア(最小2個のプロセッサ・コアから最大32個のプロセッサ・コア)をライセンス保有します。

Oracle Database Applianceバージョン1では、ベア・メタルまたはOracle Database Appliance仮想化プラットフォームで2個のプロセッサ・コアから24個のプロセッサ・コアにスケールアップできます。

ベア・メタルとOracle Database Appliance仮想化プラットフォームのどちらを使用するかは、企業の方針や、それぞれの実装によってもたらされるメリットに応じて決定されます。

Oracle Database Applianceソフトウェア

表1-1に、各Oracle Database Applianceコンポーネントに含まれるソフトウェアの一覧を示します。リリースによって、表に示す1つ以上のアイテムが含まれていない場合があります。

インストールと示されているコンポーネントは、一般にOracle Database Applianceが配送されると利用可能になり、ダウンロードのコンポーネントは、通常は自身でダウンロードしてデプロイすることになります。

表1-1 Oracle Database Applianceのソフトウェア

コンポーネント コンポーネントの内容 コンポーネントの必須対象 インストールまたはダウンロード

Oracle Database Applianceオペレーティング・システム・イメージ

Oracle Appliance Mangerコマンドライン・インタフェース

Oracle Appliance Managerコンフィギュレータ(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)

Oracle Linux

ハードウェア・ドライバ

すべてのデプロイメント

インストール

Oracle Database Appliance パッチ・セット・バンドル

Basic input/output system (BIOS)

ハードウェア・ドライバと管理パックおよび様々なコンポーネントのファームウェア・ドライバ

Oracle Appliance Manager

Oracle Linux

Oracle VM

Java Development Kit (JDK)

Oracle Integrated Lights Out Manager (Oracle ILOM)

Oracle Databaseパッチセット更新(PSU)

Oracle Auto Service Request (ASR)

Oracle Grid Infrastructure

Oracle Intelligent Platform Management Interface (IPMI)

Java Development Kit (JDK)

すべてのデプロイメント

ダウンロード

Oracle Database Appliance エンドユーザー・バンドル

Oracle Databaseクローン・バイナリ

Oracle Databaseテンプレート(Oracle Database Applianceデプロイ用としてカスタマイズ)

Oracle Grid Infrastructureクローン・バイナリ

ベアメタル・デプロイメント

ダウンロード

ODA_BASEテンプレート

Oracle Databaseクローン・バイナリ

Oracle Databaseテンプレート(Oracle Database Applianceデプロイ用としてカスタマイズ)

Oracle Grid Infrastructureクローン・バイナリ

仮想化プラットフォームのデプロイメント

ダウンロード


Oracle Database Applianceデプロイメントの概要

デプロイメントは3つのハイレベルな手順で構成されます。

  1. Oracle Database Applianceの準備。

    • Oracle Database ApplianceのサポートID (SI)をMy Oracle Supportに登録し、Oracleからソフトウェアおよびサポートを取得できるようにします。

    • 構成オプションを計画し、ネットワークおよび関連情報を収集します。

    • サーバー設置場所を準備します。

    • ドメイン・ネーム・システム(DNS)サーバーでネットワーク名およびアドレスを設定します。

      Oracle Appliance Managerコンフィギュレータを使用して、ネットワーク名およびアドレスを生成したり、既存のネットワーク名およびアドレスを検証したりします。スタンドアロンのコンフィギュレータはOracle Technology Networkからダウンロードできます。Oracle Database Applianceが到着する前に、「Oracle Database Applianceのインストールとデプロイメントの準備」の説明に従って、ローカル・マシン上で構成ファイルを作成できます。


      注意:

      スタンドアロンのOracle Appliance Managerコンフィギュレータは、次のURLからダウンロードします。http://www.oracle.com/technetwork/database/database-appliance/overview

    この手順を実行するための詳細は、第2章「Oracle Database Applianceのインストールとデプロイメントの準備」『Oracle Database Applianceオーナーズ・ガイド』を参照してください。

  2. Oracle Database Applianceのデプロイメントの準備。

    • サーバー設置場所のラックにOracle Database Applianceハードウェアを設置します。

    • 電源ケーブルおよび必要なケーブルをOracle Database Applianceに接続します。

    • 外部ファイルをロードするための初期ネットワーク構成を作成します。

    この手順を実行するための詳細は、第3章「Oracle Database Applianceのデプロイメントの準備」『Oracle Database Applianceオーナーズ・ガイド』を参照してください。

  3. Oracle Database Applianceでのソフトウェアのインストールおよびデプロイ。

    • Oracle Database Applianceソフトウェア・パッケージをダウンロードしてOracle Database Applianceにコピーします。

    • Oracle Appliance Managerコンフィギュレータを実行し、必要な情報を選択または入力します。

      デプロイ中に、2つのノードのOracle Grid Infrastructureインストール(Oracle ClusterwareおよびOracle Automatic Storage Management)を構成します。また、Oracle Database Enterprise Edition、Oracle RACまたはOracle RAC One Nodeを構成するオプションも用意されています。初期デプロイの後は、データベースの追加、コア数の構成、およびインスタンス・ケージングの構成が可能になり、Oracle Database Applianceをデプロイした後で仮想ドメインを追加します。

    この手順を実行するための詳細は、第4章「Oracle Database ApplianceでのOracleソフトウェアのデプロイ」を参照してください。

  4. インストール後タスクの完了。

    • デプロイ後に適用するパッチをダウンロードします。

    • デフォルト・パスワードをリセットします。

    この手順を実行するための詳細は、第5章「Oracle Database Applianceのインストール後のタスク」を参照してください。


関連項目:

Oracle Database Applianceハードウェアの設定の詳細は『Oracle Database Applianceオーナーズ・ガイド』を参照してください。