Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Process Management Studioでのビジネス・プロセスの開発 12c (12.2.1) E69951-01 |
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この章では、Oracle BPM Studioでビジネス・プロセスを作成および使用する方法について説明します。ここではビジネス・プロセスの全般的な概要を示し、プロセス・エディタ・ウィンドウについて説明します。また、プロセスを作成して使用する手順、およびプロセスでフロー・オブジェクトを使用する手順についても説明します。
この章の内容は次のとおりです。
ビジネス・プロセスは、Oracle BPM Suiteで作成されたプロセスベースのビジネス・アプリケーションのコア・コンポーネントです。
プロジェクトは、ビジネス・アプリケーションのすべてのリソースを含む上位レベルのラッパーであり、プロジェクト内のプロセスはアプリケーションの動作を決定します。
ビジネス・プロセスとは、明確に定義された結果が実行後に発生するような一連のタスクです。
一般にビジネス・プロセスを作成するのは、必要なビジネス要件を決定し、Business Process Composerを使用して対応するプロセス・フローを定義するビジネス・アナリストです。その後は、そのビジネス・プロセスを、プロセス・アセット・マネージャ(Oracle BPM Suiteが提供する設計時リポジトリ)を使用してプロセス開発者と共有します。
このフローは様々なBPMNフロー・オブジェクトによって定義されます。BPMN (Business Process Modeling Notation)は、ビジネス・プロセス・モデルを取得するためのグラフィカルな表記です。これは、ビジュアル・フローおよび実装プロパティを取得します。Oracle BPM Suiteでは、BPMN 2.0を使用してBPMNプロセスをモデル化および実装します。
Oracle BPMを使用して、実行する必要がある作業に応じて、様々なタイプのBPMNプロセスを作成します。表3-1は、Oracle BPMでサポートされているプロセスのタイプを示しています。
表3-1 プロセス・タイプ
プロセス・タイプ | 説明 |
---|---|
同期サービス |
同期サービスは、他のプロセスまたはサービスから同期的に起動できるプロセスです。同期サービスでは、コール側プロセスは、起動されたプロセスが完了するまで待ってから続行します。 |
非同期サービス |
非同期サービスは、他のプロセスまたはサービスから非同期的に起動できるプロセスです。非同期サービスでは、コール側プロセスは、起動されたプロセスが完了するまで待たずに続行します。 |
手動プロセス |
手動プロセスは、ユーザー相互作用を必要とするプロセスです。手動プロセスは開始イベントおよび終了イベントなしで開始および終了します。開始イベントの直後に、参加者がUIフォームを発行したときにプロセスをトリガするイニシエータ・タスクがあります。 |
再使用可能なプロセス |
コール・アクティビティから起動できるプロセスです。再使用可能なプロセスは、コール・アクティビティからのみ起動できます。また、再使用可能なプロセスは、None開始イベントおよびNone終了イベントによっても開始および終了します。 Oracle BPMでは、再使用可能なプロセスは、None開始イベントが1つのみ含まれるものとされています。また、プロセス・フローにイニシエータ・ノードが存在しません。None開始イベントが別のタイプに変更されたり、イニシエータ・ノードがプロセス・フローに追加された場合、このプロセスは再使用可能であるとみなされなくなります。たとえば、イニシエータ・パターンを使用したユーザー・タスクまたは作成インスタンスとして実装された受信タスクがNone開始イベント直後に追加されると、このプロセスは再使用したり別のプロセスからコールすることができなくなります。 |
ビジネス・プロセスはOracle BPMプロジェクト内に作成されます。1つ以上のプロセスをプロジェクトに追加できます。
新しいビジネス・プロセスを作成するには:
プロセス・エディタで新規プロセスが開きます。
新規ビジネス・プロセスは、デフォルト・シーケンス・フローで接続されている開始および終了イベントを使用して作成されます。開始および終了イベントのタイプは、作成したプロセスのタイプに応じて異なります。
Oracle BPMプロジェクトを開いた後、このプロジェクトに含まれる任意のプロセスを開くことができます。プロセスはプロセス・エディタ・ウィンドウで開きます。
ビジネス・プロセスを開くには:
プロセス・エディタ・ウィンドウでプロセスが開きます。プロセス・エディタでのプロセスの処理の詳細は、「プロセス・エディタの概要」を参照してください。
