Oracle Database Applianceソフトウェア構成のデフォルトについて、次の各項で詳しく説明します。
表A-2 Oracle Database ApplianceのOracleグループおよびユーザー構成
グループおよびユーザー | デフォルト値 |
---|---|
Oracle Grid Infrastructureインストール所有者 |
|
Oracle Databaseインストール所有者 |
|
Oracle Databaseシステム管理者 |
|
Oracle Database汎用管理者 |
|
Oracleインベントリのシステム権限グループ |
|
|
|
Oracle ASMユーザーのシステム権限 |
|
Oracle ASMオペレータのシステム権限 |
|
Oracle Database管理者のシステム権限 |
|
Oracle Databaseオペレータのシステム権限 |
|
表A-3に、Oracle database Applianceの様々な構成でのDATA、RECO、REDOおよびFLASHディスク・グループのサイズを示します。各行には、標準または高冗長性レベルの値が示されます。ディスク・ハードウェアのTB数(1KB=1,000バイト)をデータ・ストレージのTB数(1 KB=1,024バイト)に換算して計算されているため、表に示すディスク容量は変動します。
ストレージ拡張シェルフで計算される領域は、表A-3に示されている領域の約2倍です。ストレージ拡張シェルフは、Oracle Database Appliance X3-2、X4-2およびX5-2でのみ使用できます。
表A-3 Oracle Database Applianceのデータベース・ディスク・グループ・サイズ
サイズ設定 | バージョン1 (GB) | X3-2およびX4-2 (GB) | X5-2 (GB) |
---|---|---|---|
HDDサイズ |
559 |
838 |
3,600 |
HDD合計 |
11,180 |
16,760 |
57,600 |
SSD合計(REDOディスクグループ) |
272 |
744 |
744 |
SSD合計(FLASHディスクグループ |
N/A |
N/A |
1,492 |
HDD合計(高冗長性) |
3,727 |
5,587 |
19,200 |
HDD合計(標準冗長性) |
5,590 |
8,380 |
28,800 |
DATAディスクグループ(高冗長性) - 外部バックアップ |
3,205 |
4,805 |
16,512 |
RECOディスクグループ(高冗長性) - 外部バックアップ |
522 |
782 |
2,688 |
DATAディスクグループ(高冗長性) - ローカル・バックアップ |
1,603 |
2,402 |
8,256 |
RECOディスクグループ(高冗長性) - ローカル・バックアップ |
2,124 |
3,185 |
10,944 |
DATAディスクグループ(標準冗長性) - 外部バックアップ |
4,807 |
7,207 |
24,768 |
RECOディスクグループ(標準冗長性) - 外部バックアップ |
783 |
1,173 |
4,032 |
DATAディスクグループ(標準冗長性) - ローカル・バックアップ |
2,404 |
3,603 |
12,384 |
RECOディスクグループ(標準冗長性) - ローカル・バックアップ |
3,186 |
4,777 |
16,416 |
REDOディスクグループ |
91 |
248 |
248 |
FLASHディスクグループ |
N/A |
N/A |
746 |
注意: 高冗長性はトリプルミラーリングで、標準冗長性はダブルミラーリングです。REDOディスクグループは常に高冗長性です。FLASHディスクグループは常に標準冗長性です。 |
関連項目: Oracle Database Appliance ASMディスクグループの空き領域の特定の詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』のディスクグループの容量の管理に関する項を参照してください。表A-3には、RAWディスク情報のみが示されています。 |
Oracle Database Applianceでは、データベースおよび仮想マシン・ファイルの格納にASM Cluster File System (ACFS)を使用します。ACFSは両方のサーバーに、Oracle Database Appliance上の一部またはすべての共有ストレージへの同時アクセスを提供します。ACFSは、Oracle Database Appliance内でデータベースおよび仮想マシンの高速プロビジョニングを可能にする、領域効率のよいストレージ・スナップショットをサポートしています。
Oracle Database Applianceでは、3つのタイプのACFSファイル・システムが使用されています。
データベース
共有リポジトリ
汎用ストレージ
データベース・ファイル・システムはデータベース・ファイルの格納のみに使用され、データベース・データ・ファイルとフラッシュ・キャッシュ・ファイルを格納するFLASHファイル・システム、データベース・データ・ファイル用のDATAファイル・システム、アーカイブ・ファイルとバックアップを格納するRECOファイル・システム、およびREDOログ・ファイルを格納するREDOファイル・システムが含まれます。
共有リポジトリはOracle Database Appliance仮想化プラットフォーム上に作成されたファイル・システムで、仮想マシン・テンプレート、実行時イメージ、仮想ディスクの格納に使用されます。
汎用クラスタ・ファイル・システムであるcloudfsも、各Oracle Database Applianceにデフォルトで作成され、cloudfsはサーバー間で共有すべき汎用ストレージ(データ・ロードのステージングなど)に使用できます。
すべてのACFSファイル・システムは、共有ディスク・ストレージ・プールで作成されたASMディスクグループからプロビジョニングされたASM動的ボリュームで作成されます。ベア・メタル・デプロイメントでは、これらのファイル・システムは、データベースをホストするOSに直接マウントされます。仮想化デプロイメントでは、これらのファイル・システムは、ODA_BASEで直接管理およびマウントされます。
各種のACFSファイル・システムはOS、または様々な場所のODA_BASE (仮想化プラットフォーム)にマウントされます。表A-4は、様々なマウント・ポイントおよび関連するASMディスクグループおよびボリューム情報を示しています。
表A-4 ACFSマウント・ポイントおよび関連するASMディスクグループおよびボリューム情報
ファイル・システム | ASMディスク・グループ | ASM動的ボリューム | マウント・ポイント |
---|---|---|---|
DATA (非CDB) |
+DATA |
/dev/asm/datastore-<nnn> |
/u02/app/oracle/oradata/datastore |
RECO (非CDB) |
+RECO |
/dev/asm/datastore-<nnn> |
/u01/app/oracle/fast_recovery_area/datastore |
REDO (非CDB) |
+REDO |
/dev/asm/datastore-<nnn> |
/u01/app/oracle/oradata/datastore |
DATA (CDB当たり) |
+DATA |
/dev/asm/dat<dbname>-<nnn> |
/u02/app/oracle/oradata/dat<dbname> |
RECO (CDB当たり) |
+RECO |
/dev/asm/rco<dbname>-<nnn> |
/u01/app/oracle/fast_recovery_area/rco<dbname> |
REDO (CDB当たり) |
+REDO |
/dev/asm/rdo<dbname>-<nnn> |
/u01/app/oracle/oradata/rdo<dbname> |
FLASH |
+FLASH |
/dev/asm/flashdata-<nnn> |
/u02/app/oracle/oradata/flashdata |
Shared Repository <name> |
+DATAまたは+RECO |
/dev/asm/<reponame>-<nnn> |
/u01/app/sharedrepo/<reponame> |
汎用ACFSストレージ |
+RECO |
