A MEDia、RECtech、および MODel の値

この付録では、MEDiaRECtech、および MODel パラメータの値を示します。これらのパラメータにより、トランスポートとメディアの特性を指定できます。それらは、さまざまな VM Client コマンドおよび TMI リクエストで指定されます。

注:

  • SL8500 ライブラリは T9840A/B/C/D、T9940B、LTO、SDLT、および T10000A/B/C メディアタイプと記録技法のみをサポートしています。

  • SL3000 ライブラリは、T9840C/D、LTO、SDLT、および T10000A/B/C メディアタイプと記録技法のみをサポートしています。

  • LTO および SDLT ドライブは MVS 環境でサポートされていません。これらのドライブは、HSC によって認識されますが、LibraryStation を使用したオープンシステムクライアントからのみアクセスできます。

メディアタイプ (MEDia)

メディアタイプ、つまり MEDia により、データセットに使用される目的のメディアのタイプを指定できます。次の VM Client コマンドおよび TMI リクエストで指定されます。

  • MOUNT コマンド

  • QDRLIST TMI リクエスト

  • QSCRATCH TMI リクエスト

  • SELSCR TMI リクエスト

次の表に、有効なメディアタイプについて説明します。

表A-1 メディアタイプ

メディアタイプ
説明

LONGitud

任意の標準または拡張 (ECART) 容量カートリッジを示します。

ZLONGI

標準、拡張 (ECART)、または追加拡張 (ZCART) 容量カートリッジを示します。

Standard

標準長、3480 カートリッジを示します。任意の水平方式のドライブ (4480、4490、9490、9490EE) で読み取ることができます。データは、36 トラックモードで 4490、9490、または 9490EE ドライブに書き込むことができますが、18 トラック (4480) ドライブでは読み取ることができません。同義語には、CSTMEDIA1STD1、および 3480 が含まれます。

ECART

3490E、拡張容量カートリッジを示します。36 トラックドライブ (4490、9490、9490EE) でのみ使用できます。同義語には、EECCSTETAPELongMEDIA23490E が含まれます。

ZCART

3490E、追加拡張容量カートリッジを示します。9490EE ドライブでのみ使用できます。ZCARTZ と短縮できます。

Virtual

VTD (仮想テープドライブ) にマウントされた VTV (仮想テープボリューム) を示します。

HELical

ヘリカルカートリッジを示します。ヘリカルカートリッジは RedWood ドライブでのみ使用できます。次のサブタイプと短縮形はヘリカルカートリッジを指定します。

  • DD3 は任意の DD3ADD3B、または DD3C ヘリカルカートリッジを示します。

  • DD3A または A は 10G バイトメディア容量のヘリカルカートリッジを示します。

  • DD3B または B は 25G バイトメディア容量のヘリカルカートリッジを示します。

  • DD3C または C は 50G バイトメディア容量のヘリカルカートリッジを示します。

外部ラベルの 7 番目の位置は、カートリッジタイプ (つまり、A、B、または C) でエンコードされます。

STK1

任意の T9840 カートリッジを示します。

STK1R

T9840 データカートリッジを示します。外部ラベル内のメディアインジケータは、カートリッジタイプ (R) でエンコードされます。STK1RR と短縮できます。

T9840 カートリッジのメディア容量は 20G バイト (T9840A および T9840B)、40G バイト (T9840C)、または 75G バイト (T9840D) です。

STK1U

T9840A、T9840B、または T9840C クリーニングカートリッジを示します。STK1UU と短縮できます。

STK1Y

T9840D クリーニングカートリッジを示します。STK1YY と短縮できます。

STK2

任意の T9940 カートリッジを示します。

STK2P

T9940 データカートリッジを示します。STK2PP と短縮できます。

T9940 カートリッジのメディア容量は 60G バイト (T9940A) または 200G バイト (T9940B) です。

STK2W

T9940 クリーニングカートリッジを示します。STK2WW と短縮できます。

T10000T1

全容量 500G バイト T10000A または 1T バイト T10000B カートリッジを示します。T10000T1T1 と短縮できます。

T10000TS

少ない容量の 120G バイト T10000A または 240G バイト T10000B カートリッジを示します。T10000TSTS と短縮できます。

T10000CT

T10000A または T10000B クリーニングカートリッジを示します。T10000CTCT と短縮できます。

T10000T2

全容量 5T バイト T10000C カートリッジを示します。T10000T2T2 と短縮できます。

T10000TT

少ない容量の 1T バイト T10000C カートリッジを示します。T10000TTTT と短縮できます。

T10000CL

T10000A、T10000B、または T10000C クリーニングカートリッジを示します。T10000CLCL と短縮できます。


注:

  • T10000C ドライブは T10000T1 または T10000TS メディアを読み取ることはできますが、そのメディアに書き込むことはできません。

  • T10000C ドライブは T10000T2 または T10000TT メディアにのみ書き込むことができます。

MEDia パラメータが指定されていない場合、デフォルトは RECtech パラメータの値に基づいて選択されます。次の表に、MEDia が省略されている場合に使用されるデフォルト値を示します。