プロセス・エディタには、プロセスのモデルの作成に使用できるキャンバスが用意されています。また、会話を介して他のBPMNプロセスを処理することもできます。
図3-1は、プロセス・エディタの例を示しています。
各プロセス・エディタの下部には、次の2つのエディタ・タブがあります。
「設計者」エディタ・タブ: キャンバスが表示され、Business Process Management Notation and Modeling (BPMN)を使用してビジネス・プロセスを作成およびモデリングできます。デフォルトでは、プロセスは設計者モードで開きます。
「スクリプト」エディタ・タブ: プロセスで使用されているスクリプトを表示します。エディタの最上部にあるリストから、表示するスクリプトを選択できます。
「コラボレーション」エディタ・タブ: 会話を介して他のBPMNプロセスおよびサービスを処理できます。
「履歴」エディタ・タブ: 変更履歴を表示します。変更のリストを表示し、様々なバージョンのプロセスを比較することもできます。
プロセス・エディタという用語は、明示的に他に指定されていないかぎり、エディタの設計者モードを表します。
プロセス・エディタ・ウィンドウでプロセスを開く場合は、キャンバスの上部に表示されるフロー・オブジェクト・ツールバーを使用して、様々なBPM表記を挿入できます。キャンバスの下部にあるステータス・バー上のコントロールを使用して、エラーや警告を表示して修正したり、レイアウトを構成したり、ズーム・レベルを変更できます。また、プロセス・エディタは、「サムネイル」ウィンドウにおけるプロセスのビューと同期化されています。サムネイルの詳細は、「「サムネイル」ビュー」を参照してください。
フロー・オブジェクト・ツールバーおよびドロップダウン・メニュー
フロー・オブジェクト・ツールバーを使用すると、一般的なBPMフロー・オブジェクトに簡単にアクセスできます。フロー・オブジェクトは、ツールバーの次のドロップダウン・メニューから使用できます。
アクティビティ: 「コール」、「ビジネス・ルール」、「送信」などのアクティビティがあります。
対話型: 「ユーザー」、「イニシエータ」などの対話型アクティビティがあります。
通知: 「メール」、「音声」などのアクティビティがあります。
捕捉: 「エラー」、「メッセージ」などのイベントがあります。
スロー: シグナルのスロー、シグナルの終了などのイベントがあります。
ゲートウェイ: 「排他」および「パラレル」があります。
アーティファクト: 「測定」および「シーケンス・フロー」があります。
ドロップダウン・メニューのフロー・オブジェクトは、コンポーネント・パレットで使用されるものと同じです。BPMNフロー・オブジェクトの詳細は、『Oracle Business Process Composerによるビジネス・プロセスの開発』の「BPMNフロー・オブジェクト・リファレンス」を参照してください。
検索
その名前を使用している特定のフロー・オブジェクトを検索できます。
コンポジット・エディタを開く
このツールバー・アイテムを使用すると、SOAコンポジット・エディタが開きます。
強調表示レベル
このステータス・バー・アイテムを使用すると、特殊なオーバーレイ記号を使用してプロセスで強調表示されるメッセージの重大度レベルを変更できます。このアイテムの使用方法の詳細は、「プロセスでメッセージの強調表示レベルを変更する方法」を参照してください。
ズーム
このステータス・バー・アイテムを使用すると、プロセスのスケールを変更できます。ズーム・ツールの使用方法の詳細は、「プロセスでズーム・レベルを変更する方法」を参照してください。
「レイアウト」と「グリッドの表示」
これらのステータス・バー・アイテムを使用すると、プロセスで自動レイアウト・ユーティリティを使用および構成したり、グリッド・オーバーレイのオンとオフを切り替えることができます。詳細は、「プロセスでレイアウト・プロパティを構成する方法およびグリッドを使用する方法」を参照してください。
プロセス・エディタでプロセスを使用するときは、複数のプロセスを開く、プロセスをイメージとしてエクスポートする、メッセージの強調表示レベルを変更する、ズーム・レベルを変更する、またはレイアウト・プロパティを構成することができます。
エディタ・ウィンドウでは、プロセスを1つ以上開くことができます。各プロセスは、エディタ・ウィンドウの上部にある「ドキュメント」タブで、プロセス名によって識別されます。処理できる(アクティブにできる)プロセスは、常に1つのみです。
プロセス設計全体はPNGファイルにのみエクスポートできます。
プロセスをエクスポートするには:
プロセス内のフロー・オブジェクトに対してエラー・メッセージや警告メッセージが表示される場合、プロセス・エディタのフロー・オブジェクト・アイコンが、赤色のエラー記号または黄色の警告記号によってオーバーレイで強調表示されます。
