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Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成
12c (12.2.1)
E69929-01
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3 Oracle Fusion Middleware Infrastructureドメインの構成

この項では、Oracle Fusion Middleware InfrastructureのWebLogic Serverドメインを作成および構成する方法について説明します。

この項では、次の項目について説明します。

3.1 データベース・スキーマの作成

Fusion Middleware Infrastructureドメインを構成する前に、このOracle Fusion Middlewareリリースで使用する動作保証されたデータベースに、次のスキーマをインストールする必要があります。

  • メタデータ・サービス(MDS)

  • 監査サービス(IAU)

  • 監査サービスへの追加(IAU_APPEND)

  • 監査サービス・ビューア(IAU_VIEWER)

  • OPSS (Oracle Platform Security Services)

  • ユーザー・メッセージング・サービス(UMS)

  • WebLogicサービス(WLS)

  • コール制御(UCSCC)

  • サービス表(STB)

データベース・スキーマを作成するには、この項で説明する手順を実行します。

3.1.1 動作保証されたデータベースのインストールと構成

動作保証されたデータベースをインストールして構成し、それを起動して稼働させる必要があります。

詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の「データベースおよびデータベース・スキーマのインストール」を参照してください。

3.1.2 リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の起動

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を起動するには:

  1. ORACLE_HOME/oracle_common/binディレクトリに移動します。
  2. RCUを起動します。

    UNIXオペレーティング・システムの場合:

    ./rcu
    

    Microsoft Windowsオペレーティング・システムの場合:

    rcu.bat

3.1.3 スキーマ作成のためのRCU画面のナビゲート

Oracle Fusion Middleware Infrastructureドメインのスキーマを作成するには、次の手順を実行します。

3.1.3.1 RCUの概要

Repository Creation Utilityの「ようこそ」画面で、「次へ」をクリックします。

3.1.3.2 スキーマ作成メソッドの選択

データベースでDBAアクションを実行するために必要な権限を持っている場合は、「リポジトリの作成」画面で「システム・ロードおよび製品ロード」を選択します。このドキュメントの手順では、必要な権限があることを想定しています。

DBAアクションを実行するために必要な権限を持っていない場合は、「システム・ロードに対するスクリプトの準備」を選択します。このオプションによってSQLスクリプトが生成され、それをデータベース管理者が使用します。リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成のシステム・ロードおよび製品ロードの理解に関する項を参照してください。

ヒント:

この画面の選択内容の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』でリポジトリの作成に関する項を参照してください。

3.1.3.3 データベース資格証明の指定

「データベース接続の詳細」画面に、データベースに接続するためのRCUに関するデータベース接続の詳細が表示されます。

ダイアログ・ウィンドウの「次へ」をクリックし、次に「OK」をクリックして、データベースの接続が成功したことを確認します。

この画面の選択内容の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』でデータベース接続の詳細に関する説明を参照してください。

3.1.3.4 カスタム接頭辞の指定とスキーマの選択

「コンポーネントの選択」画面で、スキーマに使用するカスタム接頭辞を指定した後、「AS共通スキーマ」を選択します。このセクションのすべてのスキーマが自動的に選択されます。カスタム接頭辞は、これらのスキーマをこのドメインで論理的にまとめてグループ化します。

ヒント:

カスタム接頭辞の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のカスタム接頭辞の理解に関する項を参照してください。

マルチドメイン環境のスキーマを構成する方法の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』でスキーマの作成計画に関する項を参照してください。

入力したカスタム接頭辞を書き留めてください。この接頭辞はドメインの作成時に必要になります。

ダイアログ・ウィンドウの「次へ」をクリックし、次に「OK」をクリックして、スキーマ作成の前提条件チェックが成功したことを確認します。

3.1.3.5 スキーマ・パスワードの指定

スキーマのパスワードをデータベースに設定する方法を指定してから、パスワードの指定と確認を行います。

この画面で設定するパスワードを書き留めてください。これはドメインの作成時に必要になります。

3.1.3.6 スキーマ作成の完了

残りのRCU画面を最後までナビゲートし、スキーマ作成を完了します。「完了サマリー」画面に到達したら、「閉じる」をクリックしてRCUを終了します。

RCUおよびその機能と概念については、リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成を参照してください

3.2 WebLogicドメインの構成

この項では、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成方法を説明します。ドメイン作成のその他の方法の詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のWebLogicドメインの作成、拡張および管理のためのその他のツールに関する項を参照してください。

WebLogicドメインを構成するには、次の手順を実行します。

3.2.1 構成ウィザードの起動

ドメインの構成を開始するには、ORACLE_HOME/oracle_common/common/binディレクトリに移動し、WebLogic Server構成ウィザードを起動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

./config.sh

Microsoft Windowsオペレーティング・システムの場合:

config.cmd

めにゅーWindowsオペレーティング・システムでは、「スタート」から、「すべてのプログラム」「Oracle」「OracleHome」の順で選択して、構成ウィザードを起動することもできます。「WebLogic Server 12c (12.2.1)」「ツール」「構成ウィザード」を選択します。

3.2.2 ドメインを構成するための構成ウィザード画面のナビゲート

ドメインの作成および構成に加え、この手順を使用して既存ドメインを拡張することができます。設定が手順の内容と異なる場合、必要に応じて選択を変更するか、サポートされているドキュメントで詳細を確認します。

複数の製品を単一のドメインで構成するには、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』で同じドメインにおける複数製品のインストールに関する項を参照してください。

3.2.2.1 ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択

ドメイン・タイプおよびドメインのホーム・ディレクトリを指定するには、次のようにします。

  1. 「構成タイプ」画面で、「新規ドメインの作成」を選択します。
  2. 「ドメインの場所」フィールドで、使用するドメイン・ホーム・ディレクトリを指定します。

『Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』のOracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリとはに関する項のディレクトリ構造に従って、ドメイン・ホームを配置することをお薦めします。ドメイン・ホームは、Oracleホーム・ディレクトリの外部にあります。このディレクトリ構造は、ソフトウェアをアップグレードまたは再インストールする場合に問題を回避するのに役立ちます。

ヒント:

ドメイン・ホーム・ディレクトリの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のドメイン・ホームの選択に関する項を参照してください。

ソフトウェアの再インストールの詳細は、「ソフトウェアの再インストールについて」を参照してください。

この画面に示されるその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。

3.2.2.2 構成テンプレートの選択

「テンプレート」画面では、「製品テンプレートを使用してドメインを作成」が選択されていることを確認し、次のテンプレートを選択します。

  • Oracle Enterprise Manager - 12.2.1.0 [em]]

    このテンプレートを選択すると、次の依存性が自動的に選択されます。

    • Oracle JRF - 12.2.1.0 [oracle_common]

    • WebLogic Coherenceクラスタの拡張 - 12.2.1.0 [wlserver]

  • Oracle WSM Policy Manager - 12.2.1.0 [oracle_common]

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のテンプレートに関する項を参照してください。

3.2.2.3 アプリケーション・ホームの場所の選択

「アプリケーションの場所」画面で、ドメインに関連付けられたアプリケーションを格納する場所を選択します。この場所は、アプリケーション・ホームディレクトリと呼ばれます。

『Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』のOracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリとはに関する項のディレクトリ構造に従って、アプリケーション・ホームを配置することをお薦めします。Oracleホーム・ディレクトリの外部にアプリケーション・ホームを作成することをお薦めします。このディレクトリ構造は、ソフトウェアをアップグレードまたは再インストールする場合に問題を回避するのに役立ちます。

ヒント:

アプリケーション・ホーム・ディレクトリの詳細は、Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングのアプリケーション・ホームの選択に関する項を参照してください。

ソフトウェアの再インストールの詳細は、「ソフトウェアの再インストールについて」を参照してください。

この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のアプリケーションの場所に関する項を参照してください。

3.2.2.4 管理者アカウントの構成

「管理者アカウント」画面では、ドメインに対するデフォルトのWebLogic管理者アカウントにユーザー名とパスワードを入力します。

設定したユーザー名およびパスワードを書き留めておくことをお薦めします(これらの資格証明は、後でドメインの管理サーバーを起動して接続する際に必要になります)。

3.2.2.5 ドメイン・モードとJDKの指定

「ドメイン・モードおよびJDK」画面では、次の操作を実行します。

  • 「ドメイン・モード」フィールドで、「本番」を選択します。

  • 「JDK」フィールドで「Oracle Hotspot JDK」を選択します。

「本番モード」を選択して、環境に高いセキュリティを付与します。これを実行する場合、アプリケーションのデプロイおよび管理サーバーの起動にはユーザー名とパスワードが必要です。

ヒント:

開発モードと本番モードの違いなど、この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のドメイン・モードとJDKに関する項を参照してください。

本番モードでは、起動アイデンティティ・ファイルを作成して、管理サーバーの起動時に必要な資格証明の入力を省略できます。『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』の管理サーバーの起動IDファイルの作成に関する項を参照してください。

3.2.2.6 データベース構成タイプの指定

「RCUデータ」を選択して、この画面に示されるフィールドをアクティブ化します。「RCUデータ」オプションは、構成ウィザードにデータベースとサービス表(STB)スキーマに接続して、ドメインの構成に必要なスキーマに関するスキーマ情報を自動的に取得するように指示します。

注意:

この画面で「手動構成」を選択した場合、「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面で、スキーマのパラメータを手動で入力する必要があります。


フィールド 説明

DBMS/サービス

データベースのDBMS名(サービス・タイプ・ドライバを選択している場合はサービス名)を入力します。

ホスト名

データベースをホストするサーバーの名前を入力します。

ポート

データベースがリスニングするポート番号を入力します。

スキーマ所有者

スキーマ・パスワード

データベースのサービス表スキーマに接続するためのユーザー名とパスワードを入力します。これはRCUの「スキーマ・パスワード」画面でサービス表コンポーネントに入力したスキーマ(「データベース・スキーマの作成」を参照)のユーザー名およびパスワードです。

デフォルトのユーザー名はprefix_STBであり、この場合prefixはRCUで定義したカスタム接頭辞です。


データベース接続情報の指定を完了したら、「RCU構成の取得」をクリックします。「接続結果ログ」の次の出力は、構成が成功したことを示しています。

Connecting to the database server...OK
Retrieving schema data from database server...OK
Binding local schema components with retrieved data...OK

Successfully Done.

ヒント:

「RCUデータ」オプションの詳細は、リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解に関する項を参照してください。

この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のデータ・ソース・デフォルトに関する項を参照してください

3.2.2.7 JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面に示される値が、すべてのスキーマに対して適切であることを確認します。前の画面で「RCUデータ」を選択した場合、スキーマ表はすでに適切に移入されている必要があります。

ヒント:

Oracle RACデータベースのデータ・ソースを高可用性環境で構成するには、『高可用性ガイド』の次のトピックを参照してください。

  • 「Oracle RACを使用したGridLinkデータ・ソースの構成」

  • 「マルチ・データ・ソースの構成」

この画面に示されるその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のJDBCコンポーネント・スキーマに関する項を参照してください。

3.2.2.8 JDBC接続のテスト

「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用して、構成したデータソース接続をテストします。

「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。

ヒント:

この画面に示されるその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のコンポーネント・スキーマのテストに関する項を参照してください。

3.2.2.9 詳細な構成の選択

トポロジのドメイン構成を完了するには、「拡張構成」画面で次のオプションを選択します。

  • 管理サーバー

  • ノード・マネージャ

  • 管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence

    管理対象サーバーとクラスタを構成し、マシンを構成して管理対象サーバーをマシンにターゲット設定するために必要です。

    ヒント:

    動的クラスタを構成するには、次を参照してください。

    • 『Oracle WebLogic Serverの理解』の動的クラスタの概要に関する項。

    • 『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』の動的クラスタの作成に関する項。

次を選択する必要はありません。

  • ドメイン・フロントエンド・ホストのキャプチャ

  • デプロイメントとサービス

  • JMSファイル・ストア

3.2.2.10 管理サーバーのリスニング・アドレスの構成

「管理サーバー」画面で、「リスニング・アドレス」の隣にあるドロップダウン・リストを選択し、管理サーバーが存在するホストのIPアドレスを選択します。「すべてのローカル・アドレス」を使用しないでください。

3.2.2.11 ノード・マネージャの構成

「ノード・マネージャ」画面を使用して、構成するノード・マネージャのタイプおよびノード・マネージャ資格証明を選択します。

「ノード・マネージャ・タイプ」に「ドメインごとのデフォルトの場所」を選択し、ノード・マネージャ資格証明を指定します。

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のノード・マネージャに関する項を参照してください。

ノード・マネージャのタイプの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』のノード・マネージャの概要に関する項を参照してください。

3.2.2.12 管理対象サーバーの構成

新しい管理対象サーバーを2つ作成するには、次のようにします。

  1. 「追加」ボタンをクリックして、1台の管理対象サーバーを新規作成します。
  2. 「サーバー名」列でinfra_server_1を指定します。

    インストールおよび構成の手順では、管理対象サーバーのinfra_server_#を使用します。異なる名前を使用している場合は、それらをinfra_server_#に置き換えてください。

  3. 「リスニング・アドレス」ドロップダウン・リストで、管理対象サーバーを配置するホストのIPアドレスを選択します。「すべてのローカル・アドレス」は使用しないでください。
  4. 「サーバー・グループ」ドロップダウン・リストで、JRF-MAN-SVRおよびWSMPM-MAN-SVRを選択します。これらのサーバー・グループによって、Oracle JRFとOracle Web Services Manager (OWSM)のサービスが、作成中の管理対象サーバーにターゲット設定されます。

    サーバー・グループの詳細は、「サーバー・グループについて」を参照してください。

  5. この手順をもう1度実行して、infra_server_2という2つ目の管理対象サーバーを作成します。

    2番目の管理対象サーバーを構成して、高可用性の標準トポロジを構成する必要があります。高可用性環境を作成しない場合、この手順は任意です。

    高可用性の標準トポロジの詳細は、『高可用性ガイド』のFusion Middleware標準HAトポロジの理解に関する項を参照してください。

    ドメイン構成後に高可用性の準備をするための次の手順の詳細は、「高可用性の構成タスク」を参照してください。

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の管理対象サーバーに関する項を参照してください。

3.2.2.13 クラスタの構成

新しいクラスタを作成するには、次のようにします。

  1. 追加」ボタンをクリックします。
  2. 「クラスタ名」フィールドにinfra_cluster_1を入力します。
  3. 「クラスタ・アドレス」フィールドは、空白のままにしておきます。

デフォルトでは、クラスタ内のサーバー・インスタンスは、ユニキャストを使用して相互に通信します。クラスタ通信を変更してマルチキャストを使用する場合は、『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のユニキャストまたはマルチキャストの選択についての考慮事項に関する項を参照してください。

Fusion Middleware Controlを使用して新しいクラスタを作成し、クラスタの作成手順の中でクラスタ通信(ユニキャストまたはマルチキャスト)を構成できます。詳細は、Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプのクラスタの作成と構成に関する項を参照してください

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のクラスタに関する項を参照してください。

3.2.2.14 クラスタへの管理対象サーバーの関連付け

infra_server_1およびinfra_server_2を新規クラスタinfra_cluster_1に割り当てるには、「サーバーのクラスタへの割当」画面を使用します。

  1. 「クラスタ」ペインで、サーバーを割り当てるクラスタ(ここではinfra_cluster_1)を選択します。
  2. 「サーバー」ペインで、次のいずれかの手順を使用してinfra_server_1infra_cluster_1に割り当てます。
    • infra_server_1を1回クリックして選択し、右矢印をクリックして、「クラスタ」ペインの選択したクラスタの下(infra_cluster_1)に移動します。

    • infra_server_1をダブルクリックして、「クラスタ」ペインの選択したクラスタ(infra_cluster_1)の下に移動します。

  3. もう1度繰り返して、infra_server_2infra_cluster_1に割り当てます。

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のサーバーのクラスタへの割当に関する項を参照してください。

3.2.2.15 Coherenceクラスタの構成

「Coherenceクラスタ」画面で、ドメインに自動的に追加されるCoherenceクラスタを構成します。Coherenceクラスタのリスニング・ポートとして、デフォルトのポート番号の0をそのまま使用します。

注意:

ユニキャストのリスニング・ポートを0に設定すると、管理対象サーバーの各ポート番号にオフセットが作成されます。このオフセットは5000です。つまり、管理対象サーバーのポート番号として割当て可能な最大許容値は、65535ではなく60535になります。