表A-2 メディアタイプのデフォルト

入力された RECtech MEDia のデフォルト

18track

Standard

36track、36Atrack、36Btrack

LONGItud

36Ctrack

ZLONGI

LONGItud

LONGItud

DD3、Helical

DD3A

STK1R、STK1R34、STK1R35、STK1RA、STK1RA34、STK1RA35、STK1RB、STK1RB34、STK1RB35、STK1RAB、STK1RAB34、STK1RAB35、STK1RC、STK1RC34、STK1RC35、STK1RD、STK1RDE、STK1RDN、STK1RD34、STK1RD35、STK1RDE4、STK1RDE5

STK1R

STK2P、STK2P34、STK2P35、STK2PA、STK2PA34、STK2PA35、STK2PB、STK2PB34、STK2PB35

STK2P

T10K、T10KN、T10KE、T10KA、T10KAN、T1A34、T1A35、T10KAE、T1AE34、T1AE35、T10KC、T10KCN、T1C34、T1C35、T10KCE、T1CE34、T1CE35

T10000T1


注:

  • T10000C ドライブは T10000T1 または T10000TS メディアを読み取ることはできますが、そのメディアに書き込むことはできません。

  • T10000C ドライブは T10000T2 または T10000TT メディアにのみ書き込むことができます。

記録技法 (RECtech)

記録技法、つまり RECtech により、目的のデータセットについて、テープ面にデータトラックを記録するための方法を指定できます。これは次の VM Client TMI リクエストで指定されます。