プロセスで強調表示されるメッセージの重大度レベルを変更できます。使用できる強調表示レベルは次のとおりです。
なし: エラーや警告は表示されません。
エラー: エラーのみが表示されます。
警告: 警告とエラーの両方が表示されます。
注意:
プロセス・エディタで設定した強調表示レベルが影響を及ぼすのは、アクティブなプロセスのフロー・オブジェクトのみです。他のプロセス・エディタ・タブですでに開かれている他のプロセスは、影響を受けません。ただし、アクティブなプロセス・エディタで設定した強調表示レベルは、その後、同じプロジェクトで新規プロセスを開いたり作成すると、そのすべてに影響を及ぼします。これは、プロセス・レベルで強調表示を変更した時点で、「プロジェクト・プリファレンス」ダイアログ・ボックスの「強調表示レベル」プリファレンスが同じ値に更新されるためです。
プロジェクト内のすべてのプロセスに対して強調表示されるようメッセージの重大度を設定するには、「プロジェクト・プリファレンスを編集する方法」を参照してください。
プロセスで表示されるメッセージの強調表示レベルを変更するには:
注意:
プロセスでフロー・オブジェクトに関連付けられるメッセージを表示するには、「フロー・オブジェクトのエラーまたは警告を表示および修正する方法」を参照してください。
プロセス・エディタには3つのステータス・バー・アイテムが提供されており、これらのアイテムを使用して、アクティブなプロセスのスケールを簡単に変更できます。
プロセスでズーム・レベルを変更するには:
[これは、アクションがアクティブなプロセスのみに影響を与える強調表示レベル動作と矛盾しています。ここでは、あるプロセスでレイアウト/グリッドを変更すると、エディタ・ウィンドウ内で開いている他のすべてのプロセスの設定に即時に影響を与えますが、1回実行ユーティリティは例外で、アクティブなプロセスのみに影響を与えます。この矛盾する動作は後で修正するとDevは言っています。]
自動レイアウト・ユーティリティを使用するようプロセスを構成できます。自動レイアウトがオンの場合は、フロー・オブジェクトがプロセスに追加されると、JDeveloperにより配置の位置合せが自動的に行われ、フロー・オブジェクトが上下または左右に並べて表示されます。自動レイアウトがオフの場合は、プロセスのバックグラウンドで横線や縦線のグリッドを使用して、フロー・オブジェクトの位置合せに活用できます。
プロセスでレーンの最適化をアクティブ化することもでき、可能な場合にこれを行うと、JDeveloperによりすべてのアクティビティが指定した他のレーンに移動されて、不要なレーンが削除されます。
プロセスで自動レイアウト・ユーティリティを使用し、レーンを最適化するには:
プロセス・エディタでプロセスを開きます。
ステータス・バーで、「レイアウト」をクリックします。
ポップアップ・ダイアログで「オフ」をクリックして自動レイアウト・ユーティリティをオンにするか、または「オン」をクリックしてオフにします。
自動レイアウトがオンになっている場合は、「レーンの最適化」を選択して、非対話型アクティビティを持つ対話型ロールをプルーニングします。
レーンの最適化は、自動レイアウト・ユーティリティがオンになっている場合にのみ使用可能です。
自動レイアウトがオフになっている場合は、「レイアウトを1回実行」をクリックすると、プロセスおよびプロジェクトで自動レイアウト・ユーティリティをオンにしなくても、プロセス内のフロー・オブジェクトの位置合せが自動的に行われます。
プロセスでグリッドを使用するには:
注意:
「レイアウトを1回実行」ユーティリティを除き、レーンの最適化、自動レイアウトまたはグリッドをプロセスでアクティブ化または非アクティブ化すると、「プロジェクト・プリファレンス」ダイアログ・ボックスの類似する構成設定が、同時に同じ値に更新されます。これは、ダイアログ・ボックスやプロセス・エディタのステータス・バーでいずれかのプリファレンスを変更するまで、プロジェクト内のすべてのプロセスで同じ設定が使用されることを意味します。
プロジェクトでレイアウトまたはグリッドのプリファレンスを設定するには、「プロジェクト・プリファレンスを編集する方法」を参照してください。
いくつかの異なる方法で、フロー・オブジェクトをプロセスに追加できます。また、プロパティを編集したり、コピーして貼り付けたり、フロー・オブジェクトをドラフトとしてマークすることもできます。さらに、シーケンス・フロー・プロパティを使用し、エラーや警告を修正することもできます。
BPMNフロー・オブジェクトの詳細は、Oracle Business Process Composerでのビジネス・プロセスの開発のBPMNフロー・オブジェクト・リファレンスを参照してください。
