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Oracle® Fusion Middleware Oracle Platform Security Servicesによるアプリケーションの保護
12c (12.2.1)
E72537-01
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15 監査分析と監査レポートの使用

この章では、監査レポートの構成方法および表示方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

15.1 監査レポートについて

Oracle Fusion Middleware監査フレームワークでは、2つの方法で監査レポートを作成できます。採用する方法は、サイトでコンポーネントが使用している監査モデルによって決まります。

  • 動的メタデータ・モデル

    このモデルは、11g リリース1 (11.1.1.6.0)で導入されました。12c (12.1.2)以降のOracle Fusion Middlewareのインストールでは、このモデルが使用されます。このモデルの詳細は、「動的メタデータ・モデルを使用した監査レポート」を参照してください。

  • レポート・テンプレート・モデル

    この古いモデルは、システム・コンポーネントによって使用されます。アップグレードしても、OFM監査フレームワークでは引き続きこのモデルが使用されます。

15.2 動的メタデータ・モデルを使用した監査レポート

監査イベントは、iau_common共通属性表およびiau_custom_nnnカスタム属性表に保存されます。Oracle Platform Security Services共通監査フレームワークでは、SQLスクリプトを生成してOracle Databaseビューを作成します。コンポーネント・レポート・アプリケーションはこれらのビューを使用して、監査データベース表から監査イベント・データを問い合せることができます。

動的メタデータ・モデルを使用して監査レポートを設定するには、次の手順を実行します。

  1. 監査にアプリケーションを登録します。監査登録によって監査ビューが作成され、監査データに対して問合せを実行できるようになります。手動による監査ビューの生成の詳細は、第22.3項「サービスへのアプリケーションの登録」を参照してください。

  2. 監査データを生成するイベントが監査でログに記録されるように、監査ポリシーを構成します。監査ロギングの詳細は、第22.5項「プログラムによる監査イベントのロギング」を参照してください。

  3. バスストップ・ファイルがデータベースに必ず移行されるように監査ローダーを構成します。バスストップ・ファイルの詳細は、第14.2.2項「バスストップ・ファイルの管理」を参照してください。

  4. 登録時に監査ビューを作成しなかった場合は、次のようにします。

    • createAuditDBViewを使用して、監査定義のSQLファイルを生成します。

    • IAUスキーマ・ユーザーとしてデータベースにログインし、SQLスクリプトを使用してビューを作成します。

  5. ビューに問い合せるレポート作成アプリケーションを構成します。


関連項目:

『Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャ・セキュリティWLSTコマンド・リファレンス』のcreateAuditDBViewに関する項

「登録時に作成される監査ビュー」

「手動で作成される監査ビュー」


15.2.1 登録時に作成される監査ビュー

リリース12c (12.2.1)以降では、監査データのデータベース・ビューを登録時に作成できます。次のビューがサポートされています。

  • 簡易ビュー - このビューは、IAU_COMMON表およびIAU_CUSTOM_*表の列に対するコンポーネント属性の実行時データベース・マッピングに基づいています。

    簡易データベース・ビューは、コンポーネントを監査に登録する際にIAU VIEWERスキーマ内に作成されます。このビュー・タイプは、サポートされているすべてのデータベースで使用できます。Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティを使用してスキーマを作成すると、コンポーネントについて簡易ビューが自動的に作成されます。

  • 索引付け可能ビュー - 索引付けが可能な簡易ビューです。このビューでは、レポート問合せのパフォーマンスを向上させるためにOracleマテリアライズド・ビューを利用しています。このビューは、すぐに使用できる状態では、Oracle Databaseでのみサポートされています。

    索引付け可能ビューは監査ローダーのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があるため、注意して使用してください。コンポーネントでは、createIAUView WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドを使用して索引付け可能ビューに切り替えることができます。修飾されたイベント属性がコンポーネント監査定義に存在する必要があります。索引の詳細は、第14.6.9項「マテリアライズド・ビューを使用したカスタム表属性に対する索引の作成」を参照してください。

