ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Mobile for Google Androidユーザーズ・ガイド
11gリリース1 (11.1.1)
E70084-01
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

4 BIコンテンツの操作

この章では、Oracle BI Mobileアプリケーションを使用して、カタログ内で特定のオブジェクト・タイプを操作する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

分析情報およびダッシュボードの操作

Oracle BI Mobileを使用して、デスクトップ版のOracle BI EEで提供されているビューのほとんどを参照できます。Oracle BI Mobileアプリケーションにおいて、プロンプト、ドリル、アクション・リンクなど、すべての分析アクションを実行できます。データを操作する際にフィルタリングとソートを実行できます。

グラフを操作し、グラフ内でドリルとズームを直接実行できます。

図4-1に、Androidデバイス上のBIコンテンツの例を示します。

図4-1 Androidデバイス上のBIコンテンツ

Androidデバイス上のBIコンテンツ

ダッシュボードに複数のページがある場合、三角形アイコン(ダッシュボード・タイトルの右下)をタップして、使用可能なページを示すオーバーレイにアクセスし、そのいずれかのページをさらにタップしてナビゲートします。ダッシュボード・ページのオーバーレイ表示の例を図4-2に示します。

図4-2 オーバーレイ表示されたダッシュボード・ページ

オーバーレイ表示されたダッシュボード・ページ

ダッシュボード内で個々のビューをダブルタップすると、そのビューが最大化されます。個々のビューはデバイスの全画面に表示されます。ダッシュボードから個別に分析を表示するには、その分析をダブルタップして、ビューを全画面表示にします。最大化されていないビューに戻るには、ダブルタップ・ジェスチャを繰り返します。


注意:

ダブルタップによるビューの最大化は、ほとんどのビュー・タイプで使用できます。ゲージ、単純なトレリス・ビュー、パフォーマンス・タイルなどは例外です。


ビューをリフレッシュするには、画面を下方向にスワイプします。この機能を図4-3に示します。

図4-3 下方向へのスワイプによるビューのリフレッシュ

下方向へのスワイプによるビューのリフレッシュ

ビューをパンするには、スワイプします。ズーム・インするには、ピンチ・アウトします。ズーム・アウトするには、ピンチ・インします。

ダッシュボードに埋め込まれた場合に無効になるオブジェクト

特定のオブジェクトは、Oracle BI EE版のダッシュボード・ページに埋め込まれた場合に、モバイル・アプリケーションでは表示が無効になります。次のオブジェクトは、Oracle BI Mobileのダッシュボード・ページでは表示されません。

  • ポータルのヘッダー

  • レポートのリンク

  • 空のホーム・ダッシュボード内の「編集」リンク

  • 埋込みコンテンツ(iframe)のビュー

  • 「アラート」ビュー

  • 「論理SQL」ビュー

  • 「セグメントの作成」ビュー

  • 「ターゲット・リストを作成」ビュー

  • ブリーフィング・ブック

  • 「フォルダ」ビュー

表、ピボット表およびトレリス・ビューの操作

Oracle BI Mobileでは、表内およびピボット表内のセルをタップすると、デスクトップ版のOracle BI EEでマウスの左クリックをした場合と同じアクションが行われます。右クリックのアクションについては、Oracle BI EEで使用可能なアクションと同じものをOracle BI Mobileで使用できます。ただし、モバイル・アプリケーションではマウスの右クリックのかわりにタップ・アンド・ホールド・ジェスチャを使用します。


注意:

モバイル・デバイスでは右クリックは使用しないため、このガイドでは「右クリック・メニュー」を「コンテキスト・メニュー」と呼びます。


たとえば、データをソートするには、列ヘッダーをタップ・アンド・ホールドするとデスクトップ・アプリケーションの右クリック・メニューのモバイル版にアクセスできるので、「ソート」を選択します(図4-4を参照)。

図4-4 マウスの右クリックのかわりに使用するタップ・アンド・ホールド・ジェスチャー

マウスの右クリックのかわりに使用するタップ・アンド・ホールド・ジェスチャ

表、ピボット表およびトレリス・ビューでは、分析の「プロパティ」ダイアログで「データ表示」が「固定ヘッダー」に設定されている場合(図4-5を参照)、1本指のドラッグ・ジェスチャーを使用して、データをあらゆる方向にスクロールできます。

図4-5 固定ヘッダーの「データ表示」プロパティ

固定ヘッダーの「データ表示」プロパティ

グラフの操作

Oracle BI Mobileとデスクトップ版のOracle BI EEとでは、グラフに対するユーザーの操作が異なります。

デスクトップ版のOracle BI EEでは、マウスを使用してアクションを開始できます。たとえば、マウスの左クリックでドリル、アクション・リンク、マスター詳細などを行い、マウスのホバーでツールチップを表示します。

Oracle BI Mobileでは、ユーザー操作がマウスベースではなくタッチベースであるため、ジェスチャによってアクションを実行します。

グラフ内でのツールチップの表示方法

タップ・ジェスチャによりツールチップを起動します(デスクトップ版でマウスをホバーするのと同等)。また、このツールチップには、デスクトップ版の左クリック・アクションを開始するボタンが含まれています。

グラフ・マーカーに表示されるツールチップとメニューには、グラフ・データにアクションを実行するためのレイヤーがあります。マーカーに対して使用できるアクションが1つしかない場合は、そのアクションのボタンがツールチップ・レイヤーにすぐに表示されます。複数のアクションを使用できる場合は、ツールチップ・レイヤーに「オプション」ボタンが表示されます。

図4-6に、グラフに表示されるツールチップを示します。

ツールチップを閉じるには:

  1. 次のいずれかを実行します。

    • グラフ内の空白の領域をタップします。

    • 別のグラフ・マーカーをタップします。(これにより、新しいツールチップが起動します。)

グラフ内の指よりも細い棒をタップしてドラッグする場合など、場合によっては、隣接する棒にツールチップを少しずつ移動して、必要なツールチップが実際に表示されるようにする必要があります。

ツールチップを移動するには:

  1. 隣接した棒にツールチップをドラッグします。

    ツールチップを移動した棒の値またはアクションがツールチップに表示されるようになります。

図4-6 グラフ内のツールチップ

グラフ内のツールチップ

グラフ、ファンネル・グラフおよびゲージ内での凡例の表示方法

グラフ、ファンネル・グラフまたはゲージの凡例の表示方法は、モバイル機器とデスクトップ版で異なります。

  • デスクトップ(グラフまたはゲージの形式はFlash)では、凡例リストはスクロール可能になり、凡例テキストは折り返されません。

  • モバイル・デバイス(グラフまたはゲージの形式はPNG)では、凡例リストはスクロール不可になり、凡例テキストは折り返される場合があります。

パフォーマンス・タイルの操作

パフォーマンス・タイルは、Oracle BI Mobileで他のビューと同じように機能します。また、モバイル・アプリケーションでは、デスクトップ版のOracle BI EEと同じように表示されます。Oracle BI Mobileでパフォーマンス・タイルを操作するには次のようにします。

  • パフォーマンス・タイルをタップして、パフォーマンス・タイルのアクション・リンクにアクセスします。

  • パフォーマンス・タイルをタップ・アンド・ホールドすると、ツールチップの全文が表示されます。

プロンプトの操作

Oracle BI Mobileでサポートされるプロンプト・タイプには、列プロンプト、変数プロンプトおよび通貨プロンプトがあります。テキスト、ラジオ・ボタン、チェック・ボックスなど、ほとんどの入力オプションがサポートされています。

Oracle BI Mobileでのプロンプトの外観

図4-7に、Oracle BI Mobileのプロンプトを示します。

図4-7 Oracle BI Mobileのプロンプトの例

Oracle BI Mobileのプロンプトの例

マップ・ビューの操作

この節には、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド』のダッシュボード・ページのマップ・ビューでの作業に関する項の補足事項が記載されています。Oracle BI Mobileアプリケーションではマップの操作方法が異なるため、この節ではその違いについて説明します。Oracle BI EEのマップ・ビューでの作業に慣れていない場合は、まず『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド』のダッシュボード・ページのマップ・ビューでの作業に関する項に目を通してから、この項のジェスチャを習得するようにしてください。

Oracle BI Mobileには、モバイル・デバイス用に最適化されたインタラクティブなマップ・ビュー機能が用意されています。

デバイス上でマップを操作するには、次のタッチ・ジェスチャを使用します。


注意:

操作できるのは表示されているフォーマットのみです。どのフォーマットを使用するのかを変更することはできません。


図4-8に、マップ・ビューを示します。

図4-8 マップ・ビューの例

マップ・ビューの例

マップの凡例を表示できます。

マップ凡例を表示するには:

  1. 「凡例」アイコン(図4-9を参照)をタップします。

    図4-9 凡例アイコン

    図4-9については周囲のテキストで説明しています。

「場所」機能を使用すると、現在の場所をマップ上で確認し、その場所にピンを置くことができます。

場所を表示するには:

  1. 「場所」アイコン(図4-10を参照)をタップします。

    図4-10 「場所」アイコン(非アクティブ状態)

    図4-10については周囲のテキストで説明しています。
  2. アプリケーションで場所の使用を許可するかどうかを求められたら、「許可」をタップします。

    アプリケーションが場所を検索している間、「場所」アイコンは非アクティブになります。

    場所を特定できた場合は、デバイスで計算された現在の場所の位置にピンが表示されます。

    場所を特定できない場合は、メッセージが表示されます。

場所のピンを削除するには:

  1. ピンをタップします。

  2. 「削除」をタップします。

Oracle BI Mobileアプリの操作

Oracle BI MobileアプリはOracle BI Mobileアプリケーションで表示できます。モバイル・アプリは他のBIコンテンツと同様に「お気に入り」、「最近」および「カタログ」ビューにカードとして表示されます。Oracle BI Mobileアプリのカードをタップするとモバイル・アプリが起動し、そのアプリ内をナビゲートできます。Oracle BI Mobileアプリケーションに戻るには、下部ナビゲーション・バーのデバイスの戻るボタンをタップします。

Androidフォン上のOracle BI Mobileアプリの表示の例を図4-11に示します。

図4-11 Oracle BI Mobileアプリ

Oracle BI Mobileアプリ

Oracle BI Publisherコンテンツの操作

Oracle BI MobileアプリケーションではOracle BI PublisherコンテンツはPDF出力として表示されます。Oracle BIプレゼンテーション・カタログからレポートを直接開ことができます。デバイス上の各種アプリケーションからPDF出力を開くアプリケーションを選択できます。

スコアカードのコンテンツの操作

Oracle BI Mobileアプリケーションでダッシュボードにスコアカードのコンテンツを表示する方法は、デスクトップ・アプリケーションで表示する方法とほぼ同じです。ダッシュボードにスコアカードのオブジェクトが埋め込まれている場合、スコアカードのコンテンツのすべてのビューを完全にインタラクティブな方法でモバイル・デバイス上に表示できます。KPIウォッチリスト、スマート・ウォッチリスト、カスタム・ビュー、戦略マップ、戦略ツリー、KPI貢献ホイール、原因と結果マップを表示できます。


注意:

モバイル・デバイス上でのインタラクティブな使用方法では、モバイル・ユーザーがカタログからファイルを直接開くようにするよりも、スコアカード・ビューをダッシュボードに埋め込むことを強くお薦めします。


Oracle BI Mobileで表示されるスコアカードの場合、コンテキスト・メニューのオプションのサブセットを使用できます。ウォッチリスト内のコンテキスト・メニューまたはダイアグラム・ノードのコンテキスト・メニューにアクセスするには、タップ・アンド・ホールド・ジェスチャを使用します。

KPI貢献ホイールは、ダッシュボードでの表示および操作ができます。スコアカード図、KPIウォッチリストまたはスマート・ウォッチリストでKPIノードをタップ・アンド・ホールドして、「KPI貢献ホイールとして表示」をタップします。

スコアカードのすべてのグラフィック図(KPI貢献ホイールを除く)をズーム・インまたはズーム・アウトするには、ピンチ・ジェスチャを使用します。KPI貢献ホイールでは、ピンチ・ジェスチャを使用すると、表示される同心円状の輪の数を増減できます。

図4-12および図4-13に2つの戦略ツリーを示します。1つ目はデスクトップ版のOracle BI EE、2つ目は戦略ツリーをOracle BI Mobileで表示した場合の戦略ツリーです。

図4-12 デスクトップ版のOracle BI EEで表示した戦略ツリー

デスクトップ版のOracle BI EEの戦略ツリー

図4-13 Oracle BI Mobileの戦略ツリー

Oracle BI Mobileで表示した戦略ツリー