この章では、Oracle Data Integratorをアンインストールまたは再インストールする方法について説明します。
ソフトウェアを削除するには、この章の手順を使用します。ソフトウェアを手動で削除すると、後でソフトウェアを再インストールする際に問題が発生する場合があります。
この章の内容は以下のとおりです。
The Oracle Fusion Middlewareアンインストーラは、ソフトウェアが起動されたOracleホーム・ディレクトリから、このソフトウェアを削除します。表5-1に、手順の概要とサポート・ドキュメントへのリンクを示します。
表9-1 Oracle Data Integratorのアンインストールのロードマップ
タスク | 説明 | ドキュメント |
---|---|---|
Oracle Fusion Middlewareを停止します。 |
アンインストーラ実行前に、ドメインにあるすべてのサーバーとプロセスが停止している必要があります。 |
第9.2項を参照してください。 |
データベース・スキーマを削除します。 |
Repository Creation Utilityを実行してデータベース・スキーマを削除します。 |
第9.3項を参照してください。 |
ソフトウェアを削除します。 |
製品のアンインストーラを実行し、Oracle Fusion Middleware Infrastructureを削除します。 |
第9.4項を参照してください。 |
Oracleホーム・ディレクトリを削除します。 |
アンインストーラでは、すべてのファイルとフォルダがOracleホーム・ディレクトリから削除されません。アンインストーラが終了した後、手動でOracleホームを削除して、製品の削除を完了させる必要があります。 |
第9.5項を参照してください。 |
ドメインとアプリケーション・データを削除します。 |
アンインストーラがOracleホーム内にある場合でも、ドメイン・ホーム・ディレクトリまたはアプリケーション・ホーム・ディレクトリに含まれるデータは削除されません。これらのディレクトリは手動で削除する必要があります。 |
第9.7項を参照してください。 |
Oracle Fusion Middleware Infrastructureを削除します。 |
Java EEエージェントのトポロジを作成した場合、Oracle Fusion Middleware Infrastructureソフトウェアをシステムから削除することもできます。 |
第9.9項を参照してください。 |
Oracle Fusion Middlewareの停止には次の操作が含まれます。
アンインストーラを実行する前に、実行中のすべてのエージェントを停止する必要があります。
スタンドアロン・エージェントを停止するには、DOMAIN_HOME
/bin
ディレクトリに移動して次のコマンドを実行します。
UNIXオペレーティング・システムの場合:
./stopComponent.sh OracleDIAgent1
Windowsオペレーティング・システムの場合:
stopComponent.cmd OracleDIAgent1
アンインストーラ実行前に、削除対象のOracleホームに関連付けられたサーバーとプロセスをすべて停止する必要があります。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middleware環境の停止に関する項を参照してください。
Oracleホームを削除する前にRepository Creation Utilityを実行し、このドメインに関連付けられたデータベース・スキーマを削除する必要があります。各ドメインにはカスタム接頭辞によって一意に識別される独自のスキーマ・セットがあります(『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のカスタム接頭辞の理解に関する項を参照してください)。これらのスキーマを他のドメインと共有することはできません(『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のスキーマの作成計画に関する項を参照してください)。
データベースに複数のスキーマ・セットがある場合は、削除するドメインに関連付けられたスキーマ接頭辞を指定します。
スキーマの削除手順は、『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のスキーマの削除に関する項を参照してください。
この項の手順に従って製品のアンインストーラを起動し、ソフトウェアを削除します。
サイレント(コマンド行)のアンインストールを実行するには、Oracle Fusion MiddlewareのOracle Universal Installerを使用したソフトウェアのインストールに関するマニュアルのサイレント・アンインストールのためのOracle Universal Installerの実行の説明を参照してください。
アンインストーラをWindowsオペレーティング・システムで起動する場合、次のいずれかを実行します。
ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用して、ORACLE_HOME
\oui\bin
ディレクトリに移動し、deinstall.cmd
をダブルクリックします。
コマンドラインで、ORACLE_HOME
\oui\bin
に移動し、次のコマンドを入力します。
deinstall.cmd
「スタート」メニューから、「すべてのプログラム」→「Oracle」→「OracleHome」→「Uninstall Oracle Middleware」を選択します。
アンインストーラをUNIXオペレーティング・システムで起動するには、ORACLE_HOME
/oui/bin
ディレクトリに移動し、次のコマンドを入力します。
./deinstall.sh
アンインストーラでは表9-2に記載された順番で一連の画面が表示されます。
アンインストール画面に関して詳細な情報が必要な場合は、画面名をクリックしてください。
アンインストーラが終了した後、アンインストーラで削除されなかったOracleホーム・ディレクトリと既存のサブディレクトリを手動で削除する必要があります。たとえば、UNIXオペレーティング・システムでOracleホーム・ディレクトリが/home/oracle/product/Oracle_Home
の場合は次のようにします。
> cd /home/oracle/product > rm -rf Oracle_Home
Windowsオペレーティング・システムでOracleホーム・ディレクトリがC:\Oracle\Product\Oracle_Home
の場合、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Product
ディレクトリに移動し、Oracle_Home
フォルダを右クリックしてから「削除」を選択します。
Windowsオペレーティング・システムの場合は、プログラムのショートカットも手動で削除する必要があります(アンインストーラでは削除されません)。
C:\Program Data\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Oracle\
Oracle Home
\
Product
ディレクトリに移動します。Oracleホームにインストールされている製品が1つのみの場合は、Oracle Home
ディレクトリを削除してもかまいません。Oracleホームに複数の製品がインストールされている場合は、Oracle Home
を削除する前に、すべての製品を削除する必要があります。
ドメインとアプリケーション・データを削除するには:
手動でドメイン・ホーム・ディレクトリを削除します。
たとえば、UNIXオペレーティング・システムでドメイン・ホーム・ディレクトリが/home/oracle/config/domains/odi_domain
の場合は次のようにします。
> cd /home/oracle/config/domains > rm -rf odi_domain
Windowsオペレーティング・システムでドメイン・ホーム・ディレクトリがC:\Oracle\Config\domains\odi_domain
の場合、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Config\domains
ディレクトリに移動し、odi_domain
フォルダを右クリックして「削除」を選択します。
手動でアプリケーション・ホーム・ディレクトリを削除します。
たとえば、UNIXオペレーティング・システムでアプリケーション・ホーム・ディレクトリが/home/Oracle/config/applications/odi_domain
の場合は次のようにします。
> cd /home/Oracle/config/applications > rm -rf odi_domain
Windowsオペレーティング・システムでアプリケーション・ホーム・ディレクトリがC:\Oracle\Config\applications\odi_domain
の場合、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Config\applications
ディレクトリに移動し、odi_domain
フォルダを右クリックして「削除」を選択します。
Oracleホームのdomain_registry.xml
ファイルをバックアップしてから、ファイルを編集し、削除するドメインに関連する行を削除します。たとえばodi_domain
を削除するには、次の行を検索してこれを削除します。
<domain location="/home/Oracle/config/domains/odi_domain"/>
終了したら、ファイルを保存して終了します。
ODIウォレット情報は手動で削除する必要があります。アンインストーラでこの情報は削除されません。Oracle Data Integratorが同じユーザーにより同じシステム上に再インストールされた場合、ウォレット情報は手動で削除されていないかぎり記憶されています。
ウォレット情報はユーザーのホーム・ディレクトリ内に格納されます。たとえば、UNIXオペレーティング・システムでは次のようになります。
/home/exampleuser/.odi
Windowsオペレーティング・システムの場合:
C:\Users\exampleuser\AppData\Roaming\odi
Oracle Data Integratorソフトウェアを削除した後、Oracle Fusion Middleware Infrastructureをマシンから削除することを選択できます。その前に、Infrastructureを使用する他の製品が存在しないことを確認してください。そのような製品は、Infrastructureを削除すると、機能しなくなります。
アンインストール手順の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールおよび構成の「Oracle Fusion Middleware Infrastructureのアンインストール」を参照してください。
手動でOracleホーム・ディレクトリを削除することを含め、この章の指示に従ってソフトウェアが削除されている場合のみ、同じOracleホームに前のインストールとしてソフトウェアを再インストールできます。再インストールする際、同じOracleホームを前のインストールとして指定できます。
次のようにOracleホームが空でない場合を考慮します。
同じ機能セットがある既存のOracleホームにインストールします。
インストールを試行するソフトウェアと同じソフトウェアが、インストール中に指定したOracleホームに存在すると、インストーラは警告します。次のオプションがあります。
別のインストール・タイプを選択します。この場合、Oracleホーム・ディレクトリに存在しない機能セットのみがインストールされます。
別のOracleホーム・ディレクトリを選択します。
空でない既存のOracleホームにインストールします。
たとえば、ドメイン・ホームやアプリケーション・ホームを既存のOracleホーム内部で作成することを選択したと仮定します。このデータはアンインストール中に削除されません。そのため、同じOracleホームに再インストールしようとしても、インストーラではできません。次のオプションがあります。
この章の説明のとおりにOracleホームからソフトウェアをアンインストールした後でOracleホーム・ディレクトリを削除します。これが完了すると、第2章の指示に従って、再インストールして同じOracleホームの場所を再利用できます。Oracleホームにあったドメイン・データやアプリケーション・データは、再作成する必要があります。
別のOracleホーム・ディレクトリを選択します。