ファイル監査リポジトリでは、ビューはサポートされていません。

15.2.2 手動で作成される監査ビュー

監査ビューを手動で作成するには、createAuditDBViewコマンドを使用します。ApplicationAuditコンポーネントについてビューを作成するためにコールされたときに、このコマンドによって生成された出力を次に示します。

-- Audit View for Component
CREATE VIEW ApplicationAudit_AUDITVIEW AS
SELECT IAU_AUDITSERVICE.IAU_TRANSACTIONID AS AUDITSERVICE_TRANSACTIONID,
IAU_COMMON.IAU_COMPONENTTYPE AS ComponentType,
IAU_COMMON.IAU_MAJORVERSION AS MajorVersion,
IAU_COMMON.IAU_MINORVERSION AS MinorVersion,
IAU_COMMON.IAU_INSTANCEID AS InstanceId,
IAU_COMMON.IAU_HOSTID AS HostId,
IAU_COMMON.IAU_HOSTNWADDR AS HostNwaddr,
IAU_COMMON.IAU_MODULEID AS ModuleId,
IAU_COMMON.IAU_PROCESSID AS ProcessId,
IAU_COMMON.IAU_ORACLEHOME AS OracleHome,
IAU_COMMON.IAU_HOMEINSTANCE AS HomeInstance,
IAU_COMMON.IAU_ECID AS ECID,
IAU_COMMON.IAU_RID AS RID,
IAU_COMMON.IAU_CONTEXTFIELDS AS ContextFields,
IAU_COMMON.IAU_SESSIONID AS SessionId,
IAU_COMMON.IAU_TARGETCOMPONENTTYPE AS TargetComponentType,
IAU_COMMON.IAU_APPLICATIONNAME AS ApplicationName,
IAU_COMMON.IAU_EVENTTYPE AS EventType,
IAU_COMMON.IAU_EVENTCATEGORY AS EventCategory,
IAU_COMMON.IAU_EVENTSTATUS AS EventStatus,
IAU_COMMON.IAU_TSTZORIGINATING AS TstzOriginating,
IAU_COMMON.IAU_THREADID AS ThreadId,
IAU_COMMON.IAU_COMPONENTNAME AS ComponentName,
IAU_COMMON.IAU_INITIATOR AS Initiator,
IAU_COMMON.IAU_MESSAGETEXT AS MessageText,
IAU_COMMON.IAU_FAILURECODE AS FailureCode,
IAU_COMMON.IAU_REMOTEIP AS RemoteIP,
IAU_COMMON.IAU_TARGET AS Target,
IAU_COMMON.IAU_RESOURCE AS IAU_RESOURCE,
IAU_COMMON.IAU_ROLES AS Roles,
IAU_COMMON.IAU_DOMAINNAME AS DomainName,
IAU_COMMON.IAU_COMPONENTDATA AS ComponentData,
IAU_COMMON.IAU_AUDITUSER AS AuditUser,
IAU_COMMON.IAU_TENANTID AS TenantId,
IAU_COMMON.IAU_TRANSACTIONID AS TransactionId,
IAU_COMMON.IAU_USERTENANTID AS UserTenantId,
IAU_CUSTOM.IAU_INT_001 AS AccountNumber,
IAU_CUSTOM.IAU_DATETIME_001 AS Date,
IAU_CUSTOM.IAU_FLOAT_001 AS Amount,
IAU_CUSTOM.IAU_STRING_002 AS Status,
IAU_CUSTOM.IAU_FLOAT_002 AS Balance,
IAU_USERSESSION.IAU_AUTHENTICATIONMETHOD AS AuthenticationMethod
FROM IAU_AUDITSERVICE, IAU_COMMON, IAU_CUSTOM, IAU_USERSESSION WHERE IAU_COMMON.IAU_ID = IAU_AUDITSERVICE.IAU_ID AND IAU_COMMON.IAU_ID = IAU_CUSTOM.IAU_ID AND IAU_COMMON.IAU_ID = IAU_USERSESSION.IAU_ID AND IAU_COMMON.IAU_ComponentType = 'ApplicationAudit';