1.1.1 既存の11gシステムの分析および最適化

既存のOracle BI 11gシステムからメタデータおよび構成を移行するには時間とリソースが必要です。最適化されていない11gデプロイメントは、移行プロセスを中断する可能性があり、12cシステムのパフォーマンスに影響する可能性があります。冗長なコンテンツを削除して、類似コンテンツをマージして統合することで、既存の11gシステムを分析して最適化することをお薦めします。

既存の11gシステムを分析する場合、現在システムが稼働しているハードウェアおよびオペレーティング・システム環境に注意してください。現在の環境をOracle Fusion Middleware 12cのシステム要件および動作保証情報と比較します。Oracle BI 12cをデプロイするには、一連の新しいシステム要件があります。たとえば、Oracle BI 12cでは、オペレーティング・システムの新しいバージョンとJava JDKの新しいバージョンを必要とします。詳細は、次を参照してください。

• システム要件に関するドキュメントはOracle® Fusion Middlewareシステム要件および仕様

• 動作保証に関するドキュメントはOracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成

11gシステムを分析する際には、次の詳細情報に注意します。

• リポジトリの名前およびサイズ
• Oracle BI Presentation Catalogの名前およびサイズ
• 既存のセキュリティ・モデル詳細
• データ・ソース
• スケジュールされたジョブの数
• 外部システムへのすべてのリンク

既存の11gシステムの移行を準備する際に最適化するには、次のタスクを実行します。

1. 整合性チェッカを実行して11gリポジトリの妥当性をチェックし、Oracle BI 12c管理ツールで問合せの失敗の原因となりうる構文またはセマンティック上のエラーおよび警告を特定および修正します。詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のリポジトリまたはビジネス・モデルの整合性のチェックに関する項を参照してください。
2. 使用されていない初期化ブロックをすべて無効化します。
3. 不要になったため移行する必要がなくなったユーザーおよびグループを特定して削除します。
4. 不要になったためにアップグレードする必要がなくなったリポジトリおよびOracle BI Presentation Catalogのオブジェクトを特定して削除します。
5. Oracle BI Server使用状況トラッキング機能を使用している場合は、使用状況トラッキング・データを確認して、使用されていないオブジェクトを特定します。
6. Oracle BI Serverのサマリー・アドバイザ機能を使用していた場合には、集計データと集計スクリプトのサマリー・アドバイザを確認してください。