この付録では、mod_fastcgiモジュールの使用からmod_proxy_fcgiおよびmod_authnz_fcgiモジュールへの移行方法を示します。
mod_fastcgiモジュールは以前のリリースで非推奨になり、現在のリリースでは、mod_proxy_fcgiおよびmod_authnz_fcgiモジュールに置き換わっています。mod_proxy_fcgiモジュールはmod_proxyを使用してFastCGIのサポートを提供します。mod_authnz_fcgiモジュールにより、FastCGI認可プロバイダ・アプリケーションはユーザーを認証し、リソースへのアクセスを許可することができます。
次のタスクを完了して、mod_fastcgiモジュールからmod_proxy_fcgiおよびmod_authnz_fcgiモジュールへ移行します。
httpd.confファイルを編集して、mod_fastcgiおよびmod_fcgi用のLoadModule行をコメント・アウトします。mod_proxy、mod_proxy_fcgiおよびmod_authnz_fcgi用のLoadModule行を追加します。次に例を示します。
# LoadModule fastcgi_module modules/mod_fastcgi.so # LoadModule fcgi_module modules/mod_fcgi.so LoadModule proxy_module modules/mod_proxy.so LoadModule proxy_fcgi_module modules/mod_proxy_fcgi LoadModule authnz_fcgi_module modules/mod_authnz_fcgi
htttpd.confファイルにある次のmod_fastcgi構成ディレクティブのいずれかを削除します。これらのディレクティブの詳細は、次のURLを参照してください
http://www.fastcgi.com/drupal/node/25
FastCgiServer
FastCgiConfig
FastCgiExternalServer
FastCgiIpcDir
FastCgiWrapper
FastCgiAuthenticator
FastCgiAuthenticatorAuthoritative
FastCgiAuthorizer
FastCgiAuthorizerAuthoritative
FastCgiAccessChecker
FastCgiAccessCheckerAuthoritative
mod_proxy_fcgiモジュールに構成ディレクティブはありません。そのかわりに、mod_proxyモジュール上のディレクティブ・セットを使用します。mod_fcgidおよびmod_fastcgiモジュールとは異なり、mod_proxy_fcgiモジュールにはアプリケーション・プロセスの開始のプロビジョニングはありません。mod_proxy_fcgiの目的は、より速いパフォーマンスのためにこの機能をWebサーバーの外に移動することです。そのため、mod_proxy_fcgiは外部FastCGIサーバーへのリバース・プロキシとして動作するだけです。
mod_proxy_fcgiの使用の例は、次のURLを参照してください。
http://httpd.apache.org/docs/trunk/mod/mod_proxy_fcgi.html
リバース・プロキシの例を含む、mod_proxyで使用可能なディレクティブの詳細は、次のURLを参照してください。
http://httpd.apache.org/docs/trunk/mod/mod_proxy.html
mod_proxy_fcgiをFastCGIサーバーへのリバース・プロキシとして動作するように設定するもう1つの方法は、リクエストをリバース・プロキシ・リクエストとして強制的に処理することです。これを行うには、適切なハンドラ・パススルー(ハンドラ経由アクセスとも呼ばれる)を作成する必要があります。ハンドラ・パススルーの設定方法の詳細は、次のURLを参照してください
http://httpd.apache.org/docs/trunk/mod/mod_proxy.html#handler
外部FastCGIサーバーにより、FastCGIスクリプトをWebサーバーの外部またはリモート・マシンでも実行することができます。次のリストに、いくつかの使用可能なFastCGIサーバー・ソリューションの情報を示します。
fcgistarter、FastCGIプログラムを開始するユーティリティ。このソリューションはApache httpd 2.4により提供されます。これはUNIXシステムでのみ動作します。fcgistarterの詳細は、次のURLを参照してください。
http://httpd.apache.org/docs/trunk/programs/fcgistarter.html
PHP-FPM、別のPHP FastCGI実装。このソリューションはPHPリリース5.3.3以降に含まれます。PHP-FPMの詳細は、次のURLを参照してください。
spawn-fcgi、リモートおよびローカルFastCGIプロセスを起動するユーティリティ。spawn-fcgiの詳細は、次のURLを参照してください。
http://redmine.lighttpd.net/projects/spawn-fcgi/wiki/WikiStart
mod_authnz_fcgiモジュールにより、FastCGI認可プロバイダ・アプリケーションはユーザーを認証し、リソースへのアクセスを許可することができます。これは認証および認可の1つのフェーズに参加する一般的なFastCGI認可プロバイダと、Apache httpd特有のオーセンティケータおよび認可プロバイダをサポートします。FastCGI認可プロバイダは、Basic認証などに対するユーザーIDおよびパスワードを使用した認証、または任意のメカニズムを使用した認証を行うことができます。mod_authnz_fcgiの使用の詳細は、次のURLを参照してください。