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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド
12c (12.2.1)
E70044-01
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22 環境間のOracle Business Intelligenceの移動

この章では、Oracle Business Intelligenceを複数の環境間で移動させる方法について説明します。次のようにテスト環境から本番環境または新しい環境にOracle Business Intelligenceを移動できます。

22.1 環境間の移動

12.2.1のテスト環境から本番環境への移動は、メタデータ(コンテンツ、データ・モデルおよび認可)のみに適用されます。

テスト環境から本番環境へ移動するには、通常テスト環境でのアプリケーションの開発およびテストと、本番環境の同じオペレーティング・システム上へのテスト・アプリケーション(および必要に応じてテスト・データ)のロールアウトを行います。これには、単一のコンピュータ環境から複数のコンピュータ環境への移動も含むことができます。

前提

  • ファイル・システム(オフライン)権限を持つ必要があります。

  • コマンドはオフラインのみで実行できます。

  • コマンドはエクスポートで読取り専用です(ソース・システムは変更されません)。

前提条件

  • WLSTスクリプティングを使用します。

    詳細は、第8.3.3項「WebLogic Scripting Tool (WLST)の使用」を参照してください。

  • BIデプロイメントAおよびBサービス・インスタンスが異なるドメインに存在します。

  • BIデプロイメントAサービス・インスタンスに変更が行われています。

  • 管理ツール(データモデル)、アンサー(カタログ)、Fusion Middleware Control(セキュリティ)またはWLST。メタデータを変更する場合のみ、これらのツールが必要です。

  • コマンドは読取り専用です。

テスト環境から本番環境へ移行するには:

次のオプションを使用できます。

  • すべてのエクスポート

    すべてのユーザーおよびデータソースが2つのシステム間で同じ場合などにこのオプションを使用できます。

  • ユーザー・フォルダ・コンテンツなしでエクスポート

    テスト・ユーザーが異なるコンテンツを持ち、同じデータ・ソースにアクセスする(ただし、異なるデータ・アクセスを使用)ユーザー承認テストの一部としてこのオプションを使用できます

  • 接続プール資格証明なしでエクスポート

    実行する必要がある処理がテスト後にあるシステムから別のシステムにアップグレードされたメタデータを移動するだけである場合にこのオプションを使用できます(共通のユーザーなし、異なるデータソース・セキュリティ)。

これらのオプションをサポートするため、エクスポート・コマンドには、ユーザー・フォルダ・コンテンツまたは接続プール資格証明をエクスポートする次のようなオプション・パラメータがあります。

exportServiceInstance(domainHome, serviceInstanceKey, workDir, exportDir, applicationName=None, applicationDesc=None, applicationVersion=None, includeCatalogRuntimeInfo=false, includeCredentials=None)

  1. (オプション)既存のユーザー本番サービス・インスタンス・フォルダを保存する場合、本番に対してruncatアーカイブ・コマンドを使用してユーザー・フォルダを保存します。

  2. exportServiceInstanceコマンドを実行して、TESTサービス・インスタンスをBARファイルにエクスポートします(ユーザー・フォルダおよび接続資格証明を使用または未使用)。

    例:

    exportServiceInstance('/u01/Oracle/Middleware/Oracle_Home/user_projects/domains/bi', 'ssi', '/u01/workDir', '/u01/exportDir', applicationName=None, applicationDesc=None, applicationVersion=None, includeCatalogRuntimeInfo=false, includeCredentials=None)
    

    この例は、キーssiを使用してサービス・インスタンスを/u01/exportDir/ssi.barにエクスポートします。

  3. importServiceInstanceコマンドを実行して、エクスポートされたTEST BARファイルをPRODサービス・インスタンスにインポートします。

    importServiceInstance('/u01/Oracle/Middleware/Oracle_Home/user_projects/domains/bi','ssi','/u01/exportDir/ssi.bar')
    

    この例は、BARファイル/u01/exportDir/ssi.barをキーssiを使用したサービス・インスタンスにインポートします。

  4. ステップ1のruncatアーカイブ・コマンドを使用した場合、runcatアンアーカイブ・コマンドを使用して本番ユーザー・フォルダを元に戻すことができます。

事後状態:

  • PRODサービス・インスタンス・メタデータは、TESTメタデータで置き換えられます。

  • つまり、PRODサービス・インスタンスで直接作成されたコンテンツが置き換えられるか失われます。

  • PRODサービス・インスタンスをホストするドメインの構成は変更されません

  • TESTサービス・インスタンスをホストするドメインのメタデータまたは構成は変更されません。

22.2 新しい環境への移動

既存のOracle BIシステムを元のインストール場所とは別の場所で再作成することによって、Oracle Business Intelligenceを新しい環境に移動(移行)できます。この場合の目標は、別のハードウェアで同一のデプロイメントを再作成することです。

新しい環境への移動理由として、次のような状況が考えられます。

  • より強力なハードウェアにシステム全体を移動する場合

  • 別のオペレーティング・システムに移動する場合

  • 別の物理的な場所に移動する場合

    新しい環境への移行の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence移行ガイド』を参照してください。

22.3 11gから12cへのアップグレード

11gメタデータを新しい12cデプロイメントに移行して、11gデプロイメントをアップグレードできます。プロセスは、12cドメインをターゲットとして作成する必要があるアウトオブプレース・アップグレードです。読取り専用の11gの動作保証されているリリースからエクスポート・バンドルを最初に作成し、それを使用して新しい12cドメインを再構成します

移行およびアップグレードの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence移行ガイド』を参照してください。

22.4 サーバー全体の移行

さらに、Oracle Business Intelligenceでは、サーバー全体の移行もサポートしており、障害発生時にWebLogic Serverインスタンスを別の物理コンピュータに手動または自動で移行できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverクラスタの使用』の"サーバー全体の移行に関する項"、および『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』のエンタープライズ・デプロイメントでのサーバー移行の構成に関する項を参照してください。