  • QDRLIST

  • QSCRATCH

  • SELSCR

次の表に、有効な記録技法について説明します。

表A-3 記録技法

記録技法
説明

LONGItud

水平記録方式を使用する任意のデバイスを示します。デバイスには 4480、4490、9490 および 9490EE ドライブが含まれます。

18track

4480 ドライブを示します。

36track

4490、9490、または 9490EE ドライブ (36 トラックモードで記録する任意のデバイス) を示します。

36Atrack

4490 (Silverton) ドライブを示します。

36Btrack

9490 (TimberLine) ドライブを示します。

36Ctrack

9490EE ドライブを示します。

HELical

ヘリカル記録を使用するデバイスを示します。

DD3

ヘリカル記録を使用するデバイスを示します。

STK1R

任意の T9840 ドライブを示します。

STK1R34

3490E イメージ T9840 ドライブを示します。

STK1R35

3590 イメージ T9840 ドライブを示します。

STK1RA

任意の T9840A ドライブを示します。

STK1RA34

3490E イメージ T9840A ドライブを示します。

STK1RA35

3590 イメージ T9840A ドライブを示します。

STK1RB

任意の T9840B ドライブを示します。

STK1RB34

3490E イメージ T9840B ドライブを示します。

STK1RB35

3590 イメージ T9840B ドライブを示します。

STK1RAB

任意の T9840A または T9840B ドライブを示します。

STK1RAB4

3490E イメージ T9840A または T9840B ドライブを示します。

STK1RAB5

3590 イメージ T9840A または T9840B ドライブを示します。

STK1RC

任意の T9840C ドライブを示します。

STK1RC34

3490E イメージ T9840C ドライブを示します。

STK1RC35

3590 イメージ T9840C ドライブを示します。

STK1RD

任意の T9840D ドライブを示します。

STK1RDE

暗号化対応 T9840D ドライブを示します。

STK1RDN

非暗号化対応 T9840D ドライブを示します。

STK1RD34

非暗号化対応 3490E イメージ T9840D ドライブを示します。

STK1RD35

非暗号化対応 3590 イメージ T9840D ドライブを示します。

STK1RDE4

暗号化対応 3490E イメージ T9840D ドライブを示します。

STK1RDE5

暗号化対応 3590 イメージ T9840D ドライブを示します。

STK2P

任意の T9940 ドライブを示します。

STK2P34

3490E イメージ T9940 ドライブを示します。

STK2P35

3590 イメージ T9940 ドライブを示します。

STK2PA

任意の T9940A ドライブを示します。

STK2PA34

3490E イメージ T9940A ドライブを示します。

STK2PA35

3590 イメージ T9940A ドライブを示します。

STK2PB

任意の T9940B ドライブを示します。

STK2PB34

3490E イメージ T9940B ドライブを示します。

STK2PB35

3590 イメージ T9940B ドライブを示します。

T10K

任意の T10000 ドライブを示します。

T10KN

すべての非暗号化 T10000 ドライブを示します。

T10KE

すべての暗号化 T10000 ドライブを示します。

T10KA

任意の T10000A ドライブを示します。

T10KAN

非暗号化対応 3490E または 3590 イメージ T10000A ドライブを示します。

T1A34

非暗号化対応 3490E イメージ T10000A ドライブを示します。

T1A35

非暗号化対応 3590 イメージ T10000A ドライブを示します。

T10KAE

暗号化対応 3490E または 3590 イメージ T10000A ドライブを示します。

T1AE34

暗号化対応 3490E イメージ T10000A ドライブを示します。

T1AE35

暗号化対応 3590 イメージ T10000A ドライブを示します。

T10KB

任意の T10000B ドライブを示します。

T10KBN

非暗号化対応 3490E または 3590 イメージ T10000B ドライブを示します。

T1B34

非暗号化対応 3490E イメージ T10000B ドライブを示します。

T1B35

非暗号化対応 3590 イメージ T10000B ドライブを示します。

T10KBE

暗号化対応 3490E または 3590 イメージ T10000B ドライブを示します。

T1BE34

暗号化対応 3490E イメージ T10000B ドライブを示します。

T1BE35

暗号化対応 3590 イメージ T10000B ドライブを示します。

T10KC

任意の T10000C ドライブを示します。

T10KCN

非暗号化 3490E または 3590 イメージ T10000C ドライブを示します。

T1C34

非暗号化 3490E イメージ T10000C ドライブを示します。

T1C35

非暗号化 3590 イメージ T10000C ドライブを示します。

T10KCE

暗号化対応 3490E または 3590 イメージ T10000C ドライブを示します。

TICE34

暗号化対応 3490E イメージ T10000C ドライブを示します。

T1CE35

暗号化対応 3590 イメージ T10000C ドライブを示します。

Virtual

VTD (仮想テープドライブ) にマウントされた VTV (仮想テープボリューム) を示します。


RECtech パラメータが指定されていない場合、デフォルトは MEDia パラメータの値に基づいて選択されます。次の表に、RECtech が省略されている場合に使用されるデフォルト値を示します。

表A-4 記録技法のデフォルト

入力された MEDia RECtech のデフォルト

LONGItud

LONGItud

ZLONGI

LONGItud

Standard

LONGItud

ECART

36track

ZCART

36Ctrack

DD3ADD3BDD3CDD3D

DD3

STKRSTK1USTKY

STK1R

STK2PSTK2W

STK2P

T10000T1T10000TST10000CL

T10K

T10000CT

T10KA および T10KB

T10000T2T10000TT

T10KC

Virtual

Virtual


モデルタイプ (MODel)

モデルタイプ、つまり MODel により、トランスポート (ドライブ) またはドライブのモデル番号を指定できます。MODelRECtech と同じタイプの情報を提供しますが、ユーザーには記録技法より、トランスポートモデルを指定する方が便利な場合もあります。

注:

  • MODelRECtech は相互に排他的です。

  • SL8500 ライブラリは、T9840、T9940、および T10000 シリーズドライブに関連付けられたモデルタイプのみをサポートします。

  • このパラメータには複数の値を指定できます。それぞれの値はコンマで区切ります。

次の表に、有効なモデルタイプについて説明します。

表A-5 モデルタイプ

モデルタイプ
説明

4480

4480 (18 トラック) ドライブを示します。

4490

4490 (36 トラック Silverton) ドライブを示します。

9490

9490 (36 トラック TimberLine) ドライブを示します。

9490EE

9490EE (36 トラック Timberline EE) ドライブを示します。

SD3

SD-3 (RedWood) ドライブを示します。

9840

3490E イメージ T9840A ドライブを示します。

984035

3590 イメージ T9840A ドライブを示します。

T9840B

3490E イメージ T9840B ドライブを示します。

T9840B35

3590 イメージ T9840B ドライブを示します。

T9840C

3490E イメージ T9840C ドライブを示します。

T9840C35

3590 イメージ T9840C ドライブを示します。

T9840D

非暗号化対応 3490E イメージ T9840D ドライブを示します。

T9840D35

非暗号化対応 3590E イメージ T9840D ドライブを示します。

T9840DE

暗号化対応 3490E イメージ T9840D ドライブを示します。

T9840DE5

暗号化対応 3590E イメージ T9840D ドライブを示します。

T9940A

3490E イメージ T9940A ドライブを示します。

T9940A35

3590 イメージ T9940A ドライブを示します。

T9940B

3490E イメージ T9940B ドライブを示します。

T9940B35

3590 イメージ T9940B ドライブを示します。

T1A34

非暗号化対応 3490E イメージ T10000A ドライブを示します。

T1A35

非暗号化対応 3590 イメージ T10000A ドライブを示します。

T1AE34

暗号化対応 3490E イメージ T10000A ドライブを示します。

T1AE35

暗号化対応 3590 イメージ T10000A ドライブを示します。

T1B34

非暗号化対応 3490E イメージ T10000B ドライブを示します。

T1B35

非暗号化対応 3590E イメージ T10000B ドライブを示します。

T1BE34

暗号化対応 3490E イメージ T10000B ドライブを示します。

T1BE35

暗号化対応 3590 イメージ T10000B ドライブを示します。

T1C34

非暗号化対応 3490E イメージ T10000C ドライブを示します。

T1C35

非暗号化対応 3590 イメージ T10000C ドライブを示します。

T1CE34

暗号化対応 3490E イメージ T10000C ドライブを示します。

T1CE35

暗号化対応 3590 イメージ T10000C ドライブを示します。

Virtual

VTD (仮想テープドライブ) にマウントされた VTV (仮想テープボリューム) を示します。