BPMNフロー・オブジェクトは「コンポーネント」ウィンドウから追加できます。
「コンポーネント」ウィンドウからフロー・オブジェクトを追加する手順は次のとおりです。
プロセス・エディタ・ツールバーには、コンポーネント・パレットで使用されるものと同じBPMNフロー・オブジェクトに対するドロップダウン・メニューが含まれています。これは、プロセス・エディタ・ウィンドウを全画面モードに最大化したため、フロー・オブジェクトを追加するのにコンポーネント・パレットを使用できない場合に役立ちます。
プロセス・エディタ・ツールバーからフロー・オブジェクトを追加するには:
注意:
ドロップダウン・メニューから最後に選択したオブジェクトが、このメニューに対するデフォルトの選択されたオブジェクトとなります。デフォルト・オブジェクトは、ツールバーのメニュー・アイコンによって示されます。これにより、次回このメニュー・アイコンをクリックしてキャンバスをクリックしたときに、デフォルト・オブジェクトがプロセスに追加されます。
BPMNフロー・オブジェクトは、プロセス・エディタ・キャンバス上のコンテキスト・メニューを使用して追加できます。
コンテキスト・メニューからフロー・オブジェクトを追加するには:
「プロパティ」ダイアログ・ボックスを使用して、プロセス内の各フロー・オブジェクトのプロパティを編集できます。
フロー・オブジェクトのプロパティを編集するには:
プロセスまたはプロセス内のオブジェクトにエラーや警告が発生すると、「アプリケーション」ウィンドウのプロセス・アイコンまたはプロセス・エディタのフロー・オブジェクト・アイコンに、エラーを表すxを含む赤色の円記号または警告を表す!(感嘆符)を含む黄色の三角形記号が表示されます。
プロセス・エディタでは、ステータス・バーの上部にあるメッセージ領域を使用して、フロー・オブジェクトに関連するエラー・メッセージおよび警告メッセージを表示したり、プロセス内のすべてのエラーや警告のリストを表示できます。その後、修正提案を使用できる場合は、修正する問題を選択できます。
フロー・オブジェクトのエラーまたは警告を表示して修正するには:
注意:
問題のあるすべてのフロー・オブジェクトに対するすべてのエラーと警告を表示するには、メッセージ領域がすでに展開されているプロセス・エディタで選択されたオブジェクトを選択解除します。メッセージ領域が非表示になっている場合は、プロセス内のオブジェクトを何も選択しないで「表示」をクリックします。
フロー・オブジェクトがドラフトとしてマークされている場合、これは、このオブジェクトにデータ・オブジェクト値を設定できるデフォルトの実装があることを意味します。プロセスにおいてドラフト・フロー・オブジェクトは、デフォルトのカラー・アイコンの場所にグレーのアイコンが表示されることによって示されます。
ドラフトとしてマークされたフロー・オブジェクトは未実装とみなされます。ただし、ドラフト・フロー・オブジェクトが含まれたプロセスをデプロイすることは可能ですが、警告が発行されます。
ドラフトとしてマークできるのは、イベントおよびアクティビティのみです。実装がすでに定義されているイベントやアクティビティもドラフトとしてマークできます。ただし、既存のデータ・アソシエーションは、ドラフト・ステータスを変更すると、実装で削除されます。
ドラフト・フロー・オブジェクトのデータ・オブジェクトは、「データ・アソシエーション」ダイアログ・ボックスでカスタム割当てを使用して初期化できますが、そのダイアログ・ボックスでは実装引数は使用できません。ドラフト・フロー・オブジェクトでデータ・アソシエーションを定義しようとすると、図3-4に示すように、「データ・アソシエーション」ダイアログ・ボックスの上部にエラー・メッセージが表示されます。
データ・オブジェクトおよびデータ・アソシエーションの詳細は、第8章「プロセス設計の情報の処理」を参照してください。
フロー・オブジェクトをドラフトとしてマーク/マーク解除するには:
注意:
フロー・オブジェクトの「プロパティ」ダイアログ・ボックスにある「ドラフト」チェック・ボックスを使用して、フロー・オブジェクトのドラフト・ステータスを切り替えることもできます。「プロパティ」ダイアログ・ボックスの使用方法の詳細は、「フロー・オブジェクト・プロパティを編集する方法」を参照してください。
プロセス内またはプロセス間で、1つ以上のフロー・オブジェクトをコピーして貼り付けることができます。シーケンス・フロー、境界および測定は、次の条件が満たされる場合にのみコピーされることに注意してください。
遷移、境界および測定が選択されている
遷移、境界および測定がアタッチされているすべての要素もコピー対象として選択されている
注意:
イベント・サブプロセス内のオブジェクトをコピーして貼り付けることはできません。
プロセス内でフロー・オブジェクトをコピーして貼り付けるには:
必要に応じて、「レイアウト」ポップアップの「レイアウトを1回実行」ユーティリティを使用し、オブジェクトの位置合せを自動的に行います。プロセス・エディタの自動レイアウトの詳細は、「プロセスでレイアウト・プロパティを構成する方法およびグリッドを使用する方法」を参照してください。
新規ビジネス・プロセスは、シーケンス・フローによってすでに接続されている開始イベントおよび終了イベントを使用して作成されます。フロー・オブジェクトをプロセスに追加するときには、シーケンス・フローに沿って任意の場所にオブジェクトを追加すると、JDeveloperにより、この新規オブジェクトが自動的にフローに接続されます。
ただし、独自のシーケンス・フローが適用可能で必要な場合には作成できます。たとえば、2つの条件シーケンス・フローおよび1つのデフォルト・シーケンス・フローを含むゲートウェイを追加する必要がある場合があります。
シーケンス・フローおよびゲートウェイによるプロセス・フローの制御の詳細は、Oracle Business Process Composerでのビジネス・プロセスの開発のBPMNフロー・オブジェクト・リファレンスを参照してください。
シーケンス・フローで使用される矢印線のスタイルを変更したり、接続されたオブジェクトをあるシーケンス・フローから別のシーケンス・フローへ移動することもできます。
シーケンス・フローを使用して2つのオブジェクトを接続するには:
プロセスを開きます。
「コンポーネント」ウィンドウで、「アーティファクト」を開き、「シーケンス・フロー」をクリックします。
プロセス・エディタで、送信シーケンス・フローが開始する最初のオブジェクト上にカーソルを置きます。
送信シーケンス・フローが開始できるオブジェクト上では、カーソルが+(プラス記号)に変わります。たとえば、送信フローはゲートウェイ・オブジェクトから開始できますが、送信フローがすでに含まれている開始イベントからは開始できません。
クリックしてシーケンス・フローの開始を指定してから、シーケンス・フローが終了する必要がある2番目のオブジェクトまでカーソルをドラッグします。
カーソルをドラッグすると、先端に矢印の付いた線がキャンバスに描画されます。カーソルが受信シーケンス・フローを配置できるオブジェクト上に置かれると、+(プラス記号)が表示されます。
クリックして、シーケンス・フローの終了を指定します。
デフォルトでは、2つのオブジェクトは直交スタイルのシーケンス・フローによって接続されます。
シーケンス・フローのスタイルを変更するには:
プロセスを開きます。
変更するシーケンス・フローの線を右クリックします。
コンテキスト・メニューから「スタイル」を選択して、次に、「直線」、「曲線」または「直交」を選択します。
選択した線の既存のスタイルは、コンテキスト・サブメニューでグレー表示されています。
接続したオブジェクトをあるシーケンス・フローから別のシーケンス・フローに移動するには:
ドラフト・プロセスとは、実装が未定義のフロー・オブジェクトを1つ以上含むプロセスです。ドラフト・プロジェクトを使用すると、すべてのフロー・オブジェクトが実装される前に、完了しているプロセス部分をテストできます。
ドラフト・プロセスを作成するには、プロセス内の1つ以上のフロー・オブジェクトをドラフトとしてマークします。
フロー・オブジェクトをドラフトとして構成すると、そのフロー・オブジェクトのデータ・アソシエーションは構成できません。すでにデータ・アソシエーションを割り当てたフロー・オブジェクトをドラフトとしてマークすると、データ・アソシエーションは失われます。
ドラフト・フロー・オブジェクトの実装の詳細を定義できます。ただし、これは必須ではありません。ドラフト・フロー・オブジェクトに実装が定義されていなくても、プロジェクトの検証時にエラーは発生しません。
ドキュメント・エディタを使用すると、プロセスを追加したり、プロセスおよびフロー・オブジェクトのユース・ケース・ドキュメントを追加できます。
ドキュメント・エディタには、ツールバーおよびドキュメントを入力できるエディタ・ペインが含まれています。
図3-5は、ドキュメント・エディタを示しています。
ツールバーでは、ドキュメントのタイプや言語(製品に追加の言語を定義した場合)を選択できます。
ドキュメント・エディタ・ツールバーの詳細は、オンライン・ヘルプを参照してください。
これらのいずれかのタイプのドキュメントをプロセスに追加するには、ドキュメント・エディタを使用します。
ドキュメント: これは、プロセス・ワークスペース・アプリケーションでプロセス参加者に表示されるドキュメントです。
ユース・ケース・ドキュメント: これは、ビジネス・プロセスの更新時にプロセス・アナリストおよびプロセス開発者に表示されるドキュメントです。
プロセス内のフロー要素にドキュメントを追加するには: