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Oracle Enterprise Pack for Eclipse Oracle Mobile Application Framework (OEPE Edition)でのモバイル・アプリケーションの開発
リリース2.1.3
E67371-01
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4 MAFアプリケーション機能の構成

この章では、アプリケーション機能について紹介し、それをMAFアプリケーションに追加する方法や、アプリケーション機能を構成してスライディング・ウィンドウとしてレンダリングする方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

4.1 MAFアプリケーション機能の概要

MAFアプリケーションには、少なくとも1つのアプリケーション機能が必要です。たとえば、WorkBetterサンプル・アプリケーションには4つのアプリケーション機能(ダッシュボード、人々、組織およびSpringboard)が含まれています。図4-1は、エディタに表示されたこれらのアプリケーション機能を示しています。

図4-1 ワークスペース・サンプルMAFアプリケーションに定義された機能

この図は周囲のテキストで説明しています

MAF機能エディタを使用して、MAFアプリケーションに含めるアプリケーション機能を指定します。

これらの要素は、エディタを使用して宣言的に変更できます(図4-1を参照)。

4.2 モバイル・アプリケーション内のアプリケーション機能の構成

各モバイル・アプリケーションには、少なくとも1つのアプリケーション機能が必要です。

4.2.1 モバイル・アプリケーションのコンテンツの指定方法

図4-2は、「機能参照」ページを示しています。このページで、モバイル・アプリケーションのコンテンツを構築できます。MAFアプリケーション・エディタでは、これらの機能参照が「機能参照」表に表示されます。図4-2は、カスタマおよび製品のアプリケーション機能をそれぞれ表すHCMおよびPRODに対して定義された機能参照を示しています。

図4-2 アプリケーション・ページ内の登録機能

この図は周囲のテキストで説明しています

登録された機能を使用して、アプリケーション機能に対する参照を入力し、モバイル・アプリケーションのSpringboard内での表示を設定します。

さらに、このページでは、ナビゲーション・バーおよびSpringboard上でのアプリケーション機能の表示順序を設定できます。実行時に、デバイス画面の幅によって、ナビゲーション・バーに表示されるアプリケーション機能の数を制限できます。ナビゲーション・バーに収まらない機能は、「次へ」タブの下に表示されます(図4-3を参照)。「編集」機能を使用して、「次へ」タブ内のアプリケーション機能の順序を変更できます。

図4-3「次へ」タブ

この図は周囲のテキストで説明しています

注意:

モバイル・アプリケーションの構築は反復型のプロセスなので、新しいFARが使用可能になり、新しいアプリケーション機能がmaf-feature.xmlファイルに追加されると、機能参照を追加、削除または更新できます。

図4-4 「機能参照」ページを使用したアプリケーション機能の指定

この図は周囲のテキストで説明しています

始める前に:

MAFアプリケーション・エディタでアプリケーション機能を構成する必要があります。さらに、MAFアプリケーション・エディタを開く必要があります。

機能参照を指定するには:

  1. MAFアプリケーション・エディタのアウトラインで登録された機能を選択します。

  2. この図は周囲のテキストで説明しています「参照」をクリックして、モバイル機能の登録ダイアログを開きます(図4-5を参照)。

    図4-5 アプリケーションの機能の登録

    この図は周囲のテキストで説明しています

    このダイアログには、maf-feature.xmlファイルの<adfmf:feature>要素に記述されているすべてのアプリケーション機能がリストされます。このダイアログを使用することで、<adfmf:featureReference>要素と<adfmf:feature>要素の両方のid属性が確実に一致するようになります。

  3. アプリケーションに登録するアプリケーション機能のIDを選択します。[Shift]キーと[Ctrl]キーを使用して2つ以上を選択し、「OK」をクリックすることもできます。

    インポートした機能アーカイブ(FAR)ファイルに含まれているアプリケーション機能への参照を追加することもできます。詳細は、第9.1.1項「アプリケーション・ライブラリとしてのFARのインポート」を参照してください。

  4. MAFアプリケーション・エディタの登録された機能ページでは、上/下矢印を使用して機能参照の表示順を並べ替えることができます。

    最上位のアプリケーション機能が、デフォルトのアプリケーション機能です。このアプリケーションのセキュリティ構成に応じて、MAFではユーザーが匿名でログインして保護されていないコンテンツを表示したり、ユーザーに認証資格証明を提供するように求めることができます。詳細は、第30.1項「MAFセキュリティの概要」を参照してください。


    注意:

    「機能参照」表の最上位のIDが、モバイル・アプリケーション内で最初に表示されるアプリケーション機能です。例として、図4-6に示されているFeature 1アプリケーション機能を参照してください。

