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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorのインストールと構成
12c (12.2.1)
E69955-02
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7 スタンドアロン・コロケート・エージェントのドメインの構成

この章では、スタンドアロン・コロケート・エージェントのOracle Data Integrator (ODI)ドメインの作成と構成の方法について説明します。

この章の内容は以下のとおりです。

7.1 データベース・スキーマの作成

スタンドアロン・コロケート・エージェントのトポロジを構成する前に、必要なスキーマがデータベース内に作成されていることを確認してください。手順は、第3章を参照してください。

7.2 スタンドアロン・コロケート・エージェントのWebLogicドメインの構成

この項では、構成ウィザードを使用してスタンドアロン・コロケート・エージェントのWebLogicドメインを作成する手順を説明します。ドメイン作成に使用できるその他の方法の詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のWebLogicドメインの作成、拡張および管理のためのその他のツールに関する項を参照してください。

この項では、次の項目について説明します。

7.2.1 構成ウィザードの起動

ドメインの構成を開始するには、ORACLE_HOME/oracle_common/common/binディレクトリに移動し、WebLogic Server構成ウィザードを起動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

./config.sh

Microsoft Windowsオペレーティング・システムの場合:

config.cmd

7.2.2 ドメインを構成するための構成ウィザード画面のナビゲート

トポロジのドメインを作成および構成する手順:

  1. 「構成タイプ」画面で、新規ドメインを作成を選択します。

    「ドメインの場所」フィールドで、ドメイン・ホーム・ディレクトリを指定します。

    ドメイン・ホームがOracleホーム・ディレクトリの外部にある場合、Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングの推奨ディレクトリ構造の理解に関する項に要約されているディレクトリ構造に従ってドメイン・ホームを配置することをお薦めします。このディレクトリ構造によって、ソフトウェアをアップグレードまたは再インストールする必要があるときに問題が起きにくくできます。


    ヒント:

    この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。

  2. 「テンプレート」画面で、Oracle Data Integrator - スタンドアロン・コロケート・エージェント - 12.1.3.0 [odi]テンプレートを選択します。

    このテンプレートを選択すると、次に示すものが依存関係として自動的に選択されます。

    • Oracle JRF - 12.1.3.0 [oracle_common]

    • Oracle Coherence Cluster Extension - 12.1.3.0 [wlserver]

  3. 「管理者アカウント」画面で、ドメインにおけるデフォルトのWebLogic管理者アカウントのユーザー名とパスワードを指定します。

    この画面で設定したユーザー名およびパスワードを書き留めておくことをお薦めします。これらの資格証明は後でドメインの管理サーバーを起動して接続する際に必要になります。

  4. 「ドメイン・モードおよびJDK」画面で次の操作を行います。

    • 「本番(P)」を「ドメイン・モード」フィールドで選択します。

    • 「JDK」フィールドで、Oracle HotSpot JDKを選択します。


    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のドメイン・モードおよびJDKに関する項を参照してください。

  5. この画面のフィールドをアクティブ化するには、「RCUデータ」を選択します。「RCUデータ」オプションによってデータベースおよびサービス表(STB)スキーマに接続し、ドメインの構成に必要なスキーマのスキーマ情報を自動的に受け取るように構成ウィザードで指定できます。


    注意:

    この画面で「手動構成」を選択する場合、「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面で、スキーマのパラメータを手動で指定する必要があります。

    「RCUデータ」を選択した後、次のフィールドを入力します。

    フィールド 説明
    DBMS/サービス データベースDBMS名を入力します。サービス・タイプ・ドライバを選択した場合はサービス名を入力します。
    ホスト名 データベースをホストするサーバーの名前を入力します。
    ポート データベースがリスニングしているポート番号を入力します。
    スキーマ所有者

    スキーマ・パスワード

    データベースのサービス表スキーマに接続するためのユーザー名とパスワードを入力します。これは、RCUの「スキーマ・パスワード」画面でサービス表コンポーネントに指定されたスキーマのユーザー名およびパスワードです。

    デフォルトのユーザー名はprefix_STBであり、この場合prefixはRCUで定義した接頭辞です。


    config_db.gifの説明が続きます
    図config_db.gifの説明

    「RCU構成の取得」をクリックします。「接続結果ログ」の次の出力は、処理が成功したことを示しています。

    Connecting to the database server...OK
    Retrieving schema data from database server...OK
    Binding local schema components with retrieved data...OK
    
    Successfully Done.
    

