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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド
12c (12.2.1)
E70037-01
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10 配信先の設定

この章では、BI Publisherのレポートをプリンタ、電子メール・サーバー、FTPサーバーおよびWebDavサーバーへ配信するために必要な設定について説明します。また、HTTP通知サーバーの設定方法についても説明します。

内容は次のとおりです。

10.1 配信オプションの構成

配信構成オプションページを使用して、BI Publisherからの電子メール配信と通知、およびSSL証明書ファイルの定義に関する一般プロパティを設定します。

配信オプションを構成する手順は次のとおりです。

  1. 図10-1に示すように、「管理」ページで「配信構成」を選択します。

    図10-1 「配信構成」ページ

    図10-1の説明が続きます
    「図10-1 「配信構成」ページ」の説明

  2. 次のプロパティを入力します。

    • SSL証明書ファイル: インストールでSSLが有効で、BI Publisherに組込みのデフォルト証明書を使用する場合は、このフィールドを空欄のままにしておきます。Verisignなどの信頼できる認証局により署名された証明書をサーバーで使用する場合でも、SSLはデフォルト証明書で動作します。このフィールドは、ユーザーが自己署名証明書でSSLを使用する場合のみ必須です。自己署名証明書とは信頼できる認証局以外(通常はユーザー)で署名された証明書のことです。

    • 電子メール送信者アドレス: BI Publisherサーバーからの電子メール・レポートの配信時に表示する送信元アドレスを入力します。デフォルト値は、bipublisher-report@oracle.comです。

    • 配信通知電子メール送信者のアドレス: BI Publisherサーバーから配信された通知に表示する送信元アドレスを入力します。デフォルト値は、bipublisher-notification@oracle.comです。

    • 成功通知の件名: レポートのステータスが成功の場合に電子メール通知の受信者に表示する件名行を入力します。

    • 警告通知の件名: レポートのステータスが警告の場合に電子メール通知の受信者に表示する件名行を入力します。

    • 失敗通知の件名: レポートのステータスが失敗の場合に電子メール通知の受信者に表示する件名行を入力します。

    • スキップされた通知の件名: レポートのステータスがスキップの場合に電子メール通知の受信者に表示する件名行を入力します。

    • システムのプロキシ設定の使用 - これを選択すると、配信マネージャは、Java Runtime Environmentでプロキシ・サーバー設定を検索します。(Javaネットワーク・プロパティの詳細は、https://docs.oracle.com/javase/8/docs/api/java/net/doc-files/net-properties.htmlにあるネットワーク・プロパティに関する項を参照してください。)

      次の点に注意してください。

      • プリンタ、FAX、WebDAV、HTTPおよびCUPSサーバーでは、SSLを使用しない場合、プロキシ・サーバーとしてhttpプロトコルを使用します。SSL使用の場合、httpsプロキシ設定が使用されます。

      • FTPおよびSFTPでは、FTPのプロキシ設定が使用されます。

      • コンテンツ・サーバーおよび電子メール・サーバーでは、この設定にかかわらず、プロキシはサポートされません。

      配信サーバー別に、個別のサーバー設定ページのプロキシ構成フィールドを使用して、プロキシ・サーバーをオーバーライドできます。プロキシ・サーバーおよびポートが配信サーバーで構成されると、配信マネージャでは、Java Runtime Environmentの定義ではなくサーバーで構成されたプロキシ・サーバーおよびポートが使用されます。Cloudインストールでは、このチェック・ボックスは常に選択された状態で、選択を解除できません。また、個々のサーバー設定でオーバーライドすることもできません。

10.2 プリンタの追加

BI Publisherの実行環境(Linux、UnixまたはWindows)にかかわらず、任意のIPPサーバーをプリンタ宛先に指定できます。最も簡単なオプションとして、プリンタ自体をIPPサーバーにできますが、プリンタがIPPをネイティブにサポートしていない場合は、IPPをサポートする印刷サーバー(CUPSなど)を設定してBI Publisherを印刷サーバーに接続してから、印刷サーバーをプリンタに接続できます。このように印刷サーバーを使用すると、どのオペレーティング・システムでも印刷サーバーを実行できます。

BI PublisherからFAXを送信するには、Common Unix Printing Service (CUPS)およびfax4CUPS拡張を設定して、BI Publisherから使用中のFAXサーバーへの接続を有効にする必要があります。FAX設定では、このCUPSサーバーへのプラグインがオペレーティング・システムで必要です。「管理」ページでは、ユーザーが実行時にどちらか一方または両方を選択できるよう、FAXサーバーと印刷サーバーのUIが区別されています。ユーザーに表示されるFAXサーバーと印刷サーバーの両方が1つのCUPSサーバーを使用する場合でも同様です。

CUPSまたはWindows IPP印刷サーバーの設定と、これらのサーバーにネットワーク・プリンタを接続する方法の詳細は、CUPSまたはWindows IPPソフトウェア・ベンダーのドキュメントを参照してください。

2種類のタイプのセキュリティ、BasicおよびDigestがサポートされています。

PDFの印刷について

PDFはビジネス・レポートで一般的に使用される出力フォーマットであり、Adobe Readerなどのビューア・ソフトウェアから印刷できます。ただし、一部のレポートは、レポート・サーバーから直接印刷する必要があります。たとえば給与明細書や請求書などは、通常、スケジュールされたバッチ・ジョブとして印刷されます。PostScript Level 3準拠のラスター画像処理に対応した新型プリンタには、PDFドキュメントをネイティブにサポートできるものもありますが、PDFドキュメントを直接印刷できないPostScript Level 2のみをサポートするプリンタも数多くあります。

使用中のプリンタまたは印刷サーバーがPDFの印刷をサポートしていない場合、BI PublisherサーバーからPDFドキュメントを直接印刷するために、次のオプションが用意されています。

印刷サーバー用の他の必須フィールドをすべて設定すると、BI Publisherサーバーからシステム内の任意のPostScript Level 2対応プリンタに直接印刷を行うようにレポートをスケジュールできます。

プリンタを設定するには:

  1. 「管理」ページで「プリンタ」を選択します。「サーバーの追加」を選択します。

  2. 次の必須フィールドに入力します。

    • サーバー名: 一意の名前を入力します。たとえば、Localprinterとします。

    • URI: プリンタのUniform Resource Identifier(URI)を入力します。

      例: ipp://myhost:631/printers/myprinter

      Windows IPPサーバーのURI構文の例: http://ip-address/printers/name-printer/.printer

  3. フィルタ」を入力します(オプション)。

    フィルタを使用すると、変換ユーティリティをコールして、BI Publisherによって生成されたPDFをご使用のプリンタ・タイプでサポートされるファイル形式に変換できます。BI Publisherでは、次のフィルタが提供されます。

    • PDFからPostScript

      BI Publisherには、PDFをPostScriptに変換するフィルタが含まれています。このフィルタは、PDFをPostScript Level 2に変換します。BI Publisherの事前定義フィルタを使用するには、リストから「PDFからPostScript」を選択します。

    • PDFからPCL

      PDFをPCLに変換するには、「PDFからPCL」を選択します。これにより、「フィルタ・コマンド」フィールドに自動的に移入されます。

      BI Publisherは、「PDFからPCL」変換を、印刷をチェックするためのフォント選択要件のためのみにサポートしています。汎用印刷要件には、「PDFからPostScript」フィルタを使用します。

      PCLコマンドをRTFテンプレートに埋め込んで、たとえばプリンタにインストールされたフォントを小切手のルーティング番号や口座番号用に使用するなど、PCLページの固有の位置でPCLコマンドを起動できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherデータ・モデリング・ガイド』の印刷のチェックのためのプリンタ制御言語(PCL)コマンドの埋込みに関する項を参照してください。

    オペレーティング・システム・コマンドを使用して、カスタム・フィルタをコールすることも可能です。

    カスタム・フィルタについて

    カスタム・フィルタを指定するには、ネイティブOSコマンド文字列に、入力ファイル名用と出力ファイル名用の2つのプレースホルダ{infile}と{outfile}を設定して渡します。

    この機能は、IPPプリンタを直接コールする場合、またはMicrosoft Internet Information Service(IIS)でIPPをコールする場合に特に有効です。CUPSとは異なり、これらのプリント・サーバーでは、プリンタが認識できる書式にプリント・ファイルが変換されません。したがって、サポートされる文書書式は限定されています。フィルタ機能を使用すると、任意のネイティブOSコマンドをコールして、ターゲットのプリンタが認識できる書式に文書を変換できます。

    たとえば、PDFドキュメントをPostScript形式に変換するには、PDFからPSに変換する次のコマンドを「フィルタ」フィールドに入力します。

    pdftops {infile} {outfile}

    LinuxからMicrosoft IISでHP LaserJetプリンタの設定をコールするには、Ghostscriptをフィルタとして設定することで、PDFドキュメントをHP LaserJetが認識できる書式に変換できます。これを実行するには、「フィルタ」フィールドに次のGhostscriptコマンドを入力します。

    gs -q -dNOPAUSE -dBATCH -sDEVICE=laserjet -sOutputFile={outfile} {infile}
    

    FAXサーバーの場合は、フィルタを使用することで、ファイルをTag Image File Format(TIFF)に変換できます。

  4. (オプション)必要に応じて、次のフィールドを入力します。

    • 「セキュリティ」フィールド: 「ユーザー名」、「パスワード」、「認証タイプ」(「なし」、「Basic」、「ダイジェスト」)および「暗号化タイプ」(「なし」、「SSL」)。

