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Oracle® Fusion Middleware Oracle Service Busの管理
12c (12.2.1)
E69900-01
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10 Oracle Service Busリソースのインポートとエクスポート

この章では、Fusion Middleware Controlを使用して、Service Busのプロジェクトとリソースをインポートおよびエクスポートする手順について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

10.1 Oracle Service Busリソースのインポートとエクスポートについて

Fusion Middleware Controlでは、構成JARファイル全体をインポートすることも、JARファイルに含まれるリソースのサブセットのみをインポートすることもできます。また、このコンソールからは、構成JARファイル全体をエクスポートすることもできます。構成JARファイルには、Service Busインスタンスから以前にエクスポートされたプロジェクトまたはリソースが含まれます。インポートするリソースが、すでにインポート先システムに存在する場合は、そのリソースが更新されます。リソースの削除は、インポートするJARファイルにプロジェクト全体が含まれていて、Fusion Middleware Controlの同じプロジェクトに配置されたリソースがあり、インポートするJARファイルにはそのリソースが存在しない場合にのみスケジュールされます。その他のプロジェクトに含まれるリソースは、削除されません。

Service Busリソースのインポートと同時に、作業対象のドメインに固有の環境値を定義する構成ファイルもインポートできます。環境値には、サービスのURL、特定のトランスポートのファイルの場所、ホスト名、ポート番号などを含めてもかまいません。また、グローバル・レベルおよびサービス・レベルの操作設定や、リソース参照への更新を含めることもできます。構成ファイルの詳細は、「Oracle Service Bus環境のカスタマイズ」を参照してください。

このインポートおよびエクスポートの機能は、Oracle JDeveloperOracle Service Busコンソールにも適用されます。詳細および手順は、『Oracle Service Busでのサービスの開発』のリソースおよび構成のインポートとエクスポートに関する項を参照してください。この章では、インポートおよびエクスポートの処理についても説明します。これには、インポート時にリソースを作成、更新または削除する方法と、セキュリティ設定および操作設定の処理方法についての説明も含まれます。また、oracle.osb.config.parallelismシステム・プロパティの使用による大規模なインポートのパフォーマンスの向上についての情報も含まれています。

10.2 Fusion Middleware Controlを使用したOracle Service Busリソースのエクスポート

Service Busプロジェクトをエクスポートすることも、プロジェクトから個別のリソースをエクスポートすることもできます。エクスポート機能を使用すると、サーバー上のすべてのプロジェクトとリソースのリストから、エクスポートするプロジェクトまたはリソースを選択できます。プロジェクト・レベルのエクスポートを実行する場合は、リストを開いてすべてのリソースを表示することはできますが、プロジェクト・レベルでの選択のみが可能になります。リソース・レベルのエクスポートの場合、Service Busでは、選択したリソースが参照しているリソースを自動的にエクスポート・ファイルに含めることを選択できます。このようにすることで、ファイルを再インポートするときに、壊れた参照が原因になる競合を回避できます。

エクスポートするプロジェクトとリソースに関連付けられたユーザー、グループまたはロールのエクスポートはできません。また、WebLogic Server管理コンソールで作成した資格証明マップやその他のセキュリティ・プロバイダ・データもエクスポートできません。このデータをエクスポートするには、かわりにWebLogic Server管理コンソールを使用します。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの保護』のセキュリティ・データの移行に関する項を参照してください。

プロジェクトまたはリソースをエクスポートするときには、サービス・アカウント、サービス・キー・プロバイダ、UDDIレジストリ、JNDIプロバイダ、またはSMTPプロバイダの各リソースに含まれるユーザー名およびパスワードを暗号化するパスフレーズを入力できます。JARファイルを再インポートするときに、パスフレーズを再度指定する必要があります。次の図は「リソースのエクスポート」ページを示しています。

図10-1 「リソースのエクスポート」ページ

「図10-1 「リソースのエクスポート」ページ」の説明が続きます
「図10-1 「リソースのエクスポート」ページ」の説明

Oracle Service Busのリソースをエクスポートするには:

  1. Fusion Middleware Controlのターゲット・ナビゲータで、「SOA」を開き、リソースのエクスポート元になるService Busサーバーを開きます。
  2. Service Busサーバー名またはサーバー内のプロジェクト名を右クリックして、「エクスポート」を選択します。

    ヒント:

    「Service Bus」または「Service Busプロジェクト」メニューから「エクスポート」を選択することもできます。

  3. 「リソースのエクスポート」ページで、「プロジェクト」を選択してプロジェクト全体をエクスポートするか、「リソース」を選択して個別のリソースをエクスポートします。
  4. リソース・レベル・エクスポートの場合、「リソースの依存関係を含める」を選択して、選択したリソースが参照する追加のリソースをエクスポートします。チェック・ボックスをクリアして、選択したリソースのみをエクスポートします。
  5. リソースのリストを展開し、エクスポートするリソースのみが選択されていることを確認します。
  6. エクスポートしたリソース内の機密データを暗号化するには、「パスフレーズ」フィールドと「パスフレーズの確認」フィールドに、ファイルのロックを解除するためのパスワードを入力します。

    詳細は、『Oracle Service Busでのサービスの開発』のエクスポート時のデータ暗号化に関する項を参照してください。

  7. 「エクスポート」をクリックします。
  8. 「処理中: プロジェクトのエクスポート」ダイアログで、「保存」をクリックします。
  9. 「ファイルのダウンロード」ダイアログで、「保存」をクリックし、構成JARファイルの場所とファイル名を指定し、「保存」を再度クリックします。

    Service Busは、指定された場所に構成JARファイルを生成します。

  10. 「処理中: プロジェクトのエクスポート」ダイアログを閉じるには、ダイアログ・ボックスの右上隅にある「X」をクリックします。

10.3 Fusion Middleware Controlを使用したService Busリソースのインポート

Fusion Middleware Controlのインポート機能を使用して、Service Busインスタンスから以前にエクスポートしたService Busのプロジェクトまたはリソースをインポートします。適切なリソースのみが確実に更新または削除されるようにするために、インポート・サマリーを必ず確認してください。インポートする構成JARファイルには、元のプロジェクトのユーザー、グループ、ロールおよび証明書が含まれていません。これらが元のプロジェクトに存在する場合は、エクスポートした構成をインポートするときに再作成してください。プロジェクトをインポートすることで、操作設定も更新できます。

インポートする構成JARファイルがパスフレーズ付きでエクスポートされている場合は、リソースに含まれるすべての認証情報が暗号化されていることを意味し、そのJARファイルのインポート時には同じパスフレーズの指定が必要になります。パスフレーズを知らない場合でも、暗号化されていないリソースはインポートできます。構成JARファイルをインポートするときには、インポートしたリソースの環境値を設定する構成ファイルをインポートするオプションも選択できます。詳細は、「環境値と操作設定を更新するための構成ファイルの使用」を参照してください。

次の図は「リソースのインポート」ページを示しています。

図10-2 「リソースのインポート」ページ

「図10-2 「リソースのインポート」ページ」の説明が続きます
「図10-2 「リソースのインポート」ページ」の説明

Oracle Service Busのリソースをインポートするには:

  1. Fusion Middleware Controlのターゲット・ナビゲータで、「SOA」を開き、リソースのインポート先になるService Busサーバーを開きます。
  2. 次のいずれかを行います。
    • ドメイン・レベルでプロジェクトをインポートするには、Service Busサーバーの名前を右クリックし、「インポート」を選択します。

    • Service BusリソースをService Busプロジェクトにインポートするには、プロジェクトの名前を右クリックし、「インポート」を選択します。

    ヒント:

    「Service Bus」または「Service Busプロジェクト」メニューから「インポート」を選択することもできます。

  3. 「リソースのインポート」ページで、「Jarソース」フィールドの横にある「参照」をクリックし、インポートするJARファイルまで移動してファイルを選択します。
  4. 必要に応じて、「構成ファイル」フィールドの横にある「参照」をクリックし、インポートする構成ファイルまで移動してファイルを選択します。
  5. 「次」をクリックします。

    選択したソースに含まれるリソースのリストが、それぞれに対して実行される操作のタイプ(作成、更新または削除)とともに表示されます。

  6. リソースのリストを展開し、インポートするリソースのみが選択されていることを確認します。

    注意:

    削除する必要のある既存のリソースに、リスト内で削除のマークが付いていることを確認してください。これらを削除しない場合、そのチェック・ボックスをクリアします。

  7. あるリソースが別のリソースを参照している場合、参照の数が「参照」列に表示されます。数字をクリックすると、参照されるリソースの詳細を確認できます。
  8. リソース・レベルのインポートの場合は、「依存関係を含める」を選択すると、すべての依存リソースが自動的にインポートされます。
  9. インポートしたソースがパスワードで保護されている場合は、「パスフレーズ」フィールドにパスワードを入力します。
  10. インポートされたリソースで保持する詳細設定のいずれかを選択します。

    これらの設定の詳細は、オンライン・ヘルプおよび『Oracle Service Busでのサービスの開発』のインポート時のセキュリティ構成の保持に関する項を参照してください。

  11. 「終了」をクリックします。

    選択したリソースがインポートされ、インポート処理のサマリーが表示されます。