Coherenceの構成方法の詳細と、この後の手順は、表4-2を参照してください。Coherenceのライセンス情報については、のOracle Coherenceに関する項を参照してください。

3.2.2.16 新しいマシンの作成

ドメイン内に新しいマシンを作成するには、「マシン」画面を使用します。ノード・マネージャでサーバーの起動と停止ができるようするために、マシンが必要です。

ヒント:

高可用性環境を作成する予定があり、ターゲット・トポロジで必要なマシンのリストを把握している場合、この項の指示に従って、すべてのマシンをこの時点で作成できます。詳細は、『高可用性ガイド』のオプションのスケール・アウト手順に関する項を参照してください。

ドメイン内に新しいマシンを作成するには、次のようにします。

  1. 「追加」ボタンをクリックして新しいマシンを作成します。
  2. 「名前」フィールドでinfra_machine_1を指定します。
  3. 「ノード・マネージャ・リスニング・アドレス」フィールドで、管理対象サーバーを構成するマシンのIPアドレスを選択します。"localhost"ではなく、固有のインタフェースを指定すると、Coherenceクラスタが動的に計算できます。
  4. 「ノード・マネージャ・リスニング・ポート」フィールドのポート番号を確認します。

    手順内の例では、ポート番号、5556を使用する場合があります。必要に応じて、このポート番号を独自のポート番号で置換する必要があります。

注意:

既存のドメインを拡張する場合は、既存のマシンにサーバーを割り当てることもできます。特に必要がないかぎり、新しくマシンを作成する必要はありません。

ヒント:

これらのオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のマシンに関する項を参照してください。

3.2.2.17 サーバーのマシンへの割当て

管理サーバーと管理対象サーバーを新しいマシンに割り当てるには、次のようにします。

  1. 「マシン」ペインで、サーバーを割り当てるマシン(ここではinfra_machine_1)を選択します。
  2. 「サーバー」ペインで、次のいずれかの手順を使用してAdminServerinfra_machine_1に割り当てます。
    • AdminServerを1回クリックして選択し、右矢印をクリックして、「マシン」ペインの選択したマシンの下(infra_machine_1)に移動します。

    • AdminServerをダブルクリックして、「マシン」ペインの選択したマシン(infra_machine_1)の下に移動します。

  3. もう1度繰り返して、infra_server_1infra_server_2の両方をinfra_machine_1に割り当てます。「次へ」をクリックします。

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のサーバーのマシンへの割当てに関する項を参照してください。

3.2.2.18 構成の確認とドメインの構成

「構成サマリー」画面には、これから作成するドメインの構成情報の詳細が示されます。アイテムを確認し、正しいかどうか確認します。

変更が必要な場合は、「戻る」ボタンを使用するか、ナビゲーション・ペインで画面を選択することで、任意の画面に戻れます。

ドメイン作成は、「作成」をクリックするまでは開始されません。

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成サマリーに関する項を参照してください。

3.2.2.19 ドメイン名と管理サーバーURLの記録

「構成に成功しました」画面に、構成したドメインに関する次の情報が表示されます。

  • ドメインの場所

  • 管理サーバーURL

後で使用するため、両方の項目を記録しておく必要があります。ノード・マネージャおよび管理サーバーを起動するスクリプトにアクセスするには、「ドメインの場所」が必要です。管理サーバーにアクセスするには、「管理サーバーURL」が必要です。

「終了」をクリックして、構成ウィザードを閉じます。

3.2.3 サーバー・グループについて

サーバー・グループは、定義されたアプリケーション・サービス・グループをそれぞれに定義されたサーバー・グループにマッピングすることで、Fusion Middlewareアプリケーションおよびサービスを1つ以上のサーバーにターゲット設定します。特定のサーバー・グループにマップされた任意のアプリケーション・サービスは、そのグループに割り当てられたすべてのサーバーに自動的にターゲット指定されます。詳細は、『ドメイン・テンプレート・リファレンス』のアプリケーション・サービス・グループ、サーバー・グループおよびアプリケーション・サービス・マッピングに関する項を参照してください。

注意:

WSM-CACHE-SVRサーバー・グループは、Oracle Web ServicesのNonceキャッシュを自動的に構成し、ほとんどのアプリケーションに適しています。Nonceは、SOAPリクエストで1回のみ使用できる一意の番号で、リプレイ攻撃を防止します。Nonceキャッシュは、Webサービス・アプリケーションを実行する管理対象サーバーの追加された台数に合せて変化します。