    ヒント:

    この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のデータソース・デフォルトに関する項を参照してください。

  6. 「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面の値が、すべてのスキーマについて適切であることを確認します。前の画面で「RCUデータ」を選択した場合、スキーマ表には適切な値がすでに挿入されています。


    ヒント:

    可用性の高い環境で、Oracle RACデータベースに適したデータ・ソース構成を行うことに関する追加情報は、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』における次の項を参照してください。
    • 「Oracle RACでのGridLinkデータ・ソースの構成」

    • 「マルチ・データ・ソースの構成」

    この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のJDBCコンポーネント・スキーマに関する項を参照してください。


  7. 「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用してデータソース接続をテストします。

    「ステータス」列の緑のチェック・マークがODI Master Repositoryコンポーネントの横に表示されて、成功したテストを示します。選択したテンプレートでは、ドメイン内のその他のデータソース接続をテストする必要はありません。

    何か問題があった場合は、画面の「接続結果ログ」セクションのエラー・メッセージを確認して問題を修正した後、接続を再度テストします。


    ヒント:

    この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のコンポーネント・スキーマのテストに関する項を参照してください。

  8. トポロジのドメイン構成を完了するには、「拡張構成」画面で次のオプションを選択する必要があります。

    • 管理サーバー

      管理サーバーのリスニング・アドレスを適切に構成するためにこれが必要です。

    • ノード・マネージャ

      これは、ノード・マネージャの構成で必要です。

    • システム・コンポーネント

      これはスタンドアロン・エージェントの構成で必要です。

  9. 「管理サーバー」画面で、「リスニング・アドレス」の隣にあるドロップダウン・リストを選択し、管理サーバーが存在するホストのIPアドレスを選択します。「すべてのローカル・アドレス」を使用しないでください。

    「管理サーバー」にサーバー・グループを指定しないでください。

  10. 「ノード・マネージャ」画面を使用して、構成するノード・マネージャのタイプおよびノード・マネージャ資格証明を選択します。

    「ノード・マネージャ・タイプ」に「ドメイン当たり(P)」を選択し、ノード・マネージャ資格証明を指定します。


    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のノード・マネージャに関する項を参照してください。

    ノード・マネージャのタイプの詳細は、Oracle WebLogic Serverのノード・マネージャの管理でノード・マネージャの概要に関する項を参照してください。


  11. 「システム・コンポーネント」画面で、「システム・コンポーネント」列にエージェントの名前としてOracleDIAgent1を指定し(前に作成したJava EEエージェントの名前はOracleDIAgentです)、「コンポーネント・タイプ」列で「ODI」が選択されていることを確認します。

    config_system_comp.gifの説明が続きます
    図「config_system_comp.gif」の説明

  12. 「ODIサーバー構成」画面で、次の表に示す情報を指定します。

    フィールド
    システム・コンポーネント ドロップダウン・リストからOracleDIAgent1が選択されていることを確認します。
    サーバー・リスニング・アドレス エージェントが存在するシステムのホスト名またはIPアドレスを入力します。"localhost"を使用しないでください。
    サーバー・リスニング・ポート このエージェントがリスニングするポート番号を指定します。
    スーパーバイザ・ユーザー名 このユーザー名がSUPERVISOR(すべて大文字)であることを確認します。
    スーパーバイザ・パスワード SUPERVISORユーザーのパスワードを、前にドメインに構成したとおり指定します。
    優先データソース デフォルトのOdiMasterRepositoryを使用します。このフィールドを変更しないでください。


    注意:

    エージェントのホスト名およびポート番号を書き留めておくことをお薦めします。後でマスター・リポジトリにエージェントを作成するときに必要になります(第7.3項)。


    ヒント:

    この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のODIサーバー構成に関する項を参照してください。

    config_odi_server.gifの説明が続きます
    図「config_odi_server.gifの説明」

  13. 作成したシステム・コンポーネントは自動的にLocalODIMachineと呼ばれるマシンに割り当てられます。「マシン」画面には、このマシンがすでに作成済であることが示されます。

    「ノード・マネージャ・リスニング・アドレス」フィールドで、ノード・マネージャが稼働するホストのIPアドレスを選択します。ローカル・ホストを使用しないでください。

    config_machines_col.gifの説明が続きます
    図「config_machines_col.gif」の説明

  14. 「マシンへのシステム・コンポーネントの割当」画面で、システム・コンポーネントOracleDIAgent1がすでにLocalODIMachineに割り当てられていることを確認します。

    config_svr_to_machines_col.gifの説明が続きます
    図「config_svr_to_machines_col.gif」の説明


    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のマシンへのシステム・コンポーネントの割当に関する項を参照してください。

  15. 「構成のサマリー」画面には、更新しようとしているドメインの構成情報の詳細が含まれます。画面上で各項目の詳細をチェックし、情報が正しいことを確認します。

    変更を行う必要がある場合、「戻る」ボタンを使用するか、画面をナビゲーション・ペインで選択して、前の画面に戻ることができます。

    「更新」をクリックするまで、ドメインの作成は開始されません。


    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成サマリーに関する項を参照してください。

  16. 「構成に成功しました」画面に、構成した管理サーバーのドメイン・ホームの場所およびURLが表示されます。

    config_success.pngの説明が続きます
    図config_success.pngの説明

ドメイン作成が完了したら、「終了(F)」をクリックして構成ウィザードを終了します。

7.3 ODI Studioを使用したマスター・リポジトリでのスタンドアロン・エージェントの作成

物理エージェントは、単一のスタンドアロン・エージェントまたはJava EEエージェントに対応します。物理エージェントは、トポロジに一意の名前が必要です。

起動順序の一部としてエージェントがマスター・リポジトリに接続し、その名前で定義された物理エージェントがないか確認します。そのエントリが見つかった場合、エージェントは起動を続行し、起動した後、それ自体のスケジュール済ジョブをすべてリポジトリから読み取って処理を開始します。

エージェントに対する物理エージェント・エントリがない場合、エージェントの起動は失敗します。

ODI Studioを使用してエージェントを作成するには、第4.6項「ODI Studioを使用したマスター・リポジトリでのエージェントの作成」を参照してください。

7.4 スタンドアロン・コロケート・エージェントの起動

次の各項で、スタンドアロン・エージェントを起動する手順について説明します。


注意:

マスター・リポジトリで物理エージェントをまだ構成していない場合は、第4.6項「ODI Studioを使用したマスター・リポジトリでのエージェントの作成」を参照してください。

この項には次のトピックが含まれます:

7.4.1 ノード・マネージャの起動

ドメインごとのノード・マネージャを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

UNIXオペレーティング・システムでは、次のようにnohupを使用してノード・マネージャを起動し、出力ファイルにnm.outのようにします。

nohup ./startNodeManager.sh > nm.out&

Windowsオペレーティング・システムの場合は次を実行します。

startNodeManager.cmd

注意:

Windowsオペレーティング・システムの場合、起動サービスとして動作するようにノード・マネージャを構成することをお薦めします。これによって、システムが再起動されるたびにノード・マネージャが自動的に起動されます。

詳細は、Oracle WebLogic Serverのノード・マネージャの管理で ノード・マネージャを起動サービスとして実行することに関する項を参照してください。


ノード・マネージャのその他の構成オプションについては、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』を参照してください。

7.4.2 スタンドアロン・コロケート・エージェントの起動

スタンドアロン・エージェントを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動して次のコマンドを実行します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

./startComponent.sh OracleDIAgent1

Windowsオペレーティング・システムの場合:

startComponent.cmd OracleDIAgent1

ドメインの管理者パスワードの入力を要求されます。

エージェントが起動したことを確認するには、ブラウザで次のURLに移動します。

http://examplehost.exampledomain.com:port/oraclediagent

7.5 ノード・マネージャなしでのスタンドアロン・コロケート・エージェントの起動

ノード・マネージャなしでスタンドアロン・エージェントを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動して次のコマンドを実行します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

./agent.sh -NAME=OracleDIAgent1

Windowsオペレーティング・システムの場合:

agent.cmd -NAME=OracleDIAgent1

-NAMEパラメータはすべて大文字で入力し、エージェントの名前(ここではOracleDIAgent1)も大文字と小文字を区別して入力する必要があります。

7.6 次の手順の実行

第8.1項には基本的な管理タスクが含まれています。この項に記載されているタスクに習熟し、それらを適宜実行してドメインが適切に構成されていることを確認する必要があります。

第8.2項には、その他のOracle Fusion Middleware製品および機能を利用する追加のドメイン構成タスクが含まれています。

第8.3項には、開発用にOracle Data Integrator環境を準備するために役立つ共通タスクが含まれています。

第8.4項には、使用中の環境を高可用性環境に移行する準備に役立つ重要なタスクが含まれています。