    図4-6 機能参照の順序変更

    この図は周囲のテキストで説明しています
  5. 「ナビゲーション・バーに表示」列および「Springboardに表示」列の行のドロップダウン・リストから、 「true」または「false」を選択することで、Springboardとナビゲーション・バーのアプリケーション機能に対する表示動作を設定します。図4-7は、アプリケーション機能がナビゲーション・バーに表示されなくなるオプションの選択状態を示しています。


    ヒント:

    アプリケーションによってカスタムSpringboardが使用される場合、またはアプリケーション機能が単一のスライディング・ウィンドウとして表示される場合は、これらのオプションをfalseに設定します。詳細は、第4.3項「MAFアプリケーションでのスライディング・ウィンドウの作成」を参照してください。

    図4-7 ナビゲーション・オプションの変更

    この図は周囲のテキストで説明しています

    デフォルトでは、Springboardとナビゲーション・バーが表示されます(つまり、これらの属性はtrueに設定されます)。ナビゲーション・バーとSpringboardの両方の属性をfalseに設定すると、アプリケーション機能は最初の位置にある場合のみ表示されるようになります。第B.2.11項「hideNavigationBar」および第B.2.12項「showNavigationBar」も参照してください。


    注意:

    Springboard機能は、ナビゲーション・バー上またはモバイル・アプリケーションのSpringboard内には表示されないので、カスタムSpringboardアプリケーション機能として使用される機能参照については、「ナビゲーション・バーに表示」および「Springboardに表示」を両方とも「false」に設定する必要があります。第5.6項「MAF AMXコンテンツによるカスタムSpringboardアプリケーション機能に関する必知事項」も参照してください。

4.3 MAFアプリケーションでのスライディング・ウィンドウの作成

アプリケーション機能をスライディング・ウィンドウとしてレンダリングできます。これにより、ナビゲーション・バーまたはSpringboard内に表示される他のアプリケーション機能と同時にアプリケーション機能が表示されます。スライディング・ウィンドウは、アプリケーション内に常に存在しているコンテンツ(グローバル・ツール・バーなど)を表示するために使用したり、一時的な(ポップアップ)コンテンツ(ヘルプ・ウィンドウなど)を表示するために使用できます。

図4-8は、SlidingWindowサンプル・アプリケーションのSlidingDrawerアプリケーション機能を示しています(付録G「サンプルのMAFアプリケーション」を参照)。このアプリケーション機能は、他のアプリケーション機能に重なりながら、アプリケーション画面の右側に表示されます。

図4-8 スライディング・ウィンドウ・サンプル・アプリケーション

この図は周囲のテキストで説明しています

アプリケーション機能をスライディング・ウィンドウとしてレンダリングする場合、Show on Navigation BarプロパティおよびShow on Springboardプロパティをfalseに設定する必要があります。

スライディング・ウィンドウを作成するには、oracle.adfmf.framework.api.AdfmfSlidingWindowOptionsクラスとAdfmfSlidingWindowUtilitiesクラスの組合せを、アプリケーション内のマネージドBeanまたはライフサイクル・リスナーから起動します。

次の例は、SlidingWindowサンプル・アプリケーションで、LifeCycleListenerImpl.javaactivateメソッドからスライディング・ウィンドウを作成する方法を示しています。スライディング・ウィンドウの作成後、SlidingWindowサンプル・アプリケーションではSlidingDrawerBean.javaを使用してスライディング・ウィンドウの表示を管理します。

...
public void activate()  {
    // The argument you pass to the create method is the refId of the
    // feature in the maf-application.xml. For example,
    // <adfmf:featureReference id="fr4" refId="SlidingDrawer" showOnNavigationBar="false" 
    // showOnSpringboard="false"/>
      String slidingWindowDrawer = AdfmfSlidingWindowUtilities.create("SlidingDrawer");  
 
    // Note also that both showOn... values must be set to false in the config 
    // file for the sliding window to appear
      
      SlidingDrawerBean.slidingDrawerWindow=slidingWindowDrawer;
      AdfmfSlidingWindowOptions options = new AdfmfSlidingWindowOptions();
      options.setDirection(AdfmfSlidingWindowOptions.DIRECTION_RIGHT);
      options.setStyle(AdfmfSlidingWindowOptions.STYLE_OVERLAID);
      options.setSize("0");
     
  }

ここで説明しているSlidingWindowサンプル・アプリケーション全体にアクセスする方法は、付録G「サンプルのMAFアプリケーション」を参照してください。

AdfmfSlidingWindowUtilitiesおよびAdfmfSlidingWindowOptionsの詳細は、Oracle Mobile Application Framework Java APIリファレンスを参照してください。ライフサイクル・リスナーの使用方法の詳細は、第11章「MAFアプリケーションでのライフサイクル・リスナーの使用方法」を参照してください。