/dev/asm/acfsvol-<nnn> |
/cloudfs (デフォルト) |
ACFSファイル・システムは、共有リポジトリの作成時またはデータベースの作成時に自動的に作成されます。ただし、ファイル・システムは当初アプライアンス内のすべての記憶域は消費せず、追加のリポジトリまたは(場合によっては)ASMに直接格納されるデータベース・ファイルのために領域を残しています。Oracle Database Applianceソフトウェア・リリース12.1.2.2以前は、ACFSファイル・システムは自動的には拡張せず、共有ストレージ・プールにまだ使用可能な記憶領域がある場合でも、領域が残り少なくなっていました。次の例に示すように、OSコマンドdf -h
を実行して、ファイル・システム内の使用可能な記憶領域を確認できます。
df -h Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/mapper/VolGroupSys-LogVolRoot 30G 8.6G 20G 31% / /dev/mapper/VolGroupSys-LogVolU01 97G 23G 70G 25% /u01 /dev/mapper/VolGroupSys-LogVolOpt 59G 6.8G 49G 13% /opt /dev/sda1 99M 26M 68M 28% /boot tmpfs 127G 1.2G 125G 1% /dev/shm /dev/asm/datafsvol-352 5.0G 87M 5.0G 2% /odadatafs /dev/asm/rdocdb1-66 5.0G 4.2G 874M 83% /u01/app/oracle/oradata/rdocdb1 /dev/asm/datcdb1-303 100G 4.2G 96G 4% /u02/app/oracle/oradata/datcdb1 /dev/asm/flashdata-138 558G 1.4G 557G 1% /u02/app/oracle/oradata/flashdata /dev/asm/rcocdb1-352 132G 788M 132G 1% /u01/app/oracle/fast_recovery_area/rcocdb1 /dev/asm/acfsvol-352 50G 178M 50G 1% /cloudfs /dev/asm/datastore-66 59G 4.3G 55G 8% /u01/app/oracle/oradata/datastore /dev/asm/datastore-303 3.6T 2.1G 3.6T 1% /u02/app/oracle/oradata/datastore /dev/asm/datastore-352 4.8T 10G 4.8T 1% /u01/app/oracle/fast_recovery_area/datastore
データの増加に対応するために、いずれかのファイル・システムのサイズを拡張する必要がある場合は、手動でプールを拡張する必要があります。
関連項目:
|
表A-5 Oracle Database Applianceのシステム構成
アイテム | 値 |
---|---|
Red Hat Compatible Kernelを使用したOracle Linux |
Oracle Linux 5.11 UEK2 |
Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseバージョン(初期リリース) |
リリース12.1.2.4.0: PSU4が適用されたOracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)、オプションで、PSU7が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.4)およびPSU15が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3) リリース12.1.2.3.0: PSU3が適用されたOracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)、オプションで、PSU6が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.4)およびPSU14が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3) リリース12.1.2.2.0: PSU2が適用されたOracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)、オプションで、PSU5が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.4)およびPSU13が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3) リリース12.1.2.1.0: PSU1が適用されたOracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)、オプションで、PSU4が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.4)およびPSU12が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3) リリース12.1.2: Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2.0)、オプションで11.2.0.2.12、11.2.0.3.11および11.2.0.4.3 リリース2.9: DB PSU 1が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2.12、11.2.0.3.9および11.2.0.4.1) リリース2.10: Oracle Database 11gリリース2 (PSU2が適用された11.2.0.4.2)、オプションで、PSU9が適用されたOracle Database 11gリリース11.2.0.2、11.2.0.2.12および11.2.0.3.10 リリース2.8: Oracle Database 11gリリース2 (PSU8が適用された11.2.0.2.12および11.2.0.3.8と11.2.0.4) リリース2.7: PSU7が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2.11および11.2.0.3.7) リリース2.6: PSU6が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3) リリース2.5.5: PSU5が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3) リリース2.5: PSU5が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3) リリース2.4: PSU4が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3) リリース2.3: PSU3が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3) リリース2.2: PSU2が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3) リリース2.1.0.3: PSU7が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2) リリース2.1.0.3: PSU5が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2) リリース2.1: PSU 3およびパッチ12639177 (ASM)、12914151 (Grid Infrastructure PSU3上のMLR)、12419331 (Database PSU3)が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2) |
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Oracle Enterprise Edition DBコントロール・ポート |
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