    • 「プロキシ・サーバー」フィールド: 「ホスト」、「ポート」、「ユーザー名」、「パスワード」、「認証タイプ」(「なし」、「Basic」、「ダイジェスト」)。

10.3 FAXサーバーの追加

BI PublisherからFAXを送信するには、Common Unix Printing Service (CUPS)およびfax4CUPS拡張を設定して、BI PublisherからのFAX送信を有効にする必要があります。

CUPSおよびfax4CUPS拡張の設定の詳細は、次のリソースを参照してください。

FAX配信を設定するには:

  1. 「管理」ページで「FAX」を選択します。「サーバーの追加」を選択します。

  2. 次の必須フィールドに入力します。

    • サーバー名: 一意の名前を入力します。たとえば、Localprinterとします。

    • URI: プリンタのUniform Resource Identifier(URI)を入力します。たとえば、ipp://myhost:631/printers/myprinterとします。

  3. フィルタ」を入力します(オプション)。

    フィルタを使用すると、変換ユーティリティをコールして、BI Publisherによって生成されたPDFをご使用のプリンタ・タイプでサポートされるファイル形式に変換できます。BI Publisherでは、次のフィルタが提供されます。

    • PDFからPostScript

      BI Publisherには、PDFをPostScriptに変換するフィルタが含まれています。このフィルタは、PDFをPostScript Level 2に変換します。BI Publisherの事前定義フィルタを使用するには、リストから「PDFからPostScript」を選択します。

    • PDFからPCL

      PDFをPCLに変換するには、「PDFからPCL」を選択します。これにより、「フィルタ・コマンド」フィールドに自動的に移入されます。

      BI Publisherは、「PDFからPCL」変換を、印刷をチェックするためのフォント選択要件のためのみにサポートしています。汎用印刷要件には、「PDFからPostScript」フィルタを使用します。

      PCLコマンドをRTFテンプレートに埋め込んで、たとえばプリンタにインストールされたフォントを小切手のルーティング番号や口座番号用に使用するなど、PCLページの固有の位置でPCLコマンドを起動できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherデータ・モデリング・ガイド』の印刷のチェックのためのプリンタ制御言語(PCL)コマンドの埋込みに関する項を参照してください。

    オペレーティング・システム・コマンドを使用して、カスタム・フィルタをコールすることも可能です。

    カスタム・フィルタについて

    カスタム・フィルタを指定するには、ネイティブOSコマンド文字列に、入力ファイル名用と出力ファイル名用の2つのプレースホルダ{infile}と{outfile}を設定して渡します。

    この機能は、IPPプリンタを直接コールする場合、またはMicrosoft Internet Information Service(IIS)でIPPをコールする場合に特に有効です。CUPSとは異なり、これらのプリント・サーバーでは、プリンタが認識できる書式にプリント・ファイルが変換されません。したがって、サポートされる文書書式は限定されています。フィルタ機能を使用すると、任意のネイティブOSコマンドをコールして、ターゲットのプリンタが認識できる書式に文書を変換できます。

    たとえば、PDFドキュメントをPostScript形式に変換するには、PDFからPSに変換する次のコマンドを「フィルタ」フィールドに入力します。

    pdftops {infile} {outfile}

    LinuxからMicrosoft IISでHP LaserJetプリンタの設定をコールするには、Ghostscriptをフィルタとして設定することで、PDFドキュメントをHP LaserJetが認識できる書式に変換できます。これを実行するには、「フィルタ」フィールドに次のGhostscriptコマンドを入力します。

    gs -q -dNOPAUSE -dBATCH -sDEVICE=laserjet -sOutputFile={outfile} {infile}
    

    FAXサーバーの場合は、フィルタを使用することで、ファイルをTag Image File Format(TIFF)に変換できます。

  4. (オプション)必要に応じて、次のフィールドを入力します。

    • 「セキュリティ」フィールド: 「ユーザー名」、「パスワード」、「認証タイプ」(「なし」、「Basic」、「ダイジェスト」)および「暗号化タイプ」(「なし」、「SSL」)。