高度なキャッシュ構成の詳細は、『Oracle Web Services ManagerによるWebサービスの保護とポリシーの管理』のOracle CoherenceによるNonceのキャッシュに関する項を参照してください。

3.3 サーバーの起動

構成が完了したら、次のように実行して、ドメインを管理するツールにアクセスします。

注意:

ドメイン管理に使用するツールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middleware管理ツールの概要に関する項を参照してください。

3.3.1 ノード・マネージャの起動

ドメインごとのノード・マネージャを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

UNIXオペレーティング・システムでは、次に示すようにnohupnm.outをサンプル出力ファイルとして使用します。

nohup ./startNodeManager.sh > nm.out&

Windowsオペレーティング・システムの場合は、次のコマンドを実行します。

startNodeManager.cmd

Windowsオペレーティング・システムでは、ノード・マネージャをスタートアップ・サービスとして、ノード・マネージャを構成することをお薦めします。これによって、システムが再起動されるたびにノード・マネージャが自動的に起動します。詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』の起動サービスとしてのノード・マネージャの実行に関する項を参照してください。

ノード・マネージャの追加の構成オプションの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』を参照してください。

3.3.2 管理サーバーの起動

管理サーバーを起動するには、次の手順を実行します。

UNIXオペレーティング・システムでは、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動し、次のコマンドを実行します。

./startWebLogic.sh

Windowsオペレーティング・システムの場合は、次のコマンドを実行します。

startWebLogic.cmd

「本番モード」「ドメイン・モードとJDKの指定」の「ドメイン・モードおよびJDK」画面で選択した場合、管理者のユーザー・ログインの資格証明を求められます。「管理者アカウントの構成」の「管理者アカウント」画面で、これらを指定しています。

ヒント:

管理サーバーの起動の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』で管理サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

本番モードでは、起動アイデンティティ・ファイルを作成して、管理サーバーの起動時に必要な資格証明の入力を省略できます。『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』の管理サーバーの起動IDファイルの作成に関する項を参照してください。

管理サーバーが起動されて稼働中であることを確認するには、管理サーバー・コンソールを開いてください。URLは、「ドメイン名と管理サーバーURLの記録」の「構成に成功しました」画面に表示されたものです。

注意:

製品スキーマをホストしているデータベースが稼働中であり、管理サーバーからアクセスできることを確認してください。

http://administration_server_host:administration_server_port/console

デフォルトの管理サーバーのポート番号は7001です。

管理コンソールの使用方法については、『Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle WebLogic Server管理コンソールの使用のスタート・ガイドに関する項を参照してください。

3.3.3 管理対象サーバーの起動

管理サーバーを起動するには、次のようにします。

  1. Oracle Fusion Middleware Controlにログインします。
    http://administration_server_host:administration_server_port/em
    

    管理サーバーのホストおよびポート番号は、「構成に成功しました」画面(「ドメイン名と管理サーバーURLの記録」)のURLに表示されたものです。デフォルトの管理サーバーのポート番号は7001です。

    ログイン資格証明は、「管理者アカウント」画面(カスタム接頭辞の指定とスキーマの選択)で指定しています。

  2. 「ターゲット・ナビゲーション」ペインから、矢印をクリックして管理対象サーバー(infra_server_1およびinfra_server_2)までドメインを展開します。
  3. 1つ目の管理対象サーバー(infra_server_1)を選択します。
  4. 「WebLogic Server」メニューの横にある「起動」を選択します。
  5. 手順3と手順4をもう1度繰り返してinfra_server_2を起動します。
  6. 「ターゲット・ナビゲーション」ページでドメイン名を選択し、すべてのサーバーが起動して稼働中であることを確認します。

ヒント:

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用したOracle Fusion Middlewareの管理の詳細は、『Fusion Middleware ControlによるOracle Fusion Middlewareの管理』を参照してください。

3.4 構成の確認

ドメインが適切に構成されたことを確認するには、「新規ドメインに対する基本的な管理タスク」を参照してください。この項で説明するタスクを習熟して、実行する必要があります。