    • 「プロキシ・サーバー」フィールド: 「ホスト」、「ポート」、「ユーザー名」、「パスワード」、「認証タイプ」(「なし」、「Basic」、「ダイジェスト」)。

10.4 電子メール・サーバーの追加

電子メール・サーバーを追加する手順は次のとおりです。

  1. 「管理」ページから「電子メール」を選択します。追加されているサーバーのリストが表示されます。「サーバーの追加」を選択します。

  2. 電子メール・サーバーの「サーバー名」「ホスト」および「ポート」を入力します。

  3. 電子メール・サーバーとの接続に使用する「セキュアな接続」方法を選択します。オプションは次のとおりです。

    • なし

    • SSL: Secure Sockets Layerを使用します。

    • TLS(Transport Layer Security): サーバーがTLSプロトコルをサポートしている場合にはTLSを使用します。応答ではSSLが受け付けられます。

    • TLS必須: サーバーがTLSをサポートしていない場合、接続は確立されません。

  4. (オプション)必要に応じて、次のフィールドを入力します。

    • 「一般」のフィールド: 「ポート」

    • 「セキュリティ」のフィールド: 「ユーザー名」および「パスワード」

10.5 WebDAVサーバーの追加

WebDAVサーバーを追加する手順は次のとおりです。

  1. 「管理」ページから「WebDAV」を選択して、追加されているサーバーのリストを表示します。「サーバーの追加」を選択します。

  2. 新規サーバーの「名前」「ホスト」を入力します。

  3. (オプション)必要に応じて、次のフィールドを入力します。

    • 「一般」のフィールド: 「ポート」

    • 「セキュリティ」フィールド: 「認証タイプ」(「なし」、「Basic」、「ダイジェスト」)および「暗号化タイプ」(「なし」、「SSL」)。

    • 「プロキシ・サーバー」フィールド: 「ホスト」、「ポート」、「ユーザー名」、「パスワード」、「認証タイプ」(「なし」、「Basic」、「ダイジェスト」)。

10.6 HTTPサーバーの追加

レポートが完了した後の通知要求の送信先HTTPサーバーとして、アプリケーションのURLを登録するかHTTP URLを後処理できます。BI Publisherによって送信されるHTTP通知では、ジョブID、レポートURLおよびジョブ・ステータスのフォーム・データがHTTPサーバーURLページにポストされます。

サード・パーティのアプリケーションと統合するためのHTTP通知設定の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher開発者ガイド』の「After Reportトリガーの設定」を参照してください。スケジュールされたレポートに対するHTTP通知の有効化の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド』の通知の構成に関する項を参照してください。

HTTPサーバーを追加する手順は次のとおりです。

  1. 「管理」ページから「HTTP」を選択して、追加されているサーバーのリストを表示します。「サーバーの追加」を選択します。

  2. サーバー名とURLを入力します。レポートの処理が完了すると、ジョブID、レポートのURLおよびジョブ・ステータスのフォーム・データがポストされます。

  3. 必要に応じて、「セキュリティ」情報を入力します。サーバーがパスワードで保護されている場合は、「ユーザー名」および「パスワード」を入力します。「認証タイプ」(「なし」、「Basic」、「ダイジェスト」)および「暗号化タイプ」(「なし」、「SSL」)を選択します。

  4. 通知がプロキシ・サーバー経由で送信される場合は、完全修飾された「ホスト」名、「ポート」、「ユーザー名」と「パスワード」、およびプロキシ・サーバーの「認証タイプ」を入力します。

10.7 FTPサーバーの追加


重要:

BI Publisherスケジューラに与えられた宛先ファイル名に非ASCIIキャラクタが含まれていると、宛先FTPサーバーに対してUTF-8エンコーディングを使用してファイル名が指定されます。FTPサーバーはUTF-8エンコーディングをサポートしている必要があります。そうでない場合は、ジョブ配信が失敗し、「配信に失敗しました」というエラー・メッセージが表示されます。


FTPサーバーを追加する手順は次のとおりです。

  1. 「管理」ページの「配信」で、「FTP」をクリックして、追加されているサーバーのリストを表示します。「サーバーの追加」をクリックします。

  2. FTPサーバーの次のフィールドに入力します。

    • サーバー名: myFTPserverなど

    • ホスト: myhost.company.comなど

    • ポート - FTPのデフォルトは21です。

      Secure FTP (SFTP)のデフォルトは22です。

      ランタイムでデフォルトを使用する場合、このフィールドを空欄にすると、BI Publisherは自動的にFTPで21を、SFTPで22を使用します。

      ただし、UIから「接続のテスト」オプションを選択する場合、このフィールドには正しいポート番号として21(FTPの場合)または22(SFTPの場合)を入力する必要があります。

    • セキュアFTPの使用 - このボックスを選択して、「セキュアなFTP (SFTP)」を有効にします。前述したとおり、正しいポートを設定してください。

    • パッシブ・モードの使用 - FTPサーバーがファイアウォールの背後にある場合、パッシブ・モードを使用することをお薦めします。

    • フィルタ・コマンド(オプション) - カスタム・フィルタを使用して、暗号化などのファイル変換を適用できます。カスタム・フィルタを指定するには、ネイティブ・オペレーティング・システム・コマンド文字列に、入力ファイル名用と出力ファイル名用の2つのプレースホルダ{infile}と{outfile}を設定して渡します。

      たとえば、「フィルタ・コマンド」を使用してPGP暗号化を設定するには、次のように入力します。

      gpg -e -r myKey -o {outfile} {infile}

      各項目の意味は次のとおりです。

      myKeyは、gpgキーのIDです(本名、電子メール・アドレスまたは指紋など)。

      重要: 「フィルタ・コマンド」フィールドでは、引用符はサポートされていません。たとえば、"myname <myemail@company.com>"など、スペースを含む特定の有効なgpg書式は使用できません。IDは、スペースのない単一の文字列で指定する必要があります。

    • コピーの処理中にPart拡張子を持つファイルを作成: BI Publisherで、ファイルの転送中に.part拡張子の付いたファイルをFTPサーバー上で作成する場合、このチェック・ボックスを選択します。.part拡張子は、ファイル転送が完了していないことを示します。ファイル転送が完了すると、そのファイルは.part拡張子のない名前に変更されます。ファイル転送が完了しないと、.part拡張子の付いたファイルがサーバー上に残ります。

  3. 必要に応じて、サーバー用の「ユーザー名」と「パスワード」を入力します。

  4. 「プロキシ・サーバー」情報、「ホスト」、「ポート」、「ユーザー名」、「パスワード」、「認証タイプ」を入力します

次の図では、SFTP配信サーバー設定の例を示します。

図10-2 「フィルタ・コマンド」でのSFTP配信サーバー設定の例

図10-2の説明が続きます
「図10-2 「フィルタ・コマンド」でのSFTP配信サーバー設定の例」の説明

10.8 コンテンツ・サーバーの追加

BI Publisherで生成されたPDFドキュメントを、Oracle WebCenter Contentサーバーに配信できます。BI Publisherとコンテンツ・サーバーとの統合により、次の機能が提供されます。

BI Publisherは、Remote Intradoc Client (RIDC)を使用してOracle WebCenter Content Serverと通信します。接続プロトコルは、RIDCで必須の基準に従います。サポートされているプロトコルは次のとおりです。

図10-3 コンテンツ・サーバーの設定ページ

「コンテンツ・サーバーの追加」画面

配信先としてコンテンツ・サーバーへの接続を確立するには、次の手順に従います。

  1. 「管理」ページの「配信」で、「コンテンツ・サーバー」をクリックして、追加されているサーバーのリストを表示します。「サーバーの追加」をクリックします。

  2. 「サーバー名」に、たとえば、contentserver01と入力します。

  3. 使用するコンテンツ・サーバーの接続URIを入力します。URIには、サポートされている次のプロトコルのいずれかを使用できます。

    • HTTP/HTTPS - コンテンツ・サーバーCGIパスへのURLを指定します。

      次に例を示します。

      • http://localhost:16200/cs/idcplg

      • https://localhost:16200/cs/idcplg

    • Intradoc - Intradocプロトコルは、Intradocソケット・ポート(通常は4444)経由でコンテンツ・サーバーと通信します。IDCプロトコルは、SSL経由の通信もサポートします。次に例を示します。

      • idc://host:4444

      • idcs://host:4443

    • JAX-WS - JAX-WSプロトコルを使用してコンテンツ・サーバーに接続します。

      次に例を示します。

      • http://wlsserver:16200/idcnativews

  4. カスタム・メタデータをコンテンツ・サーバーに配信されたレポート・ドキュメントに包含するには、「カスタム・メタデータの有効化」ボックスを選択します。このオプションを選択して、データ・モデル・エディタおよびスケジューラのカスタム・メタデータ・オプションを有効にします。

10.9 Common UNIX Printing System(CUPS)サーバーの追加

どのような場合にCUPSを構成する必要があるかについては、第10.2項「プリンタの追加」を参照してください。

CUPSサーバーを追加する手順は次のとおりです。

  1. 「管理」ページからCUPSを選択して、追加されているサーバーのリストを表示します。「サーバーの追加」を選択します。

  2. CUPSサーバーの「サーバー名」「ホスト」および「ポート」を入力します。